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「繋いだ手を放さないで 今日の景色 忘れないで」。Jewel☆Neige倉田かすみ卒業公演の模様をレポート!! Jewel☆Neigeライブレポート
2月19日(土)、東京キネマ倶楽部で行われたJewel☆Neigeの「倉田かすみ卒業公演~かすみんこと倉田かすみでした~@東京キネマ倶楽部」公演を持って、メンバーの倉田かすみが卒業した。アイドルとして10年間活動。Jewel☆Neigeのメンバーとしても4年強に渡り、グループを支え続けてきた。彼女の旅立ちは、今後のJewel☆Neigeにとっても大きな変わり目になる。大切な日の模様を、ここに記したい。
この空間を美しく白い景色へ染め上げるように、Jewel☆Neigeのライブは「White Trip」から幕を開けた。白い服を身にまとった8人の雪の妖精たちは、恋にときめく愛らしい乙女として、観ている人たちを誘惑していく。倉田かすみの卒業公演という一つの大きな節目の場だからこそ、8人としての最後のステージを、よりきらびやかで眩しい物語にして伝えようと、彼女たちは「真っ白な恋をしようよ!」と甘い誘いをかけてきた。そのアプローチに、すでに心はとろけそうだ。
ときめく気持ちを大きく膨らませながら、8人は「やっぱキミがいい」を歌いかける。心許し合った友達どうしで秘めた思いを共有しながら、舞台の上から愛しい人へ向け、膨らんだ熱い気持ちを伝えてきた。「もっと私を見てよ」「もっと側にいてよ」と笑顔で思いを投げかける彼女たち。その愛らしい姿に触れ、胸のドキドキが止まらない。
フロアには、倉田かすみカラーのピンクのサイリウムの光の海が生まれていた。メンバーみんな自己紹介の中、「倉田かすみの好きなところは?」の質問に「顔です!!」と答える。その言葉を聞き、本人がニヤニヤしていたことも伝えておきたい。
倉田かすみの「楽しい曲を持ってきました」の言葉を示すように、次のブロックは明るく弾けるキラキラとした曲たちをラインナップ。メンバーみんなで曲振りをして歌いだした「Snowball Fest」では、8人が可愛らしい振りで舞台の上を飛び跳ねる場面が何度も登場。気持ちを嬉しく騒がせる楽曲に乗せ、メンバーたちもワクワクという心のボリュームを一気に上げ、漲るパワーを舞台の上から思いきりぶつけ、はしゃぎだす。メンバー自身が歌の世界へ笑顔で飛び込み、楽しさを増幅しながら届ける。その姿に触れて冷静でいれるわけがない。フロア中でもピンクのサイリウムの光がずっと大きく揺れていた。
わちゃわちゃした気持ちをもっともっと膨らませようと、8人は「人生、私が主人公!」を歌唱。「今日はかすみが主人公」と歌詞を変え、倉田かすみをパフォーマンスの中心に据え主役を盛り立ててゆく‥と言いたいが、メンバーそれぞれにしっかり主張しながら自己アピールを行えば、倉田かすみと舞台の上で楽しく戯れる様も見せていた。そのフレンドリーな姿に、見ている側の夢中というモードもさらに高ぶりだす。
次のブロックは、メジャー第一弾シングル作を曲順通りにプレゼント。「snowflake 風に舞って また君を思い出すよ」と歌う「Snow Flake Remind」は、倉田かすみの卒業という記念日も相まって、いつも以上に心へ染みてきた。メンバーたちは、愛しい人への無垢な思いを、冬の白く美しい景色と重ねるように歌っていた。心に抱いた愛しい人への想いは、この日を持って旅立つ倉田かすみ自身へ向けた思いのようにも届いていた。心の声を響かせるように落ちサビを歌う倉田かすみの愛らしく温かい声は、ファンたちへ感謝の思いを告白するようにも聴こえていた。この歌、聴くたびに心が美しく洗われる。
続く「re+blast」でも8人は、胸の内から沸き立つ熱情を大切な人に向けて歌っていた。力強く駆ける楽曲の上で、メンバーたちも未来へ向かう強い意志を凛々しい歌声に乗せてゆく。戦う姿勢を示したパフォーマンスや、強い意志を持って高らかに歌いあげる彼女たちの声に刺激を受け、フロア中からも熱い手拍子が自然と沸き立つ。「それが僕らの在るべき姿」の歌詞のように、彼女たちはどんな状況下にいようと前を向いて立ち向かう。その決意を舞台の上から示していた。
