Speak emo

2019.05.25
フィロソフィーのダンス

武道館に立っても「通過点だ」って言うと思います

1/5ページ

これまでフィロソフィーのダンスのワンマンライブを観るたびに「まさにブレイクしようとしているアーティストを目の当たりにしている」と感じ入っていたのだが、昨年12月の品川ステラボールでのワンマンを観た際にはその想いは桁違いに膨れ上がった。フロアを埋め尽くすオーディエンスの“海”を目撃したことで、彼女たちまた新たなフェーズへと突入したことを確信。さらには、その先の壮大な未来像をも極めて鮮明に想像させてくれたのだ。それまでは「ブレイクしそうなアイドルの一つ」といった認識だったが、今や「最もブレイクが近いアイドルの筆頭」である。もはや「一択」である。だが、その後の数ヶ月の間にも彼女たちはぐんぐんと先へ進んでいった。

ステラボールでのワンマンをスタートに昨年12月から今年1月にかけて9都市を回る初の全国ツアーを敢行。3月にはファンクラブ「Color Me Funk」をオープンし、4月にはアルバム『エクセルシオール』をリリース。同じく4月には、初の地上波冠番組『フィロのス亭』がスタートし、バンドを従えての全国ツアーも行われた。さらには、5月より6ヶ月連続リミックス配信をスタートし、その第1弾としてヒャダインによる「ライク・ア・ゾンビ~ヒャダインのリリリリ☆リミックス」をリリース。などなど、その活躍ぶりはとにかく目覚ましい。

とりわけ、3枚目となるアルバム『エクセルシオール』は、フィロソフィーのダンスの“ファンク”がさらに深化していることを如実に表すもの。より広くオーディエンスと対峙していこうとする中、決して“中庸”な表現で大衆へとおもねるのではなく、むしろファンク道をさらに突き進んでいる印象だ。グループの規模をぐんぐんと拡大しつつ、同時にその音楽性や表現も一層深化させている。“フィロソフィー”という論理的思考と“ダンス”という本能的運動といった相対する概念を併記するグループ名になぞらえるかのごとく、このグループは“大衆化”と“音楽的先鋭化”という対立概念を共存させ、極めて鮮やかな手法で同時に推進しているのだ。このことは、音楽を愛する者たちにとって“希望”に他ならない。

そんなフィロソフィーのダンスの4人、奥津マリリ、佐藤まりあ、日向ハル、十束おとはに取材した。驚くべきスピードで疾走しながら常に前進する彼女たちの“現在地”を確認し、“その先”を探るべくお話を伺った。

番組では伝わらない部分もライブだと知ってもらえると思います(佐藤)

――フィロソフィーのダンス初の地上波冠番組『フィロのス亭』が始まりました。反響はいかがですか?

奥津:友達とか、友達の友達とか、関係者の関係者とか、近しい人たちだけじゃなくて色んな方々が「見たよ」と言ってくださって、地上波やっぱりすごいなって思ってます。

佐藤:かなり深い時間帯の番組ですけど、リアルタイムで見てくださってる方も多くて、その日の朝とかタイムライン見返すと「#フィロのス亭」でツイートしてくださる方がたくさんいて…。多くの人が関心持ってくれてるなというのは実感しました。

日向:地上波の番組を持ってるアイドルってまだまだ少ないと思うので、そんな中で選んでもらえたのは「すごいありがたいな」って思います。

十束:私、アイドル活動の他にゲームのお仕事をやらせていただいてるんですが、それで私を知った方の中には「あ、アイドルやってるんだ!」って改めて認識した方もいて…。“逆輸入”じゃないですけど、そこから“アイドル”としてのフィロソフィーのダンスの活動に辿り着く人もいたので、興味を持ってもらえる入口が一つ増えたなっていうのが嬉しいです。あとテレ朝さんの番組って、ももクロさん、でんぱ組.incさんと来て私たち…。「そこに食い込める」っていうのがめちゃめちゃ嬉しい奇跡なので、これをきっかけに何かを掴まないと「ちょっと申し訳ないな」って思います。「頑張んなきゃいけないな」っていう気持ちがさらに強くなりました。

――番組を拝見すると、皆さんすごく自然体ですよね。緊張とか無かったですか?

