FEATURE

2022.03.03
OMNI666

自分もアイドルが好きだし、アイドルが消耗品扱いされているのも感じていたので、それはすごく嫌だなと思って。この子たち一人一人の人生にしっかりドラマがあるからこそ、それを伝えていきたい。 OMNI666インタビュー3

 【にんげんはきたない!!】をコンセプトに活動中。【轟音で人間を吐き出す激情型落伍者集団】が、「OMNI666(オムニシックスシックスシックス)」。2021年11月より経験を重ねるために行い続けてきたライブ経験を踏まえ、3月1日より本始動した。メンバーは、橋本桃果・一ノ瀬怜・夜神乃空・雅の4人。
  OMNI666のプロデュースを担うのが、NoGoDの団長。楽曲提供やサウンド・プロデュースという上辺だけの関わりではなく、団長はメンバーの育成から行い、OMNI666にまつわるすべてを細かく注視、その活動を担っている。
  このたび、OMNI666のメンバーとプロデューサーの団長との対談を実施。その模様を3回に渡り、お伝えしたい。


(1回目は、こちらから)
(2回目は、こちらから)


interview with omni666

アー写


現在、配信中。「B_N_I_D」に込めた想い。


――OMNI666は、3月1日より正式始動になりました。

団長:この記事が出るころには、正式なアーティスト写真を発表し、正式な衣装姿でライブを始めているはずです。それまでは、とにかく現場に出して経験を重ねないと駄目だと思い、ひたすら現場経験を積ませました。衣装も「Tシャツでいい。Tシャツですらキラキラできない奴は何着たって輝けねぇから」という理由からTシャツ姿でやってきましたけど、逆にTシャツ姿が様になってきちゃって、普通の衣装のときに動きづらかったらどうしようっていう心配もちょっとはあるけどね。

――OMNI666の本始動に合わせ、ライブでも歌っている曲たちの中から、今回は3曲配信リリースもします。

団長:サブスクも3月1日より解禁します。まずは、ライブでもメインで披露している3曲を解禁。楽曲には自信がある。多分、アイドル業界の中でも一番音が良いと思っているからこそ、少しでも多くの人たちにOMNI666の楽曲を知ってもらいたいなと思い、配信リリースを決めました。

――当たり前ですけど、団長の音へのこだわりは深いものがありますからね。

団長:楽曲と音に対するこだわりはすごくある。最初、とある運営さんがいつも使っている東京のレコーディングスタジオで歌を録ったんですけど、仕上がりがゴミクソすぎて(笑)。「アイドル業界ってこんなに音に対してこだわりがないんだ」とすごく身に染みて。そこから、NoGoDの音源も作っている、うちのプロダクションが運営している横浜の濱書房でミックスし直しました。おかげで、120倍音が良くなりましたからね。

――せっかくですから、配信リリースする3曲について語っていただけますか?

橋本桃果:「B.N.I.D.」「ニンゲンキタナイ!!」「ヒカリノアメ」、それぞれの歌割を決めたときに、全部わたしが出だしの歌の担当になりました。曲の出だしということは、自分がその曲のスタートダッシュを決めるわけじゃないですか。中にはゆっくりめの曲もあれば、強い楽曲もあるように、それぞれの曲に合わせて感情移入しながら歌うのがすごく楽しいです。ただ、「ヒカリノアメ」はサビ歌始まりだから、わたしがコケたら全コケなんで、そこは気をつけています。

――この曲のここを聞いてほしいなど、楽曲の魅力も聞かせてください。
                                           
橋本桃果:OMNI666として一番始めにもらった曲が「B_N_I_D」で、自分的には一番思い入れが強くある楽曲です。歌詞の内容も「アイドルなめてんの?」みたいな曲だから、聴く人によっては、「うちの推しメンの方が一番だし」と思う人もいるかも知れないですけど、「やっぱし、うちらが一番だよな」と思いながら歌ってるから、そこも聴いてほしいです。

――せっかくなので一人一人聞いていきましょうか。

夜神乃空:「B.N.I.D.」は、2番でわたし、けっこう歌割多く歌わせてもらっています。中に、めちゃくちゃいい見せ場があるので、そこに注目してください。「B.N.I.D.」は、いろいろと考えさせられる楽曲。「B.N.I.D.」はとくに歌詞に注目してください。「OMNI666はこういうことを伝えたいんだよ」というのを伝えている楽曲です。

――次は、雅さんかな。

:初めて音源を聴いたときから、どの曲も格好良かったんで、ステージで歌うのが楽しみになっていましたし、実際歌ってみても、どの曲も楽しいです。

――最後は、怜さんですね。

一ノ瀬怜:わたしは、「ヒカリノアメ」が一番好きです。今回リリースする3曲とも、今後OMNI666が大きくなって、いろんな人たちに見てもらいたい思いをぎゅっと詰め込んでいます。「B.N.I.D.」は一見、アンチな曲に聞こえそうだけど、OMNI666の伝えたい想いを濃縮しているから聴きごたえのある曲だなと思います。中でも、「私だけ見てよ」って歌詞が好きです。その言葉に想いがぎゅっと詰まっている感じがしていて、すごく好きです。


現在、配信中。「ニンゲンキタナイ!!」に込めた想い。


――「ニンゲンキタナイ!!」は、どんな楽曲ですか?

