FEATURE
IQ99 池袋harevutaiでのワンマン公演を満員にしたIQ99。次は、恵比寿リキッドルームだ !!!!!

IQ99にとって年に一度の大舞台(ワンマン公演)を、今年は11月18日(火)に池袋harevutaiで開催。「未来前線」と名付けた今回の公演は、「未来前線」の映像をライブの合間に映しながら進行。物語とライブが折り重なり合い、心を揺さぶり体感する物語を彼女たちは見せていった。
冒頭に映し出された「IQ99 the movie未来前線」の映像では、生き倒れになった"ソラ"をIQ99のメンバーが助け、事務所へと運び入れたところから始まった。メンバーらの介護もあって意識を取り戻したソラだったが、彼女は記憶喪失状態だった。ソラを気にかけつつ、5人は「今日のライブ、雨で中止になりそう」と、今日のライブのことも心配していた。5人は、ソラのことを温かく迎え入れていくのだが…。
IQ99のライブは、この空間に色鮮やかな景色を描くように、「ハッピーエンド 始まったばかり~」と歌いだす『ハッピーエンドストーリー』から幕開けた。眩しい笑顔ではしゃぐメンバーたち。その姿に向けて、フロア中からエールが飛び交っていた。5人の澄み渡る歌声は池袋harevutaiの天井を突き抜け、無限に広がる青空に響いていた(夜じゃない?という突っ込みはなしで)。彼女たちの歌声や思いを一つにしたパフォーマンスに触れて、 気持ちがウキウキと騒ぎだす。最高に、胸をときめかす始まりだ。ライブはまだ「始まったばかり」なのに、ときめいた心の温度はぐんぐん上昇し続けていた。
さらに勢いを増すように、「さぁいこうぜ!」の声を合図に、彼女たちはアッパーでダンサブルな『ぼくらと生きるしかないって』を元気いっぱいに歌っていた。BPMの速い楽曲に乗せ、みんなで「せーの」の声に合わせて大きくジャンプをしながら、5人と観客たちはこの空間を「楽しい」色に染め上げていった。場内中の人たちが、5人と一緒に大きく手を振りながら眩しい輝きを放っていた姿も印象的だった。
「未来前線」の映像へ。行く宛のないソラを心配する5人。彼女たちは、ソラの記憶が戻るまでIQ99のスタッフをやってもらうことに決めた。ただし、スタッフになるには「ソーラン節」をマスターすることが条件。ぶじにIQ99のスタッフになったソラは、メンバーとファンたちが作りあげる“楽しいライブ”に感動。でも、メンバーには不安があった。今年もワンマン公演の日は台風が襲ってきそうと予報が出ていたからだ。そんな5人の心配を余所に、ソラが「わたしが天気にするから大丈夫。」と口にした。メンバーらも、そのときは、先の言葉の意味に気づいていなかった。そんなソラのもとへ、怪しい人影が…。
先の不安を吹き飛ばすように、IQ99はファンキーでダンサブルなディスコチューンの『エスパーDEないと』を歌い踊りながら、不思議で、そして甘い仕草で観客たちにアピールしていく。いつしかこの空間がマジカルな世界へ染め上がっていた。エスパーになった5人の使った魔法は、一人一人のハートを落としていった。
さらにこの空間をカラフルに色付けようと、彼女たちは『Teacher KOKESHI』を歌いだした。この空間をディスコフィーバーしたソウルフルなダンスホールへ染め上げようと、みずからダンシングドールになって、5人はジャジーな歌声を奏でた。甘いファンキーな楽曲に乗せて歌い踊る姿に、彼女たちが隠し持つ色気も感じずにいられなかった。
情熱的なスパニッシュギターの音色も印象的な『アンスリウム』でも、「強く抱いてアンスリウム」と情熱的な一面を披露。妖しく、感情を露に迫るその姿に、ハートがメロメロにとろけそうだ。
ライブでお馴染みの『ナカザワールドカオス』が飛びだしたとたん、場内のあちこちから、彼女らに向けて熱いかけ声が張り上がる。風を切って駆けるスリリングなのに情熱的な楽曲に乗せ、小ばぁびゐが自転車になって愛妹みいを乗せて走る場面も登場。5人のポジティブでハイテンションなパワーが、この会場を熱狂したカオスな空間に染め上げていった。
