「永遠の夏休み」をコンセプトに活動しているSUMMER ROCKETが、5月12日(金)に新宿ロフトを舞台に「SUMMER TIME KILL」と題した無料ワンマン公演を行う。この日より、シングル『サイクロン・ガール/エネルギー』も発売。今年に入り、主催公演「夏is Summer!」も定期的に開催中。現在のメンバーになって1年。これまでの歩みの中でも、今が最も勢いを増している。彼女たち自身も、今回の新宿ロフトを舞台にした無料ワンマン公演を、さらに大きな飛躍のきっかけにと意気込んでいる。そんなSUMMER ROCKETのメンバーたちの今の気持ちを、ここにお伝えしたい。

今のSUMMER ROCKETって、気持ちの面では体育会系なんです。

――初めて知る方もいるかと思います。まずは、今のSUMMER ROCKETと、このメンバーの魅力を一人一人の口から聞かせてください。

小島あんず  SUMMER ROCKET自体の歴史は長いから「名前は知っている」という方も多ければ、楽曲も数多く歌ってきたこともあって「聴いたことがある」という方もいるかと思います。
  昔も今も、SUMMER ROCKETは「永遠の夏休み」をコンセプトに掲げているように、「いろんな夏」をお届けしているところが、わたしはSUMMER ROCKETの魅力だと捉えています。今のメンバーになってからは、より明瞭に「いろんな夏」を感じてもらいやすくなりました。

――「いろんな夏」という言葉が気にかかります。

小島あんず  "楽しい夏"から"かわいい夏"。『サイクロン・ガール』のような"格好いい夏"もあれば、『エネルギー』みたいに"エモい夏"まで、いろんな夏をお届けしています。とくに最近は、みんなの中に眠っている夏の記憶を甦らせる"エモい夏曲"が多くなってきて、その魅力をより強く押し出してゆきたいと思っています。

――今のメンバーの魅力も、ぜひ教えてください。

小島あんず  ライブを見てもらっても伝わっているかと思いますが、この4人の強みは、なんと言っても仲良しなところ。そこが一番の魅力だとわたしは思っています。

――続いて、咲希さんお願いします。

伊吹咲希  わたしが思う今のSUMMER ROCKETの魅力は、パフォーマンスの強さ。ライブ中、熱狂すると言いますか、声を上げて盛りあがってくださる人たちも多いですけど、中には、じっと見つめながら楽しんでいる方々もいます。そういう人たちからも、「歌も好きだけど、パフォーマンスもいいよね」と言ってもらえるような、その姿を見て楽しんでくださっている方々が多いのも、今のSUMMER ROCKETの特徴だと思います。
  個人的には、SUMMER ROCKETの楽曲を通すことで"いろんな青春模様"を思い出せれば、想像を巡らせていけるところが好きです。ライブで歌っていても、頭の中に、曲ごとにいろんな青春の風景が浮かんできて気持ちがエモくなれる。そこも好きなところです。

――今のメンバーについてですが。

伊吹咲希  わたし、根性論者的な傾向があって、「やるぞ!!」とみんなを引っ張ってゆくことも多いんですけど、そこへ、みんなもついてきてくれる。みんなの根性が座っているところは、今のSUMMER ROCKETの強みです。

小島あんず  今のSUMMER ROCKETって、気持ちの面では、どっちかというと体育会系なんです。

伊吹咲希  みんな根性が強いから、ちょっとやそっとのことじゃ心がポキッと折れることがない。だからこそ、どんな逆境や苦境に立たされても「負けないぞ」とやっていける。その"根性の強さ"が、わたしは4人の強みだと思います。

――まさか体育会系だとは…。思ってもいませんでした。

伊吹咲希  じつはみんな、内に秘めているものがある。

小島あんず  みんな、心の芯が強めだからね。

"掲げた目標を達成したいと思う熱量が一番高い"のが、今のSUMMER ROCKETです。

――続いては、信乃さんかな。

黒木信乃  SUMMER ROCKETを応援してくださるヲタクのみなさんって、ライブを作りあげてゆく雰囲気がすごくいいんですね。しかも、私たちのライブが終わったあとに、フロアのお客さんたちに向かって、いつも「ありがとうございました」って挨拶をしてくださるんです。私たちは袖に引っ込んでいるから姿を直接見てはいないけど、ヲタクさんたちの声は、私たちのところにもしっかり届いています。そうやって、フロアの空気を良い雰囲気に作ってくれるみなさんのことがわたしは大好きです。何より、SUMMER ROCKETのヲタクの方々は盛り上げ方がすごく上手。わたしは、ヲタクのみなさんと一緒になって作りあげるライブの雰囲気が大好きだからこそ、いつも「ありがたいな」と思っています。

