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unSeaインタビュー・前編 「ここで夢をあきらめたら、わたしの中には後悔しか残らないな」とわかったし、その後悔を残したまま地元に帰るのは絶対に違うと思ったことで、「続ける」という選択肢を取りました。
unSeaが、まなみ・みのり・りなの新体制として、初の配信シングル『未来へ』をリリース。3月20日と21日には、1日2本、計4本に及ぶ「2days ONEMAN LIVE "Sun Go Show"」をunravel TOKYOで行う。内容も、3/20(木.祝)にまなみプロデュースによる「Collaboration Live」と、りなプロデュースによる「Non Stop Live」を。21(金)には,みのりプロデュースによる「Acoustic Live」を1日2公演実施。未来へ向けて3人が今どんな気持ちを胸にしているのか、2回に分けてじっくりと伺った。
その先にいろんなことが起きるなんてまったく想像もしていなかったから、想定外の展開が起きるたびに、目の前の状況や環境へ対応していくので精一杯だったし、メンバーとも「どうしよう」と話すことがめちゃめちゃ増えました。
──unSeaは、一時期、まなみさん・みのりさんの2人体制で活動をしていましたよね。あの頃は、どんな気持ちでいました?
まなみ unSeaを8人編制で立ち上げたときは、まさかメンバーが2人だけになるなんて想像もしていなかったどころか、unSeaとして動きだしたときは新しいことへ挑戦していけるからわくわくしていました。当時は、その先にいろんなことが起きるなんてまったく想像もしていなかったから、その後、想定外の展開が起きるたびに、目の前の状況や環境へ対応していくので精一杯だったし、メンバーとも「どうしよう」と話すことがめちゃめちゃ増えました。
▲まなみ
みのり 当時から、(沖縄在住のメンバーがいることで)状況によっては2人だけでライブ対応をしなきゃいけないときもあったから、2人体制でのライブは2024年の始め頃から行ってはいたことでしたけど。それも、通常のスタイルでライブをやることが前提にあったうえで対応していたことでした。それが、完全に2人だけになった時期が2ヶ月くらい続いたのかな?
▲みのり
まなみ 5人体制の最後が7月15日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEで行った1周年記念のワンマン公演で、その後から10月6日にunravel TOKYOで行った新体制お披露目公演までの時期だから、2ヶ月半くらいは2人体制でライブをやっていましたね。
──1周年公演で、3人が卒業。その頃から、新体制へ向けての準備は始めていたのでしょうか?
みのり いえ、まったくです。5人で活動をしていく道をずっと模索していました。でも、どうしても5人では続けることが難しいいろんな事情や理由が生まれ、沖縄在住の3人は1周年公演を最後に卒業という形になりました。ただメンバーみんな卒業をするギリギリまでいろんな可能性を模索していたし、私たち2人も、きっと大丈夫という気持ちでずっと活動をしていたから、正直、その先のことは何も決めていませんでした。
──でも、いろんな物理的な事情や環境によって、3人は卒業をする形になってしまいました。
みのり 誰が悪いわけではなく、仕方のないことでした。ただすでにその先のスケジュールも決まっていたし、私たちもunSeaとしての活動を止めるわけにはいかなかったので1周年公演以降は2人のunSeaとして活動を継続してきました。ただ、その期間中わたしとまなさんとの間でも、事務所の人たちとの間でも、「今後、unSeaをどうしていくか」という話し合いは何度も繰り返しました。その中に「unSeaを止める」という選択肢も出ていました。そんな中、いろんなご縁があって「unSeaのメンバーとして活動をしたい」と言ってくれたりなちゃんとの出会いもありわたしもまなさんも、「もう一度unSeaとして頑張ろう」という気持ちになり、3人の新体制として新たなスタートを切りました。
「まなさんの人生なんだから、最終的にはまなさんの判断に任せるから」と言いました。
──過去にも、「活動を止める」という選択肢を考えたことはあったのでしょうか?
