Speak emo
天野なつ|自分でやるのは大変なんですけど、それだけ結果がダイレクトに来るのが楽しいなって思います
事務所に売り上げ報告書とか送ってるんですよ
――退院されてからリハビリの期間があったりとかで、ステージに上がるのに1年ぐらいかかったんでしたよね?
天野: そうですね。手術後は歩いたりもほとんどできなかったんです。
――そこまでだったんですね。
天野: 手術後は、立ち上がる時にめちゃくちゃ痛くて、トイレとかも辛かったですね。どんどんリハビリをしていって、歩けるようになるのは早かったんですよ。でも踊るとなると、やはり完璧に完治しないとダメで。それで途中で踊ったりすると、本当にまたやってしまうってすごい言われてたので、1年っていう猶予がある中、卒業公演までには完璧に治そうっていう気持ちでやってました。
――卒業公演がブランク明けの初めてのライブだったんですね?
天野: そうですね。卒業公演は、足の怪我のせいで曲数少ないとかは絶対嫌だったんですよ。なので、しっかり時間もかけて治して、卒業公演は20曲ぐらい踊りました。踊りすぎて次の日ちょっとヤバかったです。
――怪我したところは大丈夫だったんですか?
天野: 大丈夫でした。でも次の日、腰がヤバかったです。筋肉もすごいことになってました。その後アフターパーティーもあったので、リハも含めたらその日60曲ぐらいやってるんですよ。リハも結構がっつりしちゃったので。
――60曲は大変ですね。
天野: 次の日になって、「ホント無茶したな」って思いました(笑)。
――でも、ステージに立つ喜びをひしひしと感じた日になったわけですね。で、そこから、9月29日にソロシングルとして「Open My Eyes」をリリースするわけですが、その間もソロでライブとかされてたんですか?
天野: してましたね。してたんですけど、事務所の桜愛美っていう弾き語りやってる子とか、CHiSEMiKUとかが出るイベントにちょっとついて行って、ちょっと歌うみたいな感じでした。
――ある意味、“肩慣らし”みたいな感じで、徐々にやっていったと。
天野: 本当「Restart」ぐらいしか歌ってなかったです。あとLinQ時代のソロ曲をやったり。
――そして、2018年9月に「Open My Eyes」をリリースして、そこにはカップリングとして「Restart」も入ってたわけですよね。2019年3月には2ndシングル「気まぐれなCall」を、2019年11月には「恋してbaby!」を、これは配信ですよね? という形で順調にリリースを重ねました。
天野: 配信シングルまで知ってくれてる!(笑)
――調べました(笑)。今年になってからは神保町試聴室ドネーションオムニバスCD『STAY OPEN~名曲集~』に「カレーライス」が収録され、いよいよアルバムリリースとなります。まずは、ソロとなって約2年。振り返ってみていかがですか?
天野: ソロは思ったより苦じゃなかったっていうか…。やる前はすごく不安だったんですよ。1人で歌って、MCして、30分間ぐらいのライブとかでできるの?っていう不安がすごいあったんですけど、やってみたら、ソロってお客さんとの対話じゃないですか。MCとか曲とか。それが予想以上に楽しくて、「一人でやるの結構楽しいな」っていう気持ちの方が不安より強くなりましたね。ソロをやってると、自分一人で集客しないといけないじゃないですか。「今日はお客さん少ない」とかちょっと落ち込む時もあるんですが、その落ち込むのも自分ではっきり分かるので。自分の変化とか、自分がちょっと成長してきたなっていうのもはっきり分かるし、逆に「お客さん増えてきたな」っていうのもはっきり見えるのが楽しくて。生々しい話をするのもナンですが、私、東京では物販も自分でやってるので、事務所に売り上げ報告書とか送ってるんですよ。それをノートに付けて、それがちょっと上がっていってるのとか見るとすごい楽しくて(笑)。
――あんまり生々しい話になるのはよくないかもしれないですが、これはちょっと微笑ましくていい話じゃないですか。これ、書いていいですか?(笑)
天野: 大丈夫です。それ、たぶんMCとかでも言うと思うんで。私、ソロになると結構暴露するようになっちゃって(笑)。
――この間LINE LIVEでも結構ぶっちゃけてましたよね(笑)。
天野: アハハ(笑)。色々と。ソロのシンガーになるとやっぱり自分の胸の内を出しちゃうんですよね。出し過ぎは良くないですけど、そこら辺の塩梅を自分で調整しながら、歌詞でも結構自分の胸の内を綴って、LinQ時代の私とは違う感じにしたいなって思ってるんですよね。なので、結構出してます。
