FEATURE

2022.03.01
Jewel☆Neige

8人のJewel☆Neigeから、新メンバーを加えた7人のJewel☆Mareへ。さぁ、ここから夏を幕開ける!!

 Jewel☆Neigeの夏期間限定ユニットとして誕生したJewel☆Mare。まだ真冬の2月26日(土)、東京キネマ倶楽部を舞台に、「Jewel☆Neige→Jewel☆Mare交代式」が行われた。 
  Jewel☆Neigeのメンバーとして活動してきた青山玲奈の愛乙女☆DOLLへの移籍が決定したことから、この日が、青山玲奈のJewel☆Neigeとしての最後のステージになった。彼女との思い出を刻もうと、先日卒業したばかりの倉田かすみもJewel☆Neige枠のみ特別限定で復帰した。さらに、Jewel☆Mareの新メンバーとして白石ちさ音が加入。この日がデビューライブになった。



 ライブは、バトンを手渡す側のJewel☆Neigeからスタート。舞台の上には8人のメンバーの姿が。もはやこのメンバーでライブを体験することはないと思っていただけに、本当に今宵限りの姿だからこそ、ファンたちには瞼に深く焼き付けたい光景だったに違いない。

 ライブは、目を覚ました倉田かすみが、メンバー一人一人を目覚めさせる姿からスタート。冒頭を飾った「冬空のセオリー」の歌いだしが、この日がJewel☆Neigeのメンバーとして最後のライブになる青山玲奈なのも嬉しい。キラキラしたファンタジックな音色に心刺激され、気持ちがウキウキを飛び超え、バクバクし始めた。クリスマス時期を舞台にした夢と幸せに満ちた歌が、この日のライブに、いきなりロマンチックな思い出を作ろうという魔法をかけてゆく。この日は、最初から、消したくない思い出の景色が目の前に広がっていた。だからこそ、心のフィルムにしっかりと焼き付けなきゃもったいない。

 この日の「Restart」も、いつも以上に歌詞が胸に染みる。ときにそれは笑顔を導き出せば、悲しい表情も連れ出す。でも、メンバーどうしでお互いの顔を見合わせ、自分たち自身が輝こうとしてゆく姿を見ていたら、笑顔で前を向いている8人の姿へ素直にエールを送りたくなっていた。いや、悲しむ理由なんかないのはわかっている。この先には変わらぬ6人の道と、2つの新しい道が広がっている。それを知っているからこそ、今は少しだけ感傷にも浸りたかった。メンバーどうし、何度も笑顔で顔を見合わせる姿は、ずっとキラキラ輝いていた。


  この日は、青山玲奈のJewel☆Neigeからの卒業式。ひと足早く卒業した倉田かすみが、この日、あえて復帰したのも、以前から「もしJewel☆Neigeを卒業するなら一緒に」という約束を守るため。MCでは、倉田かすみが、その思いも語っていた。


 この日のセットリストを決めたのが、青山玲奈。「エモーショナルな曲たちを最初から最後まで届けたい」(青山玲奈)の言葉を示すように、次のブロックは、メンバーたちの美しいハーモニーから幕開ける、とても華やかで可憐な「Ice Bird's Eye View」からスタート。Jewel☆Neige自体、未来へ向かう強い意志を示した歌が多いが、この日はとくに叶えたい夢を求める気持ちなど、新しい扉を開こうと手を伸ばす前向きな歌が多く並べられていた。メンバーらの歌声に自然と力が漲るのも、この日の心情と、楽曲が持つ前向きさが重なりあい生まれたパワーが導いたもの。

  激しい音を追い風に、凛々しい歌声と切れ味鋭いパフォーマンスを全面に押し出した「Blizzard」が飛びだした。クールさの中にも、今にも感情のストッパーを外しそうな勢いを秘めて歌うメンバーたちの声が、気持ちを奮わせる。キリッとした眼差しで挑むように歌い躍る姿に刺激を受け、観ている側の気持ちまで奮い立つ。

  続く「re+blast」でも、メンバーたちは熱情した思いを胸にしっかりと抱え、「新しさを恐れずに 前を向いて立ち向かえ」と力強く歌っていた。凛々しさの中から、時折顔を覗かせる悠然な姿。ただ挑むだけの姿勢ではなく、心に余裕を持ったうえで強さを表現してゆくからこそ、その姿を、二つの眼は見逃すまいと追いかけていた。