まなみ unSeaとして始めて以降も、わたしとみのちゃんに関しては、まなみのりさ時代も含め、いろんな大変なことが起きるたび、「今後、このままでいいのか?」と思うことはありましたけど。それでも「辞める」という選択肢を持つことなくずっと続けてきました。
これは、わたし自身の気持ちになりますけど。新たにunSeaを始めたときは本当に希望に満ちていたぶん、2人体制になったときは、「なかなか上手くいかないながらも、ここまで頑張ってきたしなぁ」という想いや、30代という年齢的なこともあって、「活動を続けたい」気持ちと「地元に戻るという選択肢もあるかな」と両方の想いがぶつかりあい、葛藤をする日々もありました。それは、年齢を含めた焦りもあっての思いでしたけど。2人で活動をしている時期は、正直、いろんな選択肢を頭の中で巡らせていました。
──それでも、まなみさんとみのりさんとの2人の絆は深いだけに、なかなかそこへ至ることはなかったんじゃないですか?
まなみ これは変な意味ではなく、「絶対にこの2人で続けなきゃ」という気持ちは、お互いに持ってはいないと思います。unSeaを始めるときも、「絶対に2人で始めよう」ではなく、お互いに想いが同じだったことから一緒に始めた形でした。もちろん、互いに一緒に続けたい気持ちはありますけど。2人だけになってしまったこの時期はとくに、未来について2人で話しあうことは本当に多かったです。
──みのりさんは、ずっと表現者としての道を求め続けている人だから、「辞める」という選択肢を持つことはなかったんじゃない?
みのり 格好よく言えばそうなりますけど。「辞める勇気がない」というのが、今も続けている大きな理由かも知れないです。
──そこ、深く知りたいです。
みのり わたしの場合、小学生のときから歌とダンスしかやってこなかった人生です。そんなわたしから歌とダンスを失くしたら、何ができるのかわからないなという気持ちがまず前提にありました。今の表現者としての道しかないからこそ、何があっても「続ける」「続けたい」という気持ちを持ち続けていられました。年齢を考えたら、いくら自分が続けたいと思っても、まわりの環境や、「続けたい」という気持ちだけではやっていけるものではないことは自分でもわかっていました。だから、まなさんが年齢のことを考えたのもすごく理解できます。それに自分の人生って、誰かに言われて左右されるものではなく、結果が何であれ、自分で決めてこそ納得がいくし、責任がもてるんじゃないかなって思うんです。だから、まなさんといろいろ相談をしていた時期も、「わたしはもちろん一緒にやりたい。でも、自分の人生なんだから、最終的にはまなさん自身で決めたことに私は賛成するからね」と言っていました。
まなみ みのちゃんは、どんな状況下へ置かれても絶対に続ける強い意志でいてくれたし、そのうえで「一緒にやりたい」ともずっと言い続けてました。わたしが何度も「もうきついかも知れない」と想いを零すたびに、みのちゃんは「わたしはこういう想いだから続けるし、一緒に続けたい」とわたしに伝えれば、同時に、「わたしは辞めてほしくはないけど、でも、「辞める」という判断を止めない。だって、それは"まなさん自身の人生"だから」ともずっと言い続けてました。
──その葛藤があったうえで「続ける」を選択したから今があるわけですが、悩んだうえで「続ける」と決めた理由も、良ければ教えてください。
まなみ 正直ギリギリまで悩んだし。両親に相談したときも、「もし帰ってくるなら待ってるから」と言ってくれたように、「地元に帰る」という選択肢が濃厚になっていた時期もありました。それでも踏み止まったのは、「あんなに想いを寄せてくれるみのちゃんの気持ちを裏切ってしまった」「事務所の人たちの期待に答えられないままで終わってしまった」など、「ここで夢をあきらめたら、わたしの中には後悔しか残らないな」とわかったし、その後悔を残したまま地元に帰るのは絶対に違うなと思って。だから、「続ける」という選択肢を取りました。
みのり まなさんから「続ける」という言葉を聞いたときは、「絶対に続けてくれると信じてたよ」と言いました。このタイミングでりなちゃんが「unSeaで活動をしたい」と言ってくれたことも大きかったと思います。もし、そのタイミングがずれていたら、こういう決断にはなっていなかったかもしれないです。
デビューに向けて一緒に練習をしていく中、「2人とも、なんかおかしいぞ??」と思い始めました(笑)。
──りなさんは、unSeaのことは知っていました?
