FEATURE

2024.01.05
Bitter & Sweet

Bitter & Sweetが12月31日に行った「Bitter & Sweet 10th Anniversary LIVE2023」公演をレポート!!

 Bitter & Sweetが、12月31日に原宿RUIDOを舞台に、自分たちの10年間の歩みを振り返るスペシャルなライブ「Bitter & Sweet 10th Anniversary LIVE2023」を、昼夜2公演行った。ここでは、昼公演の模様をお届けします。

 

1

 

 Bitter & Sweetの2023年最後を飾るライブは、10年間の歩みを楽曲に乗せて遡るように進んでゆく。軽やかでスタイリッシュなSEと観客たちの鳴らす手拍子へ呼ばれるように、2人が舞台へ。

 

  冒頭を飾ったのが、今の季節が似合う、長谷川萌美の作詞による『雪と花火』。愛しい人へ想いを馳せるように、長谷川萌美が優しい声で歌いだす。その歌声のバトンを、同じ心の温度で受け止めた田﨑あさひが繋ぐ。2人の歌声が綺麗に重なり合ったとき、心のスクリーンに真っ白な雪景色が浮かんできた。彼女たちの歌声が、観ている人たちの気持ちを物語の中へ連れだす。2人の歌を語り部に、この曲の間中ずっと、胸の内に映し出されたそれぞれに描く『雪と花火』という物語に想いを寄り添えていた。

 

  同じく、生まれ故郷に想いを馳せ『私が飛行機を嫌いな理由』の作詩を手がけたのが田﨑あさひ。まずは、田﨑あさひがゆっくりと気持ちをフライトするように歌いだす。少しの切なさを抱いたその声へ、長谷川萌美の歌声が優しく寄り添い、美しいハーモニーを描き出す。ライブハウスという空間の中、眩い照明に照らされていたからだろうか、これから故郷を離れナイトフライトしてゆく。そんな一抹の寂しさを覚えながら、2人の歌声に耳を傾け、心を寄り添えていた。胸に切なさを覚えていたのは、彼女たちの歌声の温度が、故郷に置いてきたあの温もりと同じ温度に感じていたから?? 

 


 歌い終わり、思わず2人の口から出た「10周年だよ」という言葉が嬉しい。

2


  ライブは、少しずつ時を遡る。力強く躍動したビートに乗せ『ないものねだり』が流れだしたとたん、フロア中から熱い声が飛び交い、クラップが鳴り響きだす。沸き立つ気持ちのままに田﨑あさひが力強く歌声をぶつける。彼女の熱情した歌へ、優しい声で寄り添う長谷川萌美。強弱の鮮明な2人の歌声が重なり合うことで、生きざまを示した想いへ、温かい心模様を重ねあう印象も覚えていた。2人の歌声へ呼応するように、フロア中からも熱い声が飛び交い続ける。

 

  曲が進むごとに、舞台の彩りも次々と塗り変えられる。切々とした長谷川萌美の歌声を軸に、今度は田﨑あさひが優しい声で寄り添いながら、もどかしい想いを告白するように、2人は『ラブストーリーは始まらない(2022)』を歌っていた。胸をキュッと鳴らす哀愁な歌は、長谷川萌美に似合う表情だ。2人の歌声の特色を生かしながら、巧みに物語にも多彩な感情の彩りを与えてゆく。そこもBitter & Sweetの魅力。痛みも覚える想いを必死に届けるように歌う姿も、胸を濡らす景色だった。

 

  「だけど会いたい なのに会いたい」と長谷川萌美が、そして、田﨑あさひが『だけど会いたい』を歌いだす。互いに歌声をリレーし、ときに美しいハーモニーも描きながら、2人は愛しい人への会いたい想いを歌声に乗せて伝えてきた。先程とは少し異なり、ちょっとだけ感情を抑えながら、その切なささえも少しは消化した想いにして、2人は会いたい人へ向けたあきらめきれぬ想いを歌声に乗せていた。

 

