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限界を超えた先の景色を共に見に行こうと声を荒らげ、境界線を飛び越えて…いや、次々と破壊して、すべてをRASCAL CLANの色に統一していた。 「RASCAL CLAN 3rd ONE-MAN LIVE」レポート!!
3月30日、恵比寿LIQUIDROOMを舞台に、RASCAL CLANが通算3回目となるワンマン公演「RASCAL CLAN 3rd ONE-MAN LIVE」を行った。新メンバーに倉西りなを迎え、新体制になって最初の公演となった当時の熱演ぶりを、ここにお伝えしたい。
『SE -Barrage-』が流れだしたのにあわせ,フロア中から響くクラップ。その誘いを受け、メンバーたちが次々と舞台に登場。観客たちへ熱いクラップを求める人もいれば、ダンスパフォーマンスを繰り出すメンバーも…。
この日より7人編成となったRASCAL CLANは、観客たちの騒ぎたい気持ちへ着火するように、『No Border』を力強く歌いだした。限界を超えた先に見える熱気をここから一緒に作り出そうと、7人は凛々しい声をぶつけていた。サビ歌ではメンバーらと同じ動きを示せば、共に声を張り上げ、境界線を超えた先に広がる景色を見ようと、「超えて行けるその先の果て 見える景色はそう遠くはない」と歌唱。ここに集まった仲間たちと一緒に、自分たちだけの理想郷を作ろうと声を上げていた。
場内に生まれた熱へさらに熱を加えるように、RASCAL CLANは『ゼツ』をブースト。凛々しく煽るメンバーらに刺激を受けた観客たちが、拳を振り、声を張り上げれば、サビでは、メンバーらと同じ振りやポーズを真似、ときに左へ右へと動きながら、熱情一体化した様を見せていた。その景色が最高だ。煽るような彼女たちの歌声に触れていると、気持ちが嬉しく奮い立つ。7人は歌っていた、「どんな絶望な状況だって笑いあえる」と。彼女たちは、絶望の扉の裏側には絶好があることを知っている。その姿を、ここに集った多くの人たちも見てきたからだろう。どんな状況下でも、自分たちの熱情でプラスにしていけることを知っているからこそ、フロア中の人たちも7人と一緒に同じ振りをしながら一つに溶け合っていた。その様が、胸アツだ。
この日より、(愛称)“りなぷぅ”こと新メンバーに倉西りなを迎えたことから、みんなで彼女を歓迎。メンバーいわく、「いい膝している」そうなので、ライブでは、そこにも注目していただきたい。「新体制の1ページ目を見届けてほしい」と語る言葉を受けて、ライブは次のブロックへ。
爽やかな夏風をこの空間に吹かせるように、7人は『春より青い夏』を歌唱。胸をすーっと吹き抜ける爽やかな音の風を覚える楽曲だ。メンバーたちも、躍動するダンスビートと軽やかに流れる明るい旋律に乗せ、少しセンチな心模様さえも、晴れた夏空の景色の中で溶かしてしまうように歌っていた。跳ねるリズムに乗せ、軽やかに踊りながら歌うメンバーたち。切ない胸の内さえも、この曲に乗せて解き放ち、ここから新しい物語を作るために笑顔で歌い踊れ。まさに、そんな気分だ。
はちゃめちゃに弾けたチップチューン『クロスファイア』に乗せ、メンバーと観客たちが理性のストッパーを外してわちゃわちゃと騒ぎだす。フロア中から響き渡る熱いオーイング。メンバーらは絶対に夢をつかみ取る強い意思を力強くぶつけだす。熱を抱いた軽やかな演奏に乗せて踊る様も、印象的だ。リズムとシンクロしてゆく7人の動きに、フロア中の人たちも一緒に参加。「最強なんです どんな勝負も負けない」 「今だ!掴み取れ夢を」と歌いながら、みんなが最強の戦士となり、未来を勝ち取るためにと力強く前に進み続けていた。