りな わたしも以前にアイドル活動の経験があれば、みずから卒業を選んだ経験もあったから、ふたたびアイドル活動を続けていくのか、正直決め兼ねている面はありました。そんな時期に今の事務所の方と出会い、いろんなお話をしていく中、「一緒にやってみないか」と誘われ、その時期に、5人体制が最後となったunSeaのワンマン公演を見せていただきました。そのときから「すごくいいグループだ」と思っていましたけど。ただ、その時点では、まだ何も決まってはいませんでした。そんな中、unSeaが新たにメンバーを探してるとお聞きし、お2人と一度お会いしたんですね。お2人と直接話をしたときに、しっかりとした意志を持って活動をしていることを知れたし、2人の雰囲気も良かったし、unSeaを支えているチームの方々も本気でunSeaのために動いている想いが伝わってきたから、「ここでもう一度夢を追いかけてみたいな」と思ってメンバー加入を決めました。
▲りな
──りなさんが一番年下ですけど、3人の中で一番しっかりしていますよね。
りな その評価、ありがとうございます(笑)。
──お2人の姿をライブで見たときや初めてお会いしたときと、実際に接しだしてからでは、それぞれの印象も変わりました?
りな ライブだと、2人ともバチバチに歌って踊ってと格好いい姿を見せているじゃないですか。見た目も大人だし、初めてお話をしたときは、2人とも優しく接してくれて、「ここ、平和だなぁ」と感じていたし、そこは今も変わらない印象ですけど。でも、デビューに向けて一緒に練習をしていく中、「2人とも、なんかおかしいぞ??」と思い始めました(笑)。
──そこ、すごく気になります。
りな 自分も、どちらかというとおかしいほうだし、けっしてしっかりしているわけじゃないから、そんなこと一度も言われたことのない人という前提があってのお話になりますけど。2人とも節々に出てくる言動が、おかしいんですよ。よく「発言がおかしいよ」と言われるわたしが、「なんか、発言がおかしくない??」と思うくらいの人たちなんです。たとえばみのりさんなら、「究極の二択」の質問をめちゃめちゃしてくるんですよ。
──それは、どんな質問なんですか?
りな 最近だと、「もふもふのコートを着て過ごす夏と、ほとんどTシャツだけの姿で過ごす冬と、どっちがいい?」とか。それに対して「これこれこうだから」と考えたうえで答えると、さらに「ちなみに夏は靴下も履くけど、冬は裸足だから。そのうえで、どっち??」とか、答えるたびに難癖…じゃなくて、難題を突きつけてくるんですね。正直、意味わからなくないですか??(笑)。
でも、最初に「この人の言動おかしい??」と思ったのは、まなみさんでした。まなみさんは、スタッフの人たちにトークでいじられることが多いんですけど。そのときは、まなみさんも大好きなディズニーの話をみんなでしていたんですね。最初はディズニー話で盛り上がっていたのに、スタッフさんが「ディズニー好きってことは、ミニーちゃんも好きでしょ」とまなみさんに言ったところ、それまでふわふわっとしていた雰囲気から急にスイッチが変わって、「女の子だからミニーちゃんが好きと決めつけるのはどうなんですか?!」と、突然怒りだしたんです。わたし、「えーっ、どういうこと??」と驚けば、スタッフの方々も「怖っ!!」となっちゃって。
まなみ もちろん、ミニーちゃんも好きですけど。 わたし、ミッキー愛が本当に凄いし、推しがミッキーだからこそ、「女の子だからミニーちゃんが好きでしょ」と決めつけるように言われたことで、「わたしは本当にミッキー愛が強いんだから」という気持ちから、「そんな浅い愛じゃないんだから」と憤慨し、熱く語ってしまいました。
りな そういう言動の数々を目の当たりにしてると、「なんかおかしいぞ」となりますよね(笑)。わたしもけっして普通の感覚ではないけど、この3人の中にいると、意外に普通に見えてくるんですよね(笑)。だからと言ってそれが嫌じゃないのは、自分も2人と同じ匂いや感覚を持っているからなのは間違いないです。
まなみ それは感じる。3人とも割と似た空気を持っている中、同じ空気の中でそれぞれに誤差というか違いがあるから、その異なる感覚も含めて、ちょうどいい按配なのかも知れない。
みのり そうだね。空気感が一致しているからこそ、この関係が成り立っているんだと思う。
りな 基本的に「面白い」や「格好いい」と思えるものは、みんな一緒ですもんね。
中途半端なライブをやるくらいなら、たとえ覚えるのか大変でも、曲をいっぱい覚えて毎回いろんな面を見せれたほうが、ファンの人たち自身も楽しめるじゃないですか。
──りなさんのお披露目公演を行ったのが、10月6日。この取材時点(12月24日)でも、まだ3ヶ月経っていませんよね。なのに、すでにものすごく濃い日々を過ごしていません?
