FEATURE

2021.10.04
神宿

神宿が結成7周年を祝い、9月26日(日)にぴあアリーナMMを舞台に「神宿 7th Anniversary Live :WE ARE KAMIYADO@ぴあアリーナMM」公演を行った。当日の模様を、ここに再現したい。

神宿のライブに触れていたら、不思議と温かい気持ちに包まれていた。それは彼女たちが訪れた人たちを大きな愛情で包み込むように歌い躍っていたからだ。


 今宵は、バンド演奏を背にしてのライブ。神宿にとっても、7年間の活動の中、バンドとの共演は初になる。
  その編成に相応しく、重厚な演奏に乗せ、メンバー一人一人がダンスパフォーマンスを見せながら舞台へ。互いに寄り添いながら、5人が一つの動きを作りあげたのに合わせ、舞台背景から巨大な炎が吹き上がった。

 ライブは「Trouble」から幕を開けた。軽快な楽曲に乗せ、メンバーらは軽やかな動きを見せながら、観客たちへ愛らしさを振りまくようにアピール。フロアでは、観客たちによる手拍子に合わせ、5色のカラフルなペンライトの光が揺らめいていた。心地好く胸を弾ませる始まりだ。良い意味で肩肘抜いて楽しめるところが神宿らしさ。甘いキラメキを振りまく彼女たちの姿に触れていたら、心がポカポカとしてきた。メンバーらの動きに合わせ、フロア中の人たちも同じ動きをしてゆくところも、いつものライブらしい雰囲気。とても愛らしくも微笑ましいスタートだ。

 演奏と気持ちの熱をグッとアップ。神宿は「Caramel Sweet」を歌いながら、楽しい空気が満ち始めた空間へさらに笑顔のフレイバーを振りまきだした。彼女たちの明るい歌声が風となり、観ている人たちの胸の内にも澄み渡る歌の風を届けてゆく。ヘッドフォン型のマイクを付けたメンバーたちは、舞台の上で軽快なダンスも見せながら、この空間に一体化した空気を作りあげていた。沸き立つ気持ちが大きく膨らみ続ける。心地好いこの空気を胸いっぱいに受けとめながら、彼女たちの歌にこのままズッと蕩けていたい。彼女たちの作りあげた可愛い刺激がたまらない

  きらきらとした輝きを振りまくように「CONVERSATION FANCY」が飛びだした。メンバーたちはステージ前に設置した花道ヘと歩みだす。訪れた人たちの熱を少しでも身近に感じようと、5人はハッピーな気分で「CONVERSATION FANCY」を歌っていた。花道をゆっくりと歩みながら、大勢の人たちの姿を少しでも長く瞼へ焼き付けようとしていく。楽曲や彼女たちのはしゃぐ姿に触発され、気持ちもずっとわちゃわちゃ騒ぎ続けていた。この楽しさ、もっともっとシェアしたい。

  「Fantastic Girl」では、5人が一体化した華麗な動きも見せながら、多くのダンサーたちと共にこの会場へ華やかな歌の香りを降り注いでいった。5人はドキドキ弾む気持ちと歌声を重ねあわせ、軽やかに歌いかける。神宿のライブに触れていたら、不思議と温かい気持ちに包まれていた。それは、彼女たちが訪れた人たちを大きな愛情で包み込むように歌い躍っていたからだ。

 

LIVE

 


この歌に触れていると、いつしか心がキラッキラと輝きだす。ワクワクドキドキするこの感覚がたまらない!!


  次のブロックは「はじまりの合図」から元気良くスタート。冒頭から、5人がテンション高い気持ちのままに歌声を重ね合わせていた。心に火がついた勢いのまま、彼女たちはわちゃわちゃした気持ちを沸き立つままダイレクトにぶつけてゆく。親しみやすくポップな歌なのに、彼女たち自身が熱いエナジーを胸に抱いていたからか、気持ちを嬉しく騒がせる歌となって響いてきた。輝きを放つ5人に向け、フロア中でも数多くのペンライトの光が高く揺れていた。心沸き立つ楽曲を、魅惑的な笑顔で歌うメンバーたち。その姿に触発され、胸が熱くなる。終盤では、メンバーの動きに合わせ大きく手を振る場面も登場。一体化したあの空気が最高だ。

