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2022.03.27
林奈緒美

「幕開け」を聴いてもらえたら、今のわたしの気持ちは全部伝わるくらい、かなり自分の気持ちに近い歌になりました。 林奈緒美インタビュー2 

 「資金繰りからステージングまで全部自分でやります!歌を歌うお調子者、林奈緒美です!」が、キャッチコピー。元「ミライスカート」「最高じぇねれーしょん」のメンバーとして活動。主演映画「クレイジーアイランド〜奈緒美の愛と青春と狂気の爆走ロード〜」では、みずから制作と主演を担うなど、アイドル活動を軸に据えながらも、多様な活動を続けてきた林奈緒美。2021年11月の渋谷WWWでの公演をもって最高じぇねれーしょんのメンバー全員が卒業。次なる動きとして彼女が示したのが、「ZeppDiverCityでの単独公演を目標に掲げた」ソロ活動だった。
 2月にソロ活動を行うことを宣言。3月26日には、その決意を示した配信シングル「幕開け」をリリース。林奈緒美が、どんな想いを胸にソロとして歩み出したのか。その想いをここに伝えたい。

(前編は、こちらから)


それでも、辞められないし、辞めたくなかったんですよね。


――「Zepp Diver Cityで単独公演を行う」その夢を叶えようと、ソロとして動き出した形だ。

林奈緒美  いえ、すぐに動き出したわけではなく、結果的には具体的に動き出すまでの2カ月くらいは、いろいろ迷っていました。それこそ、最高じぇねれーしょんを卒業してすぐ「新たにオーディションを受けようかな」とも考えれば、「もうエンターテイメントの活動を辞めようかな」と想いを巡らせてもいました。そんなわたしを今の道に導いてくれた大きなきっかけが、元最高じぇねれーしょんのメンバーとして一緒に活動していた夏花ちゃんの言葉でした。
  最初のきっかけが、今年の元旦に夏花ちゃんと初詣に行ったときのこと。その帰り道に「今年やりたいことを100個ノートに書こう」「お互い書き終えるまで帰れない」ということをやったんですね。最初のうちは、憧れや願望のようなことも含めていろいろ出てくるんですけど。さすがに何十個も書いてると、どんどん絞り出す形になっていくんですね。わたしにとって、それが良かったんでしょうね。むしろ、書き進み、絞り出すほどに自分の本心をノートに書くようになっていました。
  そのノートにわたしが「自分で曲を作って歌いたい」「オリジナル曲がほしい」と書いてたのを見た夏花ちゃんが、「そんなことを思ってたんだね。すごくいい願いだと思う」と言ってくれました。それをきっかけに、「よし、オリジナル曲を作ろう」と心の中で誓ったわけですけど。そう決めた後も、やっぱしわたしは「今後どうしよう」といろいろ悩み続けていました。そんな気持ちのまま1月が終わろうとしていた頃に、突然、夏花ちゃんから連絡が入り、「あなた、今もいろいろ悩んで落ち込んでるけど。あのとき、自分で「オリジナル曲を作る」と言ってたよね、少しは作ったの?」「まだ作ってないなら、今すぐ知り合いの作家の方に電話して、曲を作ってくださいとお願いしなさい」「とにかく、今すぐに行動しなさい」とバーンと背中を押されました。
  夏花ちゃんって、普段そんな強気なことを人に言わない子なんですけと。そこで強く言ってもらえたことから、わたしも「動かなきゃ」と思い、夏花ちゃんとの話を終えたあと、わたしのソロ活動を始めるきっかけにもなった「幕開け」を作ってくださったT.B.L(奥野涼)さんに「わたし、オリジナル曲かほしいんです」と連絡を入れました。