みのり 取材時点で3人体制はまだ2ヶ月半くらいなのに、お披露目公演を合わせたら、すでに3回ワンマン公演をやっていますからね。毎回覚える曲数が多いにも関わらず、りなちゃんは短期間で曲を今も覚え続けています。
まなみ 私たちも、10月から結果的に毎月ワンマンをやる形を取ったことで、いろんな面を見せたいからと毎回演目を変えれば、最近では、まなみのりさ時代の楽曲もカバーしているんですね。正直、覚える曲数が多いから絶対に大変なんですよ。なのにりなちゃん、「きついです」「覚えられません」とはけっして言わない。むしろ、私たちが心配しても「やれまーす」「大丈夫でーす」と言葉を返してくるからね。
みのり そこは、本当に頼もしいよね。
りな だって、ライブをやるのが楽しいですもん。それにわたし、ダサいライブはしたくないんです。中途半端なライブをやるくらいなら、たとえ覚えるのが大変でも、曲をいっぱい覚えて毎回いろんな面を見せれたほうが、ファンの人たち自身も楽しめるじゃないですか。
──その気合と根性が素敵だなと思います。それにしても、なぜ3ヶ月連続でワンマン公演を行おうとしたのかが気になります。
みのり 勢いを付けて突き進んでいきたい気持ちが、とにかく強くありました。すでに2025年3月にも、2日間で4公演という、内容を変えたワンマン公演が決まっています。3人でのお披露目公演から3月のワンマン公演まで、すべて同じ規模の会場で行っています。「何時だってソールドアウトできる」くらいにまで成長した姿を示したい思いからでした。一歩ずつ着実に進んでいって、そこから少しずつ規模を上げていきたいなと思っています。
──12月に行ったワンマン公演は、しっかりSold Outさせましたよね。
まなみ あのときは、ひと際嬉しかったです。というのも、unSeaにとって2024年は、一つ成し遂げても、新たな障害や壁が立ち塞がるなど、思ったように進まないどころか、活動を日々進めること自体に必死だったくらい、本当に歩むことの難しさを感じた年でした。だけど、3人体制になった今は、変な心配をすることもなく、「ここに向けて頑張ろう」と目標を掲げたら、そこへ向け、3人が一丸となって進んでいける。私たちもそうだったけど、不安定だった時期のunSeaを見続けてきたファンの人たちは、同じように不安を覚えながらも応援をしていました。だけど今は、変な心配をすることなく純粋にunSeaのライブを楽しんでくれているし、その空気がどんどん広がって、結果、会場をSold Outするまでの状態へ持ち直すことができました。今は3人とも、もっともっとここから進化していけるという自信しかないです。
TEXT:長澤智典
<インフォメーション>
unSea New Digital Single「未来へ」
作詞・作曲 Alie Music Works
編曲 Takumi Hoshiyama
http://linkco.re/y8bD7cbR
2days ONEMAN LIVE 開催!
《公演概要》
2025年3月20日(木/祝) and 21日(金)
unSea ONE MAN LIVE “Sun Go Show”
会場:unravel TOKYO
(〒106-0032 東京都港区六本木4丁目11−11 六本木Gmビル B1F)
◇2025年3月20日(木/祝)
『Collaboration Live』
Open14:00/Start14:30
◇2025年3月20日(木/祝)
『Non Stop Live』
Open18:00/Start18:30
◇2025年3月21日(金)
『Acoustic Live』
1st Open15:00/Start15:30 / 2nd Open18:30/Start19:00
チケットURL:https://t.livepocket.jp/t/ia86l
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