FEATURE

2021.12.09
CANDY GO! GO!

何度も血反吐を吐いた先につかんだ最高の景色。CANDY GO! GO!、12年目で初のO-EASTワンマンをバンドを従え、開催。

何度も血反吐を吐いた先につかんだ最高の景色。CANDY GO! GO!、12年目で初のO-EASTワンマンをバンドを従え、開催。

 活動を始めてから、今年で12年目。過去には赤坂BLITZでのワンマン経験もあった。「IDOROCK」という独自の音楽スタイルを掲げてからも、多くのワンマン公演を行ってきた。バンドを従えたワンマン公演だって、東京のみならず、地方でも何度も経験を積み重ねてきた。だからこそCANDY GO! GO!は、CANDY GO! GO!×BAND"という形で全国各地をワンマンでサーキットしたいとずっと願っていた。
 今年の秋、CANDY GO! GO!は念願だったバンドを従えた全国ワンマンツアーを行った。ようやく一つの夢を叶えることができた。でもそれは、”当たり前”にしてゆくための始めの一歩。これからもCANDY GO! GO!は、"CANDY GO! GO!×BAND"という姿でも全国ツアーを重ねてゆく。

  12月6日(月)、CANDY GO! GO!は「BRAVE VENUS TOUR 2021」のファイナル公演をSpotify O-EASTで行った。過去には、何度もイベントで立った場所だ。でも、ワンマンとしては初になれば、CANDY GO! GO!にとっても一番大きな会場でのワンマン公演になる。
  勢いに任せ、活動から2-3年で。ときには、1年程度でO-EASTの舞台に立つアイドル/アーティストたちもいる。彼女たちは、この地でワンマンを行うまで12年の歳月を要した。遅咲きだ。ここへ至るまでにCANDY GO! GO!は試練と喜びを何度も繰り返しながら進み続けてきた。たとえその道が急勾配だろうと、つねに上り坂だったからこそ、彼女たちは渋谷は道玄坂の上にあるSpotify O-EASTという舞台に辿り着くことができた。
  ここは、終着地でも、下り坂へ向かう頂点の場所でもない。まだまだ上がり続ける坂道の途中。当日のCANDY GO! GO!の姿を、ここに伝えたい。


 バンド陣が、荒ぶる音を鳴らし「Spangle」を叩きつけた。その音へ導かれるように、メンバーたちが姿を現した。冒頭を飾ったのが「Understeer」だ。メンバーらは笑みを浮かべ、舞台の上を軽やかに駆けながら歌っていた。彼女たちは楽しんでいる。この広い舞台の上を支配し、訪れた人たちと、ここに最高の景色を作りあげてゆくことを。そのきっかけを作るのが、自分たちが全身から放つ熱情であるのを知っているからこそ、今、この瞬間の自分たちを思いきり輝かせていた。

  さぁ、唸りを上げた音に乗せ、一緒に熱狂の渦の中でまみれようぜ。彼女たちは、気迫あふれる姿で「overdrive」を歌っていた。フロア中の人たちも、大きく拳を振り上げ、沸き立つ思いを舞台上へぶつけていた。フロア中から響く手拍子の音が凄まじい。メンバーが、フロア中の人たちが、心のエンジンを奮わせながら沸き立つ思いをぶつけあっていた。互いの熱がスパークした中で生まれる興奮が堪らない!!

  宇野みずきが、少し甘えた素振りを見せながらリードを取ったのが、「Love is self-restraint」。昨今のワイルドな姿を見せるCANDY GO! GO!の中にあって、この曲は、比較的甘い面も見せてゆく。宇野みずきが中心になって歌うことで、今のCANDY GO! GO!のライブに甘い彩りを与えていく。と書きながらも、バンド演奏を従えたことで、この日は、だいぶ攻めな表情として胸に響いていた。

 CANDY GO! GO!の反骨精神を楽曲と歌詞に乗せた「Yes-Yes-Yes」の登場だ。激しく唸る音を背に、磯野未来が、なぎさりんが、沸き立つ思いを力強い声でぶつけだす。サビ歌でメンバーみんなが強く生きる意志を示すように凛々しい姿を見せていた。激しい演奏とは裏腹に、華麗なパフォーマンスを見せてゆくように、その動きからも目が離せない。