  「みんな一緒に躍っていくよ」の声を合図に飛びだしたのが、胸躍るパーティチューンの「春風Ambitious」。メンバーらはガールズトークを繰り広げるような様も見せながら、気持ちをわちゃわちゃ騒がせる楽曲を手に場内へ華やかな景色を作りあげてゆく。いつもの楽しい空気が、バンド演奏が加わったことでとびっきりの楽しさに倍増。フロア中でも、メンバーらの動きを真似ながら、みんな楽しくはしゃいでいた。とびっきりの楽しさを届けてくれるこの歌が大好きだ。この歌に触れていると、いつしか心がキラキラッと輝きだす。ワクワクドキドキするこの感覚がたまらない!!

 歪むギターの音と重厚なオルガンの音が激しくセッションし始めた。メンバーの「全身全霊ラプソメディ」の声を合図に、歌が始まった。激しく駆ける演奏の上で、メンバーたちの凛々しいラップや歌が胸へ突き刺さるように響く。5人は、いつも以上に歌声へ熱を加えながら、高ぶる思いをぶつけてきた。ちょっと挑発的な神宿のメンバーたちの姿も刺激的だ。彼女たちの沸き立つ気持ちを現すように、背景から無風の炎が吹き上がっていた。5人に触発され、胸が熱く騒ぎだす。途中にバンドメンバーの紹介を挟み、神宿の5人はセンターステージへ移動。観客たちの熱気を身近に感じながら、熱い思いをぶつけていった。神宿流のロックなパフォーマンスも胸を熱く騒がせてくれた。


 ここからはセンターステージでのライブへ。ここで、メンバー内で叶えたかったことを実践。それが…。
 メンバーたちは、あらかじめ訪れる人たちに「メンバーのニックネーム」「Foo!!」「ハイ!!」の3声をスマートフォンに録音してもらっていた。スマートフォンの音量をMAXにし、録音した音声をライブで観客たちが声を上げている風に再現。たとえ小さな声でも、それが一つに重なることで意外に大きなボリュームになる。それをここで示せば、メンバーたちも、フロアのあちこちから聞こえる声に感動し、思いきりはしゃいでいた。


  メンバーたちは、「ここでグリズリーが出てきたら大変じゃない?」などの会話を繰り広げながら、メインステージへ向かって歩きだした。その言葉を受けて流れだしたのが、「グリズリーに襲われたら♡」。彼女たちは「YEAH!!」と叫びながら舞台へ駈けだした。メインステージ上では、メンバーどうしがチャーミングな姿で戯れる様を見せていた。見ている人たちもファンタジックな世界へ一緒に引き込み、ともに歌の世界へ戯れてゆく。このひとときがたまらない。背景にはいつの間にかグリズリーも登場。メンバーたちと戯れながらラブリーな風景を作りあげていった。

 メンバーらは、晴れた歌声を魅力に、笑顔でトロピカルナンバーの「Brush!! Paradise Remix」を歌いだした。5人は中央ステージに移動。この空間を夏の季節へ連れ戻し、会場中を夏のビーチのように塗り替え、無邪気にはしゃいでいた。観客たちを身近に感じながら、彼女たち自身がキラキラ輝く姿になり、爽やかな夏の風を会場中に吹かせてくれた。

 

LIVE


メンバーコーナーで見せた、嬉しい意外性を持った姿の数々。


  メンバーらで7周年を祝うケーキを作る映像を挟み、塩見きらがギターを手に登場。彼女は込みあがる思いを「Twenty」に乗せ、すべて吐き出すように歌っていた。ときに、胸の内に秘めた思いを零すように。ときには、膨らんだ想いを一気に解き放つように歌う姿が印象的だ。伸びのある声を響かせる塩見きら。その歌が胸にジンと染みれば、彼女の歌声とシンクロするようにフロア中が揺れる緑色の光に染まっていた。「君とわたしのこの時間がずっとずっと続いていきますように」。その言葉、本当にその通りになってほしい。

 歌声のバトンを受け取ったのが、白い天使姿になり中央ステージに現れた羽島みき。黄色のペンライトの輝きがフロア中で揺れている、その様は、「トキメキ☆チュウ」を歌う羽島みきへ向け、温かい想いのエールを送るようにも見えていた。少し甘えた素振りも見せながら、天使姿の羽島みきはスウィートボイスを魅力に歌っていた。とても愛らしくてチャーミングな姿だ。キラキラとした歌声の魔法をかけられたとたん、心がホワホワっとしてきた。それは、「君に夢中になる」魔法をかけられたから?

