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2024.02.14
Pipping Hot

5人も、観客たちも、後悔のないようにと思いを交わしあっていた。「俺たちは、みんなのことが大好きです」「俺もー」のやりとりも忘れられない。「Pipping Hot FINAL ONEMAN LIVE ~5EVA~」編

 ついにこの日が来てしまった。Pipping Hotとして刻み続けてきた歩みへ終止符が打たれるとは…。嘆いても、何も変わらない。ならば、5人の新たな道への旅立ちを笑顔で送ろうじゃないか。 


  2月12日、Pipping Hotが何度も立ち続けた初台DOORSで、2本のFINAL ONEMAN公演「Pipping Hot 3rd ONEMAN LIVE ~SHINING!!!!!~」と「Pipping Hot FINAL ONEMAN LIVE ~5EVA~」が行われた。ここでは、第二部となった「Pipping Hot FINAL ONEMAN LIVE ~5EVA~」公演の模様をお届けしたい。

 

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 第二部であり、Pipping Hotにとって最後となるライブが、ついに幕を開けた。凛々しい表情で舞台の上に立つ5人。「僕は前に進むよ未来が今怖くても 転ぶことに怯えなくていい 立ち上がっていく そこに意味がある」と逢坂朔玖が、その想いを受け継ぐように有光陽稀が歌いだした。何時でも、どんなときでも、何があっても前へ突き進む強い意志を記した『はじめの一歩』だ。5人が思いを一つに「僕は前に進むよ 全て超えて進むよ」と歌う声に触れ、気持ちが嬉しく奮い立つ。どんな未来が待ち受けていようとも、何時だってこの曲を胸に抱えていれば、僕らは挫けることはない。それを証明するように「未来だっていくらだって 変えてみせるさ」と、5人は強い生きざまを舞台の上で示していた。

 

 みずからの心に抱いた強い意志を、5人は激しいロックな表情を見せる『Limitation Imitation』に乗せて歌いだす。5人とも凛々しい表情と、攻めるような強気な歌声だ。そのパワーと迫力に触れ、同じように気持ちが奮い立つ。5人と熱狂を求める気持ちのチューニングが重なりあう。それが僕らは欲しかったし、求めていたこと。強い意志を持ったその歌声とパフォーマンスで、僕らをもっと奮い立ててくれ!!!!

 

 この空間に晴れた爽やかな景色を描くように、Pipping Hotはデビュー曲の『beyond VANITAS』を歌唱。歌い踊るメンバー一人一人へ向かって、フロア 中から熱い口上が飛び交うのもお馴染みの景色。このやりとりが、これで最後と思うと…。いや、今は、喉が枯れる勢いで叫んでこそ、晴れ渡る未来をここで一緒に見ていける。

 

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 次のブロックで届けたのが、5人の前身グループだったaelの曲たち。Pipping Hotを語るうえで忘れてはならない歩みを、5人は最後の場で見せてくれた。逢坂朔玖のMCの言葉ではないが、「今日が自分の人生の中で忘れられない1日」にしてくれたのが本当に嬉しい。

 

  『Hopper!!!!!』が始まったとたん、場内中からひと際熱い声とMIXが上がりだす。ここに集った中には、aelとしての歩みを見てきた人たちも多かったからだろう。たちさんの人たちが5人と一緒に拳を突き上げ、「うりゃおい!!」と声を張り上げていた。気持ちを一つに熱狂するファンたちの姿や、5人とファンたちが声をかけあう様に触れていると胸が熱くなる。


 『Hope』のイントロが流れたとたん、フロア中から起きた熱い歓声。5人はクールな視線や冴えた表情を武器に、でも、胸の内側から沸きだす熱い思いも歌声やパフォーマンスに乗せて、せまってきた。凛々しい姿に、ハートが落ちてゆくのもわかる気がする。攻めた声を一つに歌い煽る5人の姿が、ほんと眩しかった。


  徹底してクールに攻め続ける姿は、『陽炎』にも反映。とてもエモい楽曲であり、5人のエモい歌声だ。格好よくてエモい様に、気持ちが焦げてしまいそう。熱情した声を張り上げ、大きく手を振りながら、前向きな思いを力強くメッセージしてゆくその様へ見惚れずにいれない。


  aelブロックの最後を飾った曲が『DREAMER』なのも、胸を熱くする。曲が始まったとたん、場内中から本当に熱いMIXの声やメンバーコールが飛び交いだす。観客たちの上げる声を、5人は気持ちを奮い立てる力にしながら熱唱。ともに「OH! OH! OH! WOW OH!」とシンガロングしてゆく様も、最強に胸アツだ。Pipping Hotで見せた漢な姿は、ael時代に培われたものだと改めて感じさせられた。

