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2023.07.08
ベンジャス!

ファンの方々が言ってた令和版の『初恋サイダー』という言葉も嬉しかった。 ベンジャス! インタビュー・1

 ベンジャス!が、7月18日に2枚のミニアルバム『恋愛論』と『青春論』を同時リリースする。収録した曲たちの魅力を、彼女たちが思いをたっぷりに語ってくれた。
ここでは、『恋愛論』の魅力についてお届けしたい。

「音源化してほしい」とずっと言われていた曲たちも収録できたから、ようやくみなさんの元へ届けられる嬉しさがあります。


――2枚のミニアルバム『恋愛論』と『青春論』が、完成しました。

浅倉うみ ここには全部で12曲を収録。加えて『僕は君で出来てる』と『BREAK!!!』のソロバージョンも3人ずつで歌い、2枚の作品へ分ける形で収録しています。

高梨螢  これまで形にしていなかった曲たちを全部詰め込んだのが、この作品たち。これまでから今に至るまでベンジャス!のすべてが知れるから、この2枚はベンジャス!の名刺になる、かなりお得な作品です。最初は「『拳盤』『愛盤』という案や、ファンの人たちの中からもいろんな分け方の予想の言葉が出ていましたけど。『恋愛論』『青春論』という形になって、「あー、確かに!!」と、私たちも納得でした。

――2枚の作品には、何時頃からの楽曲を収録しているのでしょうか?

高梨螢  コロナ禍直前の時期に発表した楽曲もあるから、2020年以降に生まれた曲たちをここには収録しています。

日高里緒  ほんと、最新の楽曲までを含めてね。

浅倉うみ  「音源化してほしい」とずっと言われていた曲たちも収録できたから、ようやくみなさんの元へ届けられて嬉しいです。


浅倉うみのお勧め曲、『独り言』について。


――ここからは、各自のお勧め曲たちをお聞きしたいと思います。まずは『恋愛論』の中からお願いします。

浅倉うみ  収録した『独り言』は、わたしが初めて作詞をした楽曲でした。この曲には、当時のわたしの気持ちをめちゃめちゃ詰め込んでいます。ファンの方々の中にも、「『独り言』を聞くと泣いちゃう」という人もけっこういらっしゃいます。わたしも『独り言』を歌うたびに、「あー、いいなぁ」と自画自賛しています(笑)。

高梨螢  マジで、いい曲です。

浅倉うみ  わたし、作詞をするときは、歌詞の意味をとても重要視するタイプ。だから、歌詞に注目してください。

高梨螢  これは良い意味での言葉になりますけど。わたし、「たぶんこの先も、うみちゃんの考えていることの深いところまでは理解しきれないだろうなぁ」と思っています。うみちゃんはそれくらい、自分には考えも呼ばないところまで想いを深めた歌詞をいつも書いているからです。
  わたしは、物事の理解や解釈を深めてゆくのが苦手。だからこそ、それを言葉にしてくうみちゃんのことを尊敬しています。『恋愛論』で言うと、『Never Ending Night』もうみちゃんが作詞をした曲。この曲の歌詞でも、「あっ、うみちゃんってこういう風にも思い、解釈していくんだ」と感心していました。

浅倉うみ  『独り言』と『Never Ending Night』を比べたら、世界観はまったく異なります。それくらい、その曲ごとに伝えたいと発した言葉をじっくり選び抜いて、わたしは歌詞にしています。だから、異なる世界観を描けるのかも知れません。

――『Never Ending Night』では、ダークファンタジックな世界観を歌にしていますよね。

浅倉うみ  『Never Ending Night』は、新体制のベンジャス!になる前に作った楽曲。当時は、格好よさを出しているグループだったから、豪華絢爛な感じをベンジャス!の世界観に映し出そうと思い、ハロウィンを舞台にしたこの曲の歌詞を書きました。


