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2022.08.23
月照ラス

emと一緒に、その先に手招いている素晴らしい未来の景色を見てみたい。月照ラス。これからの活動がとても楽しみになるバンドが誕生した。 【MUSIC SHUFFLE&MASHUP LIVE】ライブレポート 月照ラス編

 8月1日(月)、新宿ReNYを舞台に行われた個性の強いガールズたちが集結したイベント「MUSIC SHUFFLE&MASHUP LIVE」。出演したのが、ANARCHY STONE/囁揺的音楽集団 AsMR/太田家/CANDY GO!GO!/Oracle Futaba/月照ラス/ナデシコドールの計7組。当日の公演より、ここでは月照ラスのライブの模様をお伝えしたい。


月照ラス

  この日がデビューライブになった、月照ラス。たおやかな音色に乗せ、メンバーらが舞台へ。デジタルな音色が流れだすのを合図に、ヴォーカル/ギターを担うemのいくつも重ね合わせた歌声が力強くも壮麗なハーモニーを作り上げ、その声を場内中に響き渡らせた。ビートが高鳴るのに合わせ、楽曲が、そしてemの歌声も高揚していく。次第に熱を上げる歌声と演奏。サビではemは荒いデジタル系のギターロックナンバーに乗せ、高ぶる感情を力強く解き放つように歌っていた。『Moonshot』、クールさとエモい魅力を巧みにミックスアップした楽曲だ。emの揺れ動く感情とシンクロするように、楽曲も表情を豊かにしてゆく。emの心の声が、音楽へダイレクトに反映。クールなのに生々しさを覚えるのも、それが理由か…。

  ハウリングしたギターの音を合図に、唸りを上げて楽曲が走り出した。emも高ぶる気持ちを、疾走する演奏に乗せ走らせていた。emの抑揚した歌声と演奏がシンクロ。感情を解き放つごとに、演奏も激しさと熱を上げてゆく。em自身の揺れ動く気持ちを、楽曲として具現化してゆく。それが、月照ラスの音楽スタイル。めちゃくちゃエモいバンドだ。疾走した音の上でドラマチックな曲展開を見せてゆく『G.M.』の演奏。その展開に、心がずっと惹かれ続けていた。

  「この世界で僕は一人だった。だけど、ここに来れば僕らとして生きていくことができる」。emの語りを通し、Ba.星野李奈 改め Rinも月照ラスとして活動していくこと、ここから月照ラスがどこまでも歩き続けることを宣言。

  その思いを具現化するように、スケール大きなスタジアムロックナンバー『少年と月』をemが浪々と歌いだす。雄大な景観を描き続ける楽曲だ。広大な空間の中心点で優しい輝きを放ちながら、emは、みずからの意志を歌声と歪むギターの音に乗せて響かせていた。 なんてファビュラスな音楽だ。ドラマチックなその世界観にいつしか心が強烈に惹かれ、熱情した壮大な景色と同化していた。

 月代わり?の眩いスポットライトが照らす空間の中、最後に月照ラスは、上間江望の『Beautiful World』を歌唱。月照ラスというバンドのフィルターを通したことで、この楽曲はより希望に満ちた表情を描きだすだけではなく、その対極にある弱さも浮き彫りにした。いや、あらゆる感情の揺れを飲み込み、昇華し、輝く希望に満ちた高揚歌に変えていった。『Beautiful World』が、気持ちを前へ前へと突き動かすパワーを心に注ぎ込む。共に声を張り上げ、希望の歌を高らかに歌いたい。emと一緒に、その先に手招いている素晴らしい未来の景色を見てみたい。これからの活動が、とても楽しみになるバンドが誕生した。


LIVE

PHOTO:田中秀和
TEXT:長澤智典
 

月照ラス SNS
https://twitter.com/tsukiteras_band
https://tsuki-terasu.jp/


MUSIC SHUFFLE & MASHUP LIVE」配信チケットアーカイブ(〜8/31まで何度でも視聴可能)
https://www.funity.jp/tickets/muetike/show/msml22st/1/1

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