 

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 後半のブロックは、5人らしい生き様を熱く刻んだ『人と違って何が悪いっていうの?』から。「人と違って何が悪いっていうの? 僕たらは僕らしく生きていたいだけなんだ」と逢坂朔玖が力強く歌えば、一人一人が歌を繋ぎながら、自分たちの惑う気持ちから、信じた自分らしい生き方までを示しだす。5人で一体化したパフォーマンスを見せながら、一人一人がみずからの意志を示すように力強く歌いあげる。いつも以上に気迫を込めた歌声に触れ、心が奮い立つ。「人と違って何が悪いっていうの? 僕たらは僕らしく生きていたいだけなんだ」、その言葉をずっと胸に掲げながら、自分もそうやって生きていたい。


  躍動したパフォーマンスを見せながら、雄々しく歌いだしたのが『Get Back』。熱を持って駆けだす楽曲に気持ちを預けるたび、5人の歌声も力強く弾みだす。「Get Back Get Back」と歌うその声へ身を預け、一緒に跳ね上がりだい。場内から飛び交う「Fu!!」の声や「HEY!HEY!」の声が、とてもエモい!!舞台の上を駆けまわるメンバーたちの姿が、どこか無邪気にも見えていた。


  次に歌ったのが、『わっしょい Everybody』。どんどん熱を上げてきたかと思ったら、ここで一気に祭り上がるとは…。このブロックでのPipping Hotは、いろんな「楽しい」や「アガる」様を、1曲ごとに表情を変えながら伝えてきた。超絶楽しい『わっしょい Everybody』に触れて、祭り上がらないわけがない。場内中の人たちが、舞台の上ではしゃぐ5人と一緒にわちゃわちゃと騒いでいた。理性や現実なんてすべて消し去り、今は5人と一緒に笑顔で「わっしょい」祭り上がればいい。それが「楽しい」や「楽しむ」ということなのだから。


 このブロックの最後に持ってきたのが、ハートフルなのにエモい気持ちに染め上げる『感情リアリズム』。この曲でも5人は「立ち上がれ 何度だって」と歌いながら、これからも変わることない自分たちの道標となる思いを、この場へ示していた。一人一人が熱情した気持ちで、感情の揺れが伝わる声で歌いあげる様へ触れるたびに、心がエモくなる。

 

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 ライブも、最後のブロックへ。愛を持って届けたのが、激熱エモロックチューンの『Uncover』。「誰もが心に 痣のように残る 過去を抱えてる それでも生きてく」と強い存在感を示すように八雲杏が歌いだし、楽曲はスタート。メンバーたちの熱く、エモく、パワフルで感情的な歌声と、力強いメッセージを味わえる楽曲だ。5人の描き出す熱いヴァイブスに触れ、一緒に気持ちを熱く上げていける。この曲に触れていると、自分も何かを変えてゆくヒーローになれる。それが嬉しいんだ。


  スケール大きな表情の中へ、いろんな感情の揺れをドラマチックに描きだす『Catastrophe Bomb』でも5人は、フロアにいる満員の観客たち一人一人の心へ消えない爪痕を残すように、熱情した声を高らかに響かせていた。


  Pipping Hotが最後に歌ったのが、永遠のその先への思いを記した『5EVA』。ここには、これからそれぞれの道を歩み続ける一人一人の胸に抱く思い。そして、Pipping Hotとして歩み続けてきた5人の関係やともに抱き続けてきた気持ちが記されている。だからこそ、物語の終わりであり、新たに始まる5つの小さな物語を綴るためにも、この曲を自分たち自身に。そして、Pipping Hotを本気で好きでいてくれる仲間たちへ向けて届けてきた。何があっても、簡単に心は折れやしない。何度散ろうとも、また夢という花を咲かせて立ち上がる。5人を、そんな自分にしてくれたのがPipping Hotという存在であり、Pipping Hotのことを愛してくれた仲間たちの思いがあってのことだから。

 

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 アンコールは、第一部では1曲目を飾った『イージーGO!!』から。心地よいマーチングビードに乗せて更新を始めた5人か、「Start dash! 1.2.3.4!!」の声を合図に一気に駆けだした。場内中からも熱情したMIXが飛び交う。楽しい。ただただ今は、5人と一緒に笑顔を浮かべ、時に隣の人の肩に手を寄り添え、童心に戻ってはしゃげばいい。5人と一緒に「HEY!」と声を上げ、思いきりその場で飛び跳ねろ。間奏では、5人に向かって熱いコールが飛びかっていたのも印象的。逢坂朔玖が叫んだ「大好きだよー」の言葉がめちゃめちゃ胸に熱く響いていた。