奥津:初めてのことなのでもちろん「どうしたらいいんだろう?」っていうのはありましたけど、でも番組スタッフさんたちからも「今まで通り自然な感じで」って言っていただいて、企画とかでお酒も用意してくださって…。「この4人の個性が映えるように」っていうのをずっと最初っから考えてくださっていたので、私たちも変に取り繕うことなく自然にできました。スタッフさんのおかげだと思います。

佐藤:スタッフさんが、以前私とおとはすが出演していたネット番組『シノのス』を担当していた方々で、その番組が始まった時はすごく緊張してたんですが、「飾らない、あざとくない、そういうリアクションがいい」「自然なリアクションが二人のいいところだよ」といったことを言ってくださって。それからはもう、オーバーなリアクションとかテレビ的な「面白くしよう」みたいな気持ちとかはなくなって、自然体のリアクションをするようにしてるので、気持ち的にもすごく楽ですし、収録も毎回プレッシャー無く楽しくやってます。

――ご自身が出せてると思いますか?

佐藤:そうですね。私自身、日頃からワーッて大はしゃぎするようなタイプじゃないので、ありのままなんですが…。無理にリアクションせずにニコニコしてるだけの時もありますし、口出したい時は口出すしっていう…。「ここはメンバーに喋らせておこう」と考えられる時間もあって、そんな風に4人のバランスが取れているので、だからこそ自分も存在できているなと思います。

――番組の中では「目指してるのは国民的エンターテイナー」とおっしゃっています。目指してるんですか???

日向:一応そうではありますけど、もともと「嵐さんみたいになりたい」と言ってきたので、それはずっと変わらず自分の中にあります。

――ハルさんは「嵐」さんとおっしゃいましたが、他の皆さんは?

佐藤:私も嵐さんだったりSMAPさんだったり…。なぜか男性のアイドルさんはテレビに定着しますよね。

日向:寿命が長いよね。

佐藤:そう。でも、女性のアイドルさんはあまりそういう例がないような気がしているので、もしも私たちがそのポジションに入れたら、って。

日向:女性アイドルは「寿命がある」っていう前提で捉えられているので…。でも、嵐さんやSMAPさんの場合、アイドルという認知の仕方はもちろんだけど、それ以前に「SMAPはSMAP」とみんな思ってるし、「嵐は嵐」と思ってるので…。私たちも例えば結婚してもこのグループがあってもいいと思うし、アイドルっていう枠に変に捉われず、“フィロソフィーのダンス”としてこの先もずっと活動したいなとは思ってます。

――先日NegiccoのNao☆さんが結婚されましたよね。皆さんもああいう形で長く活動したい、と。

日向:とてもいいことだと思いました。

――お二人はどうですか?やはり嵐さんですか?

奥津:そうですね。嵐さん、SMAPさん、ですかね。うん。

十束:でも、4人とも「誰々になりたい」というよりは、自然体のままで、例えば4人でパッて出ていっても、フィロソフィーのダンスっていう名前が知られていて、歌えて踊れて喋れて、みたいなそういうのを目指しているので…。特定の誰かというわけではないんですが、何十年も活動されていて、誰もが知っている存在はというと、そういう名前が出てきますよね。だからそうなるしかない!という気持ちです。

――皆さんのこれまで活動って、基本的には「ライブをやるアイドル」でした。そこから「国民的エンターテイナー」を目指すとなると、他にもいろいろやっていかなきゃ、打ち出していかなきゃ、ということになるかと思います。まあ、既に活動の幅も広がっていますが、さらにいろいろなことを引き受けていなかければいけないというか…。そのことについてはいかがですか?

