FEATURE
全40曲を熱唱。“せれちゅ”こと、上月せれなの9周年 記念公演『UNBREAKABLE』の模様をレポート!!
10代(中学生)の頃から活動を続けてきた上月せれな。彼女が4月23日(日)に、デビュー9周年を記念し、『UNBREAKABLE』と題したワンマン公演を渋谷WOMBで開催した。ゲストに、Brave Mental Orchestraが登場。さらに、ゲストDJ/VDとして、DJネコビートとVJろくますも出演。
ノンストップライブを信条とする上月せれな。この日は、全部で40曲(Brave Mental Orchestraを入れると44曲)を全3ブロックに分けて歌唱。アニソン/アイドルシンガーとして活動している上月せれならしく、ライブは、オリジナル曲の合間合間に、アニソンを中心としたカバー曲を次々差し挟む形で進行していたことを、先にお伝えしておきたい。
「第一部」
SEが鳴りだした時点で、観客たちが大騒ぎ。舞台の上に上月せれなが姿を現し『天地無用!』を歌い出した途端、フロア中の人たちの理性のストッパーが一瞬で外れ、彼女に向かって大声を張り上げ騒ぎだした。終盤には、フロア前方を大きく広げ、観客たちが舞台へ向かって一斉にダッシュしてゆく場面も登場。
その勢いをさらに大きく膨らませるように、上月せれなは『ふわふわ時間』を歌唱。ファンたちと一緒に「ふわふわ時間(タイム)』と歌う場面も登場。観客たちのMIXから幕を開けた『かまってだって!』では、背景に『かまってだって!』を歌う過去のライブ映像を投影。上月せれなの動きに合わせ、フロア中の人たちが拳を振り上げ、大騒ぎし続けていた。
「いくよー!!」の声を合図に飛びだした『Q&Aリサイタル!』では、フロア中の人たちがクラップしながら彼女と歌をかけあえば、楽曲に合わせて声を張り上げ飛び跳ねるなど、すっかり沸き上がっていた。中にはヲタ芸を繰り出す人たちも。アイドルファン/アニソンファン両方が入り交じる上月せれなのライブらしい光景だ。彼女の振りに合わせ、同じ動きをするのは当然。前方へ押し寄せたり、その場でガンガンに飛び跳ねるなど、思い思いに楽しむ景色がそこには生まれていた。
そこへぶち込んだ、『最強メロディー2』。フロア中の人たちが、上月せれなと一緒に「オーオッ!!」と声を張り上げ、これまでの倍増しの勢いで暴れ出す。フロアには、大きな檻の中、野獣と化した猛者共が自由に暴れ騒ぐような様が広がっていた。舞台とフロア中の人たちが同じ動きをしながら一体化してゆくのは、上月せれなのライブではお馴染みの光景。それを現場で感じるたびに、こちらまで理性が消えてしまいそうになる。
「第一部」の後半は、上月せれなの歌ったアニソンナンバー『Higher and Higher』からスタート。背景にはMVも投影。落ちサビでは、フロア中の人たちが後方から一斉に駆け出し、上月せれなに思いを捧げてゆく場面も登場。終盤、彼女に煽られ、フロア中の人たちが飛び跳ねながら大騒ぎする場面も胸に熱い。大騒ぎという面では、続く『ようこそ!ジャパリパーク』では、上月せれなと観客たちが一緒に歌い、掛け合いしながらはしゃぎだす。この曲では、フロア中の人たちが左に右にと一斉にダッシュしながらドッタンバッタン大騒ぎしていた姿も、強烈な印象を与えていた。
ラブリーなパワーをぶつけるように歌った『DAN!GAN!ドリーマー』で作りあげた、頭上高く拳を振り上げる一体化した景色。フロア最前列の人たちは、バーにつかまりガンガン飛び跳ねている。続く『ドキッ!こういうのが恋なの?』では、フロア中の人たちが、上月せれなの誘いへ応えるように「Hi!Hi!Hi!Hi!」と声を張り上げ大熱狂。一度走りだした楽曲は、止まることなく、しかも次々と表情を変えて突き進む。だからこそ、見ている側も1曲ごとに素早く熱狂のテンションを切り換えながらも騒ぎ続けていた。さらに、勢いをアップした『エンドレス土日』では、テンションの高い楽曲に合わせ、上月せれなと一緒に声を張り上げ、拳を突きあげる景色を作りあげていた。それにしても、飛び跳ねる率の高いライブだ。