 

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 ここで、メンバーが一人ずつ手紙を読みだした。それが、以下の内容になる。

 

 「2021年7月15日に加入して約2年7ヶ月、今日までとても刺激的な毎日でした。人前に立ったことのない俺は、初めて立ったステージで、緊張して、泣いて、震えてしまったり。ダンスが苦手で、グループの足を引っ張っていってるなと感じて踊るのが嫌になった時期もありました。俺は毎月小さな目標を3つ決めていました。少しずつだけど達成できるようになって、それが自信に繋がって、ライブが楽しいと思えるようになりました。そして俺がここで頑張りたいと思えたのは、大好きなメンバーがいたからでした。陽くんとLeeくんは、初めてで会ったときからずっと優しくて、何もできない俺を攻めることなく、歌やダンスを教えてくれて、たくさん褒めてくれました。今でもずっと憧れの自慢の先輩です。そして、同期の杏ちゃんとたくみ君の存在に俺は何度も助けられました。優しくて、面白くて、一緒にいると楽しくて。時には一緒に悩んで、すごく大切な存在でした。この4人がいたから頑張れたし、この4人だったから辞めたくなかったけど、こんな素敵なメンバーがいるグループの一員としてアイドル活動できたことが、俺の人生の一生の誇りです。アイドルになりたくてこの世界へ飛び込んできたけど、俺は逢坂朔玖として生きてきた日々が、本当に幸せで楽しかったです。メンバーのみんながたくさん支えてくれたし、素敵なスタッフさんたちとも出会えたし、たくさんの応援と愛をくれたファンのみなさんのことが本当に大好きです。今まで本当にありがとうございました。ずっとずっと幸せでした」(逢坂朔玖)

 

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 「僕ら5人とファンのみんなで過ごした時間は、かけがえのない宝物です。ついてきてくれてありがとう。僕の、わたしの話をします。小学生の頃は、ただ絵を描くことが好きなおとなしいキッズでした☆学年が上がるにつれ、八雲杏の片鱗を少しずつ見せ始め、ステージに立つことに興味が沸きました。アイドルを初めて観たとき、キラキラしたオーラに圧倒され、僕も、このキラキラを知りたいと思ったのが、アイドルになろうと思ったきっかけです。ありがたいことに、今こうして、みんなや君を前にしてステージに立っています。Pipping Hotは、僕の想像以上にキラキラしていて、毎日が刺激的で、とっても楽しかったです。おとなしく、緊張しいだった僕を、こんなにもキラキラで、独特で、このようなアイドルにしてくれたのは、まぎれなくみんなのおかげです。責任取ってね。本当にたくさん支えてくれてありがとう。せわしない毎日の中、時間を作って会いに来てくれてありがとう。存分に楽しんでくれている君は最高にキラキラしています。「明日も仕事だけど、頑張る」、そう君が伝えてくれたときは、僕らは頑張る活力になれたんだと思うことができました。見つけてくれて、ありがとう。出会ってくれて、ありがとう。Pipping Hotの5人を応援してくれて、ありがとう。君のことを、とっても愛してます」(八雲杏)

 

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「みなさん、今日は会いに来てくれてありがとう。さっそく、2年7ヶ月前から振り返ります。5人グループになるとき、初めて3人のお披露目をしたのがSHOWROOMでした。3人とも、初々しかったですね。それからライブや撮影会を、ご時世的に配信ですることが多く、なかなか俺がイメージしていた、ファンと触れ合うアイドルという活動が少なく、早く一緒に会ってライブで盛り上がりたいと思って過ごしていました。そして、有観客で初めてのライブが俺の生誕祭でした。「生誕祭」というワードがアイドルすぎて、過去一番緊張した誕生日でした。メンバーそれぞれの生誕祭も、本当に、毎日、毎回楽しくて、忘れられない思い出です。dreamboatとしての活動や、合同イベント、「だんぱらフェス」も勉強になりまくりで、どのイベントも楽しい日々でした。そして、2年7ヶ月間のうち、3日間ほどtwitterの投稿が出来なかったんですけど。毎日の投稿に対してメッセージをくれたり、手紙を受け取ることが可能になって、ライブのたびに手紙をくれたり。最初は緊張していた特典会でも、楽しく話をしてくれたり、ファンのみんながいつも応援してくれるから、俺たちはアイドルとして存在できました。本当にありがとう。本当にいいメンバーと、いい楽曲と振り付け、めちゃめちゃいいグループだったなと思います。本当にみんな、出会ってくれてありがとう」(碇たくみ)

