Speak emo
最高に生きてる感があって、踊ってる私たちも「人間って最高!」みたいな人間賛歌的なものを感じて
CD音源で聞いてる音が、なんか“実写化された”みたいな感じがして…(佐藤まりあ)
――音響面でも非常にクリアだったのが印象的でした。皆さんの音楽では、ギターのカッティングって命じゃないですか。二人のギタリストのカッティングがどちらも綺麗に聴こえて良かったです。
加茂:そうでしたね。
――そんな音の良さみたいなのも感じました?
佐藤:感じました。CD音源で聞いてる音が、なんか“実写化された”みたいな感じがして…。初めてバンドメンバーさんの演奏聞いた時もそうなんですけど、なんか「今まで何かで見てたけど出会えてなかった誰かに出会った」みたいな気持ちになって。
――おぉ~。
佐藤:例えばディズニーランドに行って、初めてミッキーを見た感覚じゃないですけど、「すききらいアンチノミー」のイントロのカッティングのところとか、あれの“実写版”を見たみたいな感じがしました。
日向:本当にあったんだ!って。
――なるほどね…。
佐藤:本当にここに存在したんだ、って。「エポケーチャンス」のサビ前の「ティロティロティロ」ってギターの音、私めっちゃ好きなんですけど、それが実写化されて自分の耳に入って来て、「本物だ!本物を聞くのって気持ちがいいな」っていうか。気分も乗ってくるし。そんな感じでした(笑)。
――ですよね。まあ、電気で音が増幅されて出力されるという意味では、バンドもオケも同じっちゃ同じなんですけど、でも、例えばドラムスなどは、本物の太鼓の皮が振動したものが、ダイレクトに皆さんにも、お客さんにも響いてるわけですよね。そういう意味でも「実写化された」っていうのは非常に的を射た表現ですね。
佐藤:不思議ですよね。なんか人間の手で鳴らされた音が…。
――色も形もないのに。
佐藤:それがそのまま直接耳に入って、一つの音楽になって、ダンスとも相俟って…。最高だったんじゃないかなと思います。
――何か付け加えることはありますか?
奥津:バンドの一つ一つの音が聴こえることで、「ここ、こうやって歌えば良かったんだ」みたいなことが分かったりして…。リズム的なこととか…。「音が取りやすい」とか、「ここのベースの音がガイドだったんだな」とか。生で聴いたからこそ分かることによって、音楽的な向上心がさらに湧いてきて、今まで聴けてなかった音が聴けるようになったというか。音源だと聴き逃してた部分が「俺もいるよ」みたいな感じで目の前に現れたので、これからはそうした一つ一つをもっとちゃんと聴いていこうと思いました。
――おぉ、素晴らしい! ハルさんは?
日向:一番印象的だったのが、パーカッションのスミちゃん(早藤寿美子)。前回のワンマンでもご一緒させていただいたんですけど、もう前回の時点で全部の曲を覚えていただいてたんですよ。どの曲をやるか言われてない状態でのオファーだったので…。私たちの持ち曲全部BPMとか解析して、自分が叩くならこのパターン、って1冊のノートにまとめて持って来てくださったんですね。
――へぇ~!
日向:なので、今回も全部譜面見ないで叩いてて。やっぱりそういう熱量を感じることによって私たちも刺激を受けますし、「アイドル・フィロソフィー」の最後の「ドゥンドゥン、ドゥンドゥン」の所で、めっちゃ大きい太鼓を持ち上げて叩いて。私たちはその時は後ろを向いているので、お客さんが太鼓にしか目が行かないというか(笑)。でも、曲をめちゃめちゃ聴き込んで、大事な所でその楽器を使って、という風に考えてくださったことに、ものすごく愛を感じて嬉しかったです。
――あそこであれをやるっていうのは、もうピッタリですよね。「アイドル・フィロソフィー」にはトライバル感というか民族感みたいなのがあるんで、まさにあの“演出”はぴったりでした。では、偏差値の上がった十束さん、どうですか?
十束:まず、私たちの曲の楽譜があることに…まあ、バンドの方が演奏するので当たり前なんですけど、それが、全部こうやって紙になっていることに、「あ、すごい」って思いました。私たちの曲の譜面って見たことなかったんですよ。なので、それ自体「すごいな」と思ったし、それが最終的に決まったものではなくて…。「もっとここはこうしたらいいと思う」といったことをドラムの城戸さんと宮野さんがすごい話し合ってて、それをリハの時に見て「すごい!これがプロだな」って思って…。書いてあるものだけじゃなくて、「もっとここをこうしたら良くなるよ」みたいなのを言い合っていて。お二人はいつも一緒にやってるわけじゃないじゃないですか。この1回だけなのに、その1回にめちゃめちゃ全力を注いでくださっていて。「これはもう私たちも頑張るしかない」みたいな空気がリハの時からありましたね。それがバンドの皆さん全員から溢れていたので、「私たちも頑張んないといけないな」って。
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