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2023.02.01
アンダービースティー

『lovegram』は、アンダービースティー史上最高に幸せなラブソングになりました。今後、これ以上に幸せなラブソングは…なかなか出てこないと思います(笑)。 アンダービースティー インタビュー・2

 

「ROCK×SEXY=最強」をキャッチフレーズに、アンダービースティーが、7人体制になって初となるシングル『灼熱ECSTASY』を2-TYPEリリース。収録した『灼熱ECSTASY』『YNBK』『mu-these』『lovegram』は、ライブでも高い支持を得ている曲たち。それぞれの楽曲に詰め込んだ思いを、7人が語ってくれた。

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 (1回目は、こちらから)


わたし心理学が好きで、よく心理学の本も読むんですけど。人生のどん底みたいな内容の歌詞を分析するのも大好きです。『YNDR』と『YNBK』、2曲合わせて1曲というところもいいですよね。


――A/B両TYPEに共通して収録したC/Wが、『YNBK』になります。この曲は…。

植竹優亜  先にCD盤としてリリースした『YNDR』(ヤンデレ)のアンサーソングとして作ったのが、『YNBK』 (ヤンデルボク)になります。5人体制のときにもデジタルシングルとして『YNBK』はリリースしていますが、今回は、7人バージョンとして新たに作りあげました。アンダービースティーの場合、『YNBK』に限らず、過去の楽曲を今の7人バージョンに録り直すことをやっています。その理由も、7人で歌うことで、今のアンダービースティーを私たち自身も感じられるし、みなさんにも伝えたいからです。

――新メンバーの方々は、『YNBK』についてどんな印象を受けています?

羽石楓  私たちが、アンダービースティーのメンバーオーディション期間中、みんなでワンマン公演を見に行ったことがありました。そのときのライブで、『YNDR』と『YNBK』を立て続けに披露していました。あのときはアカペラで歌いだして、『YNBK』の本編へと繋げていく流れで歌っていたんですね。あの瞬間、すごく見惚れていたのを今でも覚えています。わたしはこの曲をライブで歌うたびに、初めてライブで観たときの衝撃を今でも思い出してしまいます。

――鈴炎さんの、『YNBK』への思いも聞かせてください。

大坂鈴炎  アンダービースティーと言えば、ロックという印象がありましたけど。『YNBK』は、すごく聴かせる歌。聴けば聴くほど歌詞の持つ奥深さを感じられれば、触れたとたん、一気に世界観へ入り込めれば、歌っていても、その世界観へ浸っていける楽曲です。だからこそ最初は、『YNBK』の持つ世界観に自分の声は合うのか不安もありました。今でも、何処まで曲に相応しい歌い方が出来ているか不安はありますけど、大好きな歌だからこそ、その世界に気持ちを染めきりながら毎回歌っています。

――最後は、かなみさんですね。

桜井かなみ  わたし、加入前からアンダービースティーの楽曲が大好きで聴いていれば、『YNDR』もよく耳にしていた歌でした。その続編が生まれたのも嬉しい驚きでしたけど。わたし、病み系の曲が好きだから、『YNDR』も『YNBK』ともに、あまり人には言えない病んでる心情の歌詞にはとても引き込まれます。わたしは心理学が好きで、よく心理学の本も読むんですけど。人生のどん底みたいな内容の歌詞を分析するのも大好きです。『YNDR』と『YNBK』、2曲合わせて1曲というところもいいですよね。

植竹優亜  リリースの順番として『YNDR』を出し、そこから少し時間差を置いて『YNBK』のリリースという形にはなりましたけど。制作している時点から、『YNDR』と『YNBK』は同時に歌詞を書いていました。理由は、女性目線と男性目線その両方の視点で思いを伝えたかったからです。

羽石楓  わたし、そこが好きなんです。最初『YNDR』だけを聴いたとき、女性を振りまわす男性が登場するから、「相手の男の人は、一体どんな性格なんだろう」と想像を巡らせていました。でも、『YNBK』を聴いて、「僕じゃ幸せに出来ない」と伝える心情を知り、「あっ、お互いそういう関係なんだ」というのが見えてきて、さらにこの2曲が好きになりました。