 「勇敢な女神の姿を見せたライブにします。みんなで最高を更新していけたらなと思います」(なぎさりん)、「私たちがみんなを幸せにする」(宇野みずき)、「最後までみんなと最高の瞬間を作りあげたい」(杉本莉愛)など、MCでは、メンバーがこの日へ向かう気持ちをぶつけていた。

 永瀬りかが、リードを担当。続く「Color」は、CANDY GO! GO!の楽曲の中では比較的メロウな曲調だ。しかも、中心を担う永瀬りかが、胸の奥に閉まっていた思いの扉を開け、大人の女性としての色気や、酸いも甘いも経験したきた故の心情を声に乗せ歌いかける。だからこそ、痛い心模様に触れながら、その熱をずっと感じていたかった。

  さぁ、もっともっとディープな世界へ連れだそうか。CANDY GO! GO!は、ヘヴィでドープな「Deep Surrender」を届けてきた。リードを取った杉本莉愛が、唸るような歌声に乗せ、強い生きざまを示していた。曲が変わるごと、その曲へ色を付けるのに相応しいメンバーがリードを取る。全員が歌える、そこが今のCANDY GO! GO!の強み。だから、1曲1曲に深い色を覚えながら浸っていける。

 CANDY GO! GO!は、ここまで 12年という歴史を刻んできた。だからこそ、その歩みにはたくさんの思いが積み重なっている。CANDY GO! GO!が歩み続ける中で感じ、抱いてきた思いや意志を、彼女たちは「Since 2010~」に乗せ、力強く歌いあげていた。なぎさりんがリードを取って歌うことで、歌詞に込めた思いに深みと説得力が増す。「声が枯れるまで歌い続ける」強い意志が消えない限り、彼女たちは舞台の上から、魂を揺さぶる思いを変わることなく届けて続けてゆくはずだ。その魂に心奮えるからこそ、CANDY GO! GO!の姿を追い求めたくなる。

  哀愁を抱いたミッドメロウなギターの旋律が、胸をキュッと締めつける。愛しくも切ない心模様を、温かくも、どこか哀愁も抱きながら杉本莉愛が「kiss me more」を歌っていた。彼女の想いを、永瀬りかと菜月アイルの歌声が支えてゆく。強い意志や湿すメッセージソングを軸に据えている今のCANDY GO! GO!だからこそ、乙女心にも似た女性の痛い心模様を歌う楽曲へ触れると、胸が疼いてゆく。でも、その感覚が、とても愛おしい。

  菜月アイルのアカペラ声から幕を開けたのが、「メンバー自身の固い絆を歌にした「Infinity」だ。キラキラとしたギターの旋律へ導かれるように楽曲が輝きを増す。メンバーらが力強く拳を突き上げ「Oh!Oh!Oh!」と歌う声へ思いを重ねるように、フロア中からも数多くの拳が突き上がる。メンバーだけではない、この場へ集った人たちや配信を通して見ていた人たちも、みんな果てぬ夢を追いかける仲間たち。同じ志を持った仲間たちだからこそ、この歌を耳にするたびに、一緒に、CANDY GO! GO!が描こうとしてゆくその景色を見たくなる。

  光を放つように楽曲が駆けだした。CANDY GO! GO!のライブの中へ長年熱狂という景色を描き続けてきた「Cinderella Call」の登場だ。この曲が、眩しい世界へ連れ出してくれる。いや、彼女たちが自信漲る表情でこの曲を歌うからこそ、僕らも眩しい世界を描く絵筆となり、気持ちを奮わせながら、「信じた夢」の景色を彼女たちと一緒にこの空間に塗りつけたくなる。


 舞台左右に設置したスクリーンには、「BRAVE VENUS TOUR 2021」ツアー中の各地の模様を映し出した映像や写真、メンバーたちのメッセージが、次々と映しだされていた。


