FEATURE
人と違うことはけっして悪いことじゃない、むしろ、誇れること。それを、この曲を通して感じてほしいなとすごく思っています。 Pipping Hot インタビュー・１
Pipping Hot（ピピンホット）が、3rdシングル『人と違って何が悪いっていうの？』を8月23日(水)にリリース。本作は、「作詞・作曲に元Non Stop Rabbitの田口達也氏が手がけており、「自分」を鼓舞する全ての人に！この夏一番まっすぐな応援アンセム」(資料より抜粋) になっている。同作品の魅力を、有光陽稀（ありみつ はるき）・雫月Lee（しずき りー）・逢坂朔玖（あいさか さく）・八雲杏（やぐも きょう）・碇たくみ（いかり たくみ）の5人に語っていただいた。
シーンのすそ野を広げてゆく活動に繋がっているのなら、自分たちがやってきたことに無駄はなかったと言えますからね。
――最新シングルの表題曲『人と違って何が悪いっていうの？』の一節に、「人と違って何が悪いっていうの？ 僕たちは僕らしく生きていたいだけなんだ」と記されています。その言葉は、陽稀さんとLeeさんの2人がずっと実戦し続けてきた生き方じゃないですか?!
雫月Lee ほんと、そうだよね。
有光陽稀 2人とも形を変えながらも、この数年間ずーっと男装ユニットのメンバーとして活動を続けてきました。その生き方を貫くことで、いろいろと難しさを感じる経験をしてきたというか、普通の音楽ユニットとは異なるスタイルで活動を続けているからこそ、「自分らしさとは一体何か?」を長い間突き詰め続けてきましたからね。
――でも、お2人がシーンの土台をしっかりと作り続けてきたからこそ、こうやって男装シーンに飛び込んでくる人たちも増えれば、その活動を支持する人たちも着実に増えていますからね。
有光陽稀 以前から「男装ユニットというエンターテイメイントな活動をいかに広げてゆくかを課題に、2人してずっと切磋琢磨しながら、いろいろ試行錯誤を重ねつつやり続けてきていますけど。ここにいる3人も含め、それがシーンのすそ野を広げてゆく活動に繋がっているのなら、自分たちがやってきたことに無駄はなかったと言えますからね。
――『人と違って何が悪いっていうの？』は、最初からテーマ性を掲げて制作を始めたのでしょうか?
有光陽稀 プロデューサー側から「今回の新曲はこれでいきたいと思います」と楽曲をいただいた形だったから、内容は、曲を聴いて初めて知りました。
――メンバーそれぞれ、『人と違って何が悪いっていうの？』を聴いての印象を聞かせてもらっても良いでしょうか。陽稀さん、そのまま話を続けてもらっていいですか?
有光陽稀 わかりました。自分、Non Stop Rabbitがめちゃめちゃ好きなんですね。今回、歌詞カードとデモ音源を渡されたときに、メンバー全員で聴いたのですが、曲を聴きながら歌詞に目を通そうと思ってクレジットを見たら、作詞/作曲名に田口達也と書いてあるわけですよ。しかも流れてきた楽曲を聴いたとたん、「うわっ、ノンラビの音だ!!」と驚きを覚えたのが最初の印象でした。
タイトルにも記した「人と違って何が悪いっていうの？」というメッセージは、すごくわかりやすいし、とても耳や気持ちに残りやすい言葉。田口さんが、メンバーのことを思って書いてくれた内容なのも、すごく嬉しかったです。歌詞には、自分だったら「春、希望いつかは朝が来る」と書いてあるように、一人一人のことを、それぞれの個性を生かした言葉として書いてくださいました。他にも、各々の個性を「色」を持った言葉を用いて大事に表現しているなど、Pipping Hotのことを思って書いてくださったのが本当に嬉しいですよね。
――今も、リリースイベントでは積極的に歌っています。どうですか、お客さんたちの反響や反応は?