植竹優亜  「本当は、男性も女性も、どっちも悪くない。それでもすれ違ってしまうことがあるんだよ」と言いたくて、『YNDR』と『YNBK』の歌詞を書きました。確かに、どちらか片方だけの歌詞で解釈を広げると、いろいろと複雑な思いを巡らせてしまいますよね。でも、「誰も悪くない、どっちも悪くない。でも、上手くいかないこともあるんだよ」という思いを『YNDR』と『YNBK』から感じてもらいたいので、出来れば2曲とも聴いてもらえたら嬉しいです。


『mu-these』は歌詞が本当にいいんです。ただし、歌いながら「自分を信じていきなさい」と優亜ちゃんに言われている気がしちゃうけど(笑)。


――『mu-these』が生まれたのか、確か、コロナ禍の時期でしたっけ?

植竹優亜 そうでしたね。とくにコロナ禍を意識して歌詞を書いたわけではないけど、「伝染するものは幸せだけでいいはず」など、無意識の中、その時期らしい歌詞を書いていました。それも、あの時期が導き出した思いなんでしょうね。  
 『mu-these』に関しては、うちのメンバーのことを意識して書きました。うちのメンバーには、感情を口に出して言わずに、自分の中へ閉じ込めてしまう子が多いんですね。この曲では、そんなメンバーたちに向けた、「まわりの騒音などに惑わされないで、自分の気持ちのままに好きなことをしてね」「自分が信じることをやろうね」という思いを書いていますし、そういうメッセージソングとしても書き上げました。 

――莉南さんは、言いたいことを口にしているほうじゃない?

今井莉南  わたし、みんなからそういうタイプと思われがちですけど。口に出さずにいることも多いです。自分では、めちゃ言わないタイプだと思っているんですけど。たぶん、世の中の人たちはそうは思ってないみたいです(笑)。『mu-these』は歌詞が本当にいいんです。ただし、歌いながら「自分を信じていきなさい」と優亜ちゃんに言われている気がしちゃうけど(笑)。

春乃友夢  その気持ち、めちゃめちゃわかる(笑)。

今井莉南  『mu-these』の歌詞を歌うたびに、「自分を信じていていいんだ」とわたしは思えてきます。『mu-these』は、心病んでる人にこそ聴いてほしいです。けっしてポップな曲調ではないから、この曲を聴いて、より深く歌詞の世界へ入り込む人もいるかも知れないけど。聴いて元気なれる人も絶対にいるので、たくさんの人たちに聴いてもらい、その人が「決めた道を行け 君は君を生きればいい」という気持ちになってほしいです。

――美緒さんは、『mu-these』についてどんな印象を持っています?

神谷美緒  最初に優亜ちゃんから曲と歌詞をいただいたときに、「タイトルの『mu-these』は、ミュートとアンチテーゼをかけあわせた言葉」というのを聞きました。優亜ちゃんは造語を作るのが得意な人だし、今回も「すごっ!!この人は、なんて天才なんだ!!」と思いました。
  『mu-these』の歌詞の中へ、「どうするのか こんな世界で 傍観者になるの?」と出てきます。わたしは、どちらかというと傍観者タイプ。アンダービースティーの中でも、自分からグイグイ入り込むタイプではなく、けっこう引いたところから静かに見ている性格なんですね。だからわたしは、「自分の道を突き進むのも大事だし、一歩引いて、まわりの環境をちゃんと見渡すのも大事」だと、この曲を通して受け止めました。
  他にも、「何を信じるかくらいは 自分で選べるでしょう?」の歌詞も、大好きです。わたし、アンダービースティーに加入してからもう5-6年は経ちます。その活動の中で、いろんな世界を知ることが出来ました。今やわたし自身、良いことや悪いことの判断が出来れば、自分の道をしっかりと突き進む選択だって出来る年齢にもなっています。この曲を受け止めたときも、「自分から積極的に関係性を持つことも大事だな」と思えたり、今後もアンダービースティーのメンバーとして突き進む強い意志なども改めて確認できたように、『mu-these』は、自分の心が成長してゆくうえでの一つのステップと言いますか、わたしを次の次元へ導く、良いきっかけの歌にもなりました。

――今は、美緒さんもグイグイと攻めていくタイプに?