3


  MCでは、先の3曲を歌った当時の思い出を2人で語りあっていた。『ないものねだり』は、まさにコロナ過の時期にリリース。ライブでファンが声を出せない環境の中で歌っていた楽曲を、今は、ファンたちの熱い声を受けて歌えるようになった嬉しさを改めて噛みしめるように伝えていた。『ラブストーリーは始まらない』をふたたび音源化できたことの喜び。同じく、Kiroroの玉城千春が手がけた『だけど会いたい』への思い出も語っていた。

 


 全国各地を細かくまわった、当時のライブツアー。そのときの出来事を振り返った想いを語った上で歌ったのが、『遠いところへ行くのでしょう』。アコギの音色を軸に据えたフォーク調の楽曲に乗せ、最初から2人が澄み渡るハーモニーを魅力に歌いだす。2人は、この曲を通して、この場にいる人たちを旅の仲間として誘い出し、晴れた歌声の風に乗せ、みんなで冒険の旅を始めた。2人の歌声は、まるで全国各地を駆けめぐる風のようにも感じる。フロア中の人たちも、ゆったりと手を揺らしながら、短いこの旅を、笑みを浮かべて味わっていた。

 

112

 次に歌ったのが、田﨑あさひが作詞・作曲を手がけた『君に届け』。この曲では、田﨑あさひが歌唱、そこへ長谷川萌美が合いの手を加えてゆく。田﨑あさひの「君に」の声に合わせ、フロア中の人たちが「届け!!」とコール。胸弾む軽快なポップチューンを、心軽やかに歌う田﨑あさひ。そこへ長谷川萌美やファンたちが熱い熱いコールやかけあいを入れてゆく。ファンたちは曲の展開を熟知しているのか、「あさひ」のエールや、歌詞へのかけあいの言葉もバッチリだ。むしろ、この楽曲の持つ楽しさへ、長谷川萌美とファンたちの歌声のかけあいが、さらに二乗三乗した熱い楽しさを加えていた。ちなみに夜公演では、長谷川萌美が作詞・作曲を手がけた『花風』を披露していた。

 


 ここで、 小片リサと宮崎由加から届いたメッセージが場内中に流れだす嬉しいサプライズも登場。

 

4
 

  後半のライブは、メジャーデビュー曲の『幸せになりたい』から。田﨑あさひが優しい声で歌いだした想いを、長谷川萌美が温かい声で受け止める。幸せになりたい憧れを、2人はしっかりと前を見つめ、未来へ期待を馳せる想いに変えて歌っていた。曲が進むごと、2人の歌声にも熱が漲りだす。サビ歌で2人が「幸せになりたい なんてさ」と歌うたびに、一緒にその幸せの色や形を探りたくなる。ここにいるのは、2人が追い求める幸せの形や色へ、いろんな想いや思い出の色を塗り重ね、彼女たちの心に幸せの明かりを灯し続けてきた人たち。そして今も、2人と一緒に、Bitter & Sweetが探す幸せの行方を追いかけ続けている。その関係性を垣間見れたのも嬉しい。

 

 『月蝕』では長谷川萌美を歌いだしに、田﨑あさひが歌を繋ぎ、2人で想いを交わしながら、美しい歌声の景色を作りあげる。舞台背景には大きな月と無数の星が輝いていた。ロマンチックの月光の下、2人は、少し切なさも胸に抱きしめながら『月触』を歌っていた。語り部のような様で歌う2人の歌声からは、物語に登場する主人公の揺れ動く心模様がありありと見えていた。2人が問いかけるように歌う様に、見ている側の気持ちが吸い込まれてゆく。そんな感覚さえ覚えていた。

 

11


 ライブも終盤へ。フロア中の人たちが、胸弾む2人の歌声に合わせ、熱い手拍子や声を張り上げてエールを送った『ハレルヤ』の登場だ。2人が心を軽やかに弾ませ、笑顔で歌う姿を見ていると、それだけで幸せを覚える。舞台の上、満面の笑顔で「ハレルヤ」と歌う姿に、胸がドキドキする。だから間奏でも、みんなお腹から声を張り上げ、2人に熱い想いを届けていた。心地よく駆ける楽曲の上で、2人の歌声も光を振りまくように駆け続ける。楽しい。そう、楽しいんだ。2人と一緒に手拍子を交わしながら、キラキラと弾けた歌声のシャワーが降り注ぐ中、共に楽しくはしゃぎ続ける。終盤、一緒に歌いあったあの場面も、忘れないよ。