橋本桃果:最初聴いたとき、コロコロコロコロしてて「何?」と思いました。でも歌詞をちゃんと聞くと、これはファンの方へ向けての歌なんですけど、「なにやってんのー」みたいな。そんな歌ですけど。でもサビでは……

団長:語彙力なさすぎ(笑)。

橋本桃果:(笑)。わたしは、この曲が一番好き。「ニンゲンキタナイ!!」はサビが本当に爽快。開ける感じがして一番好きです。

夜神乃空:「ニンゲンキタナイ!!」の歌いだしは、自分がOMNI666のファンの立場だったら、けっこうグサッと来ると思います。頭の部分の歌詞だけを取ったら、もし自分がファン側の気持ちだったらすごく嫌な感じがします。でも、サビになった瞬間、一気に展開していく。そこで一気にアイドル曲っぽくなっていくところもいいんですけど。わたしが一番好きなのは、サビが終わった後のところ。とくに「生きる理由も目的もないこのまま死んでいくなら」という歌詞を歌ってると、泣きそうになるくらい一番感情移入しやすいです。わたしは、自分と歌詞を重ねてゆく性格。この3曲の中で一番感情的になって歌っているのが、「ニンゲンキタナイ!!」の一番最後の歌詞になります。

:歌も歌詞も、すごく共感するものが多くて、わたしも「ニンゲンキタナイ!!」が大好きなんですけど、中でも、「ニンゲンキタナイ!!」のギターがすごく好きで。わたし、ちょっとだけギターを弾けるから、いつか弾いてみたいなと思いながら歌ってます。

一ノ瀬怜:私たちが普段ライブで着ている衣装の後ろに書いてあるキャッチコピーが、「ニンゲンキタナイ」。ライブの一発目でも、「ニンゲンキタナイ!!」から歌いだすことが多いです。すごくインパクトのある歌詞から始まって、そこから、みんなの伝えたいことを次々と歌いだします。サビにも想いがぎっしりと詰まっていれば、一人一人の語りパートもあってと、すごく良い曲です。


現在、配信中。「ヒカリノアメ」に込めた想い。


――「ヒカリノアメ」は、どんな楽曲ですか?

橋本桃果:「ヒカリノアメ」は、本当に自分が届けたいことを歌っている曲。ステージに立っている時の自分の歌って感じがしています。

――みなさん、それぞれの楽曲を自分の気持ちと重ねながら歌っているんですね。

橋本桃果:この3曲を歌ってると、多重人格みたいになっちゃいます。でも、3曲とも本当にファンの方々に聴いてほしい曲たちばかりです。
           
夜神乃空:わたし、この3曲の中で「ヒカリノアメ」が一番エモいなと思ってて。ファンの方の心にも、とくに響く楽曲だと思います。しかもケチャもあって、ファンの人たちがライブでもノリやすいです。対バンライブで歌ったときにも、一人一人のソロをアピールできて、ゆったりめの楽曲で歌詞も伝えやすいから、私はすごく好きです。わたしは吹奏楽でフルートを吹いてましたけど、音もとても綺麗だから、「フルートで「ヒカリノアメ」吹いたらめちゃくちゃ綺麗だろうな」ということも考えてしまうように妄想が膨らむ楽曲です。

:「ヒカリノアメ」は、いつもはライブの最後にやっている曲なんですけど、この曲が始まると、もうすぐライブが終わっちゃうと思ってしまいます。ライブって,毎回のステージごとに自分の力の全てを出し切らなきゃいけないじゃないですか。だから「ヒカリノアメ」のソロパートで歌っている「閉ざされた場所 限られた命に 今できること」という歌詞を歌うたびに自分の心情にリンクしてきます。

一ノ瀬怜:今まで活動していた中でも、そう。アイドルって、唐突に終わっちゃうことが多い。いつ終わるかとか、いつ無くなってしまうか、正直わからない。今のご時世はとくに、アイドル活動を続けるのが厳しい環境。その中で、いつ終わるかわからない仕事をしてるっていうとあれですけど。だからこそ今しかできないというか、その日にしかできないアイドルの輝いている姿をみんなには見てもらいたい。そういう想いが「ヒカリノアメ」には籠もっています。曲調も王道で、聴きやすくて響きやすい曲だと思うから、いっぱい聞いてほしいです。