奥津:音楽以外のお仕事も、ってことですか?

――はい。

奥津:全然何でも大丈夫です。元からそういうグループになりたくて、結成当初から言ってたことなので。「活動の幅が狭くていいことはない」「出来る範囲が広ければ広いほど活躍の幅も広がる」と思っているので、音楽以外のお仕事も喜んでやってます。

――そういった意味では、何か今やりたいことなどありますか?

十束:そうですね…。この『フィロのス亭』で4人を知っていただいて、「この4人を使いたい」って言ってもらえる場を増やしていきたいですね。せっかく愛のある番組を作ってくださってるので、そこで私たちが次に繋がるものを何か残さないと意味がないなって。この4人を見て「この4人を使いたいな」とか「CMソングを歌って欲しい」とか「ちょっと違うバラエティ番組に4人で出てみて欲しいな」みたいな。それによって知ってくれる方がさらに広がると思うので、そういうことはしたいと思っています。

――例えば、地上波で、さらに長い尺で、いい時間帯で番組をやるとなると、さらにいろんな人から知られるわけですが、最終的にはそういう人たちを「ライブ会場に連れて来たい」っていう考えでしょうか?

十束:そうですね、最終的には。“フィロソフィーのダンス”って4人で音楽活動をしているので、4人を見て「おもしろそうだな」って思ってもらえたら、もちろんライブ会場に足を運んでもらいたいと思います。

――皆さんはどうですか?

佐藤:その通りです。

日向:その通りです。

奥津:大前提として。

佐藤:番組では伝わらない部分もライブだと知ってもらえると思います。「歌って踊るとこんなカッコいいんだ」とか。番組とのギャップも見てもらえると思うので、ライブにはぜひ足を運んでもらいたいなと思いますね。

取材・文
石川真男

フィロソフィーのダンス 商品情報

●3rdアルバム『エクセルシオール』

1.イッツ・マイ・ターン
2.ラブ・バリエーション
3.スーパーヴィーニエンス
4.ロジック・ジャンプ
5.フリー・ユア・フェスタ
6.パレーシア
7.シャルウィー・スタート
8.スピーチ
9.バイタル・テンプテーション
10.ヒューリスティック・シティ
11.ライブ・ライフ
12.ハッピー・エンディング

   
▼通常盤(CD)
通常盤

品番:UXCL-198  価格:¥3,000(¥3,240)
 

▼初回限定盤(CD+ボーナスCD)
初回限定盤(CD+ボーナスCD)

(ボーナスCD収録曲)
Live at Stellar Ball 2018/12/16

1.ファンキー・バット・シック
2.イッツ・マイ・ターン
3.すききらいアンチノミー
4.アイム・アフター・タイム
Funk Up Medley
5. (1).バッド・パラダイム~(2,)ライク・ア・ゾンビ~(3)バイタル・テンプテーション
(4),エポケー・チャンス~(5)バッド・パラダイム(Reprise)
6.アルゴリズムの海
7.コモンセンス・バスターズ
8.ラブ・バリエーション
9.はじめまして未来
10.ライブ・ライフ
11.アイドル・フィロソフィー
12.ベスト・フォー
13.ジャスト・メモリーズ
14.ダンス・ファウンダー

品番:UXCL-200  価格:¥3,500(¥3,780) 
  

▼初回限定盤(CD+ボーナスDVD)
初回限定盤(CD+ボーナスDVD)

(ボーナスDVD収録曲)
Visions of 2018

Music Video
1.ダンス・ファウンダー(Re:Vocal&Single Mix)
2.ライブ・ライフ
3.イッツ・マイ・ターン
4.夏のクオリア(remixed by ikkubaru)
5.ヒューリスティック・シティー
6.ラブ・バリエーション WITH SCOOBIE DO