「むしゃくしゃな心の中~」と、歌始まりの『最悪な日でもあなたが好き。』が流れだす。ドラマチックな、でも勢いを持った楽曲の上で、上月せれなは高ぶる恋する気持ちを「あなたが好き」と大きく声を張り上げて歌っていた。その言葉に向け、フロア中から「オレモー」の声が飛びかえば、彼女と一緒に「大好きだよ」「大好きだよ」と歌をかけあう場面も登場。この一体化した空気の中にいるだけで、めちゃ幸せな気分に包まれていられる。歌心を抱いた『みんなといる世界』でも、背景にMVを投影。上月せれな自身も、歌詞に綴った思いに気持ちを染めあげ、淡いロマンチックな心模様で歌を届けていた。甘くラブリーな世界も、上月せれなワールドを味わううえで大切な要素だ。フロア中の人たちが両手で作ったハートマークを彼女に贈っていた姿も愛らしかった。
「第一部」も終盤へ。飛びだしたのが、カバー曲の『ultra soul』。フロア中から雄々しい叫び声が飛びかう。上月せれなも、いつも以上に雄々しい声を張り上げて観客たちを煽り続ける。お馴染み「Ultra Soul」「Hey!」の部分で、フロア中の人たちが一斉に高く飛び跳ねる一体化した様も最強だ。
上月せれな流の、感情高揚チップチューン『ラストヒーロー』を通して作りあげた、絶叫と無数の拳が突き上がる景色。誰もが、彼女と同じ振りをしながら叫ぶ様がたまらない。熱情した景色を明るく晴れやかな景色の中へ一気に連れだそうと、上月せれなは青春モード満載で『夜明けBrand New Days』を熱唱。フロア中の人たちが、ガンガン飛び跳ねれば、熱いエールをぶつけていた。落ちサビでは、大勢の人たちが手にしたペンライトの光を彼女に捧げていた。フロア中でオレンジや赤の光が大きく波打つ。誰もが、体力の限界など忘れ、無我夢中になって気持ちをぶつけあう景色が、そこには生まれていた。
DJ ネコビート
DJ ネコビートによるアニソンタイムでも、なじみ深い楽曲が次々流れだすことから、フロアのあちこちで、歌にかけあう声やMIXが飛びかえば、曲に合わせて飛び跳ねる場面がずっと続いていた。なんて無限のパワーを備えたスーパーヒーローやヒロインたちなんだ!!
Brave Mental Orchestra
上月せれなもメンバーとして活動しているBrave Mental Orchestraも、ライブに登場。彼女たちは,躍動したパワフルなダンスロック曲を次々と歌唱。フロア中の人たちを終始、飛び跳ね、身体を揺らす景色を作り出す。メンバーらの歌に向け熱情した声が飛びかい続けるのも、Brave Mental Orchestraのライブではお馴染みの光景。こちらでも、ほぼ止まることのない熱狂の景色を描き続けていた。
第二部
Brave Mental Orchestraのライブ終了後、上月せれなは舞台に残り、そのまま「第二部」へ。上月せれなの「第二部」ライブは、お馴染みの『only my railgun』からスタートした。フロア中の人たちが、ヲタ芸を打ちだせば、野太い声を張り上げハカダンスを見せるなど、最初から仕上がった状態で、この会場に熱を溜め込み続けていた。上月せれなも、観客たちも、ずーっとテンション高い状態で騒ぎ続けている。
フロア中にキラキラした眩しい輝きを降りそそぐように、上月せれなは『爆裂ハイジャンプ!』を歌唱。彼女が「HI JUMP!!」の声に合わせ飛び跳ねるたび、フロア中の人たちも思いきり天高く飛び跳ねる。この曲では、リフトしながらはしゃぐ人も登場。もっともっと高く飛び跳ね、上月せれなと同じ目線で空を駆けめぐりたい。
「君が熱い恋をするなら 相手は僕しかいない」と、『LOVE YOU ONLY』を通して上月せれなが熱くアプローチ。「君が」の声に向け「君が」と叫ぶ場面や、PPPHなノリを見せるなど往年のノリも胸熱だが、上月せれなが「君が」と指さし歌うたびに、「相手は僕しかいない」と強くアピールする人たちが次々と誕生。互いに熱く求めあうこの景色が最高だ。
和ダンスあっぱれナンバーの『じゃぱにーずかるちゃー』では、超早口で言葉を繰り出しながら観客たちを攻めれば、途中には"虎虎MIX"も交え、和ちゃ和ちゃ弾けた景色を作りあげていった。続く『WINNING ROAD』では、ふたたび凛々しい表情と歌声を魅力に、彼女は観客たちを熱狂広がる道へと連れだしていった。身体を奮わせ、力の限り歌い叫ぶ姿が、気持ちを嬉しく騒がせる。
高ぶった気持ちへ、さらに熱情を振りかけようと、上月せれなは雄々しい声で『コンプレックス・イマージュ』を熱唱。みずから観客たちを引き連れ、ここよりもさらに熱情した景色の中で共に溶け合おうとでも言うように、彼女は凛々しい姿で歌っていた。アニソンという理由もあり、フロアにはヲタ芸を打つ人たちも登場。終盤には、フロア中に「Oi!Oi!」と声を張り上げる一体化した様が広がっていた。
