FEATURE
囁揺的音楽集団AsMRの2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』の全貌を紐解く鍵となる2万字インタビュー!!!! 1回目(全4回)

「1枚目にしてベスト(至高の作品)と称された1stアルバム『MUSIC RECEPTOR』のリリースから、早くも3年の時が過ぎた。このたび、囁揺的音楽集団AsMRが2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』を9月30日に発売する。本作には、新曲はもちろんのこと、ゲーム「Lirac」の主題歌『cult à la carte』や、ボードゲーム「魔女のお茶会」シリーズのイメージソング『Maleficium』『カルデラの虎』など、いくつものタイアップ曲に加え、中恵光城、霜月はるかとコラボレートした楽曲も収録している。さらに、「少女革命ウテナ」のテーマ曲『輪舞 -revolution』もカバー収録した。メンバーいわく、「根底にある軸は揺るがず、変化球に富んだ表情を描いたアルバム」に仕上がっている。
発売に先駆け、9月19日に囁揺的音楽集団AsMRは、横浜みなとみらいブロンテで結成5周年記念ワンマンライブ「GATE OF NO RETURN」を行う。この日の会場では、2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』の先行販売も行われる。
囁揺的音楽集団AsMRが2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』に詰め込んだ、幻想浪漫と闇と病みを抱いたメタルシンフォニアな世界観の魅力を、4人の言葉を借りて、ここに2万字を越すインタビューとして届けたい。
(上から時計回りに) GINA、Ayaka、emyu:、Milli
つれづれなるままに、最近の囁揺的音楽集団AsMRは…。
──1stアルバム『MUSIC RECEPTOR』の発売から数えると、2ndアルバム『GATE OF NO RETURN』のリリースは約3年ぶりになります。
emyu: でも、そこに至るまでの期間はあっという間でしたけどね。
Ayaka 1stアルバム『MUSIC RECEPTOR』を作って以降、ゆっくりとした歩みではありましたが、1曲ずつしっかりと作り込んできた中での今回なので、私たちは着実に歩を進めてきた意識でいます。それでも、リリース日が近づくにつれて「本格的にアルバム制作のモードへ入ろう」という気持ちになれば、そこからは駆け足で曲制作を続けてきました。3年という月日についてですが、囁揺的音楽集団AsMRは1曲を作りあげるまでに多くの時間を費やしているから、必然といえば、そうだったのかもしれません。
Milli そうだね。私たちの中には、GATE(LIVEの意)と並行しながら、ずっと曲制作を続けてきた意識や感覚がありました。
GINA ただ、発表の時期はいろいろと調整していたというか。囁揺的音楽集団AsMRの場合、ゲームなど、いろんなタイアップのお話をいただくことも多いぶん、そのタイミングに合わせて新曲を作れば、ワンマンゲートで披露するために新たな曲をと、さまざまなタイミングを見計らって1曲ずつ作ってきました。結成5周年を記念したワンマンゲートを開催することを決めたときにも、そこへアルバムリリースのタイミングを見定めて、NEW IMPULSE(新曲の意)の制作を重ねてきました。ただし、NEW IMPULSEの発表自体は、あえて、いろんなタイミングに合わせて行ってきました。それも、囁揺的音楽集団AsMRの特徴の一つになっています。
──新曲発表のタイミングは、いろんな展開に合わせてきましたけど。GATEは止まることなく、しかも、コンスタントに続けていますよね。
Ayaka 囁揺的音楽集団AsMRは、所属事務所が毎月渋谷REXで行っている主催イベント「異彩」へ、定期的に出演してきました。すでに来年のある程度の時期まで「異彩」への出演スケジュールが組みこまれているように、どんな時期でも定期的にGATEを行える環境があったのも、継続的に活動してきた感覚を持つという意味では大きいですよね。まだ発表していない先のスケジュールもいろいろありますけど。毎月行われる「異彩」をチェックしていただければ、囁揺的音楽集団AsMRのGATEも定期的に見ることができますから。

▲Ayaka(Bass & Whisper & Lylic)