高梨螢のお勧め曲、『夢で逢えたらなんて』について。


高梨螢  わたしがお勧めしたいのが、『夢で逢えたらなんて』です。この曲をライブ中に歌っていると、思いが込み上げてきて、歌いながら泣いちゃいます。きっと歌っていると、切ない感情があふれ出ちゃうからでしょうね。

――歌っていると、歌詞に綴られた歌詞と…。

高梨螢  気持ちがシンクロしていきます。他のメンバーの歌っている声を聞いているとさらに思いが込み上がってきちゃうくらい、わたしの中では感情爆発曲です。『夢で逢えたらなんて』を筆頭に、ベンジャス!には胸をキュンとさせる歌が多いのも嬉しいですよね。
  『夢で逢えたらなんて』で一つ伝えておきたいのが、ライブではめちゃめちゃ体力を使う曲ということ。この曲の最後、メンバーみんなで手を伸ばすんですけど。その時点で、みんなハァハァいってる息づかいが聞こえるほど。ほんと、体力を持っていかれるんですけど。たとえ体力を削ってでも、思いを伝えたい楽曲です。

――ロングステージの中で歌うと、かなり体力を持っていかれるんじゃない?

高梨螢  ベンジャス!の曲は、どれもそうです(笑)。4月に行ったワンマン公演のときにも、『僕は君で出来てる』を終盤で披露。そこへ至るまでにもヘトヘトでしたけど。それでも身体中をアドレナリンが駆けめぐっているから、勢いで乗り越えました。ただ、いつも以上に「足が重くて上げにくいぞ」という感覚も、じつは感じていました(笑)。そういう状態さえも笑顔で乗り越えてゆく姿も、ぜひライブで観てください。


葉室まつりのお勧め曲、『僕は君で出来てる』について。


葉室まつり わたしがお勧めしたいのが、『僕は君で出来てる』です。この曲の歌詞をプロデューサーさんが書くうえで、メンバーに「それぞれ好きなものを書いて提出してください」と言われ、わたしはハムスターのことを書いて提出をしました。そこから生まれたのが、「飼い始めたハムスター 誰に似たの?食いしん坊」の歌詞。ハムスターは、わたしがアイドル活動を始める前から飼っていたくらい、大好き。その飼っているハムスターについての思いを歌詞に書いてくださったことが、すごく嬉しかったです。

高梨螢    「君が作ったハンバーグ」とか「振り返るカメラロール」とか、みんなの好きなもの具体的に書かれてます。なのに、わたしが書いた「好きなもの」だけが、この歌詞には出てこないんですよ(笑)。

日高里緒  「夕立だって君となら 掛け替えのないイチページ」とか、まさに螢じゃない?

高梨螢  あっ、そうかな?!「

日高里緒  わたしが5つ書いた中の「ハンバーグ」が、そういう形で使われていました。

浅倉うみ  わたしもカメラや映像を作るのが好きだから、「カメラロール」という言葉になって記されていました。

高梨螢  わたし以外の5人の、誰がどこの好きが歌詞になっているのかを探って聴くのも『僕は君で出来てる』の楽しみ方だと思います。そう言いながらも、わたしも気持ちよくこの曲を歌っています。

葉室まつり  『僕は君で出来てる』は、ファンたちの中でも「いい曲だね」と言ってくれる方が多いです。ライブの中、里緒ちゃんが「次は『僕は君で出来てる』です」と言いながら歌いだすんですけど。その声を聞いた瞬間、フロア中から「やったー!!」という言葉がたくさん上がるくらい、ファンの方々もお気に入りの楽曲です。

高梨螢  ファンの方々が言ってた令和版の『初恋サイダー』という言葉も嬉しかったから、わたしたちも『僕は君で出来ている』推しでいきたいです。個人的に、「愛に勝るものなし」「君に勝るものなし」の歌詞も頭に残りやすいから、すごく気に入ってます。