メンバーたちの「Ice Bird's Eye View」の爽やかな合唱が会場中に美しく響き渡る。Jewel☆Neigeが歌ったのが「Ice Bird's Eye View」。この歌も、倉田かすみの卒業公演という理由もあるのか、「今日とは違う顔がMI☆RA☆Iは待ってくれているんだね?」や「価値のある宝石を手にした自分に気づけ」の歌詞が、旅立つ倉田かすみへのエールにも聞こえていた。舞台上のメンバーたちも、美しく華やかな楽曲に乗せ、いつも以上に強い意志を示した歌声を凛々しく響かせていた。「進め!進め!進め!」と思いの限り歌いあげる姿に刺激を受け、同じように胸が熱く奮える。フロア中の人たちが大きく腕を振りながら、氷が溶けるほどの熱情を彼女たちの歌声に重ねあわせていた。
『Snow Memories』に合わせて過去のMVを振り返る「かすみMemories」を上映。終盤には、倉田かすみの10年間のアイドル活動を振り返っての思いを記した手紙を投影。そこから、彼女の今の素直な気持ちが見えてきた。
映像を受け、メンバーらが歌ったのが「Snow Memories」。ピンクのドレス姿に着替えた倉田かすみの「繋いだ手を放さないで 今日の景色 忘れないで」の歌声が流れた瞬間、気持ちが震えた。倉田かすみの歌声へ誘われるように中川梨来と青山玲奈が歌いながら倉田かすみの元へ駆け寄り、彼女と抱き合う。歌が進むごと、メンバー一人一人が倉田かすみの元へ駆け寄り、彼女とギゅっと熱い抱擁を交わしていた。「繋いだ手を放さないで」の歌詞のように、メンバー一人一人が倉田かずすみと心の心の手を繋ぎ、この日を忘れたくない景色として胸に焼き付けていった。彼女たちは歌っていた、「どんなに遠く離れていても 心はずっと一緒だから」と。たとえ卒業しようとも、ここには同じ夢を追いかけた仲間たちがずっと居続ける。たとえ卒業しようとも、共に描いた夢の軌跡をみずから閉ざさない限り、その夢が消えることはない。
愛らしい気持ちへ、フワフワとした思いのパウダーを振りかけるように、Jewel☆Neigeは「冬空のセオリー」を歌っていた。クリスマスという時期に似合う楽曲だが、この日は、忘れたくない日を色鮮やかに彩る幸せに満ちた歌として胸に届いていた。冬に生まれた卒業という一つの物語を、8人は笑顔の絵筆を使い、見ている人たちの心のカンバスへ眩しい素敵な思い出として描きあげていった。
「みなさん「かすみMemories」いかがでしたか」の言葉が嬉しい。ここからはJewel☆Neige 、Jewel☆Mare、Jewel☆Neigeの前身となったじぇるの!時代の楽曲を、歴史を追いかけるように歌唱。
「これは僕らが 歩いた 真っ白な道と その軌跡」と美しい歌声を響かせ歌ったのが、「Winter Road」。フロア中からも自然と熱い手拍子が沸き起こる。メンバーたちも、美しいハーモニーを魅力に「いつまでも輝くとき」や「次の一歩が輝くだろう」と、無垢な声を通し夢馳せる想いを…。自分たちが描いてきた軌跡の道へ、改めて輝きを振り注ぐように歌を響かせていた。
次に披露したのが、「ENDLESS BLUE」。爽やかな風を運ぶ楽曲に乗せ、メンバーたちも一つ一つの言葉に歌声の羽根を授け、この会場中に、夢をつかむための輝く想いを羽ばたかせていった。満面の笑みを浮かべ、つかみたい夢に向かって真っ直ぐに飛び続けていた。この歌に触れている間中、一緒に夢追いかける青春の風景の中へ心が溶け込んでいた。
「Jewel」を歌う彼女たちの姿に触れるたび、不可能なんて言葉が一瞬で消えてしまう。無邪気に、でも、本気で未来に期待を馳せ、はしゃぐように歌う姿がとても眩しい。みずからへ磨きをかけ、輝きを増してゆく姿を見るたび、その輝きにもっともっと磨きをかけ、本物の輝きになる姿を見たくなる。一緒に未来を見ようよと誘いかける彼女たちの姿も、眩しい。
ここで倉田かすみが、メンバーやファンたちへ向けての想いを語りだした。
「海愛ちゃん、Jewel☆Neigeに加入してくれて本当にありがとう。最初に「夢と希望をたくさん持ってここに来ました」と言ってくれたことが本当に嬉しかった。びっくりするくらい心が綺麗で、いつも優しい言葉をかけてくれて、すごく嬉しかったです。これからもその綺麗な心をずっと持ち続けて、真摯に活動していってね。
おもちゅ、たくさん喧嘩しましたね。おもちゅは先輩への礼儀がしっかりしてて、いつもびっくりすることが多かったんですよ。これからもみんなにしっかりした面を見せていってね。おもちゅはね、みんなを引っ張っていける人よ。だから頑張ってね。