 

  最後にBitter & Sweetは、この空間にさらに熱狂の風を吹かせるように、『Rolling Days(B&S Edition)』を歌っていた。フロア中からも、今まで以上に熱く野太い声が飛び交う、年末の喧騒以上の熱狂が、ここには渦巻いている。2人がくるくると拳を振り回せば、場内中の人たちも拳や手にしたタオルをくるくると回し、この空間へ掛け声と一緒にさらに熱風を巻き起こす。さぁ、このまま2024年に向かって進め、進め、突き進め。この楽しさを、また2024年もBitter & Sweetの2人と共に作り続けようか。落ちサビで、2人に向かって場内中の人たちがケチャをする場面。その後、みんなで思いきり拳やタオルを振り回し、声を張り上げる。その一つ一つの場面が嬉しい思い出になって胸に刻まれた。

 

8
  アンコールで歌ったのが、Bitter & Sweetの始まりを告げた『インストール』。情熱を抱いた楽曲に乗せ、2人が熱情した想いを朗々と歌えば、場内中からも熱い声と手拍子が飛び交いだす。2人のかけあう姿や、彼女たちとファンたちが巧みに声をかけあう様。熱をもって駆け上がる楽曲に乗せて2人とファンたちが思いきり拳を振り回す姿などなど、彼女たちと、この場にいる人たちみんなが、滾る想いを胸に思いきり熱を上げていた。この曲を聴くたびに、身体が熱く騒ぎ続ける。2人に向かって手を伸ばしたくなる。なにより、熱くならずにいれない。そんな熱狂と一緒にライブを終えれたのが嬉しいじゃない。

 

9
TEXT:長澤智典 


セットリスト
『雪と花火』
『私が飛行機を嫌いな理由』
『ないものねだり』
『ラブストーリーは始まらない(2022)』
『だけど会いたい』
『遠いところへ行くのでしょう』
『君に届け』
『幸せになりたい』
『月蝕』
『ハレルヤ』
『Rolling Days(B&S Edition)』
-ENCORE-
『インストール』

 

10


ファンクラブ情報
 昨年ファンクラブ【&】ができました!
 加入はこちらから(https://fanicon.net/fancommunities/5182

LIVE情報
◆Bitter & Sweet Winter Live 2024~New Year~
 【日時】1月14日(日)
 ①開場13:30 開演14:00
 ②開場16:30 開演17:00
 【会場】LIVE STUDIO LODGE (代々木)
 *詳細はこちら(http://bittersweet-official.com/event/detail/795ce3cbe98e13b94dcd203a24b81d0498ad4b41
   
◆Bitter & Sweet LIVE2024 ~Happy Valentine!~
 【日時】2月12日(月・祝)
  ①開場13:30 開演14:00
  ②開場16:30 開演17:00
 【会場】原宿RUIDO
*詳細はこちら(http://bittersweet-official.com/event/detail/5562c438b883fb1af4149df9433516f415d49163

◆Bitter & Sweet LIVE 2024 春一番 東名阪ツアー
【会場・日時】
・2024年2月25日(日)
 Bitter & Sweet LIVE 2024 春一番 IN TOKYO
 会場:渋谷TAKEOFF7

・2024年3月2日(土)
 Bitter & Sweet LIVE 2024 春一番 IN AICHI
 会場:HeartLand(名古屋)

・2024年3月3日(日)
 Bitter & Sweet LIVE 2024 春一番 IN OSAKA
 会場:hills パン工場(大阪)

特集FEATURE

FEATURE
最新記事更新日 2024.12.16
イベント情報
最新記事更新日 2024.11.19
ガルポ!ズ INTERVIEW