Bonus 映像
7.Girls Are Back in Town Vol.1 転換映像1
8.Girls Are Back in Town Vol.1 転換映像2
9.ヒューリスティック・シティー メイキング映像

品番:UXCL-202  価格:¥4,000(¥4,320) 

●ライヴDVD
ライヴDVD

『ライブ・アット・ステラボール』
UXCL-207/¥4,200(税抜)

●配信リリース
配信リリース

「ライク・ア・ゾンビ~ヒャダインのリリリリ☆リミックス ~」

6ヶ月連続でリミックス・バージョンの配信決定!第一弾はヒャダインさんリミックス好評配信中!

●「ライブ・ライフ」7インチ・アナログ・レコード
「ライブ・ライフ」7インチ・アナログ・レコード

「ライブ・ライフ」(7インチ・アナログ・レコード)

カップリングには「ソバージュ・イマージュ」の
ニュー・ミックスを佐藤まりあのソロ・ボーカル・バージョンを収録。

フィロソフィーのダンス ライブ情報

・2019/6/12(水)
Experimental Forbidden Night vol.3
東京都・TSUTAYA O-nest
開演 19:00

・2019/6/30(日)
Funky But Chic vol.27 
大阪府・アメリカ村DROP
開演16:00

・2019/7/16(火)
奥津マリリ生誕祭
東京都・TSUTAYA O-WEST
開演19:00

・2019/7/19(金)
Funky But Chic vol.28
愛知・名古屋 ell Fits ALL
開演19:00

メディア情報

テレビ朝日「フィロのス亭」
隔週水曜日深夜2:24-2:54 

PROFILE

PROFILE
フィロソフィーのダンス
2015年、コンテンポラリーなファンク、R&B、哲学的な背景を持つ歌詞をアイドルに歌わせるというコンセプトの元、氣志團、ナンバーガール、ベースボールベアー、相対性理論などを手がけた加茂啓太郎がオーディションとスカウトでメンバーを集め結成。 2016年には早くも東京アイドル・フェスティバル、@JAMという2大アイドル・フェスティバルに出演。 同年11月20日には原宿アストロ・ホールで初のワンマン・ライブを行う。 同月23日にファースト・アルバム「Funky but Chic」をリリースする。 ライムスター宇多丸、マーティー・フリードマン、平成ノブシコブシの徳井健太などから絶賛された。 2017年3月渋谷WWW、同年7月新宿BLAZEでのワンマン・ライブをソールドアウトさせる。 同年11月セカンド・アルバム「The Founder」をリリース。 オリコンウィークリー・チャートで35位となる。 また収録曲「ダンス・ファウンダー」はSpotifyのバイラル・チャートでアイドルとしては初めて1位となる。 2018年2月シングル「ダンス・ファウンダー(リ・ボーカル&シングル・ミックス)」をリリース 、オリコン・ウィークリー・アルバム・チャート33位となる。 同月callmeとの2マン・ツアー「レッツ・スティック・トゥギャザー」を東名阪で開催した。 6月16日に恵比寿リキッド・ルームで初のバンドセットでのワンマン・ライブを開催する。 この日のライブを一流ミュージシャンにサポートしてもらいDVD化するために行ったクラウド・ファンディングは目標金額の300万を一晩でクリアーし、最終的には1,000万超を達成。また、6月30日名古屋、7月1日大阪でのワンマン・ライブを含む東名阪ツアー全3公演をソールドアウトさせ、大成功に収めている。
十束おとは(Totsuka Otoha)

誕生日8月9日
獅子座
血液型A型
出身地 神奈川県
Twitter:@ttk_philosophy

日向ハル(Hinata Haru)

誕生日7月11日 
蟹座 
血液型O型 
出身地 神奈川県
Twitter:@philosophy092

佐藤まりあ(Sato Maria)

誕生日9月13日 
乙女座 
血液型B型  
出身地 埼玉県
Twitter:@_satomaria