ゆづちゃん、もうあなたは破天荒なんだから。でも、そういうところがすごく好きだった。私たちはちょっと優しすぎるというか,自己主張する人があまりいなかったんです。その中へ入って、すぐに「なんでこれしないんですか」「これすればいいじゃないですか」とめちゃめちゃ言ってきて、新しい世代の子だなと思ってびっくりしたのが最初の印象です。でも、最近は楽屋で隣になって遊ぶくらいおちゃらけたり、しっかり突っ込みを入れたりなど、ユーモアなところがすごく好きなので、そこをもっと伸ばしていって、これからも世の中に負けずに自分の主張をしっかりしていってね。
めいちゃんはさ、すぐ泣くんだからね。ミーティングでめいちゃんが自分の言葉を言うときに、何時も目に涙を浮かべながら「あっあの…」みたいな感じで言ってたよね。めいちゃんが、かすみが卒業を発表したときに、わたしに向けたすごくいいブログを書いてくれたよね。それを読んで、かすみは本当に涙が出てきたし、わたしが大好きだったJewel☆Neigeをこれから引き継いでいくと書いてあって、わたしは安心しました。こういう子がいれば大丈夫だなって想ったから、その心を忘れずにJewel☆Neigeのことをよろしくね。
ゆっきーは本当にすごいの。まわりのことが本当によく見えてて、かすみがすっごく昔に言った些細なことを覚えてて、「かすみさんこう言ってましたよ」と教えてくれるの。すごい頼りになるし、Jewel☆Neigeにとってのこれからの光というか、エースになれる子。これからも、このはちゃめちゃな子たちをまとめて、大きな愛を持ってJewel☆Neigeの活動を頑張ってください。
梨来に初めて会ったときはまだ高校生だったの。いつも制服で仕事に来て、そのイメージがずっと抜けなかったんだけど。でも、何時の間にか「かすみちゃん、これしてあげるよ」「梨来がやっとくね」って、時間ない中で玲奈がまとめてくれたり。いつもありがとう。Jewel☆Neigeの一期生で残るのは玲奈梨来だけだから、どうしても梨来にはJewel☆Neigeを守ってほしいの、わかった?!私たちの歴史を受け継いでいける子なんだから、これからは先頭に立って頑張っていってね。梨来ならできる。
このときが来ちゃったよね。れいにやんにはね、ずっと一緒に、相方としてJewel☆Neigeを一緒に卒業しようねって約束をしてたけど。でも,それが出来なくなっちゃって。かすみはね、もうアイドルとしての限界かなと思って…。でもれいにやんはまだまだ出来るの。だから一緒に辞めちゃだめ。れいにやんが新しく作ってく道を、かすみは最初独占欲が強かったから応援できなかったけど、今は応援するから。相方でいてくれてありがとう。れいにやんがいなかったらかすみはとっくに辞めてました。これからも頑張ってね。
大好きな皆さまへ。わたしにとってアイドルは大好きな天職でした。今年でアイドル10周年になるんですけど。この長い年月、すべての瞬間が人生の中ですごーくきらめく宝物みたいな、とっても幸せな時間でした。みんな出会ってくれてありがとう。みんなのおかげで本当にたくさんの夢を叶えることができました。そして、ここまで支えてくれた大切なメンバー、社長、スタッフさん、ダンスの先生、ボイトレの先生、家族。まわりの方々にもとっても感謝でいっぱいです。
わたしはJewel☆Neigeのグループの歴史とか、楽曲、コンセプト全部を愛してます。雪がすごく好きなので、Jewel☆Neigeになったとき「運命だなぁ」と思いました。だから、Jewel☆Neigeを一緒に作りあげてきたメンバーのみんな、ありがとう。これからわたしがいなくなっても、メンバーが入れ代わっても、みんながおじいちゃんやおばあちゃんになっても、かすみの愛したJewel☆Neigeの楽曲や、愛したこのグループを、みんなが素敵に引き継いでいってください。何時かわたしがおばあちゃんになってもJewel☆NeigeはJewel☆Neigeであってほしいし、このグループが続いて、大切な楽曲が引き継がれていたらいいなと願ってます。
わたしってホントに何事も長続きしないし、適当だし、忘れっぽいけど。でも、愛嬌には自信があります。何もなかったかすみのことを見つけてくれて、愛してくれて、これまで支えてくれて本当に感謝しています。かすみがこんなにも長い間、自分の全部を賭けて、アイドルというただ一つのことを続けてこれたのは,みんながいたからです。みんながいなかったら、コテッとなって辞めてたかも知れない。続けてこれたのは、みんなのおかげです。だって、みんなはどんなに暑い日も寒い日も、雨の日も雪が降る日も、信じられないくらい遠い場所でも近いところでも、何時も会いに来てくれたから。本当に愛がないと出来ないことだと思います。かすみは幸せ者だなと気付けて良かったなと思ってます。ありがとう。