 青山玲奈は、先の「恰好いい曲ゾーンを自分が表現できたことが嬉しい」と語っていた。次のブロックは、この日のライブに倉田かすみも参加することが決まったからこそ選んだ曲たち。


 最初に歌ったのが、とても甘くてロマンチックな恋気分をたっぷり詰め込んだ「White Trip」。捉え方によっては、青山玲奈と倉田かすみがここまで一緒にJewel☆Neigeという景色を作り続けてきた関係性にも思えてゆく。この曲を歌っているときのメンバーたちのとろけちゃうくらいに愛らしい表情も嬉しい見どころだった。

 続く「Snowball Fest」では、おどけた表情や仕種でメンバーたちがわちゃわちゃ戯れだす。その姿は眩しい青春をみんなで謳歌する姿や、舞台上でお茶目にガールズトークしてゆく様にも見えていた。その仲良い自然体な関係へ羨ましさを覚えるのと同時に、その姿へ素直に心が惹かれていった。


 次に披露したのは、Jewel☆Neigeの改名前のグループ名になる"じぇるの!"時代の楽曲たち。青山玲奈の「やっぱキミがいい」の思いきり甘えた声を合図に歌ったのが、「やっぱキミがいい」。思いきり甘々な仕種や歌声を魅力に、メンバーたちも"可愛いアイドル"としての自分たちを楽しんでいた。

   続く「MI☆RA☆I☆へ!!」も、"じぇるの!"ナンバー。Jewel☆Neigeとしても歌えば、今もこの曲は、未来へ向かって夢を膨らませ羽ばたくときに嬉しく背中を押してゆく。この日は青山玲奈の視点で、Jewel☆Neigeの歩みや思いを味わえる曲として伝えてきたのも嬉しい。「もう一人じゃないんだわたしには」と星野千那が歌ったあとに、みんなで「共に歩む未来と光がある」と歌いながら、メンバーらが倉田かすみの頭をなでる場面も登場。この日は、そんな胸をキュンとさせるポイントがとても多かった。


 ここで、青山玲奈がJewel☆Neigeから愛乙女☆DOLLへの移籍を決めた経緯や思いを述べつつ。そのうえで、「わたしはこれからもJewel☆Neige、Jewel☆Mareの味方だし、みんながこれから作っていくグループがすごく楽しみです。何時でも頼ってほしいし、ずっと味方だから」と語ってくれた。


 ライブも終盤へ。ここからは、Jewel☆Neigeを語るうえで欠かせない曲たちを披露。「これからみんなが頑張っていくJewel☆Mareに届けたいと思います」(青山玲奈)の声を合図に歌ったのが、「YELL」。この日の「YELL」は、青山玲奈と倉田かすみが、これから新たに始まるJewel☆Mareとして歩む彼女たちへ向けて贈ったエールソングにも聴こえていた。同時に、2人のJewel☆Neigeへの感謝の思いも、ここには込められていた。

  青山玲奈の歌いだしから始まったのが、「Winter Road」。この曲を通し8人のメンバーたちは、輝き放つ今、このときに感じていた思いを胸の奥で抱きしめていた。自然とこぼれる涙も指先で拭い去りながら、記憶のフォルダに、この光景をしっかりと保存していった。

  最後に、8人のJewel☆Neigeは「白い雪とマーガレット」を歌唱。メンバーらが、旅立つ青山玲奈や倉田かすみと触れ合いながら、思い出の数々を溶けない白い雪(記憶)で覆い尽くしていった。


  Jewel☆Neigeを卒業した青山玲奈と倉田かすみのインタビュー。さらに、2人の過去の映像も数多く映した映像コーナーを挟み、ライブはJewel☆Mareへ。


 さぁ、終わらない夏がやってくる。新メンバーの白石ちさ音を加えた7人のJewel☆Mareが、舞台へ姿を現した。彼女たちは「ENDLESS BLUE」を歌い、この空間に、半年早い夏の風を吹かせだす。とてもカラッと爽やかな歌の風だ。どんなに濡れた感情も、彼女たちの歌が一瞬で乾かしてゆく。7人は、キラキラした眩しい光が降り注ぐ夏の海辺へと観ている人たちを誘い出す。この季節の仲間になれたらきっと、自分も無敵で無邪気な青い色に染まれそう。わくわくしてきた。フロア中の光の海も、今は夏の青い海原に塗り変わっていた。


