Speak emo
「Girls Don’t Cry」も「TURN ME ON」も、私たち自身のことを歌った歌だと思っています
結局「頑張ろう」ってなるしかなかったです(傳)
――では、これまでの活動の中で印象深い出来事をおひとりずつ言っていただけますか?
田辺:印象深いのは、最初4人で活動していたんですが、結成から1年経った夏に3人になって、それから3人でお泊りして。その時に、泣きながら夢を語り合ったことがあって。
傳:あった~。
田辺:それがホントに忘れられない。
傳:超深夜までずっと話してたよね。
田辺:イカ食べながら。
――イカ食べながらですか???
田辺:イカ食べながら、泣きながら「ONEPIXCELどうしたい?」っていうのを、初めてそこでちゃんと話し合って。3人で。それが一番印象深いです。
――誰かの家にお泊りしたんですか?
鹿沼:私のお家にお泊まりしてました!
――なるほど。
傳:亜美の家にずっと住んでました。
田辺:3人で住んでた。
――お2人は一応帰る家はあるけど、3人でお泊まりしたわけですね。
傳:全然帰れるんですけど、3人でいたくて…。
――そこにイカがあったわけですね。
傳:イカは定番ですね。ワンピクの泊まりは。
――イカ好きなんですか?
田辺:大好き!
鹿沼:さきいか。オヤジだからね、みんな。
――で「泣きながら」とのことですが、どんなこと話したんですか?
田辺:メンバーが4人から3人になって場位置が変わるじゃないですか。その確認をしたりとか。
――結構そういう“業務的”なこともやったわけなんですね。
田辺:結構話したよね。
傳:そう。その夏は毎週ライブとか定期公演みたいなのをやってたんですが、その途中で3人での活動になったので、いろいろと歌割や場位置確認もやってたんですよね。
――なるほど。
傳:4人から3人になることでメンバー一人一人の責任とプレッシャーが増えたので、「どうする?」みたいな。3人になって「どこ変えなきゃいけない?」とか「こうしなきゃダメだよね」とかそういうことを語り合ってました。ずっと。夜。
鹿沼:やばかったんだよね。3人になる時ホントに。もうホントにヤバかったですもん。だって2人ですよ!?
――えぇ?
鹿沼:わかります?「この2人と一緒にやるんだ」っていうプレッシャーがヤバくて、最初。
――その頃もまだあったんですね。
鹿沼:だって、まだ1年でしたから。でも、3人になってからみんなそれぞれ意識が変わりました。傳ちゃんも最初はもう「歌、好きじゃない」って言ってたんです。
傳:「歌割り減らしてください」みたいな(笑)。
鹿沼:そうって言ってるぐらいだったのに、3人になってからは歌に関して「どうしたらいい?」とか聞いてきたり、スタッフさんに聞いたりしてて。もうそこがほんとに変わった!
田辺:変わったよね。
鹿沼:ターニングポイントって言うの?そういうの。ターニングポイントだよね?
――それが3人になった…
田辺:夏です。
鹿沼:2016年の夏。
――では、その夏に話し合った時は不安だったわけですよね。どうやって克服したんですか? その話し合いで克服できたんですか?
傳:その話し合いだけじゃなくて、もうずっとだよね。延々と、1週間ぐらいずっと亜美のところで。1週間じゃないか。夏休み全部亜美の家に泊まって、私は。
田辺:傳ちゃんは特にね。
――ずっといたんですか?
傳:ホントにずっといました。
鹿沼:毎日一緒にいて。
傳:「亜美、洗濯物」みたいな感じで亜美が洗濯して、私が掃除機かけて、ゴミ捨てもやって。亜美がご飯作ってとか、いろいろやって。
田辺:住んでたよね。
鹿沼:住んでた。
傳:「亜美、洋服貸して」とか言って、亜美の洋服ずっと借りたりとか。ずっと一緒にいましたね。毎年夏は、ONEPIXCEL3人ともずっと一緒にいるんですよ。リハとかライブがあるので毎年一緒なんですけど、その年は特に一緒にいて、朝から夜までずっと、お泊りもずっと続けて、3人で毎日語ってました。
――例えば、その時にケンカしたりとか言い合ったりとかもしました?
