Speak emo

2019.02.27
kolme

私たちの中には「いい作品を作ろう」しかないんですよ

3/7ページ
「それぞれのいいところはもっと出していかないと」と思っていて…(MIMORI)

――で、問題の「Tie me down」ですよ!

RUUNA:「新しいアッパーソングを作りたい」という想いで作ったのがこの曲で、これまでも「step by step」とか「Don’t be afraid」とか、“明るくキャッチー”なアッパーソングを作ってきましたが、それらとはまた違ったアッパーソングが欲しいということで「Way I am」を作って、またさらに違うアプローチで作ったのがこの「Tie me down」です。

――MIMORIさんのセルフライナーノーツには「スイングジャズをモチーフにしている」とありましたが、素直にスウィングジャズをやっているわけじゃないですよね。

MIMORI:自分たちの形にしました。スウィングジャズって管楽器とか多いじゃないですか。そういうのは入れず、自分たちのアイコンでもある鍵盤楽器を基調にしてシェイクするリズムを当てはめていったらどうなるんだろう?と思って。最初のアイデアはRumbさんが出してくれたんですけど、そこからレコーディング中にどんどんメロを変えていって、るうなさんからも「こういうのがいいんじゃない?」とかアイディアももらって。この曲はレコーディング中にメロが変わることが多かったですね。今までのkolmeの中でも一番攻めた曲だなと思っています。

――めっちゃ攻めてますよね。

MIMORI:肝になっているのはシェイクするリズムで、ダンスをするとなるとめちゃくちゃ早いんですが、「決まったらすごい気持ちいいよね」というのがあって…。ダンスのことも考えながら攻めていきました。

――スウィングジャズもそうですが、それ以外の要素もいっぱい入っているように思います。どんなイメージで作りましたか?

MIMORI:私としては炎が燃えるような熱さが欲しいと思って。今までは冷めたところからだんだん熱してくるというものが多かったんですが、この曲は最初からボン!といきました。私のイメージは「黒人の強気な女性が歌っている」という感じですかね。

――今作は、他の曲にも散見されるんですが、随所に生命感みたいなものが感じられて…。例えばこの曲のイントロなんて民族音楽のチャントみたいじゃないですか。どこの国かは特定できないんですが、アフリカなのか東南アジアなのか分からないですけど…

MIMORI:るうなさんはずっと「カウボーイ」と言ってました(笑)。

RUUNA:「この曲はカウボーイだよね」って言うと、MIMORI先生に「違います」と言われました(笑)。

――あぁ。この“チャント”も対象化されているというか普遍化されているので、聴く人によってそれぞれイメージは違うと思うんですが、僕は東南アジアとかアフリカとか、エスニックなチャントみたいなものを感じて…。でも、ミニマルな雰囲気も漂っていて、すごく不思議な感じがします。その後「フフフ」とか「アゥッ!」という生々しい声をきっかけに、なんというか猥雑なスキャットが入ってきて…。いろんな要素が入っていますよね。

MIMORI:いろいろ詰め込んでます。最初のラップから攻めているんですよ。今までよりもレンジが低いんですよね。「アゥッ!」もこうみんです。

KOUMI:このラップの音域は初挑戦って感じでしたね。

――抑揚が独特じゃないですか。いわゆるヒップホップ的なものをトレースしたのではなく、なにやらトライバルな雰囲気が漂っています。ヒップホップにも「アフリカ回帰」というアプローチがあって、民族的なものを取り入れているラッパーもたくさんいますが、もしかしたらKOUMIさんは、そうしたラッパーから間接的にそれを受け取っているのかもしれないですし、あるいはアフリカ音楽とかを研究されているのかもしれないですが…。

KOUMI:最近見つけた曲にアフリカっぽいものがありました。ちょっと木琴を叩いているような音が入ってたんですが…。

――マリンバとかカリンバですかね?

KOUMI:ちょっと分からないんですけど、結構それが好きで、それからもちょっと影響を受けたかもしれないです。

――あと、最初のAメロと、ブリッジあるいはBメロを挟み、その後に来るサビで、拍子の感覚が違うじゃないですか。最初は2拍子的な感じで、サビでは同じような音像なんですがリズムは4拍子になっています。それがある種の解放感をもたらすというか…。これも複雑な構成というか、凝ってますよね。

MIMORI:一番意識したのがシェイクするリズムで。リズムの取り方って3人それぞれ違うんですよね。るうなさんだったら食って入るんですが、こうみんはちょっと後ろにずらして入ったりするんです。「ここはこの人が歌うだろうな」というのも意識して作っているので、それも反映さているのかなと思いました。

――なるほど。KOUMIさんのグルーヴィーな後ノリと、RUUNAさんのちょっとスクエアなノリと。

RUUNA:そうですね。最近は歌詞を見ると自分がどこを歌うかって予想がつくんですよね。「多分私はここを歌うだろうな」って。それは、MIMORIがそれぞれの特徴が感じてくれるようになったんだと思います。私だと基本的に子音が強めで、「あいうえお」の方が小さめなんですね。なので「もうちょっと母音を強めに歌って欲しい」って言われるんですけど、逆にKOUMIは母音の方が強めなので、そういう特徴もMIMORIが考慮して歌詞を書いてくれたので、そういう意味でも聴こえ方がすごく綺麗なのかなと感じます。

――以前の作品でも、例えば「RUUNAさんが歌うことを想定して作った」とか「ここでこういう歌い方をすれば映える」といったことはおっしゃっていましたが、今作ではそれがさらに推し進められた感じですか?