▲「異彩」でのライブ風景
──囁揺的音楽集団AsMRは、1曲の中でも転調が多いし、重ねる音数も多いから、1曲を仕上げるまでに相応の時間を要するのは納得です。
Ayaka 1曲を録るうえでも、重ねる音数もコーラスの数も多いし、語りだって入れるしと、本当にいろんな音を詰め込んでいます。
GINA 1曲のために使用するトラック数は、けっこう多いです。
Milli とにかく、音数が多いからね。
GINA 曲によってのお話にはなりますけど。制作をしながら、「やたらトラック数を多く使うな」と思い、弾き終えてコンソールに戻り、モニター画面を見たら、(全部で)100トラック以上使っていたこともありました。どの曲もトラック数が多いことを考えたら、ミックスまでを含めて、やはり1曲を仕上げるのには相応の時間が必要ですよね。
──出来上がった曲をGATE用に落とし込むまでにも、長い準備期間が必要だ。
emyu: 大体は1日かけてまとめ上げています。むしろ、1日の中にギュッと詰め込んで形を作り上げ、そこからはGATEを通して場慣れさせていく形だから、そこはレコーディングほど日数を費やすわけではないですね。
──余談になりますが、囁揺的音楽集団AsMRのGATEは世界観を重視しているから、MCでも必要最小限しかしゃべらないし、基本的に、みなさん無言じゃないですか。おしゃべり好きなemyu:さんには、なかなか我慢を強いられる場じゃないですか?
emyu: はい(笑)。しゃべりたくてたまらないんですけど、囁揺的音楽集団AsMRのGATEでは、おしゃべりは禁止なので。
Milli でも、最近はヴァイオリンの演奏を通して、お客さんと会話をしているよね。わたし、演奏を聴きながら、「今、emyu:は演奏でRECEPTOR(お客さまの意)と会話をしている」と思うことがよくあるから。
emyu: 音でRECEPTORに語りかける気持ちで演奏しているから、自然とそうなってしまうんでしょうね。
「囁揺的音楽集団AsMRの変化球」とは…。
──常日頃から曲制作を続けている囁揺的音楽集団AsMRですが、具体的にアルバム制作へと気持ちをシフトしたのは、いつ頃からでした?
Milli 「アルバム制作へ向けて」という意識面だけの話をするなら、1stアルバム『MUSIC RECEPTOR』を作り、リリースを記念したワンマンゲートを終えた時点で、メンバー全員「次のアルバムに向かって制作を始めよう」という意識になっていました。
emyu: そうだね。昨年1月にワンマンゲートを行い、終えた頃から「ここからアルバム制作に向かって進みましょう」というお話をしていたし、メンバー全員がその意識を高めていましたからね。ただし、その時点ではまだ、具体的なリリース日などは決まっていませんでした。それでも、目標をしっかりと定めたことは、制作に向き合うモチベーションを上げていくうえで、とても大切だったなと思い返します。
ただ、囁揺的音楽集団AsMRの場合はタイアップのお話をいただく機会が多いので、先を見据えて動くというよりも、「まずは、目の前の1曲1曲へしっかりと向き合いましょう」という意識を持って進んできました。それは、他の方とコラボレートするお話もいただいたときも、そう。その都度、NEW IMPULSEの制作に注力していたというのが正直なところです。そうやって一つずつ形にしていく中、気づいたら、ある程度の曲数がたまってきたことから、「あと何曲くらいあればアルバムとして成立する」という話し合いを行いましたし、5周年のワンマンゲートも決まったことから、具体的にアルバムリリース日の目標を見定め、そこから制作の速度を上げたうえで、完成へとたどり着きました。だから、一気に制作が加速したなという意識は、メンバーそれぞれが持っていると思います。
──囁揺的音楽集団AsMRは、中恵光城さんと『MYOSOTIS』を、霜月はるかさんと『Tempestas Dei』をコラボ制作してきました。こちらも、囁揺的音楽集団AsMRに新たな刺激を与えましたよね。
emyu: とても刺激的な経験になりました。こういう機会は、本当にありがたいですよね。これはタイアップのお話にも言えることですが、メンバーそれぞれの中に「囁揺的音楽集団AsMRはこう」という指針があります。それを4人で交わし合うことで、囁揺的音楽集団AsMRらしい世界観を作ってきたわけですけど。タイアップのお話は、囁揺的音楽集団AsMRに、メンバーとは違った視点から表現の見せ方にスポットを当ててくれることであり、それを相手が求めてくださることなんですね。つまり、タイアップ曲の制作を重ねるごとに、「囁揺的音楽集団AsMRってこういう角度からも表現していけるよね」など、私たちが改めて囁揺的音楽集団AsMRの可能性を発見する機会にもなっていました。おかげで、タイアップのたびに、いろんな変化球を持って表現できるようになりました。それは、他のアーティストの方とのコラボレートにも言えることです。他の方の視点が加わり、それまでメンバーが見ていたのとは異なる視点や刺激が入ることで、囁揺的音楽集団AsMRへの光の当て方にもいろいろと変化が現れてきました。
──それが、囁揺的音楽集団AsMRの音楽性をどんどん豊かにしていったわけだ。
emyu: そうなりましたね。ただし、核となる囁揺的音楽集団AsMRの音楽性や精神性は何も変わっていないです。万華鏡って、中に入っている素材は同じじゃないですか。でも、手にした人の回し方によって見え方が変わっていく。それと同じで、囁揺的音楽集団AsMRの本質を持つ4人の軸は何も変わっていないけど、それを手に取ってくださる方々の回し方によって、囁揺的音楽集団AsMRにも新たな可能性が生まれていった。わたしはそれを、「囁揺的音楽集団AsMRの変化球」と呼んでいますけど。それが、結果的にこのバンドの表情を豊かにしてくれたんだと思います。
──それはGATEにも言えることですよね。
emyu: そう。セットリストの組み方による変化も、もちろんありますけど。同じ曲でも、その場の雰囲気や、お客さんたちが放つ空気や熱によっても表情が変わっていく。そうやって、GATEごとにいろんな曲の表情を見せていけるのが囁揺的音楽集団AsMRのライブの楽しさであり、醍醐味ですからね。
インタビュー2回目(全4回)に続く
TEXT:長澤智典
<インフォメーション>