 

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  「『5EVA』のリリイベがスタートし、 無事に今日を迎えることが出来ました。オリコンデイリーランキングが5位、ウィークリーランキングでは8位をいただくことが出来ました。もう嬉しい気持ちと、言葉に表せないくらい感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。自分はダンスとステージが好きでオーディションを受けました。芸能関係のことまったくわからず、当時、中学生だったこともあり、本当に右も左もわからない状況でした。しかも、まわりに支えてもらいながら頑張るうちに、こんな素敵な仲間と出会って、恵まれ、そして今日までステージに立ち続けることが出来ました。約10年間、本当にいろいろなことがあって、ときには自分自身を見失うこともいっぱいありました。でも、ずーっと信じて待ってくれているみなさんがいたから。支えてくれるみなさんがいてくれたから、今があります。俺を見つけてくれて、支えてくれて、好きになってくれて、背中を押してくれて本当にありがとう。幸せを本当にありがとう。みなさんの心の中で、俺は生き続けます。みなさんとはずっと繋がってるし、ずっと味方です。俺はみなさんからたくさんの幸せとパワーをもらったので、これから先もそのパワーを胸に、みなさんに負けないように頑張っていきます。これからも一緒に楽しく、ときには踏ん張って、ときにはゆっくりしながら生きていこうね。みんなのことが大好きです」(雫月Lee)

 

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 「ここへ向かう一歩一歩に、たくさんの感情があふれていたと思います。俺も、その一人です。何度も飛び跳ねるような軽い足どりで来ていたこの場所なのに、今日は本当に一歩一歩踏みしめる、そんな感情でした。この世界に飛び込んで10年が経とうとしています。本当に夢を見ていたかのようにあっと言う間でした。THE HOOPERSという本当に誇らしいグループに入りまして、アイドルとしての華々しい経験を本当にさせていただきました。そして、aelというグループで仲間の偉大さや、メンバーとしての責任感を学びました。そして今ここで、Pipping Hotとしてこの場所に立てていることがすごく宝物のように思います。まずは、Pipping Hotへたくさんの愛と熱を一緒に持って、こんなに走ってくれたたくさんのスタッフのみなさま、本当にありがとうございました。本当にスタッフのみんな、大好きです。そして、たくみ、杏ちゃん、朔玖くん、aelの新メンバーとしてここへ飛び込んできてくれて本当にありがとうございます。3人がいなかったら、こうしてここに立っていることも、こうやってたくさんのファンのみんなと気持ちを共有することもなかったと思います。3人の成長が本当にめざましくて、自分ももっと頑張んなきゃと何度も何度も背中を押されたし、一緒に活動をしているのが本当に楽しくて、誇らしくて、嬉しかったです、ありがとう。Leeさーん、あのとき一緒に頑張ろうと言ってくれて、ありがとう。2人だけになったとき、まわりの誰もがあきらめるという選択肢を大きく感じていたと思います。でも、まだやれるって同じ気持を持った人が側にいてくれたことが、本当にアイドル人生で一番の輝きを放ったときでした。へっぽこな俺で、本当に何度もLeeさんには怒られて、「きっと、こいつもうだめだ」と思ったと思います。何回怒られても本当に直らないんです。それでも今ここに一緒に立っていること。そして、Pipping Hotとして一緒に走りきれたこと、本当に嬉しく思うし、感謝の気持でいっぱいです、ありがとう。そして君たち、君がいたから俺はいました。俺の存在理由、歌う理由、踊る理由、アイドルでいる理由は、全部みんなのおかげです。みんなの存在です。そんな俺の人生の大切なピースになってくれて本当にありがとう。俺をアイドルにしてくれて、ありがとう。この瞬間も側にいてくれて、ありがとう。本当に本当に大切で大好きな存在です。だからこの先、みんなが不安でどうしようもないときも、心がからっぽになったときでも、幸せなことがあったときでも、何でもいいです。俺が君の存在理由になれるように生きていきたいと思います。そして俺は、Pipping Hotが本当に本当に大好きです。Pipping Hotの青色になれたことを宝物にして、また一歩一歩進んでいきたいと思います」(有光陽稀)

 