傳:ケンカはしてないよね。
田辺:ケンカはないけど、傳ちゃんが「言いたいことは言おう」みたいなことを言ってくれて、それで「こういうとこダメだよね」っていうのを言いつつ、「直してこう」っていう話し合いはしました。
――なるほど。ある意味ダメ出しですけど、それはポジティブな提言というか、認め合って直し合う、みたいな感じの。
傳:3人でやってるので、3人の中で蹴落とし合いがあったら、絶対グループとして良くないし、上に行けないなって思うので…。「ここ良くないな」って思ったことを一人で溜め込むんじゃなくて、3人には言おう、って。そういうことは外には言っちゃいけないなって思うので、3人の中で解決しよう、って。他の誰かに言うんではなくて、その3人の中で言おうって…。
――なるほど。
傳:「グループ内で言おう」っていう話をしました。
――それは、大人にも相談しないってことですか?
傳:大人にももちろん相談することはあるんですけど、とりあえず3人で。3人の問題なので。ライブのこととか活動に関しては大人の方とも話すんですけど、“人としての部分”に関しては3人にしか分からないところもあるので。
鹿沼:実際、関わってるのはこの3人だから、誰かに言ったところで…
田辺:分かんないよね。
傳:ただの悪口になってしまう。
鹿沼:そう。だったらここで言った方が良いでしょっていう風な考えだよね。
――で、その合宿というか。
一同:お泊まり会!(笑)
――そういったものがあって、そこで具体的に出てきたものとかありますか? 例えば、目標だったりとか、「こういう意識でやろう」みたいなものとか。
田辺:まだそこまでは…。
傳:結局「頑張ろう」ってなるしかなかったです。
――「具体的に何か」っていうより「頑張ろう」と。でも何か通じ合うものができた、みたいな?
傳:絆はできたよね。
――そこで「変わった」って思いました?
鹿沼:変わりました。
傳:そこも大事なターニングポイント。
鹿沼:ワンピクの中で。
田辺:そして、また次の夏も大事なターニングポイントだったんだよね。
傳:17年の夏。
鹿沼:毎年夏は大事!
田辺:メジャーデビューできるかできないかの時で、「メジャーデビューするために頑張ろう」みたいな感じで。
鹿沼:あぁ。
田辺:フェスとか出た!
鹿沼:そう。フェスとか。2017年には結構対バンライブに出るようになったんですよ。それまでは対バンライヴにほとんど出なかったんですけど、その1年はすごい対バンライブに出させていただいて、いろんなアイドルの方とかを見る機会が増えたんですよね。そんな時にも「自分たちがどうあるべきか」っていうのっていうのを、この3人で語り合ったというか…。今ライブでは「オイオイ」って言うのが主流じゃないですか。そんな中、私たちにはそういう曲がないから、どんな対バンに行ってもアウェイになってしまって、寂しい想いをする場面もあったんですよ。でもそうなった時に、その周りのアイドルさんに流されないで、「どう自分たちを貫いていくか」っていうのを3人ですごい話し合いました、2017年は。
――その前の年の初めての合宿の時は結束が固まって、その翌年はもっと突っ込んだ話もしたわけですね。
田辺:方向性というか。
鹿沼:さすがに2年も経ったら「仲良しだね」っていうだけでは済まされないじゃないですか。大阪遠征した時のホテルでも泣きながら(笑)。
田辺、傳:泣きながら!(爆笑)
鹿沼:泣きながら「ここ本当に嫌なんだよ」とか言って!(笑)
田辺:言った!そして抱きついた!(笑)
傳:その時「ほんとにごめんね」みたいな。もうお互いいろんな「ごめんね」と「ありがとう」と「嫌な部分」を、そして「でもここは好き」とかそういうのを私の部屋にみんな集まって言い合って(笑)。どこに行ってもそうなんですけど、絶対私の部屋に集合するんですよ、夜。もちろんイカ持って(笑)、集合して、そこで語り合うんですけど。その時の大阪のホテルは、特に夏っていうのもあって…。夏は毎日一緒にいるし、いろいろ不満とか、いろいろ溜まってくる。けど、そこで引きずっちゃいけないと思って、集合して。あの時、「こういうことはしない方が良かったと思う」とかそういうの言って、そしたらお互い「ごめんね」「ありがとう」っていうのがすごいいっぱい出てきて、そこで全部ぶつけて。