「未来前線」の映像へ。舞台は、ワンマン公演の前日。明日、災害級の強烈な台風が猛威を振るうとの予報が。楽しみにしていたワンマン公演が中止になりそうと、途方に暮れていた5人。その猛烈な台風を、ソラが、自分のパワーで消してしまった。ソラの正体は、天気を操る神様。同じ毎日の繰り返しに飽きて、この世界へやってきたと、ソラは5人に告白した。でも、彼女を探している存在がいることから、ソラは、天界へ帰らなければいけないことも5人に伝えてきた。「みんなでソラちゃまを守ろう!」と小ばぁびゐ。5人はソラを守ると強く誓う。そんな、ソラの間近に魔の手が伸びていた…。
IQ99は,ふたたびこの世界を華やかでファンキーなダンス天国に染め上げようと、胸の高鳴るディスコナンバー『ガシン!てなずけーしょん!!』を歌い踊りながら、満員の観客たちを魅了。猫好杏のシャウトも嬉しいインパクトだ。背景にはMVも投影。5人は観客たちの身体をも、音楽で横に揺らしながら、一緒に踊るダンサーに手なずけていった。
「O.T.A.K.U. O.T.A.K.U オタク!」と超早口で歌う5人の声からスタート。『ぎゅいぎゅい!マジカルステージ』でも、キラキラ煌めくカラフルな楽曲に乗せて、彼女たち自身が胸をときめかせてステージの上ではしゃいでいた。その姿がめちゃめちゃチャーミングだ。途中に舞台劇風のやりとりも組み込みながら、5人はオタクたちのハートをしっかりと握っていった。
ぐいくいと激しく攻めたロックンロールナンバーの『midnight parade』で彼女たちは、強気な心に染め上げ、観客たちを激しく。でも、甘さも匂わせて挑発していく。その姿に刺激を受け、フロアからも次々とかけ声が上がっていた。ときに優しく、ときには荒々しく挑発してゆく彼女たちの情熱的なアプローチに、胸が熱く揺さぶられていた。
「未来前線」の映像へ。舞台は、ライブ前日。追手に見つかる、ソラ。彼女は、このまま天界へ連れ戻されてしまうのか…。ソラは、追手である上司に「友達のために、今はまだ天界には帰りたくない。"楽しい"という感情を教えてくれた、かけがえのない仲間たちに挨拶をしたうえで天界に戻るから」と約束した。その言葉を知ったメンバーらは、「明日のワンマンで披露する新曲は、ソラをイメージして書いた、ソラに捧げる歌だから、せめて明日の公演だけは見て」と、説得するが、それが難しいと判断した5人は、ソラと一緒に上司のもとへ。5人は「行くな 行くな」と『平成龍宮城〜俺の一番星〜』を歌いながら、上司を説得する。それでも応じないと判断した彼女たちは、「逃げろ逃げろ」と歌いながら、ソラを逃がした。
その流れで、『平成龍宮城〜俺の一番星〜』をパワフルに歌いだすところが、IQ99らしい。彼女たちが「業!業!業!業!業!」と力強く煽るたびに、IQ99にとっての一番星たちも、同じように「業!業!業!業!業!」と声を荒らげ、拳を振り上げていた。転調を繰り返しながら華やかなドラマを描くたびに、楽曲も、歌声も、気持ちも沸き立つ。気付いたら、場内は熱気に満ちていた。
カラフルな音の粒が舞い踊りだす。IQ99は『不飽和サイダー』を歌いながら、この曲でもカラフルに。でも、熱情した観客たちを煽るように、強気な姿勢で歌をぶつけていた。艶やかに、でも情熱的にせまる姿に、胸が熱く騒ぐ。彼女たちの姿はまさに、観客たちを照らす太陽のようだ。
重厚な楽曲が荒々しく襲いかかる。彼女たちは『新世紀ビッグバースデー』を強気な感情を剥き出しに、この空間を情熱的な色で染め上げようと凛々しく歌っていた。気持ちを前のめりにオラオラとせまる姿に、胸が熱く揺さぶられた。だから、声を張り上げずにいられなかった。IQ99流のラウドロックの衝撃に興奮した観客たちも、歌詞に合わせて「HAPPY BIRTHDAY」と5人に。そして、この日に生まれたIQ99というグループに熱狂のエールを送っていた。