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  「いろんな人に巡りあえたこの軌跡が、とっても大切な宝物だったなと思います」(八雲杏)の言葉に続き、最後の最後に涙混じりの声で歌ったのが『HIGH FIVE』。涙を振りきるように必死に踊る5人へ向け、フロア中から熱い熱いMIXの声が飛び交う。有光陽稀が「心が踊る景色をたどってく 曲がりくねったミラが 夢に続いた」と歌う声が胸に熱く響き渡る。一人一人の歌声が、これまで以上に温かく胸に届いていた。5人とも、大切な仲間たちと一緒にこのひとときを過ごせていることへ感謝の思いを持って歌っていた。そう、会場を埋めつくしたみんなを10本の腕でギュッと抱きしめる気持ちで、「高くハイファイブ!!飛び立てるくらい~希望のデシベル 上がるよ」と、舞台の上で飛び跳ね、優しい笑みを浮かべて歌っていた。間奏では、場内中から熱烈としたガチ恋口上も飛び交う。落ちサビを晴れた声で歌う逢坂朔玖の姿が眩しい。誰もが心の中で高く高く飛び跳ねながら、このひとときをしっかりと胸に刻んでいた。「世界で一番愛してる 愛してる」と叫ぶファンたちの声でライブを締めくくれば、「ありがとう大好きだー」と叫ぶ逢坂朔の姿も、微笑ましく瞼に映っていた。

 

  本当なら、ここで終わりのはずだった。でも、誰も、ここで終わりにしたくなかった。5人が舞台から去っても、誰も帰らないどころか、5人の姿を熱く声を上げて求めていた。だから、本当に予定外の行動として、5人はふたたび舞台へ舞い戻ってきた。最後の最後に5人が歌ったのが、Pipping Hotの始まりを告げたデビュー曲の『beyond VANITAS』。もう本当にこの瞬間がメンバーに向かって熱い声を上げる最後のときになる。だからこそ5人も、観客たちも、本当に後悔のないようにと、晴々とした気持ちで思いを交わしあっていた。5人は「俺らだけの軌跡をゆけ」と歌いながら、改めて新しい一歩を力強く踏み出していった。歌い終わって交わした「俺たちは、みんなのことが大好きです」「俺もー」のやりとりも、忘れられない。

 

  これ以上は何も語りたくはない。いや、語れない。ただ今は、この日の眩しい軌跡を、ずっと忘れることなく心の中に焼き付けていたい。


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TEXT:長澤智典


Pipping Hot(ピピンホット)
有光陽稀(ありみつはるき)
碇たくみ(いかりたくみ)
逢坂朔玖(あいさかさく) 
八雲杏(やぐもきょう)
雫月Lee(しづきりー)

 

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セットリスト

『イージーGO!!』
『Get Back』
『5EVA』
(自己紹介・3rdワンマン開催!)
『Catastrophe Bomb』
『Limitation=Imitation』
『Uncover』
『HIGH FIVE』
(企画説明)
『サラバ、愛しき悲しみたちよ』
『春を告げる』
(企画ラスト盛り上がろう)
『Dynamite』
ショートMC
『オーケストラ』
(JOY SOUND・ラストスパート)
『人と違って何が悪いっていうの?』
『はじめの一歩』
『beyond VANITAS』
本編最後の挨拶
-ENCORE-
『感情リアリズム』
MC(ワンマン感想)
『わっしょいEverybody』

 

発売日:2024年1月31日(水)発売
アーティスト名:Pipping Hot タイトル:『5EVA』 (読み:ごーえばー)

初回限定盤
品番:TECI-1818 POS:4988004 17252 6 価格:¥5,000 (税抜価格 ¥4,545)

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通常盤
品番:TECI-1819 POS:4988004 17253 3 定価:¥3,500 (税抜価格 ¥3,182)

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<CD>初回通常共通
1.Theme of Pipping Hot 2.beyond VANITAS 3.人と違って何が悪いっていうの?
4.HIGH FIVE 5.Get Back 6.わっしょいEverybody! 7.イージーGO!!
8.Limitation=Imitation 9.Catastrophe Bomb 10.Uncover
11.はじめの一歩 12.感情リアリズム 13.5EVA

<DVD>
beyond VANITAS Music Video
Uncover Music Video
人と違って何が悪いっていうの? Music Video
はじめの一歩 Music Video
beyond VANITAS (2022/6/4)
感情リアリズム (2022/6/4)
Hope (2022/6/4)
Hopper!!!!! (2022/6/4)
はじめの一歩 MV Making Movie

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