鹿沼:ぶつけた。
田辺:泣いた。
傳:最終的に「いや大好きだよ」って言って。
鹿沼、田辺:アハハハハ(笑)
傳:みんなで3人でベッドの上で抱き合って号泣みたいな(笑)。
鹿沼:誰も見てるわけじゃないのに、3人で「ありがとう」って。
傳:「頑張ろうね」みたいな。結局「イカまみれでくせーよ」みたいな感じにはなるんですけど(笑)。
田辺:ベッドの上でね。
――面白いグループですね(笑)。
傳:変なんですよ。
田辺:こういうグループ、あんまないよね。
――「仲良い」っていう単純な言葉では語れない何かがありますね。
田辺:「仲良い」だけじゃ表せられないぐらいの。
鹿沼:そう。だから最近「仲良いですね」って言われてもどう返せば良いかわかんないんですよ。「仲良いです」って言ったら嘘くさいじゃないですか。誰もが「仲良い」って言うから。それだけじゃないのが分かるから、自分たちで。
傳:逆に仲悪いって言う???(笑)
鹿沼:そう、逆にもう「仲悪いですよ」って言った方が良いんじゃないか、みたいな。
田辺:「嫌です」とか言って。
傳:でもホント、どうかしてるぐらいお互いメンバーが好きなので。
鹿沼:もちろん、もうさすがに3年も一緒にいるので、嫌いなとことかもめっちゃありますよ、それぞれに。
田辺:ある。
鹿沼:だけど、それを超える良さを知ってるから、一緒にいられるんじゃないかなって思う。
傳:3人が3人とも必要だなって思います。ONEPIXCELには。
――なるほどね。じゃあ、それぞれ嫌いなところを言っていきましょうか。
一同:えぇえええ!(爆笑)
傳:それはやめましょう! もしかしたら亀裂が走ることに、今日で。
田辺:「はあ?」とか言ったりして(笑)。
――面白いですね~(笑)。では、続いてお2人の何か印象的なことはありますか?
傳:私は…去年のちょうどこの時期にワンマンライブがあったんですよ。12月16日。そこで「メジャーデビュー」と「『ドラゴンボール超』のエンディング曲を歌う」ってことを発表したんですけど、そのライブがすごい印象的で。今までONEPIXCELは普通にワンマンやって、ワンマンやって、ワンマンやってみたいな活動だったんですけど、その時は“メジャーデビュー”っていう大きな看板が付いて、それにも私たちもびっくりしたんですけど、「『ドラゴンボール超』エンディング曲」っていうのは、その時のサプライズだったんですよね。私たちもその時に知ったので、もう「はあ?」みたいな「何?何?何?」みたいになって。最初、電気がバーンって落ちて、もうびっくりするじゃないですか。私たち「事故かな」って思って、亜美も「えぇええ?」みたいな大騒ぎ。ホントにうるさかったんですよ。スクリーンに「ドラゴンボール」って文字がバーンって出たら、大泣きして、もうホントに顔が酷すぎて、あの初期を思い出すかぐらいの酷さで(笑)。メイクもマスカラも落ちまくるし、顔もぐちゃぐちゃで。「ドラゴンボールってあのドラゴンボール?」みたいな。「弟が喜ぶやつ!」とか言って、もうほんとに号泣しすぎて…。私たちももちろんびっくりしたし、すっごい嬉しかったんですけど、亜美の想像を超えるリアクションとうるささで、私たちの感動が消え去ってしまい…。
鹿沼:笑ってたもんね。ホントに申し訳ないと思う。
傳:ホントに引いちゃって、私たちが。ライブ中に。「決まった!」「嬉しいです!」みたいな感想を言わなきゃいけないんですけど、亜美が酷いから(笑)。もう全部スンってなっちゃって、冷静に「ドラゴンボール嬉しいです」みたいな感じになっちゃっいました。だから、なんかもうそういう「ドラゴンボールを歌う」っていう発表の時の亜美が印象的です(笑)。
鹿沼:私? でもホントに私、小さい頃から『ドラゴンボール』を見て育ってきたので…。家族全員で見てたので「夢か?」と思うじゃないですか。そんなこと有り得ないと思うから。「あのドラゴンボール?」って感じで。もう「どのドラゴンボール?」「違うドラゴンボール?」みたいな(笑)。