「未来前線」も最後のエピソードに。街中を逃げまわる、ソラ。彼女が辿り着いたのが、池袋harevutaiの前。そこには、上司の姿が。上司は「絶対に中には入れない」と。ならばと、ソラは残された神の力を振り絞って5人にテレパシーで「ソラのために用意した新曲を、ファンのみんなへ向けて歌ってほしい」とメッセージした。ソラの思いを受け止めた5人は、晴々とした表情で池袋harevutaiのステージに立っていた。
最後にIQ99は、「未来前線消えてしまう前に」と、新曲の『未来前線』を歌い始めた。とてもエモい楽曲だ。「強くなると誓ったんだ 明日天気になれ」と、彼女たちは大切な大切なスタッフ、いいやクルーであるソラと支えてくれるファンたちに向けて歌っていた。「同じ夢見て走れ」と力強く歌う声が気持ちを熱く揺さぶる。この曲に触れている間ずっと、天界に戻ったソラにも、この歌が届いていると想像を巡らせずにいられなかった。そして…。
歌い終わり、ステージから立ち去るメンバーたち。入れ代わるように、天界という名のステージに、ソラと上司が現れた。その姿を見て、場内のあちこちから「ソラちゃんだ」と感動の声が上がる。ソラは、「来年のワンマン公演も晴れにさせますから」と上司に約束をしていた。
最後にIQ99は、「2026年11月18日 恵比寿リキッドルーム ワンマン公演」ことを発表。きっとこの日も、ソラの力と願いによって、晴れ渡る空が広がるに違いない。
アンコールでは、ふたたびこの空間へ夢あふれた素敵な未来を描こうと『マンダム』を歌唱。5人の動きに合わせて、場内中でも大きく手を振る景色が生まれていた。互いに笑顔で、未来へ歩きだそうと約束を交わしあえたのが嬉しかった。歌詞の一節ではないが、また2人で笑い合いたい。
ここで、メンバーらが挨拶。松山ごまの語った「劇中で、わたしたちとソラちゃんはお別れしちゃったし、人との関係性や事柄には終わりがあると思うんですけど。IQ99はぜんぜん終わらないので、これからもみなさんと楽しいことをたくさんしていきたいです」の言葉に、IQ99らしい姿勢を感じていた。
最後にIQ99は、これからもこの5人でずっと歩み続けると満員の観客たちと約束を交わすように、「約束しよう ずっと一緒だよ」と『5TART』を笑顔で歌っていた。「毎日が5TART日和でしょ」の言葉通り、煌めいたこの気持ちを胸に、5年後も10年後も、一緒にわちゃわちゃとした景色をこの場に作りあげたい。そんな風に5人と笑顔の指切りを交わしあっていた。最後に全員で声を張り上げ、身体を揺らしながら、この楽しさをみんなで分かちあった姿も眩しく見えていた。
1年後の11月18日、IQ99は恵比寿リキッドルームのステージに立つ。そこへ至るまでの1年間、また一緒にいろんなドラマを描きながら、その日を迎えたい。



PHOTO:林ユバ
TEXT:長澤智典
セットリスト
SE OP映像
1話(ムービー①)
『ハッピーエンドストーリー』
『ぼくらと生きるしかないって』
2話(ムービー②)
『エスパーDEないと』
『Teacher KOKESHI』
『アンスリウム』
『ナカザワールドカオス』
3話(ムービー③)
『ガシン!てなずけーしょん!!』
『ぎゅいぎゅい!マジカルステージ』
『midnight parade』
4話(ムービー④)
『平成龍宮城〜俺の一番星〜』
『不飽和サイダー』
『新世紀ビッグバースデー』
5話(ムービー⑤)
『未来前線』
劇
-ENCORE-
『マンダム』
『5TART』
<インフォメーション>
【ライブMV】未来前線
INFORMATION
12/28(日)
19:00-
歌舞伎町タワー2F「First Stage」にて観覧無料ライブ開催
SNS
IQ99
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猫好 杏
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