ダウナーなEDMナンバー『Show me light』でも彼女たちは、妖しい声の色も見せながら、身体を揺らすどっぷりとしたグルーブの中へ観客たちを連れだした。アタックの強いHIPなBEATの上で、7人は観客たちを力強く挑発してゆく。いや、闇の中から見える光をつかみとろうと気持ちを奮い立てる彼女たちの姿が、見ている側の気持ちも同じように奮い立てた。この曲でRASCAL CLANは、凛々しい姿を見せ、ここから自分たちが新しい時代の波を作り出すと強い姿勢を示していた。躍動一体化したダンスパフォーマンスを含め、アーティスト然とした姿を彼女たちはこの曲で見せていた。
MCでは、高校を卒業し、初めて髪を染め、短く切ったことを紘仲音羽が語れば、メンバーらも、そこに突っ込みを入れていた。雫月ノアが、やりたかったコール&レスポンスをしながら楽しむ場面も登場。「Say Ho Oh!」「Ho Oh!」はもちろん、「リキッド!」「ルーム!!」のやりとりも最高だ。
『SETSUNA IN MY BLOOD』が流れたとたん、フロアのあちこちから熱い口上が飛びかう。場内には、思いきり高く飛び跳ねる人たちも登場。メンバーたちはもどかしさや葛藤する気持ちを、爆走する『SETSUNA IN MY BLOOD』に乗せて全部吹き飛ばそうと、攻めるような強い視線と張り上げた声でせまりだす。熱い刺激を受け、フロア中の人たちも声を張り上げ、拳やペンライトを振りかざし、この空間に熱情した風を巻き起こしていた。メンバーたちも、言葉のひと言ひと言に魂を込め、自分自身の気持ちを奮い立てるように思いをぶつける。みずからを鼓舞するように歌った言葉が、フロア中の人たちの気持ちを奮い立てる力になっていたのも嬉しい。
超速で炸裂したアッパーなチップチューン/バーストしたダンスナンバーに乗せ、メンバー7人が横一列に並び,同じ動きをしながら、『夜更けRTA』を通して観客たちを挑発。フロア中の人たちも、声を張り上げ、高ぶる思いを彼女たちにぶつけていた。 メンバーと観客たちが凛々しき勇者となり、思いをぶつけあう様が熱い。7人の煽るような歌声やパフォーマンスに引き連られるように、フロア中の人たちも胸を熱く騒がせていた。
この勢いをさらにバーストした景色として塗りあげるように、7人は高く手を上げ、『Phoenix』を通して「僕らで掴むんだ future」と熱く誘いかけてきた。途中にはメンバーどうしでラップをまわせば、HIPなダンスも披露。落ちサビでメンバーらが次々と強い意思を持った言葉をぶつける様も、胸を熱く騒がせる。雄々しい勇者となった7人は、自分たちが掲げた未来をこの手で一緒につかもうと声を張り上げていた。
終盤へ向かって、さらに熱狂やHAPPYな空気を膨らませようと、彼女たちは『ずきゅんvsきゅぴるん=進め!』を歌唱。胸をきゅんきゅんずきゅんと射抜く、わちゃわちゃと弾けたカラフルなポップチューンの上で、7人がときめいた気持ちをぶつけるように、歌声も気持ちもきゅぴるんなモードに染めあげてはしゃいでいた。きゅぴるんきゅるんとハートが騒ぐアッパーな楽曲に触れ、気持ちがずーっと華やいでいた。
「僕たちは忘れない 鮮やかに弧を描く 虹のその先をずっと」と日菜森めぶきの歌う声を合図に、楽曲は『IRIS』へ。彼女たちは、胸の内に抱いた強い意思や思いを高らかに響かせていた。言葉のひと言ひと言へ「夢がきらめくと信じた願いや思い」を込め、その先に見える輝きへ手を伸ばすように。虹のその先に広がる景色をつかもうと願いを込めながら7人は歌っていた。
『アウトサイドボックス』では、メンバーと観客たちか楽曲にあわせ、同じ振りや声を上げ、みんなで破天荒なキッズになり、一緒に全力ではしゃいでいた。メンバーらが気持ちを一つにした動きを見せれば、途中にはフロアから"虎虎MIX"や口上も飛びだす。「衝動、感動、全ての感情」を解き放ち、熱情した気持ちのアクセルを全開に、7人と同じ動きをしながら、ここにいる一人一人がRASCAL CLANのメンバーになってはしゃいでいた。そんな風に心染まれる、この感覚か最高だ。