有光陽稀 ライブで歌い始めてからもう2か月くらい経てば、リリースイベントではかならず歌っていますけど。みんな初見で触れたときから、歌も振りもすぐに覚え、一緒にライブへ参加してくれています。みんな、「歌詞やメロディーが頭にずーっと残ってる」と言ってくださるように、ファンのみんなもすぐに覚えて、毎回のライブで楽しんでいます。
――続いては、杏さんお願いします。
八雲杏 Pipping Hotの場合、いつもメンバーみんなで半円を作り、体育座りをしながら、歌詞カードを手に、音源を流してもらう形で新曲を聴いています。1stシングルや2ndシングルの表題曲を初めて聴いたときは、情景を思い浮かべることが多かったんですね。例えばとして語るなら、アニメOPテーマの映像が頭の中に浮かぶなど、イメージを与えてゆく曲が中心でした。だけど『人と違って何が悪いっていうの？』を初めて聴いたときは、自分の身体の奥まで言葉がゾゾーンと入って来たというか。冒頭から流れる「人と違って何が悪いっていうの？」という歌を聴いた瞬間から、その言葉が心にドォ～ンと刺さりましたし、「自分にめちゃめちゃ言ってくれている言葉だな」と思ったのが最初の印象です。そのインパクトがめちゃめちゃ強かったからでしょうね。あのときは、みんなで一度聴いただけだったのに、ずっーと頭の中に歌が残れば、気づいたら、家で「人と違って何が悪いっていうの？」と口ずさんでいましたからね。それくらい、インパクトの強い楽曲という印象でした。
――この歌詞に共感する人たちは、きっと多いだろうとも想像します。
八雲杏 そう思いますよね。とくに自分たちは、男装ユニットというカテゴリーを通してこの言葉や思いをメッセージしているからこそ、より強く相手の胸にも伝わるのかなと思っています。
この曲を聴いて「人と違っていてもいいんだし、自分らしく生きていいんだ」となり、少しでも前へ進む気持ちになれたら嬉しいし、そうなれる楽曲だと思います。
――Leeさんは、『人と違って何が悪いっていうの？』にどんな印象を受けました?
雫月Lee 曲をいただいたときに感じたのが、「めちゃめちゃストレートなメッセージだな」ということでした。これまでは、その曲に込めたメッセージをいろんな言い方や言い回しをしながら伝えてきましたけど。『人と違って何が悪いっていうの？』は、冒頭の２行の時点で、すごくストレートに思いをぶつけています。プラス、とても耳や心に残りやすいメロディーなんですね。歌いだしを担当している朔玖くんに至っては、聴いた瞬間からすぐに覚えて歌っていたほど。それくらいキャッチーなメロディーなのも、この曲の魅力になっているなと思います。
歌詞で注目したいもう一つの点が、俺で言うと「雫に写った月を見て」のように、メンバーそれぞれの個性を、名前の文字を使って現せば、色の表現を用いて強調してくださっているところ。わかりやすさや届きやすい理由もあるからなのか、よくショッピングモールなどフリースペースでリリースイベントをやると、年配の方から小さいお子さんまで、幅広い世代の方々が足を止めて聴いてくださるんですね。それくらい、みなさんの耳が惹かれるインパクトを持った歌なのも特徴になっています。
――田口さんが，、そこまでメンバーの個性を把握してくださっていたのが嬉しいですよね。以前から、田口さんと面識はあったのでしょうか？
雫月Lee 初めて会ったのが、『人と違って何が悪いっていうの？』のMV撮影のとき。みずからカメラを回しながら監督として参加してくださったんですけど。そのときに初めてお会いしました。だから、曲を作っているときはまだ会ってない状態。なのに、ここまでメンバーのことを理解し、思いを持って書いてくだされば、その気持ちがしっかり伝わってきたのが嬉しかったことでした。
――次は、朔玖さんお願いします。
逢坂朔玖 最初に曲と歌詞をいただいたとき、曲を聴く前に歌詞カードに目を通しました。その歌詞を読んだ時点から、「インパクトのある内容だな」と思ったのが一つ。最初の2行の歌詞を読むだけで、『人と違って何が悪いっていうの？』はすごくメッセージ性の強い楽曲というのが伝われば、Pipping Hot自体が「熱いメッセージを君に」と掲げているグループだからこそ、その言葉に相応しい楽曲をいただけてすごく嬉しかったです。歌詞もメロディーもサウンドも胸に入ってきやすければ、とても力強い。本当に素敵な楽曲をいただけたなというのが最初の印象でした。
――朔玖さんは、 「人と違って何が悪いっていうの？ 僕たちは僕らしく生きていたいだけなんだ」と歌う冒頭のパートを担当しています。いつも、どんな意識を持って歌っているのでしょうか。
逢坂朔玖 余計な意識や考えを持つことなく、いつも気持ちを真っ直ぐに。それこそ、伝えたい思いが明確だからこそ、その思いをしっかりぶつけるように歌っています。「人と違って何が悪いっていうの？」と歌っているように、今の世の中的に生きづらさを感じている人たちも多いというか、人と違っていることに対して悩んでいる人たちってたくさんいるなと思ってて。だけど、人と違うことはけっして悪いことじゃない、むしろ、誇れること。それを、この曲を通して感じてほしいなとすごく思っています。だからこそ、たくさんの人たちに『人と違って何が悪いっていうの？』と出会ってほしいし、自分たちがその意識をこの歌を通してしっかり伝えていきたいです。
――朔玖さんは、お客さんたちの反応をどのように見ています?