――そこがソロ活動のスタートラインになったわけだ。

林奈緒美  そうです。ただし、あの頃は「ソロ活動を始めよう」じゃなく、「わたしのオリジナル曲を作ってもらいたい」気持ちのみでした。そこから、奥野さんに「こんな思いの曲を作りたい」と自分の気持ちを伝えながら、具体的にどういう楽曲を作るのかという作業を始めました。奥野さんには、わたしのいろんな気持ちを伝えましたし、その気持ちを伝えていく中、「こんなにもZepp Diver Cityでライブをしたいと思ってたんだ」「こんなにも歌で自分を表現したかったんだ」という気持ちに自分自身で気づくことができました。その気持ちを確認できたことをきっかけに決意が固まったといいますか、ソロとして活動しようと決めました。
  じつは、楽曲をお願いするときに、自分でも「越えてよ」という曲を作って奥野さんにお渡ししました。その曲も参考に、奥野さんと「どういう内容にしたいか」という話しあいをし始めた中で出来上がった楽曲を聴いた瞬間、「まさに、わたしが思っていたのはこの気持ちです」となり、今の「幕開け」が生まれました。「幕開け」は、わたしの気持ちをめっちゃ現してくれた楽曲です。

――「幕開け」を聴いてたら、ここへ至るまでにも悩み葛藤することも多かったんだなぁと、いろいろ考えさせられました。

林奈緒美  それこそ、自分がエンターテイメントな活動をしていくうえでの価値がないというか、本当に求められてるのかな?と想い巡らせることだってありました。「辞めたい」と思うくらいつらい経験もありました。それでも、辞められないし、辞めたくなかったんですよね。その覚悟を改めて感じていたからこそ、今度は一人で勝負しようと決めました。

――一人で活動していくのは、大変なことも多いでしょ。

林奈緒美  まさに今、それを実感しているところです(笑)。いろんな活動を進めていく中、「あっ、これもやらなゃいけない」「こっちもだ」など、それまでスタッフさんたちがいろいろとやっていた、表立って見えていなかったことが次々と見えだせば、それを全部自分でやっているから、すごく大変だとも実感しています。
  わたしは今、自己紹介で 「資金繰りからステージングまで全部自分でやります!歌を歌うお調子者、林奈緒美です!」と言ってるんですけど。正直、資金繰りの部分は本当に大変だと実感しています。

――誰かに任せようという気持ちはなかったんだ。

林奈緒美  今、【Youtubeチャンネル「林奈緒美」】のカメラマンをやってくださっている方が、「あなたは一人でやるほうが向いている」「最低でも1年は、すべて自分でやってみなさいよ」と助言してくださいました。わたし、ちょっとお調子者な部分があるから、その言葉を聴いて「じゃあ、全部自分でやってみよう」と思い、それで始めた経緯もありました。いろんな大変なことも背負ったからこそ、余計にソロ活動をしていく覚悟も強くなりました。ただ、全部を一人でやるのは本当に大変なことを実感しているからこそ、身近な一つの目標も生まれました。

――それは、どんな目標?

林奈緒美  まずは、マネージャーさんを雇えるくらいにまで頑張ることです(笑)。
 


今からすでに、「幕開け」をZepp Diver Cityの舞台に立って歌う姿をイメージシトレーニングしています。


――正式にソロとして動き出したのが2月。3月26日には、配信シングルとして「幕開け」をリリースしたことを思えば、かなりハイペースで物事を進めてきてますよね。

林奈緒美   はい。ただし、「一人で何から何までやる」と言いながらも、改めて、いろんな方々の協力がないと成り立っていかないことは痛感しています。3月26日に「幕開け」をリリースするまでの段取りを付けるのも、いろんな方々の協力があって出来たこと。細かく言うなら、楽曲の制作からジャケットの写真撮影など、いろんな方々との関わりがあってこそ生まれるように、ソロ活動を始めたことで改めて人の大切さを実感しています。

――「幕開け」は、今の林さんの心情を赤裸々に描きだした楽曲ですよね。この曲を聴いたことで、ソロ活動に懸ける覚悟や決意がしっかり見えてきました。

林奈緒美  その決意が伝わったら嬉しいです。10代の頃はしんどいこともtwitterに書いたりと、若さゆえいろいろ自由に書いていたんですけど。大人になるにつれ、しんどいことがあっても、それをSNSに書いて発散することはしなくなりました。それもあって、たとえ苦しい感情を背負っていても、それを表立って伝えることはせずにいました。だけど今は、楽曲を通して伝えることで林奈緒美という存在をより身近に感じてもらえるんじゃないかと思うようになりました。今はすべてを自分で始めているぶん、今まで以上に大変なことも増えていますけど、それさえもエンターテイメントとして楽しんでもらえるようにではないですが、全部を見せていこうと思っています。むしろ、ボロボロの自分さえも魅力にしていけたらなと思っています。

