FEATURE

2023.06.06
buGG

彼女たち自身が輝きを放つ姿で行進し続けてゆく限り、たくさんの仲間たちも共に歩み続けてゆくはずだ。buGG LIVE REPORT

 buGGにとって初となるバンドを従えてのワンマン公演「➖buGG's PARADE➖BAND SET ONEMAN LIVE」が、6月5日(月)に恵比寿LIQUIDROOMで行われた。この日は、最新アルバム『buGG's PARADE』を手にしてのライブ。

 

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  SEが流だしたとたん、フロア中から野太い絶叫した声が轟き渡る。その音や声に誘われて姿を現したメンバーたちが、さらに観客たちを煽りだす。そして…。

  buGGのライブは、激しく背中を押すタイトなバンドサウンドを背に、元気いっぱいに歌声をぶつける『HOT DOG PARTY!!』からスタート。メンバーたちは着火した火花のような勢いで、舞台の上で弾けだす。中には、お立ち台に乗って煽るメンバーも。7人はフロア中の人たちの理性のストッパーを外し、もっともっと騒ぎなよと笑顔で煽っていた。唸りを上げて駆けだす楽曲の上で、ハイテンションな声をぶつけながら満面の笑顔ではしゃぐ姿が眩しい。みんな、本気でライブを楽しんでいる。7人とフロア中の人たちが、気持ちを一つに腕を振り上げる景色もめちゃめちゃ胸熱だ!!!!!!!

  早くも興奮した感情が渦巻く会場。そこへもっともっと刺激的な花火を打ち上げようと、buGGは『Hi-着火-メッチャ-Ka』を着火。メンバーらの煽りに向かって、フロア中の人たちが全力で身体を折り畳む景色が最高だ。舞台の上から吹いてくる明るい歌声と重厚なバンド演奏の風が、気持ちを熱く騒がせる。あちこちで飛び跳ねる観客たちの姿を見ながら、それ以上のパワーと笑顔で騒ぐメンバーたち。間奏では、舞台の上で7人がサークルを作り上げ祭り上がる場面も登場。彼女たちの一体化したパフォーマンスに刺激を受け、沸き立つ気持ちを7人にぶつけなきゃ興奮がおさまらない。そう言わんばかりの勢いで、フロア中で騒ぐ観客たち。互いの気持ちは、早くも沸点に達しようとしていた。

 メンバーの自己紹介ソング『ぶった斬り!チェンソープレジデント』では、一人一人が自己紹介をするたびに、フロアからもメンバーの名前を呼ぶ声が響き渡る。激しいのに華やかなわちゃわちゃとした楽曲の上で、7人がオラオラと煽るラッパーのように、歌に乗せて言葉をまくしたてる。フロア中でも、多くの人たちが思いきり拳や手にしたペンライトを振りかざし、この空間を熱狂で染めあげてゆく。気持ちを惑わす現実なんか、この曲とbuGGのパワーで全部ぶった斬っていけ。何故なら、君たちは無敵の存在なのだから。

 メンバーたちの気持ちを一つにした唸る声が、舞台の上から轟き渡る。7人は『絶対レレレ!buGGミッション』を突きつけ、バグった言葉を次々と熱を持って吐き出しながら、観客たちの身体を上へ上へと飛び跳ねさせる。彼女たちは魂を熱くさせるヤバいロックの衝撃を、ここまでノンストップで突きつけてきた。楽曲や演奏は身体を揺さぶる重い衝撃を持ってせまるのに、メンバーたちは、いつものようにめちゃめちゃ明るく弾けた乙女として、楽しいパワーを次々と投げ込んでゆく。でも、それがbuGGらしくて素敵じゃない。観客たちの気持ちや身体をバチバチと笑顔で平手打ちしながら熱狂を描きだす最高のライブパフォーマンスが、早くも生まれていた。この熱狂、かなり「ヤバい!ヤバい!」。

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  次に届けたのが、最新アルバムに収録した新曲の『Baby steps!!』。軽快に跳ねた演奏に飛び乗ったメンバーたちと大勢の観客たちが、爽やかなビートの風に背中を押されるように駆けだした。空へと続く坂道を、軽やかにステップを踏みながら駆け上がってゆく感覚を覚えられたのも嬉しい。この曲に乗せて、メンバーらと一緒に軽やかにステップを踏みながら、素敵な夢や未来を描いていこうじゃないか。共に進んだ先には、きっとまだ 見たことのない輝いた景色が広がっている。そんな気持ちに心を染めながらも、跳ねたビートの上でステップを止めずに踊り続けるみんながそこにはいた。