神谷美緒  今もそんなにグイグイと行くタイプではないですけど、前よりも積極的になったとは思います。自分なりに「やろう」と思ったことはやっています。以前は、まわりのリアクションに敏感になり、それによって凹んでしまったり、マイナスな考えを巡らせてしまうことも多かったんですけど。今、まわりの言葉には左右されず、まずは、メンバーから「いいよね、それ」と言われたことだけを吸収しています。
  もちろん、まわりの方々からちの意見も大事なのはわかるから、一つの意見として受け止めています。ただ、それによってメンタルが落ちてしまい、余計なことばかりを考えてしまっては、むしろマイナスになってしまう。だから今は、極力マイナスな意見はシャットアウトし、「いいよね」と言ってくださった言葉を突き詰めていくようにもしています。だから『mu-these』は、わたしの中では応援ソングのような立ち位置にもなっています。

――友夢さんの思いも聞かせてください。

春乃友夢  この曲を最初に聴いたとき、始まりの音にそよ風のような爽やかさに感じたし、『mu-these』自体にそういうイメージを持っていました。そのうえで、この歌詞を歌いました。そのときから、「なんていい歌詞なんだ」と思っていたのがわたしの感想です。
  優亜ちゃんは、私たちに命令を出したり、「頑張っていこうぜ」とも言わないタイプ。なんですけど、歌詞を通して優亜ちゃんの人間性を垣間見ると言いますか、深い思いが伝わってきます。実際、「こういう気持ちでこの曲を作った、その背景には何かしら意味があるはず」と、毎回のように考えさせられます。優亜ちゃんは、けっして人前で弱音を吐かない人。わたしは『mu-these』を通して、一緒に同じ道を走り続けようという前向きな思いを受け取りました。

植竹優亜  人って、100褒められても、一つ嫌なことを言われたら凹んじゃうじゃないですか。それって、とても悲しいこと。わたしは、いい言葉や嬉しい経験を大事にしていきたい性格。そういう気持ちを胸に、『mu-these』を通してみんなの背中を押せたらいいなと思っています。


まさか、マイクに向かって「Darling」と言う日が来るとは思ってもいませんでした(笑)。


――『lovegram』は、7人体制になっての初の新曲になりました。

植竹優亜  7人編成になって初めてライブで披露した新曲も、『lovegram』でしたね。新メンバーが加わり、わたしが一番影響を受けたのがSNSの使い方。私は意外にもSNSには疎い性格。でも新メンバーたちは若いこともあり、SNSに精通しているんですね。今、よく活用しているInstagramも、新メンバーたちに使い方をいろいろ教わりました。タイトルの『lovegram』は、InstagramとLOVEをかけあわせた造語。恋の思い出を前向きに振り返られたらという思いを持って作りました。
  アンダービースティーの恋愛ソングの場合、悲しいか切ない内容が多いから、たまには明るいハッピーエンドの歌詞や曲調にしたいなと思って、この『lovegram』が誕生しています。ぜひファンの方々も『lovegram』を聴いて幸せな気持ちになってくれたら嬉しいです。

――「愛してます 愛してます」と連呼する冒頭の始まり方が、めちゃ嬉しいインパクトを持っていました。

植竹優亜  アンダービースティー史上最高に幸せなラブソングになりました。今後、これ以上に幸せなラブソングは…なかなか出てこないと思います(笑)。

――アンダービースティーにとってハッピーエンドのラブソングは…。

植竹優亜  珍しいです。アンダービースティーの場合、曲調が激しいこともあり、どうしても別れの感情など、エモーショナルな書き方をしてしまうことが多いから、『lovegram』のような「愛してます」という言葉を記すこと自体なかなかないんですね。それに、今のメンバーの歌う声も、みんな切ない曲のほうが合います。実際に『lovegram』の中で歌っている「愛してます 愛してます」の歌声も、可愛い声ではなく力強いんですね。そこが、アンダービースティーらしいんでしょうね。