――「ドッキリかな?」と思いますよね。
傳:ドッキリだと思ったよね。
鹿沼:さすがにね。
田辺:最初思った。
鹿沼:こういう発表ってホントにあるんだなって思いました。よくあるじゃないですか、違うグループさんで。
――ありますよね。よくやりますよね。
鹿沼:自分たちにもそんな時が来たんだなって思いましたね。
――今度のワンマンでもぜひまたドッキリを仕掛けていただきたいですね(笑)。どうですか?鹿沼さんの印象的な出来事は。
鹿沼:私はもう全部そうなんですけど、メジャーデビューしてからっていうんですか。この1年かな。私、最近。メジャーデビューしてから、すごい歌とダンスと、もう全て、もうトータル。自己プロデュースって言うんですか?自分たちのプロデュースっていうのを「しっかりしなきゃいけないな」っていうか。何て言うんだろうね。意識がもうほんと日に日に増していくというか。すっごい難しいこと言おうとしてる、今自分。アハハハ(笑)
――アハハ(笑)
傳:人に、大人に「こうしろ」「ああしろ」って言われて行動するんじゃなくて、「自分で考えて、自分たちで話し合って、自分たちで創っていこう」っていうことを今年、特にやり始めて、それが印象的でした、ってことだよね?
鹿沼:です。
傳:「です」って言ってます(笑)。
鹿沼:ホントありがとうございます。そう、でも、今までは「与えられたセトリ」「与えられた衣裳」でやるっていう感じだったんですけど、今年は傳ちゃんがプロデュースした衣裳を夏に着たりとか、12月15日のワンマンライブも自分たちの意見が反映されてる部分があったりとか。「Girls Don’t Cry」のミュージックビデオも自分たちが考えた立ち位置が使われていたりとか、自分たちの考えがパフォーマンスに反映されていたりとかして、形になっているっていうんですかぁ? そういう1年だったので、これからも、自分たちも発信していく立場として「創っていく」っていう上での意識っていうのが変わったなって思いました、この1年で。
――今年からそういうもの徐々にやろうとした、ということですか?
傳:今までって、大人に頼ってた部分がすごくあったので、今年からやっと私たちが創りたいものとか、皆さんに見てもらいたいものっていうのが、個人個人から出てきて。それをメンバーでまず話し合って、「ここどう思う?」って言って、「それ良いね」ってなって、それを私たちから大人の方に「こうしたいんですけど、どう思いますか?」って伝えることが増えたんですよ。今回のワンマンライブとか特に「この曲はこういう感じでやりたい」とか「この小道具使いたい」とか、演出に関することも私たちで話し合って、大人の方に提出してみたいな。提出ってか聞いてもらって、叶えてもらったってことがすごくあったので。
鹿沼:ミーティング。ワンマンライブのミーティングに初めて参加しました。
――そうなんですね。
鹿沼:そう。大人の方が話し合ってる中にONEPIXCELもいるっていう初めての体験をしたんですよ。これからもそうしたいなって思います。
――その時は、いろいろお話をされたわけですか。
鹿沼:そこはもう真剣に、ホントにしっかりと。
傳:メモ取りながらね。
――意見とか言ったんですか?
鹿沼:意見も言いました。
ONEPIXCEL ライブ情報
1年ぶりのワンマンLIVE決定!
「ONEPIXCEL 3rd Anniversary Live 2018」
2018/12/15(土)
渋谷WWWX
OPEN 15:00
START 16:00
TICKET:スタンディング ¥3,500(税込/Drink代別)
ONEPIXCEL 商品情報
「Girls Don’t Cry」 2018.12.5 Release
COCA-17540 ¥1,500 (tax in)
M1. Girls Don’t Cry
M2. TURN ME ON
M3. Sparkle Utae Remix
M4. We Go Now pavilion xool Remix
M5. Girls Don’t Cry(Instrumental)
M6. TURN ME ON(Instrumental)