荒々しいハートエッジ/メタルな演奏が炸裂。上月せれなの拳を叩く姿に合わせ、フロア中で起きた熱いクラップ。激しい勢いをそのまま増幅するように、上月せれなは思いきり声を張り上げ『Against the Storm』を熱唱。突き上がる無数の拳と拳を交わす景色。彼女が先陣に立って観客たちを煽るたび、その姿についていこうと、フロア中からも突き上がる多くの拳と、ビートに合わせたクラップが起きていた。
荒ぶる感情の中から熱情した部分をピックアップ。上月せれなは、エモく華やかなブラスの音も印象深い、メロディアスなパーティーパンクチューン『Anything Goes!』をぶち噛まし、一緒に限界までアガり続けようと誘いをかけていた。
次に披露したのが、上月せれながデビューして初めてもらったオリジナル曲『ハイテンションガール』。彼女の原点となる楽曲を耳に出来たのも嬉しいが、上月せれなの動きに合わせ手を揺らせば、「Oi!Oi!」と声を張り上げ飛び跳ねる様を見ながら、フロアを熱くしてゆく上月せれな自身のスタイルは、あの頃も今も一貫していることを実感。この曲では、フロアにサークルモッシュも生まれていたように、この頃のほうが派手で過激だった??
シンガロングなスタイルも、大人気。カバー曲の『GO!!!』では、最初からフロア中の人たちが上月せれなと一緒に歌い騒いでいた。誰もがFighting Dreamerとなり、彼女と一緒に高く拳を突き上げ、その場でガンガンに跳ね続ける。気持ちを熱く騒がせる高揚曲は、上月せれなにとても似合う歌のエンブレムだ。
後半のブロックも、彼女は1曲ごとに多彩な表情を見せてゆく。『ダイスキスイッチ』では、フロア中の人たちと満面の笑顔を浮かべ、大はしゃぎ。上月せれなが右へ左に駆け回りながら、観客たちへ向かって「大好き」と叫ぶ姿や、投げキッスのポーズを見せるだけで胸が熱くなる。上月せれなの叫ぶ「大好き」に合わせ、フロア中から「俺もー」の声が上がる様も最高だ。
ふたたび、フロア中にアゲな空気を描きだそうと、上月せれなは『CHAOS and FULLSWING』を熱唱。高く拳を突き上げ歌う姿に向け、フロアから飛びかう口上。その勢いをさらにアゲるように、チャイナメロも魅力なアッパーダンスチューンの『家でYeah!ってアゲタイガー』をドロップ。舞台の上を左に右に動く上月せれなの動きに合わせ、フロア中の人たちも、わっしょいポーズで民族大移動。一緒に祭りを作りあげる、この様こそが上月せれなのライブの真骨頂だ。同じく、ライブの中に熱狂した祭りの景色を作るうえで、『最強メロディー4』も欠かせない。この曲でも、彼女が歌う最強のメロディーに合わせて観客たちが大はしゃぎ。途中から、上月せれなも客席へ。フロアに生まれた大きなサークルの真ん中に立ち、観客たちを間近で煽れば、観客たちも彼女に向けてケチャをするなど自由に楽しんでいた。
「負けたくないよ」の歌声を合図に、「第二部」の最期を飾ったのが『NEVER END』。この日、MVも制作した楽曲のときは、いつも背景にMVを投影。もちろん、この曲でも。彼女の「走り続けろ」「負けたくないよ」の歌声に向け、たくさんのエール変わりの拳が突き上がっていたのも、素敵な景色だった。
ENCORE
新しいSEに乗せて、上月せれながアンコールの舞台へ登場。アンコールだからと言って、1-2曲で終わらないところが上月せれなのライブ。彼女は、ここからふたたび大番狂わせのライブを描き出すように『Giant Killing』を熱唱。背景には、ライブ風景を用いたリリック映像を投影。彼女自身がつねに胸の内に抱いている思いを、改めて歌詞を通して伝えてくれたのも嬉しい。上月せれなのカラーである赤い輝きがフロア中を染めあげていたことも伝えておきたい。
可愛らしさとパワフルな姿をミックス。『ワガママMIRROR HEART』の始まりに合わせ、フロアではサークルを作りあげ、口上をぶつける人たちも。パワフルなダンスパフォーマンスも描きながら、上月せれなはこの曲でも、フロア中に数多くの拳を突き上げさせていた。
胸をキュンと騒がせるキュートなチップチューンの『プッシュ?セレクト?コンティニュー』では、上月せれなの動きに合わせ、フロア中の人たちが民族大移動しながらわちゃわちゃとはしゃいでいた。みんなで一緒にDANCE FEVERしてゆく様も、嬉しく胸をはしゃがせる。