 「After the view」に乗せ、演奏陣とメンバーらがふたたび舞台へ姿を現した。後半戦のライブは、永瀬りかと杉本莉愛をダンサーに従え、なぎさりんが哀切さを抱いた声で「事件File.055」を歌いながらスタートした。とても強い存在感を放つ歌だ。その声には、なぎさりんだからこそ抱ける大きな包容力がある。痛みや悲しみを背負う想いを、彼女は重く嘆くように歌っていた。痛みだけではなく、そこに救いを覚えるのは、どんな憎しみや悲しみなどの痛い感情も、なぎさりんが大きな愛で受けとめ、抱きしめてくれるからだ。    

 どっぷりとした感情を抱きながらも、ここからふたたびジワジワと熱を上げるように、なぎさりんが「Born to fate」を歌いだした。この曲も、胸の内側に抱いた痛みへみずから問いかけるように歌う楽曲だ。哀愁を抱いた歌声として響くのも、胸の内に渦巻く苦しい想いへ、少しでも痛みを和らげるように歌声の手を重ねあわせていたからだ。なぎさりんの歌声に、メンバーたちが流れるような美しいダンスを通して寄り添っていた姿も印象的だった。

  「Dahliaー!!」と叫ぶ菜月アイルの歌声がフロア中に響き渡る。ハードエッジな「Dahlia」の登場だ。激しく荒ぶるその歌声や演奏は、彼女自身の心に渦巻く激情した思い。沸き立つ気持ちのまま、ときに台の上に足を乗せ、思いきり身体を折り畳み、菜月アイルは歌いあげていた。熱情したその声に心が奮い立つ。

 CANDY GO! GO!流の横揺れダンスロックナンバーの「Imishinn」の登場だ。胸弾む楽曲が、気持ちを嬉しく騒がせる。フロア中の人たちも、時に熱い手拍子をぶつけ、メンバーらと一緒に拳を振り上げ、目の前に生まれた楽しいパーティーな空気に笑顔で溺れていた。メンバーらも、弾む楽曲に身を任せ、手をプッシュアップしながら踊り騒いでいた。

  光を撒き散らしながら走りだしたのが、こちらもCANDY GO! GO!のライブに長く熱狂の景色を描き続けてきた「神様のイジ悪」だ。メンバーらのパフォーマンスと重なるようにフロア中の人たちも同じ動きをしながら、熱狂という中で思いを一つに重ね合わせていた。気持ちがアガる、アガり続けるこの衝動を抑えられない!!

  昂る気持ちへ追い打ちをかけるように、CANDY GO! GO!は「ファンファーレ」を届けてくれた。フロア中から響き渡る熱い手拍子。この曲も、CANDY GO! GO!を長く支え続けてきた胸躍るエモーショナルな歌系ナンバーだ。彼女たちの歌声が胸の内に鳴り響く。「立ち上がれ」「立ち向かえ」の言葉を耳にするたび心が滾り、思いが熱く漲りだす。その熱情にずっと包まれていたい。いや、もっともっと熱く燃え滾らせたい。

  ライブも終盤戦へ。観客たちへ甘い誘惑を仕掛けるように、7人はファンキーでダンサブルなロックチューン「HONEY TRAP」を歌いだした。冒頭のラップパートでは、このツアー中に感じた思いをフリースタイルでぶつけてゆく。身体を熱く揺さぶる楽曲に触発され、フロア中の人たちも身体を揺さぶり、大きく手を振り上げ、踊りに興じていた。これが、CANDY GO! GO!流のパーティーロック。妖艶さを忍ばせながらも、大胆な姿で煽る様がそこにはあった。

  「みんなの心を、ここに届けてください」。なぎさりんの言葉を合図に披露したのが「Fake News」。彼女たちは知っている。どんな色を付けた話題よりも、目の前に広がる光景こそがリアルであり、その現実を重ね、広げ続けてゆくことが、本当の意味で夢という坂道を登っていくことだと。「奇跡なんて始めからFAKEさ」と彼女たちは歌っていた。奇跡とは偶然生まれるものではない。血反吐を吐くような努力を数多く積み重ねてきた先に生まれる成果。その形に相応しい自分たちになってこそ、初めて求めた姿になれる。彼女たちはその思いを胸に、凛々しい姿で歌っていた。