日高里緒のお勧め曲、『同じ空に』について。


日高里緒  どの曲もお勧めしたいけど。あえて今の時期にお勧めするなら、わたしは『同じ空に』です。リリースするのが、まさに夏の時期。夏といえは"夏フェス"の季節ですし、『同じ空に』を野外で歌うとすっごくエモい気持ちになれるから、屋内屋外問わず、夏フェスのときはこの曲を歌いたいです。
  個人的に好きなのが、『同じ空に』を歌い終わったときの最後のポーズ。ベンジャス!には、最後に腕を振り上げたり、見上げた姿で歌い終わる楽曲があります。『同じ空に』も、その中の一つ。野外で『同じ空に』を歌い終わり、青空を見上げていると、すごくエモい気持ちになれば、歌っているときも「この思い届け~」という感情にもなれるから好きです。

――夏の野外は気持ち良さそうにも思えるけど。あの暑さはかなりヤバくない?

日高里緒  もう汗だくです。正直、髪の毛もグシャグシャになれば、身体も汗でベトベトになりますけど。それも含めての夏フェスなんですよね。その後の特典会では、汗予防のためおでこに冷えピタを貼ってやることもあります。その姿が珍しいのか、チェキ撮影で並ぶ人が増えれば、「俺もつけたー」と言いながら冷えピタをおでこに張り付けた姿で並んでいる人たちもいます。そういう、いろんな楽しみ方が出来るのが夏フェスなんですよね。もう一つ夏フェスに欠かせないのが、屋台!!

浅倉うみ  それ、大事だよね。

日高里緒  あまり時間がない中でも、屋台にみんなで並んでは、いっぱい買ってしまいます。たまにファンの人たちに会うこともありますけど。気にせず並んでいます(笑)。


鳴宮かなたのお勧め曲、『キミヌマ』について。


鳴宮かなた  わたしがお勧めしたいのは、『キミヌマ』です。わたし、「惚れた!」「好きだ!」「尊いよ!」「尊すぎてまた吐血」という歌詞が、すごいお気に入りなんですね。わたしはアイドルを始める前から、アイドルの沼にはまって、アイドルを応援している立場でした。だから『キミヌマ』の歌詞には、めちゃめちゃ共感できます。
  アイドルって、かわいい存在だからこそ、「尊いなぁ」という気持ちになれるんですね。アイドルファンの方々なら、いろんなアイドルさんを見ながら、わたしと同じ気持ちを感じてくだされば、この気持ちに共感してもらえる人たちも多い気がしています。そんな"アイドルの沼"にハマった経験のあるわたしだからこそ、『キミヌマ』がめちゃめちゃ好きなんです。

――その気持ち、わかります。

鳴宮かなた  アイドルを応援しているときの気持ちがこの歌詞には全部詰まっているところも、『キミヌマ』の魅力ですよね。

――「吐血」という表現がすごいですよね。

高梨螢  すごいですよね。この間、twitterのタイムライン上に、ベンジャス!のファンではない方が、推しの写真と一緒に「かわいすぎて吐血グハッグハッ」と書いてアップしていたんですね。もしかしかたらベンジャス!の『キミヌマ』のことも知ってて書いてくださったのか、偶然同じ思いを書いたのかまではわからないですけど。「あっ、私たちと同じ思いを感じている人がいたー」と思って、「オーッ!!」という気持ちになりました。

日高里緒  『キミヌマ』の曲の中、ミュージカル調やアラビアンな雰囲気に変わるなど次々と転調していくところも、この曲の魅力です。

浅倉うみ  『キミヌマ』の歌詞の中、「熱『マシ』愛『マシ』尊さ『マシマシ』~」など、みんなで掛け合いをしてゆくカ所が速いテンポで登場します。そこの掛け合いを覚えるまでがすごく大変でした。