――LinQの場合は誰かが作ったものを自分が演じる形でしたけど、今は割と自分の胸の内を出したり、自分自身というものを見てもらったり、さらに加えて、自分自身が起こす経済活動の数字的な変動まで体感されていて、それもまた楽しいと感じられてるわけですね。
天野: 私こういうの好きなんだなっていうのは思いました。「MVがYouTubeで5万回再生されたらアルバム出します」というのも自分で決めてやってたんですけど、再生回数を毎日チェックしたりとか、自分でやるのは大変なんですけど、それだけ結果がダイレクトに来るのが楽しいなって思います。
――大きな組織の中で歯車の一つになるのも人生ですが、これからの時代って個人で何でもできますから、その跳ね返りも自分で受け止めることで、“ちゃんと自分で勝負してる感”が得られますよね。そこには辛さもありますが、楽しさも大いにあります。
天野: そうですよね。でも、LinQ時代の経験は結構生かせてます。だからここまで強くなれたというか。それこそ怪我していた時期とか「解体・再開発」の時期は、人生で最悪レベルで辛かったんですが、それがあったからこそあまりへこまなくなったっていうのはありますね。
――その時の経験はこのアルバムにも反映されてますよね。
天野: そうですね。「うたかたの日々」っていう曲は、私が入院していた時のことを歌ったもので。
――歌詞に出てくる「真っ白な天井」っていうのは、病院の天井ですよね?
天野: はい。ずっと天井を見ながら「私何してんだろう」って思っていた時の気持ちを詞にしました。辛い時の経験って結構生かせるなっていうか、それを歌にして残せるんだなって思いましたね。
――それは素晴らしいところにお気付きになりましたね。世界の色んな優れた文学とか芸術も同じことですよ。何の変哲もない暮らしをしていて、そこにちょっとした喜びや悲しみがあって、でもそれを文字や絵などの作品にすることで、ものすごく共感を得るようなものになる、ということですからね。
天野: 「そんなこともあったな」って思って、「でも乗り越えられたし大丈夫やろう」みたいな。それを歌で残したいというか。辛いことあった時の方が歌詞を書きたいと思うようになりました。
天野なつ イベント情報
〈リリースイベント〉
7/18(土)18:00 @HMVエソラ池袋 リリースイベント(特典会のみ)
7/26(日)①13:00 ②17:00 リリースイベント
7/30(木)19:00 リリースイベント
7/31(金)18:30 リリースイベント
8/16まで随時リリースイベント開催予定
〈ライブ情報〉
公演名:「 AMANO NATSU BIRTHDAY LIVE 」from TOKYO
東京会場:下北沢CLUB251
出 演: 天野なつ
8月20日(木) OPEN19:00 START19:30
チケット:3000円+1D
https://tiget.net/events/97303
公演名:「 AMANO NATSU BIRTHDAY LIVE 」from FUKUOKA
福岡会場: The Voodoo Lounge
出 演: 天野なつ ゲスト:CHiSEMiKU
8月29日(土) OPEN14:30 START15:00
チケット:3000円+1D
https://tiget.net/events/97309
天野なつ 商品情報
「Across The Great Divide」
通常盤
IQP-302 ¥3,000(税込)
「Across The Great Divide」
初回限定スペシャルパッケージ
IQP-303 ¥4,500(税込) 天野なつ監修 限定フォトブック24P付き
【収録曲】
1.midnight
作詞:天野なつ 作・編曲:長瀬五郎
2.恋してbaby!
作詞:スセンジーナ 作・編曲:松尾宗能 コーラス:CHiSEMiKU
3.カレーライス
作詞:天野なつ 作曲:関美彦 編曲:関美彦・松尾宗能
4.うたかたの日々
作詞:天野なつ・松尾宗能 作曲:関美彦 編曲:Spencer
5.Positive life
作詞:小川タカシ 作・編曲:小川タカシ
6.気まぐれなcall
作詞:スセンジーナ 作曲:松尾宗能 編曲:Spencer
7.Secret703
作詞:スセンジーナ 作・編曲:松尾宗能
8.true love
作詞:スセンジーナ 作曲:松尾宗能 編曲:Spencer コーラス:CHiSEMiKU
9.Open My Eyes
作詞:天野なつ 作・編曲:松尾宗能
10.Restart
作詞:天野なつ 作・編曲:松尾宗能