――本格的なソロ活動を発表し、まわりからはどんな風に反響の声が上がってきています

林奈緒美  「頑張れ」と言ってくださる方々は多いです。ただ、ミライスカートの卒業以降、「映画をやります」「最高じぇねれーしょんで活動します」など、何度も挑戦の声を上げていることもあって、みなさん、「また林が何かやろうとしている」という受け止め方をしているなと感じています。

――今は、どんな感じで活動を進めているのでしょうか。

林奈緒美  積極的にライブ活動をしていきたいからこそ、今は、どんどん楽曲を作り続けています。もちろん、外部の作家さんを中心に曲制作はお願いしていますし、出来れば次々と楽曲配信もしたいな思っていますけど。自分でも作詩作曲をしているので、自分の楽曲に関しては、ライブやYouTube番組を通して披露していけたらなと思っています。ライブ活動に関しても、これから増やしていく形だから、ぜひたくさんのお誘いをお待ちしております。
  今は、主催イベントも含むライブ活動・毎週火曜と土曜に更新しているYouTube活動・毎日配信しているSHOWROONM活動を軸に据えています。「幕開け」に続く楽曲配信も引き続き行おうと準備も進めています。

――改めて「幕開け」の魅力について聞かせてください。

林奈緒美  「幕開け」には、今の自分の決意や想いが全部詰まっています。「幕開け」を聴いてもらえたら、今のわたしの気持ちは全部伝わると思うくらい、かなり自分の気持ちに近い歌になりました。わたし、「幕開け」の歌詞で一番好きなのが「たとえそれが何度目だろうと いつでも僕らはスタートを切れる あの日夢見たゴールへと たどり着くと信じている」の部分。その一節は、まさに自分の気持ちのまんまです。今からすでに、この「幕開け」をZepp Diver Cityの舞台に立って歌う姿をイメージトレーニングしています。

――そのイメトレいいですよね。

林奈緒美  今はソロ活動の幕開けの時期ですけど。きっとZepp Diver Cityのステージで「幕開け」を歌ったときには、そこからが、林奈緒美の第二章の幕開けが始まるんだろうなと思えるし、そういう意味を持たせてくれる歌が「幕開け」です。これから「幕開け」をライブで歌っていくのが楽しみです。
  今はソロ活動を始めた時期というのもあって、ライブ活動を本格的に始めるのもこれからになります。ライブについてはいろんな場所へ積極的に出ていきたいから、気軽に誘いをかけてください。よろしくお願いします。


TEXT:長澤智典

 

<インフォメーション>

 

林奈緒美 プロフィール

京都府出身。ソロアイドル。
キャッチコピーは「資金繰りからステージングまで全部自分でやります!歌を歌うお調子者、林奈緒美です!」。

2014年 京都を拠点として活動する
アイドルグループ「ミライスカート」として芸能活動開始。
2016年にグループ卒業後、クラウドファンディングで支援を募り、
主演映画「クレイジーアイランド〜奈緒美の愛と青春と狂気の爆走ロード〜」を制作、上映。
以降アイドルグループ「最高じぇねれーしょん」としてアイドル活動を再スタート、
2021年11月の渋谷WWWでの公演をもってメンバー全員卒業となる。
 

JKT

1st配信シングル
「幕開け」

発売日:2022年3月26日
各サイトにて配信中。  https://linkco.re/Y5Pg7s6N


【 Youtubeチャンネル「林奈緒美」】
火曜日と土曜日の週二本投稿。
Shorts動画は毎日更新。
投稿動画ジャンルは多岐に渡り、
ゲーム実況や雑談動画、
MV投稿や音楽活動に対する動画なども。

【 Showroom生配信 】
現在、毎日配信を実施中。
雑談を主とし、毎晩22:00から
配信している。

【イベント主催】
自身の主催する「mark party」という
イベントを開催。

【 Twitter 】https://twitter.com/_hayashinaomi
【 Instagram 】https://www.instagram.com/_hnyosm/
【 Youtube 】https://youtube.com/channel/UCLkP6XfJ0UVLgMuYSQgOfGQ

 

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