ここからどう走り出せるかはみんなの力次第。


――団長の「B.N.I.D.」「ニンゲンキタナイ!!」「ヒカリノアメ」への想いも聞かせてください。

団長: OMNI666の端から端までをわかりやすく伝える曲ということで選びました。自分が書く歌詞は、どれも基本は等身大というか。同じステージに立つ人間として感じる想いを、すべての楽曲へ投影しています。自分もやっぱしアイドルが好きだし、アイドルが消耗品扱いされているのも感じていたから、それはすごく嫌だなと思って。この子たち一人一人の人生にしっかりドラマがあるからこそ、それを伝えていきたい。
  NoGoD自体がそうですけど、自分はメッセージ性のない歌は作らない。それは、OMNI666にも言えること。その中でも「」B.N.I.D.「ニンゲンキタナイ!!」「ヒカリノアメ」の3曲は、そのメッセージを一番わかりやすく伝えていける曲たち。まさに、OMNI666の芯となる想いや姿がこの3曲には籠もっていますし、現状、この3曲を聴けばOMNI666のことがわかるはずです。

――今も積極的にライブ活動していますが、本始動後は音源を引っ提げつつもっと攻めていくぞという意識でしょうか。

団長:そうですね。そのためにはもっともっとスキルを上げないと、この世界では戦えない。せっかく衣装姿を発表するのに、その衣装に着られちゃうことになってしまったら本末転倒なこと。衣装なんて正直なんでもいいんですよ。私服だろうがすっぴんだろうが、それでも戦える人は戦えるんですけど。衣装姿も、一つの魅力を発揮する手段であり、キラキラした姿を見たいお客さんもいるからこそ、そういう部分の需要にも応えたつもりです。でも、最終的に引き込むのは人の力と音楽の力。衣装はそれの入口でしかない。
  これからの活動についてですが、別に焦ってはいないです。衣装を着て本始動したから、その後にアルバムを出して、ワンマンをやりましょうみたいな、生き急いでる昔のヴィジュアル系みたいな動きをするつもりはないです。身の丈にあってない動きをして売れてるように見せる。そんなのって見りゃわかるんですよ、OMNI666はそういう風にはしたくないからこそ、まずは自分たちの力だけで、どこまで動員を増やしていけるのかを見ていきたい。毎回のライブの動員が20人や30人とコンスタントにいけるようになってから、ようやく次のステップに進めること。そこへ行くまでにひたすら練習して、特訓して、いろんな人たちのライブを観て打ちのめされて、そのうえで成長していってほしいなと思います。
  今、ようやくOMNI666をスタートラインに立たせてあげられた。そのスタートラインに立ったまま動かずに失格になるか、走りだせるか。走りだしても途中でコケるのか、ゴールできるのか、ゴールしたけど結果がいいのか悪いのか。ここからどう走り出せるかはみんなの力次第なので、お願いしますっていう感じですね。

――最後に、メンバーそれぞれ本始動への意気込みをお願いします。

橋本桃果:本始動からスタートするんじゃなくて、本始動は通過点っていうか。始動したからといって「よっしゃ始まるぞ」って言う感じじゃなくて、OMNI666としてはもう始まっている。ただ、このままだったら本始動してもまだまだ力が足りてないので、頑張ります。

夜神乃空:本始動になったからなんか変わるっていうんじゃなくて、私は一回一回、そのときのライブごと、その日しか来てくれない人もいるだろうし、その一回きりで終わっちゃう人もいれば、ずっと続く人もいるないですか。本始動になってから衣装も出来て、曲も増えて、そこの段階から見る人もいる。そこは、いろんな人たちがいると思います。でも大事なのは、一回一回のライブの価値。みんながこの日のライブも良かった、また次のライブも見たい」と思わせられるライブをもっと作っていきたいです。

:楽しいライブをするので、よろしくお願いします。

一ノ瀬怜:4人全員と団長も含め、チームで駆け抜けてきたし、これからも駆け続けます。いろんな人たちがOMNI666の音楽に触れる機会が増えればいいなと思っています。頑張ります。


TEXT:長澤智典

 

<インフォメーション>


アー写

【にんげんはきたない!!】
轟音で人間を吐き出す激情型落伍者集団「OMNI666」

OMNI666 twitter
https://twitter.com/OMNI666_2022

橋本桃果 @mmk__peach__
一ノ瀬怜 @reso_lv666
夜神乃空 @Noa_Yagami_1208
雅 @omni_miyabi

OMNI666YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCE5WQDfLex-v2mBZs0FJpDw

ライブスケジュール
https://timetreeapp.com/public_calendars/omni666

 

特集FEATURE

FEATURE
最新記事更新日 2024.04.19
ガルポ!ズ LIVE レポ
最新記事更新日 2024.04.16
ガルポ!ズ INTERVIEW