Speak emo
NaNoMoRaL|だから今年は走り抜けないと
私、「子どもでいてね」って言われてるんですか???(未來)
――続いて「子どもでいてね」なんですが、これは爽やかな涙がじわりと滲むような曲です。
未來:そうですね。
――でもこれも今までのNaNoMoRaLにはないイントロ、例えば洋楽世代の観点から捉えればウェストコースト・ロックみたいな。
パセリちゃん:あ~、わかんないです…。
――アメリカ西海岸の、フォークやカントリーの要素を含んだロックです。まぁ、サイケや泥臭いロックやハードロックまで含むものもあるんですが…。イメージとしては、爽やかなアコギやスライドギターが入っていたり、という感じです。この曲にもスライドギターのような音が入ってるじゃないですか。そんなイントロってこれまでのNaNoMoRaLにはなかったなって…。
パセリちゃん:あぁ、確かにそうですね。
――ところで、「子どもでいてね」っていうのは誰に向けてるんですか? 未來さんに?
パセリちゃん:その時はそう思って書いてるかもしれないですね。捉え方は人それぞれだと思いますが、僕は割とそのつもりでこの曲を書いたかも…。
未來:私、「子どもでいてね」って言われてるんですか???
パセリちゃん:そう。
――そう言われてどうですか?
未來:今までは“大人になっていく”系の歌詞が多かったなって思っていて、そこで「大人になってく」って歌ってるのに、急に「子どもでいてね」ってなったと聞いて、「あれ、どうしたんだろう?」って思いました。
パセリちゃん:それも大人になっていくことを言ってるんだよ。
未來:え、そうなの?
パセリちゃん:成長はしてしまうけど「子どもでいてね」っていう、トイザラスのCMみたいな(笑)。
――トイザラスのCM(笑)。以前パセリさんは未來さんに「上手くなるな」っておっしゃっていました。そういう意味では、成長してシンガーとして“大人の階段”を登っていくんですが、子どもの部分というのも失わないように、っていうようなことですか?
未來:声質とかですか?
パセリちゃん:声質もそうだし…。
――例えば、音を外そうが自分の溢れる気持ちが出せれば、技巧的にきっちりと歌うよりもいい、といったことですよね?
パセリちゃん:そう。だから「子どもでいてね」って言ってるのは「立ち止まらずに子どもでいてね」ってことなので、成長は止めずに、でも子どもでいてね、っていう。めちゃくちゃ理不尽ではあるんですけど(笑)。
――続きまして「アンサーソング」です。これがまたすごいじゃないですか。おそらくNaNoMoRaLで一番速い曲ですよね?
パセリちゃん:一番速いですし、一番短い。あ、1曲目の「まくらのそうじ」みたいなのは除いて。
――はい。あれはイントロ的な曲ですから。
パセリちゃん:ちゃんとした構成として出している曲の中では一番短いです。
――これは「最速のものを作ろう」という構想のもとに作ったんですか?
パセリちゃん:そうです。最速でシンプルで、というのを作ろうと思って。完成したのが一番早かった曲かな? 違う?
未來:これが最初でした。
――これを訊くのは野暮かもしれないですが…歌詞に「四文字」とか「三文字」といった形の、ある種の“伏字”があるじゃないですか。それはどんな…
パセリちゃん:それは野暮です(笑)。
――やはり答えを訊くのは野暮ですよね。逆に言えば、答えはあるわけですか?
パセリちゃん:一応自分の中では。
――それは未來さんには伝えていますか?
パセリちゃん:伝えてないです。
未來:聞いてないです。
パセリちゃん:聞かれたら言おうかなと思ったけど、別にいいかなと思って。
――未來さんは未來さんで何か想定してるんですか?
未來:いや、何も想定してないです。
パセリちゃん:想定しなくていいと思うよ。
未來:大変だなって…。歌詞を覚えるのが大変でした。数字が順番に出てこないから。
――あぁ、そうか。四文字→三文字→六文字→二文字ですもんね。これ、発表されたら大喜利ができそうな感じありますよね?
未來:アハハ。
パセリちゃん:いや、その大喜利むずいっすよ。
――でも正解あるんですよね?
パセリちゃん:一応あります。答えは出さないですけど。
――正解を言わなくても全然いいんですが、僕なりには考えました。例えばこの「六文字」は「だいすきだよ」とか。
パセリちゃん:はい。それじゃないですけど(笑)。
未來:かわいい。
――「どこでも買えるものだったろう」と続くので、物販でチェキ撮って「だいすきだよ」って書いてもらって「誰かに見せる」わけですが、それは千円出せばどこでも買えるだろう、みたいな。ちょっとシニカルに。
パセリちゃん:でも、そういう解釈していただくのが一番ありがたくて。それで勝手に自分で問うて、自分で答えを出すから「アンサーソング」っていう曲名にしたんです。一曲で解決するじゃないですか。
――おぉおお! なるほど!
パセリちゃん:普通は何かあってのアンサーソングじゃないですか。それを一曲で完結させるっていうテーマで作りました。
――いや、「何へのアンサーなんでしょうか?」と訊こうとしていたところだったんですが、そういうことなんですね。
パセリちゃん:はい。ピンときてないよね?
未來:そうなんだ…。
パセリちゃん:そう。一応考えてるんです。
NaNoMoRaL 商品情報
3rd mini Album『macra no souji』
前作からわずか約5ヶ月で届けられた3rd minialbum。
息をするように精力的にライブを続ける2人から、どれだけ押し込んでも溢れ出てしまう《多幸感》は観にきた人全てを包み込む。
大きくなってから、心のどこかに閉まってきた感情を取り戻す「みんなのうた」がココにある。
[収録曲]
01 まくらのそうじ
02 ダメダメのうた
03 カラシナダンス
04 たりらでたりら
05 さよならデスペ
06 子どもでいてね
07 アンサーソング
2020年04月15日発売
税込2000円