高梨螢  ごちゃごちゃすぎて、どこを叫べば良いのかわかんなくなっちゃうよね。

日高里緒  しかも、毎回組み合わせが同じじゃないから、ますますややこしい(笑)。

鳴宮かなた  ぜひ、そこの歌詞も覚えて、ライブで一緒に叫んでほしいです。

高梨螢  「吐血」や「グハックバッ」の部分では、本当に両手に吐血して吐くような振りもしているから、そこも注目してください。

鳴宮かなた  私たちも、ライブ中に吐血している雰囲気で歌っていますからね。

浅倉うみ  私たちの振りを、みんなが真似してくれているのも嬉しいよね。


綿矢花火のお勧め曲、『キミヌマ』について。


綿矢花火  わたしも、『キミヌマ』をお勧めしたいです。学校でこの曲を友達に聴かせると、共感してくれる人が多いくらい、わたしの身近な友達の間では流行りの歌になっています。

――花火さん、最近ハマっている沼があったら教えてください。 

綿矢花火  わたしK-POPが大好きで、独学ですけど韓国語の勉強をすれば、何時か韓国に行きたいと思っているくらい、今はK-POPの沼にハマッています。『キミヌマ』は、ライブで歌っているとめちゃめちゃ楽しくなってきて、自然とテンションも上がります。みんなも言ってた「吐血」「グハッグハッ」のポーズも楽しいし、気分が上がるから、わたしは移動中に『キミヌマ』をよく聴いています。

高梨螢  『キミヌマ』の中、ミュージカル調に変わるところで、わたしがライブ中に「でもね…明けない夜がないように」と歌ったあと、里緒ちゃんが「底のない沼なんてないはず 嗚呼」と歌うんですけど。わたし、そのときの気分次第で、歌詞をアドリブで変えちゃうんですよ。たとえばメンバーの生誕祭のときだったら「でもね…今日はうみちゃんの誕生日」とか。その言葉を受けて、里緒ちゃんも即座にアドリブで対応しなきゃいけないから、里緒ちゃん自身は大変そうです。

日高里緒  突然、アドリブが出てくるたびに、アドリブ力を試されますからね。螢がアドリブで言い出した瞬間、一気に頭をフル回転させ、わたしもアドリブで言葉を返しています。他にも、『冗談じゃないね』のMIX部分でも蛍がたまにアドリブを入れてくるから、そのときもアドリブで対応していきますけど、いつもアドリブでの対応は大変です(笑)。

高梨螢  いつもすみません…。

日高里緒  おかげで、いつも鍛えられています(笑)。

高梨螢  事前に「今日はこういうセリフに変えるから」と決めていればいいんですけど。わたし自身が、その直前や瞬間にアドリブで突然言い出すんですよ。

日高里緒  ホント、事前の打ち合わせ無しだから、「アドリブがきたー!!」となります。だけど、そういう経験を何度も重ねてきたこともあって、「今日はメンバーの生誕祭だ」「今日は何々というグループさんのお祝いイベント」という日にアドリブを入れてくることが多いのをわかってきたから、そういう日は「今日はアドリブが来そう」と事前に心構えしていることもあります(笑)。

高梨螢  ファンの方にも、どこで、どんなアドリブが出てくるのかを楽しみにしてくださる方々もいますからね。

浅倉うみ  それが、CDでは味わえない、ライブという生ものの醍醐味だからこそね。


(2回目へ続く)
 

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TEXT:長澤智典

 

<インフォメーション>

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恋愛論
僕は君で出来てる
夢で逢えたらなんて
同じ空に
ひとりごと
Never Ending Night
キミヌマ
僕は君で出来てる(高梨螢ソロ)
僕は君で出来てる(日高里緒ソロ)
僕は君で出来てる(鳴宮かなたソロ))

青春論
衝動
トマト
主人公
駄駄駄青春歌
もういいかい?
BREAK!!!
BREAK!!!(浅倉うみソロ)
BREAK!!!(葉室まつりソロ)
BREAK!!!(綿矢花火ソロ)


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