  最後にCANDY GO! GO!が突きつけたのが、「The last of days」だ。なぎさりんは叫んでいた、「後悔のない毎日を一緒に過ごそう」と。それが、どんなに困難なことかは12年間走り続けてきた彼女たちはよくわかっている。でも、日々を輝く色に染め続ければ見れる最高の景色があることも、彼女たちは何度も味わってきた。だから7人は歌っていた、「最豪の日を」と。この日の最高が、また次の最高の日に繋がる。それを信じてメンバーたちは舞台の上で全力で歌い躍っていた。その姿が、最強に眩しく輝いていたのは、言うまでもない。


 いなたいブルーズなセッションから、いつものテーマ曲へ。激しく唸りを上げる「MITSUKO」の演奏に乗せ、メンバーらがアンコールの舞台に登場。輝きを集めるように開放感満載で駆けだした「Nothing Lose」へ飛び乗り、彼女たちは手にしたタオルを大きく振りまわしだす。そこに広がっていたのは、晴れた景色だ。彼女たちの手にしたタオルがくるくるまわるたびに、目の前に広がるネガティブな闇が吹き飛んでゆく。そして、この空間へ輝きを降り注いでいく。

 「このツアーに関わってくれたすべての人たちに感謝の気持ちを込めて、この曲を送ります」。杉本莉愛の声を合図にCANDY GO! GO!が届けたのが、新曲の「Brave Venus」だ。曲の始まりに合わせフロア中にライトグリーンのサイリウムの光が灯り、大きく揺れだした。その様を見ながら、メンバーたちは笑みを浮かべ歌い躍っていた。互いに思いを重ねあう景色のなんて美しかったことか。これが、このツアーを通してCANDY GO! GO!が築きあげた心揺さぶる景色だ。

 次に歌ったのが、ワンマン公演の最後に歌うことの多い「endroll」だ。この曲を耳にするたび、なぎさりんの、菜月アイルの、磯野未来の歌声をライブで体感するたびに、またここから一緒に輝く未来を描きたいと思えてゆく。いや、輝くとは限らないことは、もう何度も味わっている。でも、磨き続けることで、その輝きを何度でも手に出来ることをメンバーも、CANDY GO! GO!を支え続けてきたファンたちも知っている。だからこそ、彼女たちが「endroll」に込めた思いを信じ、熱いエールを送り続けてゆく。いや、送りたくなるんだよ。一緒に熱狂と感動を、興奮と涙を、いつだって一緒に分かち合いたいんだよ。

  最後にCANDY GO! GO!が届けたのが、「大切なお知らせ」だ。この歌を、これまで何十回耳にしてきたろうか。いや、何百回と耳にしていた人たちも、この日は多かっただろう。これからも共に幸せな景色を描こうと歌う「大切なお知らせ」に触れながら、この瞬間を彼女たちと永遠に心のフィルムに焼き付けていたかった。この歌が、また温かい気持ちで僕らを未来へ繋げてくれた。


  これからもCANDY GO! GO!は、止まることなく走り続ける。それが彼女たちの生きる意味なんだもの。CANDY GO! GO!は、何時だって出会える場所を、みんなが戻ってこれる場所を守り続けている。眩いオレンジの光の元へ、いつでも遊びに来ればいい。その場に来れば、かならずCANDY GO! GO!があなたを笑顔にしてゆくから。


TEXT:長澤智典


LIVE
 

<SET LIST>
Spangle
Understeer
overdrive
Love is self-restraint
Yes-Yes-Yes
Color
Deep Surrender
Since 2010~
kiss me more
Infinity
Cinderella Call
After the view
事件File.055
Born to fate
Dahlia
Imishinn
神様のイジ悪
ファンファーレ
HONEY TRAP
Fake News
The last of days

-Encore-
MITSUKO
Nothing Lose
Brave Venus
endroll
大切なお知らせ



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