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2024.02.14
Pipping Hot

「みんながいて、俺らが輝けるんだと改めて思った、SHINING!!!!な感じのライブになったと思います」。「Pipping Hot 3rd ONEMAN LIVE ~SHINING!!!!!~」編ライブレポート!!!!!

  ついにこの日が来てしまった。Pipping Hotとして刻み続けてきた歩みへ終止符が打たれるとは…。嘆いても、何も変わらない。ならば、5人の新たな道への旅立ちを笑顔で送ろうじゃないか。 


  2月12日、Pipping Hotが何度も立ち続けた初台DOORSで、2本のFINAL ONEMAN公演「Pipping Hot 3rd ONEMAN LIVE ~SHINING!!!!!~」と「Pipping Hot FINAL ONEMAN LIVE ~5EVA~」が行われた。2公演とも、チケットはSOLD OUT。ここでは、第一部となった「Pipping Hot 3rd ONEMAN LIVE ~SHINING!!!!!~」公演の模様をお届けしたい。

 

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  ライブは、『イージーGO!!』からスタート。マーチングビートに乗ってゆっくりと行進を始めた5人は、「ワンマンいくぞ!1」の声を合図に、感情のアクセルを力強く踏み出し、一気に駆けだした。この日が最後なんて感傷を一切感じさせない。むしろ、いつも以上に元気にはっちゃけた姿を、5人は見せていた。フロアを埋めつくしたファンたちも声を張り上げ、5人に熱いエールをぶつける。ド頭から、ともに気持ちのスロットルを上げてアガり続ける。それこそが、Pipping Hotのライブらしい姿だ!!!!!


 さらに熱狂を高めるように、5人は『Get Back』を通して観客たちをオラオラと煽りだす。5人が「Get Back Get Back」と歌うたびに、場内のあちこちから拳やペンライトが突き上がれば、共に気持ちを熱くしてゆく。メンバーらが足を振り上げ、激しくも、華やかに歌い躍る姿へ向け、フロア中から熱い声が上がり続ける。理性など消し去って、悔いを残すことなく思いきり祭り上がっていけ!!!!!


 ここで、『5EVA』が流れるとは。スケール大きいながらもパワフルな楽曲を、5人は凛々しい姿と歌声を魅力にせまる。最後の最後まで、前向きで力強い思いやメッセージを伝え続けるところもPipping Hotらしい。だからこそ5人を信じてついてきたし、これからもずっとこの歌を胸に刻みながら歩み続けていきたい。「世界が眩しい」の歌詞ではないが、この日の5人の姿も、本当に眩しい。間奏で、軽やかにステップを踏みながら歌う姿も魅力的だが、終盤、メンバーと観客たちみんなでクラップしながら心を一つにしてゆくそのひとときが、すごく胸アツだった。

 

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 自己紹介を含めた挨拶に続き、雫月Leeがこの日の意気込みをキラキラギラギラと語っていた。

 

 『Catastrophe Bomb』でもPipping Hotは、スケール大きくドラマチックなスタジアムロック調の楽曲を通し、気持ちを揺さぶる熱い生き様をぶつけてきた。揺れ動く強い気持ちと、何があってもぶれない前向きな思いを胸に突き進む。その強い意志を、5人は激しいパフォーマンスと、熱く歌いあげる声に乗せて伝えてゆく。その様へ見惚れてしまうのに、気持ちが熱く騒ぐのも嬉しい。


  勢いを加速するように、Pipping Hotは『Limitation=Imitation』を通してクールに。でも、攻めた姿勢を維持したまま、観客たちにせまりだす。切れ味鋭くも凛々しい歌声とパフォーマンスに、フロア中の人たちが釘付けになり、5人の歌い躍る姿を熱い視線で見つめていた。ときにがなるような声も混ぜ、5人は巧みなフォーメーションダンスも描きつつ、真っ直ぐな視線を向けながら熱い刺激を与え続ける。