――「愛してます 愛してます」を歌っている、莉南さんと友夢さんの思いも聞かせてください。

今井莉南  わたしは、力強い歌声の中にも自分なりの可愛いさを頑張って出しながら、ライブではみんなに向けて「愛してます」と歌っています。

春乃友夢  わたし、『lovegram』を初めて聴いたとき、「なんだ、この曲は!アンダービースティーらしくないじゃん」と思いました。だけど、どんどんハバンドサウンドに変貌してゆく様や、バンドで演奏したときにも映えそうな楽曲と感じたことから、「やっぱし、これもUBロックだ」と思えました。
  歌詞についてですが、「愛してます」という歌いだしは、すごくインパクトがあっていいなと思いましたけど。その言葉を、インパクトを持ったうえでどう歌えば良いのか、そこはいろいろと考えました。歌詞に記された幸せなラブソングについてですが、確かに普段は恰好言い姿を見せていますけど。ステージを降りれば、メンバーみんな普通の女の子。この曲の女の子のような「可愛い」や「好き」という感情も、「やきもちを妬く気持ち」だって持っています。そういう素顔の私たちの面も、そこから感じてもらえたら嬉しいです。

――「愛してます」の言葉もですけど、「Darling Darling あなたがいい」の言葉も強烈なインパクトを持って胸に響きました。

春乃友夢  まさか、マイクに向かって「Darling」と言う日が来るとは思ってもいませんでした(笑)。だから、すごく衝撃的でしたけど。その言葉がメロディーに乗ったとき、すごく映えるんですね。正直、最初は歌うのに恥ずかしさも感じていましたけど。今はそこも力強く歌っているくらい、この曲もアンダービースティーの可能性を広げてくれました。『灼熱ECSTASY』が表の名刺なら、裏の名刺は『lovegram』くらいにわたしはこの曲を受け止めています。

植竹優亜  もちろん、歌詞や言葉自体の意味も大事ですけど。メロディーと重ねたとき、耳馴染み良く印象に残る言葉も、楽曲として大切だとわたしは思っています。それに、対バンの短い時間の中、こういうインパクトを放つ曲があったほうが、聴いた人たちの耳にも残るじゃないですか。『lovegram』は曲調も恰好いいですし。だからこそ、この曲なら「愛してます」や「Darling Darling あなたがいい」などの言葉も生きるなと思って使いました。


『灼熱ECSTASY』で不倫していた人が、『YNBK』で心を病みなからちも、『mu-these』で自分の道を信じて進んだ結果、『lovegram』で幸せな恋を求めていきますからね。


――今回のシングル盤を通して、またアンダービースティーのいろんな新しい面を発見できた気分です。

春乃友夢  『灼熱ECSTASY』で不倫していた人が、『YNBK』で心を病みなからちも、『mu-these』で自分の道を信じて進んだ結果、『lovegram』で幸せな恋を求めていきますからね。

植竹優亜  そういう捉え方もありだね。みなさんも、1曲1曲いろんな聴き方をしていただきたいし、どれか1曲でもいい、聴いた人の胸に刺さってくれたら嬉しいなと思います。ライブも数多くやっていますから、ぜひ、直接、生で曲にも触れ、そこでもいろんな思いを感じてください。


TEXT:長澤智典

<インフォメーション>

アンダービースティー
「灼熱ECSTASY」

2023年2月1日(水)リリース
エイベックス・エンタテインメントよりメジャー流通

A-TYPE

ジャケ写

 

『灼熱ECSTASY』
『YNBK』
『mu-these』

B-TYPE

ジャケ写
『灼熱ECSTASY』
『YNBK』
『lovegram』

 


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