MIMORI:そうですね。もう10年の仲になるので分かってきた部分も多いと思います。「それぞれのいいところはもっと出していかないと」と思っていて…。なので、カラオケに行くことも増えたんですよ(笑)。

――おぉ、今になって増えたんですね。

MIMORI:以前はそれほどなかったんですが、最近は、例えば誕生日とかなら、ご飯に行って、さらに何軒か行って、最後はカラオケで締めるというのが恒例になってきて…。そこでそれぞれの歌を聴いていると「こういう発音が得意なんだ」とか「この音まで行けるんだ」とかそういうのがだんだん分かってきて、それが作曲にも反映されるようになりました。

取材・文
石川真男

kolme ライブ情報

「kolme Live Tour 2019」
3月2日(土) 岡山IMAGE
3月3日(日) 福岡Early Believers
3月16日(土) 名古屋RADHALL
3月17日(日) 大阪阿倍野ROCKTOWN
3月23日(土) 仙台MACANA
3月30日(土) 東京WWWX
※岡山・福岡は対バン有り
※東京、大阪、名古屋、仙台は単独公演

kolme 商品情報

3rd Album 『Hello kolme』
2019/01/30 Release

Type-A CD+DVD

【Type-A CD+DVD】
AVCD-96000/B ¥5,000 (税込)【CD】
01. The liar 02. Tie me down 03. Hello No Buddy 04. Why not me 05. You don’t know me 06. Only for now 07. Today’s 08. Interlude 09. No need to rush 10. Say good bye 11. One time 12. My everything
【DVD】
・Music Video
(The liar、Tie me down、Why not me)
・kolme OFFSHOT MOVIE -Japan ver.-

Type-B CD+DVD

【Type-B CD+DVD】
AVCD-96001/B ¥5,000 (税込)【CD】
01. The liar 02. Tie me down 03. Hello No Buddy 04. Why not me 05. You don’t know me 06. Only for now 07. Today’s 08. Interlude 09. No need to rush 10. Say good bye 11. One time 12. My everything
【DVD】
・Music Video
(The liar、Tie me down、Why not me)
・kolme OFFSHOT MOVIE – France ver.-

Type-C CD

【Type-C CD】
AVCD-96002 ¥2,700 (税込)【CD】
01. The liar 02. Tie me down 03. Hello No Buddy 04. Why not me 05. You don’t know me 06. Only for now 07. Today’s 08. Interlude 09. No need to rush 10. Say good bye 11. One time 12. My everything


kolmeの代表曲となった「Hello No Buddy」のオリジナル曲2曲(日本語、英語バージョン)と5人の気鋭のクリエイターによってリミックスされた5曲を含む計7曲を収録

Hello No Buddy Remix

『Hello No Buddy Remix』
2019/03/01 Release
※配信・会場限定盤

AVC1-96223 ¥1,500 (税込)
01 Hello No Buddy 02 Hello No Buddy -Aiobahn remix- 03 Hello No Buddy (DE DE MOUSE remix) 04 Hello No Buddy (Yunomi remix) 05 Hello No Buddy (English Ver.) 06 Hello No Buddy -MATZ remix- 07 Hello No Buddy -Kotaro Saito remix-

PROFILE

PROFILE
kolme
kolme

(左から) RUUNA(秋元瑠海) 1996年9⽉9⽇O 型(リーダー)
MIMORI (富永美杜) 1996年6⽉14⽇O 型
KOUMI(早坂⾹美) 1996年5⽉31⽇O 型

KOUMI、RUUNA、MIMORIの3⼈組ガールズ・ユニット。作詞作曲、ダンス振付、英語など、それぞれの得意分野を活かし楽曲やパフォーマンスをセルフ・プロデュースするクリエイティヴ・ユニットとして活躍。リーダーのRUUNA、ダンスを得意とするKOUMI、作曲を得意とするMIMORIの3⼈が⼀体となったクオリティーの⾼いダンスと、⻤才トラックメーカーRumb(残響レコードからアルバムをリリース)とコラボレーションする楽曲の創造性溢れるパフォーマンスが魅⼒。海外からの注⽬も⾼く、2018年7⽉にはフランスで⾏われた『Japan Expo』に出演を果たした。

- 2015年-
3⽉シングル「To shine」でメジャー・デビュー、オリコン初登場10位。
7⽉配信限定「callme -EP Vol.1」iTunesディリートップ10⼊り、OTOTOYディリーチャート1位を 記録。⾳霊、サマソニ、a-nationと数々のフェスに出演。
10⽉には1stフルアルバム『Who is callme?(全16曲収録)』をリリース、 CDショップ⼤賞にもノミネートされた。

- 2016年-
4⽉2ndシングル『Can not change nothing』は初のドラマエンディングに起⽤。
6⽉3rdシングル『Confession』はピアノを主体としたダンスナンバーが話題に。
9⽉には2ndフルアルバム『This is callme(全16曲収録)』をリリース。

- 2017年-
3⽉4thシングル『Bring you happiness』は物流業界初の応援ソングとして制作。
8⽉5thシングル『One time』リリース。ジャズフェスやナイトクラブに出演。

- 2018年-
3⽉6thシングル『Hello No Buddy』Spotifyプレイリスト⼊りやJ-WAVEでのO.A、⾳楽好きな著名⼈からの発信で注⽬ を集めている。
7⽉プレイリストアルバム「Please callme! -20152018-」リリース

- 2019年-
1⽉3rd Album『Hello kolme』リリース
3⽉全国ツアー「kolme Live Tour 2019」決定(東京、⼤阪、名古屋、仙台、岡⼭・福岡)
4⽉〜11⽉毎⽉新曲配信リリース
11⽉4th アルバムリリース
12⽉〜全国5都市6公演ライブツアー開催決定

公式サイト: https://avex.jp/kolme/