――続いては、4人の魅力について語っていただけますか。

黒木信乃  この4人は、不安を覚えることなど、いろんな悩み事もすぐに相談していける関係性。グループで活動している場面で「これは言っては駄目かな」と遠慮しちゃうこともあるじゃないですか。でも、今の4人には余計な遠慮はいらないどころか、みんなですべてを受け止められるし、共有もしていける。良い意味で開けっ広げに接している関係性でいれるところがわたしは大好きです。だから、わたしも、みんなも、"気持ちを真っ直ぐにぶつけあいながら活動していける"んだと思います。

――最後は、はなさんですね。

茉莉はな  SUMMER ROCKETは歴史の長いグループです。わたし自身、加入してからはもうすぐ5年ですけど、入ったときからずっと「いい曲が多いなぁ」と感じてきました。
  今のメンバーになってからは、4月でちょうど1年経ちました。わたし自身強く感じているのが、歴代の活動の中でも、"掲げた目標を達成したいと思う熱量が一番高い"のが、今のSUMMER ROCKETだということ。言葉を選ぶことなく言ってしまうと、私たちは「今のSUMMER ROCKETで売れたい」し、そうなれると本気で信じています。その熱量は、ライブはもちろん、日々の活動の中からも見えてくるから、そこをぜひ感じてください。

――今の4人の魅力についてもお願いします。

茉莉はな  確かに体育会系的というか、根性で向かっていくところもありますけど、みんなも言ってたように、4人とも本当に仲の良い関係です。正直、アイドル活動って、表だって見えないところで大変なことは多いです。むしろ、大変なことばかり。だからといってめげるのではなく、4人とも、どんな逆境さえも"前向きな力"に変えてゆくパワーを持っています。だから、わたし1人じゃできないことも「この4人とならできる」と思える。「この4人だからこそ」というところに、わたしは魅力を感じています。

主催イベントのときは、その空間に「SUMMER ROCKETだからこその"夏"の空気を作りあげたい」と思っているし、それを感じられる公演にしています。

――今のメンバーになって活動を始めてから、ちょうど1年が経過。互いの絆の深さは、外から見ていても感じます。

茉莉はな  この4人で一緒に過ごしてきた期間だけを捉えたら、約2年強ですけど、今の4人体制になってからの1年間で、お互いの関係性はめちゃめちゃ深まった気がしています。

――互いの関係を深めてゆく、何かしらきっかけもあったのでしょうか。

茉莉はな  ちょうど1年前、SUMMER ROCKETは3回連続で新宿ロフトを舞台にワンマン公演を行う企画を立ち上げ、そのシリーズワンマン公演を通して、今よりさらに飛躍しようと、その3回のワンマン公演へいろんな思いを懸けて挑みました。ですが、1回目のワンマン公演を終えた時点でメンバーがひとり卒業をしました。「ここから」というタイミングでの卒業だったから、正直、グループとしては大きな痛手となり、そこで躓いてしまった面もありました。だからと言って落ち込むのではなく、私たちメンバーはさらに気持ちを燃やしてたと言いますか、もともと「ここでやるしかない!!」と意欲を持って臨んだシリーズワンマン公演だったからこそ、「ここで立ち止まっている暇なんて、今の私たちにはない」「この4人の気持ちをもっと一つにしながら頑張ろう」と、より一致団結することができました。正直、当時のシリーズワンマン公演は、いろんなことがあって求めた結果には辿りつけませんでした。だからこそ、そこから余計に気持ちを強く燃やしたところもあれば、それが5月12日に新宿ロフトで行う無料ワンマン公演を「絶対に成功させる」「絶対に満員にする」目標にも変わりました。「ピンチこそがチャンス」じゃないけど、いろんなアクシデントさえ強みにしていけるのが、今のメンバーたち。お互いの絆は、本当に強くなったなと思います。