 熱を持って駆けだした演奏に乗って、メンバーらが左右に大きく手を振りながらはしゃぎだす。buGGは『Wind』を通し、胸の高ぶりを歌声の熱風に変えてフロア中に吹きつける。7人が腕を大きく振り上げるたびに熱情した想いの風が全身に吹きつけ、気持ちを熱く騒がせる。メンバーらと一緒に大きく腕を振りながらはしゃぐこの瞬間瞬間が、最高の快楽だ。

 「今日は私たち本気でいくから、みんなも本気でこいよ!」。その言葉を合図に、荒ぶる轟音が空から一気に降り注いだ。7人は、荒れ狂う音を轟かせ爆走する『TIME BOMB』へ飛び乗り、自分たちも雄々しい表情と歌声をパワーに、フロアで騒ぐ観客たちの理性を次々と吹き飛ばす。彼女たちは、互いに野生の血を騒がせる雄々しい姿になってぶつかりあおうと誘いかけていた。愛らしいメンバーの姿も魅力だが、魂を奮わせながら「自分らしく生きてゆけ」と雄々しくメッセージする姿も、気持ちを熱く、荒々しく騒がせる。強烈なリズムと7人の煽りに刺激を受け、身体がガンガンに揺さぶられる。7人が荒ぶる感情を一つにぶつけた歌声の迫力は、本気で魂を奮わせた。だから、数多くの拳やカラフルな色を放つペンライトがフロア中に高く高く突き上がっていた。

 止まるごとなく、演奏は『Second Rev』へ。この曲でも。いや,これまで以上に荒ぶる声を突きつけ、7人は鋭利な言葉の弾丸を次々と撃ち放っていた。なんて攻めた雄々しい姿だろう。熱情した音が渦巻くカオスな空間の中、7人はこの世を塗りかえる戦士となり、この場に革命を起こそうと、魂を揺さぶりながら歌っていた。感情と感情をぶつけあう、これこそ彼女たちが求めていたライブだ。7人が引き金を引いた歌声の弾丸は、ここにいる一人一人のハートを熱狂という威力で確実に撃ち抜いていった。

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 まさか、ここで『UCHRONIA』をぶち込んでくるとは。一人一人が感情に熱い火を注ぐ戦いの女神となり、今の自分たちの心の中に渦巻いていた沸き立つ熱情を、言葉の弾丸にして次々と撃ち放つ。一人一人が強い意思を、みずからの魂を燃やした歌声に変えて、現実へ抗うようにぶつけていた。絶叫にも似た彼女たちの声は、強い意思と主張を持っていた。ダイナミックなパフォーマンスも含め、張り上げる声の一つ一つが気持ちを勇ませる。

 歪んだギターの音色に乗せ、早見玲花が胸の内に抱いた熱い血潮や思いを一人高らかに歌いだす。エモーショナルでスピーディーな『Bring it on』だ。楽曲が一気に駆けだすのに合わせ、煌めく力を手にした7人の姿が、眩しい輝きを放ちだす。アッパーな曲調という理由もあり、曲が進むごとに気持ちが二乗三乗に高まりだす。雄々しい7人の歌声は、気持ちを熱く騒がせるエモくパンキッシュな衝動に満ちていた。最後に観客たちが「君とどこまでも歩いていこう」と熱唱した姿が、とても印象的だった。

 続く『Hydrangea』では、心を揺さぶる7人の感情的な歌声が、五線譜の上で華麗に踊りだす。足並み揃えてステップを踏む姿も印象的だ。一人一人の魅力的な歌声の絵筆が、触れた人たちの心に、彩り豊かな,魂を揺さぶる思いの絵を次々と描きだす。その歌声に触れていると、身体は騒ぐのに,心は不思議と温かい涙に濡れてゆく。悲しいわけではない。むしろ、嬉しいんだ。彼女たちが、弱い自分も認めたうえで、ここからもう一度夢を咲かせようとしてゆく想いを高らかに歌うんだもの。7人の強い主張を持った歌声は、7つの淡い色をした花として、この舞台の上で咲き誇っていた。

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 MCでは、ここへ到るまでの中で刻んできた、苦難も含んだ日々の思い出を、メンバーみんなで語りあっていた。


 「これからの道を迷ったとき、その道を照らしてくれる希望の歌を歌いたいと思います」。ここまでの日々の中、苦難や葛藤も積み重ねながら、メンバー自身が確かな成長を感じていた。だからこそ、成長や進化したbuGGとしての今の思いを、7人はこの曲に込めて届けてきた。そう、『パズル』の登場だ。ミドルメロウな楽曲が、この日はバンド演奏によって気持ちを熱く揺さぶるスケールあふれる音楽になって目の前に広がっていた。雄大なサウンドスケープの上で、7人はいろんな思いを噛みしめ、胸の内で昇華しながら歌っていた。思いの一つ一つを、未来へと繋げる物語に必要な一つ一つのピースとしてはめ込みながら、これからの7人が求めたい道を照らしていた。たくさんの光が心に降り注ぐ楽曲だ。今もまだパズルは未完成だ。でも、そのパズルに必要な一つ一つのピースを。そのピースを形作る7つの思いをしっかりと一つ一つの欠片の中へ注ぎ込みながら、これからも彼女たちは物語を完成させるため、空いた空間を埋め続けてゆく。