  メンバーの口から「夏が始まりました」の言葉を聞くと、改めて、どこよりも早く彼女たちが夏を連れ出そうとしていることを実感する。この日より加入した白石ちさ音が、「Jewel☆NeigeとJewel☆Mareという歴史あるグループに加入したので、歴史を、これから始まる一瞬一瞬を大切に、メンバーやファンのみんなとたくさん夢を叶えていきたいです」と挨拶していた。


  次に歌ったのが、Jewel☆Mareとして初めて手にしたオリジナル曲の「SUMMER JUICE」。Jewel☆Neigeにも通じるキュートでラブリーなポップチューンだ。ズンズンと跳ねたリズムが気持ちをウズウズ騒がせる。シュワッと弾けたい衝動に心が騒ぐのも、開放的な夏の風が背中を押してゆくから?!

 メンバーらの「Hey! Hey!」の熱い掛け声を合図に飛びだしたのが「Alice」。後ノリの心地好いビートの上で、7人はお茶目な乙女たちに染まりだす。夏の浜辺で、気になる人たちや愛しい人と一緒にこのひとときを思いきり満喫したい。ワクワクとしたときめきを、身体をシェイクしながら歌い躍る彼女たちから感じていた。

  次に歌ったのが、「YELL」。夏を舞台にした楽曲だけに、Jewel☆Mareとして歌うことで、よりしっくりと心のパズルにはまった気分を覚えていた。フレッシュなメンバーたちが初々しさの残る姿で歌うことで、切ない思い出の恋さえ前向きな力に変えていける自分たちであることを示しているようにも見えていた。

 MCでは、立ち位置に迷う姿も。それもまた初々しい。最後にJewel☆Mareが歌ったのが、「ロケットパラダイス」。彼女たちはこの楽曲をブースターに、この会場へ夏をクグッと一気に引き寄せる。パラダイス気分を導く最高にカラフルなアップチューンを通し、今、このときだけは、みんなの心を夏が持つときめきの色に染め上げていった。


 この日の「交代式」を通し、これからは当分の間、Jewel☆Mareとして彼女たちは活動を始める。今のJewel☆Mareの目標は、「夏フェスのメインステージに立つこと」「東名阪ツアー」を行うこと。新体制となって、ふたたびJewel☆Mareが動き出す。これからどんな熱い(暑い)ライブを繰り広げてゆくのか…。気になったら、ライブに足を運べばいい。Jewel☆Mare、世界に広マーレ!

TEXT:長澤智典

ジャケット

 

<インフォメーション>

・March Saturday Live in G2~Ciel・Rouge・Mare~
【開催】2022年3月5日(土)
【時間】開場18:00 開演18:30 
【会場】GOTANDA G2(東京都品川区西五反田2-5-2 五反田東幸ビル1F)

・Jewel☆Mare木曜公演
【開催】2022年3月10日(木)
【時間】開場18:30開演19:00
【会場】秋葉原ZEST(東京都千代田区外神田3-2-14 B1F)

・Jewel☆Mareカルチャーズ劇場単独公演
【開催】2022年3月18日(金)
【時間】開場18:30 開演19:00
【会場】AKIBAカルチャーズ劇場(東京都千代田区外神田1丁目7-6)

・Jewel☆Mare木曜公演
【開催】2022年3月24日(木)
【時間】開場18:30開演19:00
【会場】秋葉原ZEST(東京都千代田区外神田3-2-14 B1F)
・白兎めいバースデーライブ2022
〜 皆でsuper PARTY time! 〜
【開催】2022年4月17(日)
【時間】開場12:00、開演12:30
【会場】東京キネマ倶楽部(東京都台東区根岸1-1-14)

SNS
https://twitter.com/Jewel_Neige
https://jewel-neige.jp/

中川梨来(@nakagawarira
星野千那(@Yukina0206neige
白兎めい(@MeiShirato
福村優月(@Yuzuki_Fukumura
千葉思佳(@omochu_15
珠原海愛(@mihara_mio)
白石ちさ音(@chisane0120)
青山玲奈(@aoyamareina)

セットリスト 
「冬空のセオリー」
「Restart」
「Ice Bird's Eye View」
「Blizzard」
「re+blast」
「White Trip」
「Snowball Fest」
「やっぱキミがいい」
「MI☆RA☆I☆へ!!」
「YELL」
「Winter Road」
「白い雪とマーガレット」
映像
「ENDLESS BLUE」
「SUMMER JUICE」
「Alice」
「YELL」
「ロケットパラダイス」

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