別れはとっても寂しいけど、次の未来に向かってわたしは走り出します。だからみんなもずーっと幸せで、素敵な未来であってほしいです。みんなの心の中でアイドル倉田かすみを忘れないでください。明日もどうか幸せでいてね。」
「どんなときもこの曲と一緒に歩いてこれて幸せでした」(倉田かすみ)。終盤を彩ったのが、Jewel☆Neigeの始まりを告げた「白い雪とマーガレット」。ここまで歩んできた道のりを振り返りながら。その道のりをこれからも途切れることなく未来へ繋げようと、8人は雪の結晶(思い)をたくさんフロア中へ降り注ぐように「白い雪とマーガレット」を歌っていた。これからもJewel☆Neigeと一緒に歩む中で、いろんな思い出が降り積もって(積み重なって)いくだろう。けっして溶けることない思い出の白い雪をこれからも積み重ね、永遠にこの世界の中に封じ込めてしまいたい。彼女たちの歌声に触れ、胸がジンワリ濡れる気持ちを覚えていた。
「今までたくさん愛をくれたみなさんに、愛を込めてお届けします」(倉田かすみ)。Jewel☆Neigeが最後に歌ったのが、「YELL」。8人が、ここに足を運んだ人たちや、配信を通して見ている人たちに贈ったエールを、この日はそのまま彼女たちに。今ある魔法の時間が切れたら会えなくなる倉田かすみに向け、「君が「またね」って一つ置いていった言葉は 「また会おうね」なんかより ずっと 強くて優しいセリフで」という歌詞をそのまま贈り返したい。「いつまでも大切な人」よ、この記憶はずっとずっと溶けない雪のように心の中に残しておくから。
アンコールの熱い手拍手を受け、メンバーたちがふたたび舞台へ。感謝の気持ちを込め、倉田かすみがソロで歌ったのが「My Days for you」。彼女自身の性格や、ここに至るまでの日々で感じてきたこと、倉田かずみ自身を支え続けてくれた「あなた」(ファンたち)への感謝の想いを伝えるように歌っていた。最後の触れ合いになる場だからこそ、この歌がひときわ胸にジンと染みてきた。
最後に、明日へ向かって新しい一歩を踏みだす倉田かすみへ向け、ピンクのTシャツを着たメンバーたちが明るく元気に「MI☆RA☆I☆へ‼」を歌っていた。メンバ一一人一人が倉田かすみと向き合い、一緒に戯れながら、彼女と過ごす最後の時間を笑顔で楽しんでいた。いや笑顔で旅立ちのエールを倉田かすみに伝えていた。「もう一人じゃないんだ、わたしには」と歌う倉田かすみの声を聞いた瞬間に、涙腺が崩壊しそうになった。笑顔で送り出す、この時間がとても愛おしい。 「みなさん幸せな10年間をありがとうございました」。その言葉を残し、倉田かすみは舞台の上から、新しい自分の未来へ向けて力強く一歩を踏み出した。
TEXT:長澤智典
セットリスト
「White Trip」
「やっぱキミがいい」
「Snowball Fest」
「人生、私が主人公!」
「Snow Flake Remind」
「re+blast」
「Ice Bird's Eye View」
映像
「Snow Memories」
「冬空のセオリー」
「Winter Road」
「ENDLESS BLUE」
「Jewel」
MC(手紙)
「白い雪とマーガレット」
「YELL」
-ENCORE-
「My Days for you」
「MI☆RA☆I☆へ‼」
<インフォメーション>
Jewel☆Neige→Jewel☆Mare交代式
~Changing Seasons~
2022年2月26日(土)
開場12:00、開演12:30
会場:東京キネマ倶楽部(東京都台東区根岸1-1-14)
SNS
https://jewel-neige.jp/
https://twitter.com/Jewel_Neige
Jewel☆Neige Twitterアカウント
❄️メンバー❄️
中川梨来 @nakagawarira
倉田かすみ @kuratakasumi
青山玲奈 @aoyamareina
星野千那 @Yukina0206neige
白兎めい @MeiShirato
福村優月 @Yuzuki_Fukumura
千葉思佳 @omochu_15
珠原海愛 @mihara_mio
ライブ詳細⛄️
https://ameblo.jp/jewelneige-aj/entry-12633456839.html