  最後にbuGGは、これからも一緒に、その先に広がる未来ヘ向かって進もうよと『PARADE』を届けてくれた。一緒にドキドキやワクワクした冒険を続けようよと誘うように歌い踊る彼女たち。7人が切り開く新しい日々には、どんな世界が広がっているのだろう。彼女たち自身が輝きを放つ姿で前へ前へと行進し続けてゆく限り、その後ろにはたくさんの仲間たちが集い、高く腕を振り上げ、共に歩み続けてゆくはずだ。その約束を、この日、改めてこの場で交わしていた。『PARADE』を聴きながら、そんな素敵な、幸せな気持ちに心が染まっていた。

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  バンド陣の演奏する『シャリラ』に乗って、メンバーがアンコールの舞台へ登場。「みんなでもっと最高を行進しましょう」「踊れー!!」の声を合図に、7人がめちゃめちゃ眩しい笑顔を浮かべ、晴れたパワーを声に込めて歌いながら、舞台の上ではしゃぎだした。『シャリラ』を通して伝えてきた、buGGとして進むうえでの想い。最近の曲たちのように強い言葉を突きつけているわけではないが、愛らしい歌や親しみ覚えるメロディー、明るい曲調を通して、楽しさの中へ確かな強い意思を彼女たちは示していた。その言葉たちを、自分自身や、応援してくれる仲間たちへエールを送るように7人は歌い踊っていた。フロア中から沸き立つ野太く熱い声。落ちサビを観客たちが熱唱する場面も印象的だ。「君が選ぶ道に幸あれ」まさに、そんな気分だ。

  この空間にキラキラとした輝く歌声の色が降り注ぐ、会場中をカラフルな世界へ塗りあげるように、buGGは『RAINBOW』を歌っていた。何かあっても,この歌を胸に突き進めば、きっとその先には素敵な景色が待っている。メンバーらの大きく振り上げる手に合わせ、フロア中でも多くの拳やペンライトの光が揺れていた。7人は、甘く華やかな歌声の中へ揺るがない強い意志を詰め込みながら、自分たちを支えてくれる仲間たちと一緒に歩み続けようと、未来へと続く虹の橋を架けてきた。メンバーみんなで肩を組み、一斉に飛び跳ねる姿も最高だ。想いを一つに、ここからみんなで輝く未来へ向かって進み続けてゆく姿が、とてもとても眩しかった。


 「もっとみんなbuGGれますか!!」「もっともっとbuGGって帰ろうぜ!!」。buGGが、この日の物語の最後を飾るエピソードとしてぶち噛ましたのが、『The beginning』だ。この歌が、この日のライブのフィナーレを飾る楽曲だ。でも、何時だってbuGGはこの歌で、また新しい物語を綴る約束を交わし続けてきた。ここからまた新たな冒険を始めるために、共に強く手を握りながら、一緒にめくった真っ白いページに彩り鮮やかな。いやいや、ギトギトなほどカラフルな、忘れたくても忘れられない強烈な物語を綴ろうと誘いかけていた。だから会場中の人たちが、彼女たちと一緒に声を張り上げ、熱くクラップをし、拳を突き上げながら、その誘いを受けていたのだから。

  buGGは、夏に配信シングルをリリースする。そして、2023年12月〜2024年2月にかけて全国ツアーを行うことを発表した。どんな物語を共に綴っていけるのか、嬉しい楽しみがまた増えた。

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PHOTO: @majima909
TEXT:長澤智典

 

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★インフォメーション★

『buGG's PARADE』
2023.5.30 On Sale 
<価格>¥2,250-(税込)   
<品番> QARF-
<発売元> 株式会社ロックフィールド
<販売元>コロムビア・マーケティング株式会社 

収録曲
PARADE
Baby steps!! 
Make My Day
S→L
恋のデッドヒート
ぶった斬り!チェンソープレジデント
Starting now
UCHRONIA
Bring it on
パズル

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buGG 「PARADE」Music Video
https://www.youtube.com/watch?v=Vww-eBHGm20


SNS
https://lit.link/buGG

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セットリスト
・HOT DOG PARTY!!
・Hi-着火-メッチャ-Ka
・ぶった斬り!チェンソープレジデント 
・絶対レレレ!buGGミッション
・Baby steps!!
・Wind
・TIME BOMB
・Second Rev
・UCHRONIA
・Bring it on
・Hydrangea
・パズル
・PARADE
—アンコール—
・シャリラ
・RAINBOW
・The beginning

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