 歪みを上げるギターの音も印象深いグランジ系ナンバーの『Uncover』でも5人は、輝く未来へ向け力強く歌声の手を伸ばし、その両手でしっかり未来をつかみ取ろうとしていた。何時だって挑む姿勢を消すことなく、つねに挑戦という言葉を胸に掲げて突き進む。その姿と歌声が気持ちを熱く揺さぶれば、観客たち一人一人の心にも希望という光を降り注ぎ、明日へ導いてゆく。何時だって力強く現実に立ち向かうその様は、僕らにとって永遠のヒーローの姿そのものだ。


 心を晴れ渡る景色へ連れだす超開放的な『HIGH FIVE』では、歌い躍るメンバーらへ向けてフロアのあちこちから熱い声が飛び交えば、サビでは5人と一緒に大きく手を振る場面も。メンバーの煽りに合わせ、場内中から熱い口上が飛び交う様も、気持ちを一つに繋げた嬉しい景色だ。間奏では、フロア中から熱情したガチ恋口上やMIXも誕生。気持ちを解き放つ歌や姿に向けて全力で思いをぶつけたくなる。いや、そうしたくて気持ちも身体もうずうずしっぱなしだ。

 

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 MCでは「初台揺れたよ」とメンバーたちからも声が出るほど、場内には熱気が籠もりだしていた。次のブロックは企画コーナーへ。ここからは、2チームに分かれて「輝きを放つカバー曲」たちを披露。


  雫月Lee・逢坂朔玖・碇たくみが歌ったのが、ももいろクローバーZの『サラバ、愛しき悲しみたちよ』。3人は愛らしくも綺麗に振りを揃えたパフォーマンス姿を見せながら歌唱。有光陽稀・八雲杏は、スタンドマイクを前にYamaの『春を告げる』を歌いだす。互いに歌をリレー、ときには2人でハモリながら、エモい歌とパフォーマンスを見せていった。


  続くBTSの『Dynamite』を、5人で歌唱。メンバーらは歌声も軽やかに、美しくも華やかなパフォーマンスを見せながら舞台の上を舞い躍っていた。満員の観客たちが、5人の姿へ釘付けになり、うっとりとした視線を向けていたのも印象的だった。企画コーナーの最後に届けたのが、BiSHの『オーケストラ』。5人とも、今の自分たちの心情とこの歌に込めた思いを重ね合わせて歌っていた。つい涙ぐんでしまう、その気持ちもわかる気がする。このコーナーで、まさか最後に泣かせてくれるとは‥。予想を嬉しく上回るライブを見せてゆくのもPipping Hotらしい。

 

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 ライブも終盤へ。企画コーナーの途中から、5人はデビュー曲『beyond VANITAS』の衣装姿へ。次に歌ったのが、Pipping Hotらしさを満載した『人と違って何が悪いっていうの?』。「人と違って何が悪いというの?僕たちは僕らしく生きていたいんだ!」と力強く歌う逢坂朔玖の声を合図に、スタート。ときに艶やかに。ときに力強く感情的な歌声を魅力に、自分たちらしい生き方や生き様を、5人はこの曲を通して伝えてきた。一人一人が気持ちを込めて歌う声が、胸を熱く揺さぶる。その生き様に僕らは惚れ込み、支持する声を上げ続けてきた。その気持ちを、改めてここで確認できたのも嬉しい。「人と違って何が悪いって言うの?」の言葉、ずっと胸に刻んで生きていたい。


  「僕は前に進むよ 未来が今怖くても~立ち上がっていくそこに意味がある」。『はじめの一歩』でも5人は、自分たちがずっと胸に抱き続けてきた生き様を「僕は前に進むよ」「決めた道を進むよ」と力強く歌いながら、この場にいる一人一人の胸に届けていた。その思いが、5人の明日を作り続けてきたし、これからも作り続けてゆく。この曲にも、新たな未来を切り開く5人の、始めの一歩となる思いが刻まれていた。


  最後に歌ったのが、Pipping Hotの始まりを告げた1stシングルの『beyond VANITAS』。舞台の上で、振りを揃え華麗に舞い躍る姿が眩しい。一人一人が歌うたび、フロアから熱いエールが飛び交うのもライブではお馴染みの景色。でも、そのお馴染みが消えてしまうのも‥いや、今はそんな考えは胸の奥へ押し込め、5人と一緒に、この場に生まれたSHINING!!!!な景色の中で、共に輝き続けようじゃないか。たとえ世界は変えられなくても、少なくとも僕らは、Pipping Hotによって心の色を塗りかえられた。その事実を、ずっとずっと忘れることなく、消えない心の色として塗り込めていたい。