本編最後のMCで、8月14日に渋谷クラブクアトロで4thワンマンを行うことを発表。「絶対にクアトロをSold Out!!させたい」と強い決意も述べていた。
その決意を胸に、RASCAL CLANは最後に『SELFISH』を歌っていた。「なんでもいいや 今は止まれない!」「ここから先は楽しむだけの時間だ」の歌詞のように、メンバーらは、RASCAL CLANの未来図を描きながら、「ここで終わらせない」と宣言するように力強く歌っていた。その様へ向け、フロア中から「オエオエオー!!」と熱い声が飛びかう。メンバーらの挑む意識が高まるのにあわせ、楽曲も次々と表情を塗りかえ、どんどん熱を持って高ぶり続ける。メンバーらの強い言葉にエールを送るようにフロア中から轟いた「オエオエオー」の声も、胸を熱く騒がせた。
アンコールは、『RINNE』からスタート。メンバーらの振り上げる拳の動きにあわせてフロア中の人たちも手を高く掲げ、拳やペンライトを振りまわし、気持ちを一つに重ね合わせていた。7人も言葉のひと言ひと言に強い意思を込め、その言葉をしっかりと自分自身の気持ちと重ねあわせて歌っていた。上がる感情、高ぶる気持ち。そして…。
熱情した感情を一気にバーニングしようと、RASCAL CLANはふたたび『ゼツ』をブースト。超アッパーでアゲなダンスロックチューンに乗せ、メンバーもフロア中の人たちも、気持ちを熱く奮い立て、絶叫した声をぶつけだす。サビ歌では、観客たちがメンバーらと同じポーズを示す場面も登場。会場中の人たちの理性をぶち壊すその様は、数万人規模のフェス会場のような熱情一体化した様にも似た景色として広がっていた。
最後の最後に、RASCAL CLANは『No Border』をふたたび歌唱。どんな逆境に陥ろうと、どんな逆風が吹こうとも、自分たちは信じてくれる仲間たちの思いを背負いながら、どんなに高い壁や遮る境界線さえ乗り越えて、絶対に最高の景色をみんなの前に映し出す。だから、これからも共に走り続けよう。そんな風に彼女たちは誘いかけていた。関根紬の気迫の籠もった煽り声が気持ちを奮い立てる。メンバーと観客たちが途中で同じ動きをし、フロア中に絶叫と化した熱い声を響かせる。限界を超えた先の景色を共に見に行こうと声を荒らげ、境界線を飛び越えて…いや、次々と破壊して、すべてをRASCAL CLANの色に統一していた。
次は、8月14日に渋谷クラブクアトロで行う4thワンマン公演だ。その日まで待てないだろう。だったら、スケジュールを調べて、彼女たちに会いに行き、いろんなボーダーを一緒にぶっ壊してしまいなよ。
PHOTO:真島洸(Cuon)
TEXT:長澤智典
ASCAL CLAN 4th ONE-MAN LIVE
8/14(月) OP18:45 ST19:30
渋谷CLUB QUATTRO
A¥8000 B¥3000 C¥1000
https://rascalclan.com/schedules/19320
セットリスト
『SE -Barrage-』
『No Border』
『ゼツ』
『春より青い夏』
『クロスファイア』
『Show me light』
『SETSUNA IN MY BLOOD』
『夜更けRTA』
『Phoenix』
『ずきゅんvsきゅぴるん=進め!』
『IRIS』
『アウトサイドボックス』
『SELFISH』
-ENCORE-
『RINNE』
『ゼツ』
『No Border』
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