『GATE OF NO RETURN』
2026.9.30 Release
MUEA-1028
¥3,300(税込)
『FLASHBACK』
『Point of No Return』(テーマ ポイント・ネモ)
『ライトリライト』(テーマ マンデラエフェクト)
『Maleficium』(ボードゲーム「魔女のお茶会」胡蘭麗 イメージソング)
『Tempestas Dei』(霜月はるか×囁揺的音楽集団AsMR コラボレーション楽曲)
『輪舞 -revolution』(少女革命ウテナ OPテーマ Cover)
『AYAKASHI奇譚』(舞台「ばけどろ」オープニング主題歌)
『a・ni・ma』(小説「幸福の森」テーマソング)
『カルデラの虎』(ボードゲーム「魔女のお茶会」ナンドンランドン イメージソング)
『cult à la carte』(ゲーム「Lirac」主題歌)
『MYOSOTIS』(中恵光城×囁揺的音楽集団AsMR コラボレーション楽曲)

5周年記念ワンマンゲート「GATE OF NO RETURN」
9月19日(土)
開場 18:00 / 開演18:30
[会場]
横浜みなとみらいブロンテ
https://www.bronth.live/access.html
[出演]
囁揺的音楽集団AsMR
[チケット]
¥5,000 +1D
■会場にて9月30日発売予定 2nd Album「GATE OF NO RETURN」超先行販売決定!
> チケット購入(WEBは偶数番号、ライブ会場では奇数番号にて販売) https://www.funity.jp/tickets/muetike/show/AsMR260919/1/1
SNS
WEB: https://asmr-band.jp/
X: https://x.com/asmr_band/
MV
MYOSOTIS/囁揺的音楽集団AsMR Collaboration with 中恵光城 Our signature Celtic rock song
カルデラの虎/囁揺的音楽集団AsMR Ethnic rock music centered on people living near volcanoes
AYAKASHI奇譚/囁揺的音楽集団AsMR A song themed around the “Night Parade of a Hundred Demons”
a・ni・ma/囁揺的音楽集団AsMR -Official Music Video-Kiwa Tennoz edition 小説 幸福の森テーマソング