 

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 アンコールは、『感情リアリズム』からスタート。希望に満ち満ちたキラキラとした色を放つ歌声だ。「立ち上がれ何度だって」と、未来を切り開く言葉の数々を明るく前向きな声で歌うたびに、その思いを僕ら自身がずっと受け継ぎたくなる。たとえ5人の姿は目の前から見えなくなっても、その歌はけっして消えることはない。それを知っているからこそ5人は、最後まで元気いっぱいに、前向く思いを歌声とパフォーマンスに乗せて伝えていた。今度は僕ら一人一人が、自分なりの未来を切り開く番だ。

 

 ここでメンバーを代表し、有光陽稀が「めちゃくちゃ盛り上がってくれてありがとうございます。SHINING!!!!ということで、輝く、キラキラした俺たちを見せたいなと思っていたんですけど。想像以上に、君たちが一番キラキラしていました。本当にありがとう。みんながいて、俺らが輝けるんだと改めて思った、SHINING!!!!な感じのライブになったなと思います」と、この日の感想を述べていた。   

 

  最後も、みんなでお祭り騒ぎをしようと。いや、これでまで以上に熱い馬鹿騒ぎをしまくろうよと、Pipping Hotは『わっしょいEverybody』を通して、この場を超HAPPYな空間に染めあげていった。5人が手を繋ぎ歌う姿も愛らしい。5人とも満面の笑顔で、この場、この瞬間を思いきり楽しみ、盛り上がろうと歌い躍っていた。もちろん、フロア中の人たちも気持ちは一緒。最後の最後まで悲しみを封印し、Pipping Hotは楽しい気持ちだけでライブを彩り続けた。場内中に咲いた、たくさんの笑顔の花がそれを示していた。さぁこの楽しさ、第二部へ繋いでいこうか。

 

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TEXT:長澤智典


Pipping Hot(ピピンホット)
有光陽稀(ありみつはるき)
碇たくみ(いかりたくみ)
逢坂朔玖(あいさかさく) 
八雲杏(やぐもきょう)
雫月Lee(しづきりー)

 

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セットリスト

『イージーGO!!』
『Get Back』
『5EVA』
(自己紹介・3rdワンマン開催!)
『Catastrophe Bomb』
『Limitation=Imitation』
『Uncover』
『HIGH FIVE』
(企画説明)
『サラバ、愛しき悲しみたちよ』
『春を告げる』
(企画ラスト盛り上がろう)
『Dynamite』
ショートMC
『オーケストラ』
(JOY SOUND・ラストスパート)
『人と違って何が悪いっていうの?』
『はじめの一歩』
『beyond VANITAS』
本編最後の挨拶
-ENCORE-
『感情リアリズム』
MC(ワンマン感想)
『わっしょいEverybody』

 

発売日:2024年1月31日(水)発売
アーティスト名:Pipping Hot タイトル:『5EVA』 (読み:ごーえばー)

初回限定盤
品番:TECI-1818 POS:4988004 17252 6 価格:¥5,000 (税抜価格 ¥4,545)

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通常盤
品番:TECI-1819 POS:4988004 17253 3 定価:¥3,500 (税抜価格 ¥3,182)

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<CD>初回通常共通
1.Theme of Pipping Hot 2.beyond VANITAS 3.人と違って何が悪いっていうの?
4.HIGH FIVE 5.Get Back 6.わっしょいEverybody! 7.イージーGO!!
8.Limitation=Imitation 9.Catastrophe Bomb 10.Uncover
11.はじめの一歩 12.感情リアリズム 13.5EVA

<DVD>
beyond VANITAS Music Video
Uncover Music Video
人と違って何が悪いっていうの? Music Video
はじめの一歩 Music Video
beyond VANITAS (2022/6/4)
感情リアリズム (2022/6/4)
Hope (2022/6/4)
Hopper!!!!! (2022/6/4)
はじめの一歩 MV Making Movie

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