Speak emo
最高に生きてる感があって、踊ってる私たちも「人間って最高!」みたいな人間賛歌的なものを感じて
どんな衣装を着ても「ダンス・ファウンダー」には意外とハマるなと思って…(奥津マリリ)
――あの前日に、「ダンス・ファウンダー」のMVが公開されたじゃないですか。加茂さん自身も「フィロソフィーのダンスのコンセプトを具現化したもの」っておっしゃっていて。「ポップ・ミュージック・ヒストリーのアーカイブの発見と再解釈」とも。
加茂:そうですね。
――そういう点に関して、皆さんはどうですか? そういう意味では「昔のいいものを伝承する」って部分も僕はあるんじゃないかなって思っているんですけど。皆さんは、そういうものを“背負わされて”いるわけですよ。
一同:アハハハ(笑)
――(笑)どうですか?
奥津:今回いろんな衣装を着て、いろんな衣装で「ダンス・ファウンダー」を歌ったんですけど…。昔のものを受け継いでいるけど、私たちにとってはそれがすごい斬新で。でも、どんな衣装を着ても「ダンス・ファウンダー」には意外とハマるなと思って…。なんかその新しさも感じましたし、「この曲はどの世代でも通じるんじゃないか」という思いも生まれました。
――なるほど。では、他の方にもお聞きしましょう。
十束:その時代を生きてた方にとっては懐かしくて、若い方が見ると元ネタが分からず、何年代か分からない、でも、その年代の音楽が好きになったりするきっかけにもなったりすると思うので、そういう“役割を背負っている”というのも、すごいうれしいですね。私たちをきっかけにして昔の曲を好きになってくれたりとか、ファンクというものに興味を持ってくれている人が増えればいいなって思います。10年後とかにまた撮り直したいですね。2000年代、2010年代、2020年代を生きて、「今、2030年の私たちです」みたいな感じのMVが撮りたいなって思いました。時代は流れて行くので、新しい音楽も全部背負って未来に動いて行きたいなと思いました。
――音楽偏差値20ぐらい上がってるんじゃないですか?
十束:本当ですか? 超頭いいですね(笑)。
――ちょっと元がどれぐらいなのか分からないですけど(笑)。
十束:2ぐらい(笑)。ありがとうございます。
――いや、僕、いつも思うんですけど、例えば世代によって解釈というか、「これが元ネタなんだ」って思い浮かべるものが違うじゃないですか。例えば、最初のモノクロの映像だと、僕はかつてレコード会社でモータウンを担当していたんで、ザ・スプリームス辺りをイメージするんですけど、ザ・ピーナッツって言う人もいるかもしれないじゃないですか。人によって解釈が違いますし、あのネタを元ネタにして作ったものから影響を受けた人もいたりして…。
十束:さまざまですよね。それが楽しい。
――繰り返されるという感じが…。例えば、何年か後に「フィロソフィーのダンスを聴いてファンクに目覚めて、それを元ネタにして何か表現した」という人も出て来ますよね。でも、そこには元ネタがあり、また、元ネタの元ネタがあり、みたいな。
十束:そう思うと楽しい。
――楽しいですよね。そういう意味では、常に新しいダンスが生まれているわけですよ(笑)。
一同:(拍手)
日向:まとまった!
佐藤:すごい!
奥津:もうまとまりましたね。
十束:きれいにまとまりました。ありがとうございます!
――終わった方がいいですか(笑)。一応1人ずつ聞きましょうよ。
日向:作編曲の宮野さんが音楽ナタリーさんに寄せたコメントがすごく良くて。「ダイヤルをひねるとそこには『フィロソフィーのダンス』というチャンネルがあって、時代の移り変わりそのものが新たに映し出される」といったコメントが…。そういう解釈の仕方もあったのか、と、あのコメントを見てすごい勉強になりました。もしかしたら、皆さんからしたら洋楽よりフィロソフィーのダンスの音楽の方が手軽に聴ける存在かもしれないと思っていて…。でも今は、世間的にはまだ知られてないですし、まだまだこれからのグループではあるんですけど…。でも、ファンクとかを広めて行ける存在になりたいですし、アイドルでもこういうことができる、ということも示していける存在になりたいなと思っています。
――宮野さんがそのコメントでおっしゃってたイメージって、今のサブスクで音楽を聴くみたいな感覚と似てるというか…。Spotifyに行けば、昔のものも今のものも等価に並んでいて、それで好きなものをチョイスして。皆さんはある意味「歩くサブスク」みたいなグループですよね(笑)
一同:おぉ~!
十束:すご~い!
佐藤:いいキャッチです(笑)。
――「フィロソフィーのダンス」を聞けば、いろんな時代のいろんな音楽を楽しめるみたいな。皆さんを起点にいろんな時代のいろんな音楽を掘っていってもらえるといいいですよね。佐藤さんはどうですか?
佐藤:こういうMVを撮らなかったら…いろんな衣装とか着て、時代とか考えつつ撮らなかったら…もっと言えば「フィロソフィーのダンス」じゃなかったら、きっとこういう昔の音楽とかにもあまり関心を持たず、多分このまま生きて行っちゃったんだろうなって思いました。「フィロソフィーのダンス」に入って、1曲ずつ元ネタがあって、こういう時代があって今があるんだってことを、このMVでもそうですし、これまでにいただいた楽曲でもそうですし、考えるようになって…。皆さんも過去の音楽を聴き直すきっかけにもなると思うし、私自身も常に勉強の機会になっているので、このMVでさらに改めて考えさせられましたね。「ダンス・ファウンダー」という強力な1曲の可能性をさらに広げたミュージック・ビデオになったんじゃないかなと思います。
――そういう意味でも、ものすごいいっぱいネタが入ってますよね。
佐藤:ぎっしりですよね。それをファンの人が見て、「これ、こういうことなんじゃないかな」みたいに予想したり考察したりしてツイートしてくださってるんですよ。そういうのを見るとこのMVは大正解でしたね。ワンマン直前に公開したのもタイミング良かったと思います。
フィロソフィーのダンス 商品情報
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