――今年に入り、SUMMER ROCKETは主催定期公演「夏is Summer!」もスタート。4月の時点で3回行いました。

小島あんず  今年に入り立て続けにやっていますけど、ここまでは、5月12日の無料ワンマン公演へ向けて勢いをつけるためにと短期間で開催してきました。もちろん、今後も主催イベントは定期的に続けます。
  主催イベントの特色が、普段は一緒に共演することの少ない人たちを積極的に呼んでいること。いつもの対バンイベントとは異なる雰囲気も、主催定期公演「夏is Summer!」を通して感じてほしいです。

茉莉はな  タイトルを「夏is Summer!」と名付けたように、主催イベントのときは、その空間に「SUMMER ROCKETだからこその"夏"の空気を作りあげたい」と思っているし、それを感じられる公演にしています。私たちのライブが始まったとたん、「夏がやってきた」となるのと同じように、主催イベントも、その場には夏しかありませんし、「夏is Summer!」公演を通しても、「夏と言えば、やっぱしSUMMER ROCKETだよね」と言ってもらえるように頑張りたいです。

ワンマン公演として立つチャンスをいただけた以上は、「新宿ロフトのフロアを埋めつくす」ことが何よりも大事だと思っていますし、その結果を導きださないことには、次のステップへと容易には進めないとも思っています。

――5月12日(金)には、新宿ロフトを舞台に無料ワンマン公演「SUMMER TIME KILL」が行われます。発表したのが…。

小島あんず  今年の1月1日にtwitter上で発表しました。この日の公演を無料で行うと発表をしたのが、3月でした。

――みなさん、5月12日(金)に新宿ロフトを舞台に行う無料ワンマン公演「SUMMER TIME KILL」に、かなり強い思いを持って臨んでいるんですよね。ぜひ、その胸の内を聞かせてください。

小島あんず　わたしがSUMMER ROCKETに入って間もない頃にも新宿ロフトでワンマン公演を行い、昨年も、シリーズワンマン公演として3回目に新宿ロフトに立たせていただきました。ただ、どの公演も満員にすることは出来ていません。もちろん、新宿ロフトという伝統のある大きな舞台でワンマン公演をやらせてもらえることは嬉しいですけど、ワンマン公演として立つチャンスをいただけた以上は、「新宿ロフトのフロアを埋めつくす」ことが何よりも大事だと思っていますし、その結果を導きださないことには、次のステップへと容易には進めないとも思っています。
　私たちは、主催公演を下北沢シェルターで行うなど、ロフトグループの方々にはとってもお世話になっています。そういう方々たちへの期待にも応え、感謝の思いを伝える一番の方法が、会場をSold Outさせること。その成果を示すことで、私たちの活動を支えてくださる方々にはもちろん。ずっと応援してくれるファンの人たちにも、「これからもSUMMER ROCKEの"夏は終わらないんだ」と安心してほしいと思っています。

――そういう強い決意が、胸の内にあったんですね。

小島あんず  1月1日に今回の新宿ロフトでのワンマン公演を発表したときは、「絶対に満員にしてやる」気持ちを持っていましたけど、3月に「新宿ロフトの公演を無料で行う」と発表してからは、「埋めたい」ではなく「埋めなきゃ」という気持ちに変わりました。
  無料だからこそ、名前を聞いて興味を持った人たちは、もちろん、対バンライブを通して見たことのある人、以前のSUMMER ROCKETを見ていたけど、だいぶご無沙汰している人たちにも、今のSUMMER ROCKETを知ってもらえるいい機会になると思っています。もちろん、いつも来てくださる方々にも無料公演という形で感謝の思いを届けたいです。"無料ワンマン公演"だからこそSUMMER ROCKETを知ってもらえる絶対の好機にしたいし、当日のライブ姿を見ていただき、「SUMMER ROCKETがいい」となる仲間を増やしていきたいと私たちは本気で思っています。

――満員という結果を導き出すことが、何よりも大切なわけだ。

小島あんず  大事です。会場を満員にしたうえで、私たちはさらに大きな会場へ進みたいし、そこも満員にして、さらに大きな会場へ挑戦してというように、そのきっかけにも今回の無料ワンマン公演をしていきたいんです。

――咲希さんの思いも聞かせてください。

伊吹咲希 新宿ロフトの舞台に、私たちはワンマン公演として何度か立たせていただいています。だけど、まだ一度も会場を…。

（2回目へ続く）

TEXT:長澤智典