  クールな姿で舞台へ姿を現したのが、羽島めい。彼女はひとしきりダンスを見せたうえで、心地好いビートに乗り、神宿の羽島めいとしての歩みを記した「Attitude」をハートフルなラップに乗せて伝えてきた。2人のダンサーと共に、花道でマイクを手に観客たちへ想いをぶつけてる姿が凛々しい。クールとハートウォーム2つの表情を巧みに使い分けながら、羽島めいは格好いい一面を見せてくれた。

 その舞台は、一ノ瀬みかの歌声から幕を開けた。彼女の想いを受け継ぐように塩見きらが歌えば、そこへ小山ひなが絡み合う。3人は「Erasor」を凛々しい姿を見せながら、気持ちの内側から沸き立つ声を高らかに響かせ、歌っていた。3人が会話をするように、それぞれが胸の内に秘めた思いを零すように歌う姿へ視線が釘付けになっていた。フロアでは、3色のカラフルなペンライトの輝きがゆったりと揺れていた。今にも心崩れそうな歌声で重なり合う3人の歌声を、零すことなく全部しっかりと両手で受けとめていたかった。彼女たちの心の声が、痛いくらいに胸に突き刺さってきた。

 

LIVE


それはまさに、歌の女神が降臨した姿。


 神宿のメンバーとして過ごしてきた7年間の日々への想いや、未来へ向けての決意などを個々に語るインタビュー映像を挟み、次のブロックへ。

  ふたたび会場内を暖かでラブリーな空気で包み込むを作るように、神宿は「LOVE GAME」を歌いだした。5人の歌声が、楽曲を引っ張ってゆく。温かい曲なのに歌が力強く胸に響いたのは、彼女たちの思いの温度がそのまま届いたからだ。

 メンバーらの凛々しい歌声で楽曲を引っ張るように、「MAD GIRL」へ。シャキシャキっしたスタイリッシュな演奏の上で、5人は凛々しく。でも、エモさもしっかり抱きながら、自分たちの夢や理想を語るように歌っていた。とてもクールな姿だ。ときおり、強い意志を示す大人の女性としての面も示していたように、その姿も印象深く目に焼きついた。


 メンバーらのイメージ映像を挟み、次のブロックには、小山ひながソロで登場。彼女はベッドの上から飛び起き、マイクの前に立つと、ロックナンバーの「を愛に」を愛らしい表情を魅力に、ちょっと冷めた表情も声に交えながら歌っていた。フロア中がピンクのペンライトの光に包まれる様も圧巻だ。彼女は沸きたつ感情を、伸びのある歌声に乗せて伝えてきた。最後に言った「好きだよ」の言葉に、胸がキュンとした!!

  歌のバトンを受け取ったのが、赤いドレス姿の一ノ瀬みか。彼女は弦楽の演奏も加え、センターステージを舞台に、伸びのある艶やかな歌声の魅力を存分に伝えようと、荘厳で麗美なバラード「Lion」を歌っていた。彼女を囲むように四方から天高く真っ直ぐに伸びた光の柱が、とても魅力的だ。雄々しい声を響かせ、歌の世界へどっぷり浸りながら歌う一ノ瀬みか。それは、歌の女神が降臨した姿。艶めいた歌声に、ずっと浸るように聞き惚れていた。それにしても、なんて胸を揺さぶる美しいハイトーンボイスだったことか。まさに、歌姫に相応しい姿がそこにはあった。

 