この場にいる人たちを一緒に新しい世界を作る仲間へと導き入れるように、上月せれなは『NEW WORLD』を歌唱。とてもエモい楽曲だ。輝きに向かって手を伸ばす上月せれなの姿を信じていれば、きっと一緒に新しい世界を見ていける。いや、一緒に手にしていける。そんな気分に心が染まっていた。
アンコールの後半戦は、「わたしは終われないぞ」「みんながいてくれるから」という気持ちを詰め込んだ新曲の『UNBREAKABLE』を熱唱。ここには、今の上月せれなの想いがぎっしりと詰め込まれている。仲間を信じ、これからも未来へと続く道を一緒に駆け続けたい。その気持ちを、彼女はエモくパワフルでアッパーなロックナンバーに乗せ、力いっぱいに歌っていた。その思いが胸に響いたからこそ、フロア中の人たちも野太い声を張り上げ、上月せれなに熱いエールを送っていた。
同じく、応援してくれる仲間たらへ向けての感謝の思いを、上月せれなはカバー曲の『ファンサ』を通しても伝えてきた。「好きになって」の声に合わせ、フロア中の人たちが「もっと」と、その場で飛び跳ねながら叫ぶ様も胸熱だ。彼女の投げキッスをする姿も、胸キュンだ。
続く『Re:voice』を通しても上月せれなは、みずからが歌う理由をしっかりと伝えてきた。ライブの終盤だからこそ、彼女は改めて仲間たちの大切さや、自分が歌う意味や理由を示していた。熱情を染みだすライブの根底には、上月せれなのこんな思いがある。それを知るたびに、さらに力強く拳を突き上げたくなる。
ここからは、上月せれなのライブに欠かせない定番曲のオンパレードだ。カバー曲『Butter-Fly』を通し、誰もが夢に向かって羽ばたく蝶々になり、その腕を羽根変わりにはばたかせ,熱狂の銀粉を振りまいていた。落ちサビで見せた舞台へ向けて駆けだす様も、胸を熱くせずにいれない。
彼女が歌う「君と僕を繫ぐ歌」の声を合図に、気持ちが一気に熱くなる。『君と僕を繋ぐ歌』は、上月せれなと仲間たちとの心の絆を強く結びあう歌。互いに突きあげた拳には、確かに赤い糸が結ばれている。その糸をふたたびきつく結び合うように、誰もが拳を固く結びあっていた。
最期に上月せれなは、最強の祭りソング・シンガロングナンバーの『VISION.』を熱唱。やはり最期はこの曲を通し、フロア中のみんなで肩を組み合い、最高の景色をここに焼きつけずにいれない。上月せれなという共通項を一つに、見知らぬ人たちが笑顔で肩を組み、声を張り上げ、一緒に騒げる。この瞬間を、すっとずっと胸に焼きつけていたい。
ソロとしての活動も10年目。これからも、上月せれなとBrave Mental Orchestraの活動を追い続けてもらいたい。
TEXT:長澤智典
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第一部
『天地無用!』
『ふわふわ時間』
『かまってだって!』
『Q&Aリサイタル!』
『最強メロディー2』
MC
『Higher and Higher』
『ようこそ!ジャパリパーク』
『DAN!GAN!ドリーマー』
『ドキッ!こういうのが恋なの?』
『エンドレス土日』
『最悪な日でもあなたが好き。』
『みんなといる世界』
『ultra soul』
『ラストヒーロー』
『夜明けBrand New Days』
MC
DJ ネコビート
Brave Mental Orchestra
第二部
『only my railgun』
『爆裂ハイジャンプ!』
『LOVE YOU ONLY』
『じゃぱにーずかるちゃー』
『WINNING ROAD』
『コンプレックス・イマージュ』
『Against the Storm』
『Anything Goes!』
MC
『ハイテンションガール』
『GO!!!』
『ダイスキスイッチ』
『CHAOS and FULLSWING』
『家でYeah!ってアゲタイガー』
『最強メロディー4』
『NEVER END』
MC
-ENCORE-
『Giant Killing』
『ワガママMIRROR HEART』
『プッシュ?セレクト?コンティニュー』
『NEW WORLD』
MC
『UNBREAKABLE』
『ファンサ』
『Re:voice』
『Butter-Fly』
『君と僕を繋ぐ歌』
『VISION. 』
MC