逢坂朔玖 『人と違って何が悪いっていうの？』を初披露したのが、5月に行った2ndワンマン公演のときでした。初めて曲に触れた時点で、すでに「感動して涙が出ました」「いい曲をいただけて良かったね」と言ってくださるファンの方が多かったし、今でも、リリースイベントで歌うたびにファンの方々から高い支持を得ているといいますか、みんな歌の内容に共感すれば、「今のPipping Hotにピッタリの楽曲だね」と言ってくださいます。その言葉、すごく嬉しいですよね。
――最後は、たくみさんですね。
碇たくみ どの歌詞も印象深く耳に残る中、とくにサビの2行が強烈に胸に刺さるし、深く印象を残してゆく楽曲だと感じています。歌詞に自分の名字が書かれていたのを知ったときも、「オオーッ!!」と大きな声を上げてしまったくらいの感動でした。自分自身、歌詞にその人の名前が出てくる歌が好きだし、そういう歌に自分でも憧れを持っていたから、『人と違って何が悪いっていうの？』の歌詞を見たとき、「えーっ、自分の名前が入ってるよー!!」とめっちゃ喜びました。
八雲杏 メンバーの中、一番最初にそれを発見して、興奮していたからね(笑)。
碇たくみ 碇という言葉を歌詞に使うことってなかなか珍しいじゃないですか。それもあって嬉しかったんですよね。みんなも言ってたけど、『人と違って何が悪いっていうの？』は、すごく耳に残る歌。初めて聴いたときからズーッと歌詞とメロディーが頭の中へ残っていたし、帰りの電車の中でも、吊り革を握りつつ、車両の揺れにあわせてリズムを取りながら、心の中でズーッと歌っていました。
歌詞の話に戻りますけど。今は、多様性という言葉か飛び交う時代じゃないですか。冒頭で歌った「人と違って何が悪いっていうの？ 僕たちは僕らしく生きていたいだけなんだ」の歌詞の通り、自分が本気でそう思っているのなら、人と違うことをやるのだってすごくいいことだと思う。「やりたいな」と思うだけで、動くことなく自分の殻に閉じこもってしまうのではなく、この曲を聴いて、「人と違っていてもいいんだし、自分らしく生きていいんだ」となり、少しでも前へ進む気持ちになれたら嬉しいし、そうなれる楽曲だと思います。
――『人と違って何が悪いっていうの？』のMVは、切り立った海沿いの岸壁が広がる広大な壁の上で撮影をしています。あそこは、何処なんですか?
有光陽稀 千葉の銚子のほうとだけ言っておきます。撮影場所が、切り立った崖の上。サスペンスドラマの～～～（2回目へ続く）
TEXT:長澤智典
＜インフォメーション＞
＜リリース情報＞
◆タイトル：『人と違って何が悪いっていうの？』
◆発売日：2023年8月23日（水）
1.人と違って何が悪いっていうの？ 作詞・作曲：田口達也 編曲：佐久間誠
2.イージーGO!! 作詞・作曲：阿久津健太郎 編曲：佐久間誠
特典DVD：人と違って何が悪いっていうの？ Music Video
1.人と違って何が悪いっていうの？ 作詞・作曲：田口達也 編曲：佐久間誠
2.イージーGO!! 作詞・作曲：阿久津健太郎 編曲：佐久間誠
特典DVD：人と違って何が悪いっていうの？ Making Movie
1.人と違って何が悪いっていうの？ 作詞・作曲：田口達也 編曲：佐久間誠
2.イージーGO!! 作詞・作曲：阿久津健太郎 編曲：佐久間誠
3.Get Back 作詞・作曲：阿久津健太郎 編曲：佐久間誠
4.人と違って何が悪いっていうの？（instrumental）
5.イージーGO!!（instrumental）
6.Get Back（instrumental）
■『人と違って何が悪いっていうの？』先行配信中
各音楽配信サービスはこちら
https://pippinghot.lnk.to/hito-chiga_pre
■『人と違って何が悪いっていうの？』MV
Pipping Hot 公式チャンネル
https://youtu.be/RW3IuM8lyo8
■詳細はレーベルサイトをご覧ください
https://www.teichiku.co.jp/artist/pipping-hot/
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