LIVE


「ほめろ!」ではメンバーたちが2組みのトロッコに乗り、フロアという大海原へ乗り出した。


 大きなスクリーンに映し出されたのは、羽島姉妹の幼少の頃の写真や仮像の数々。その姿を懐かしそうに見ている現在の羽島姉妹の姿も、そこには映し出されていた。

  映像を受ける形で羽島姉妹によるライブへ。ここへ至るまでの成長の日々を懐かしがるように、2人は「SISTERS」をデュエット。2人は、花道をゆっくり歩きながらセンターステージへ。2人が無邪気に戯れる姿が、微笑ましい。姉妹だからこその遠慮のない仲の良さを示しながら、2人は歌っていた。フロアでは青と黄色の光が寄り添うように揺れていたのも嬉しい見どころだった。笑顔で無邪気に戯れる自然体な姿こそ、この姉妹にとても似合う。

 ライブも終盤戦へ。続く「ほめろ!」ではメンバーたちが2組みのトロッコに乗り、フロアという大海原へ乗り出した。「羽島めい・小山ひな」「一ノ瀬みか・塩見きら」の2組に分かれたトロッコは、左右両端からフロア中を巡りだす。羽島みきは、ダンサーたちと一緒にセンターステージへ。会場中の人たちも、心の中で「ほめろ!ほめろ!ほめろ!」と歌いながら、目の前をメンバーらの乗ったトロッコが通るたびに大はしゃぎしていた。メンバーらが、可愛らしい歌声で「ほめろ!ほめろ!ほめろ!」と歌うたびに、気持ちが熱く騒ぎだす。歌の終盤、客席後方で2組のトロッコが並び、停止。客席へプレゼントの詰まったバズーカ砲を打つ場面も登場した。

  続く「明日、また君に会える」が流れだすのに合わせ、トロッコに乗った2組と、センターステージで歌っていた羽島みきが、フロア中の人たちへカラーボールを投げながら歌いだした。メンバーらも、観客たちも、一緒に無邪気になれるこのひとときを思いきり楽しんでいた。メンバーが投げるボールを手に取るたびに大はしゃぎする観客たちの姿も、フロアのあちこちに見えていた。やがて2組のトロッコはセンターステージに到着。ふたたび5人が一つになり、互いに顔を見合わせながら「明日、また君に会える」を歌っていた。まさに、心躍る景色がそこには広がっていた。

  最後に神宿が歌ったのが「Orange Blossom」。彼女たちの歌声が流れたとたん、フロア中がオレンジの光に包まれだした。5人はベンチに身を寄せ合い座りながら、思いを込めた歌声を愛らしく重ねあわせていた。5人がソフトフォーカスした姿として瞼に映っていたのは、彼女たちの優しい歌声に刺激を受け、心がグッときていたから??フロア中で大きく揺れるオレンジの光がとても美しい。フロア中に咲いたオレンジの光を見ながら歌う5人もまた、淡い輝きを放つ姿として見えていた。

 

LIVE


アンコールでは、ファンたちからのリクエストナンバーをメドレーで歌唱!!!!!


 楽屋から舞台へと続く道すがら、いろんな仕種を見せながら、メンバーが次々と合流、それをワンカメで追いかける映像がスクリーンには映し出されていた。
 
 映像を受け、舞台にメンバーらが姿を現した。アンコールは、この会場を祭りの場へ一気に塗り上げるように「お控えなすって神宿でござる」を熱唱。「えっさほいさ」の掛け声を合図に、メンバーらとフロア中の人たちがわちゃわちゃはしゃぎだす。ライブでは、お馴染みの光景だ。でも、この景色を彼女たちと一緒に味わってこそ神宿のライブ。サビ歌でフロア中の人たちが掲げた両手を左右に大きく揺らす光景も、とても目に鮮やかだ。メンバーたちも満面の笑みを浮かべ、「えっさほいさ」と歌いながらはしゃぎ続けていた。この瞬間だけは現実を忘れ、同じ祭り人になってはしゃげる。童心に戻って無邪気に騒げるこの瞬間が、大好きだ。

 次に披露したのが、舁夫さん(ファン)たちの聞きたいリクエスト曲に応え、とくに人気の高かった歌たちを、1曲フルとメドレー形式にして披露。

  スケール大きくもアゲアケな「全開!神宿ワールド」を、メンバーたちは、歌声を一つに元気いっぱい届けていた。懐かしい曲とはいえファン支持が高いように、ドラマチックに展開してゆく楽曲に合わせ、フロアでもノリノリで騒ぐ人たちが大勢見受けられた。この楽曲、「don’t stop me」とどこかで聞いたことのある楽曲をオマージュしているところも、嬉しいインパクトを放っていた。

  メドレーコーナーは、青春という言葉の似合う「Summer Dream」を通し、フロア中に爽やかな夏風を吹かせながらスタート。サビでは、メンバーらの動きに合わせ、フロア中の人たちもタオルやペンライトをくるくるまわし、夏の風を巻き起こしていた。
 楽曲は、止まることなく「ビ・ビ・ビ♡」へ。愛らしい表情でせまるメンバーたちの姿を見ていたら、胸がバクバクとしていた。まさに、神宿のメンバーらに思いきり恋した気分だ。
  明るい空気をさらに広げるように、「はじまりの鐘を鳴らせ」へ。メンバーたちのピョンピョン飛び跳ねる姿に合わせ、フロア中にも同じ光景が広がっていた。軽快にステップを踏みながら、爽やかな歌の風を届けるメンバーたち。
  さらにときめきを広げるように「必殺!超神宿旋風」へ。メンバーと一緒に同じ振りをして楽しむ景色が、ここにも描き出されていた。
  色を塗りかえるように、ハードなディスコロックナンバーの「原宿戦隊!神宿レンジャー」へ。ポップだけど刺激的な楽曲に触発され、メンバーも観客たちもわちゃわちゃはしゃぎだす。背景から無数の炎が上がっていたのも、楽曲に似合う景色。メンバーの言った「あちぃぜ!!」の言葉もとてもリアルだ。
 最後に神宿は、「Action!」を雄々しく歌唱。メンバーたちも戦隊ヒロインになった気分て?舞台の上で無邪気にはしゃぎながら、でんぱ系ソングを歌うことを楽しんでいた。メンバーらの高く突き上げる腕の動きに合わせ、フロア中でもカラフルなペンライトの光が同じように高く突き上がっていたのも嬉しい光景だ。みんなで祭り気分を思いきり楽しみながら頭を空っぽに騒ぎ続ける。その姿こそ、神宿らしいライブの風景だ。

 メンバーらの大きな手拍子に合わせアコギの音が響きだした。ここまでに作り上げた熱狂を思い込めた歌声で優しく抱きしめるように、羽島めい・小山ひな・一ノ瀬みか・羽島みきの4人がゆったりとした演奏に乗せ、温かい思いを胸に「ミライノウタ」を歌いだした。花道で、お互いの顔を見合わせながら歌う姿も愛らしい。センターステージでは、塩見きらが4人を出迎えていた。センターステージで一つになった5人は、お客さんたちへ届けたい思いを優しい声で歌っていた。その歌声に触れ、自然とフロア中から沸き起こる手拍子。「本当の戦いがここから始まる未来」と、彼女たちは大きく手を振りながら歌っていた。彼女たちと一緒に同じ夢を見ようとフロア中の人たちも大きく手を振りながら、5人に思いを重ねてゆく。未来を照らす夢の架け橋となる彼女たちの歌声を、同じく夢の架け橋を築く一人としてしっかり心で受け止めていた。とても胸を温かく潤す場面だ。歌い終わったあとに起きたあふれんばかりの拍手が、それを物語っていた。

 

LIVE


そして、メンバーからの言葉を…。


 ここで、メンバーが今日のライブの感想を述べだした。

  「今日は7周年記念ライブに遊びに来てくれてありがとうございました。楽しかったですかー!!みなさんのおかげで無事に7周年という素敵な記念日を過ごすことが出来ました。これからもメンバーと、舁夫さんと、みんなで明るい未来に向かっていきましょー!!」(羽島みき)

  「アリーナ公演をするのを発表してから今日まであっと言う間だなって思ってました。今こうやって話している瞬間も、もう終わってしまうんだ、寂しいなって、終わってしまうことばかり考えてしまうのが私の癖なんですけど。正直、つらくて、苦しくて、投げ出したいと思ったこともたくさんあって。それによって誰かを傷つけてしまったり。苦しさは、幸せの数より、正直多かったんじゃないかなって思います。それでもなんかとか踏ん張って、今日まで頑張ってきて、メンバーと一緒にこのステージに立てているのは、有りのままの私でいいかも知れないって思えているのは、いつも側で味方になってくれる舁夫さんのおかげです。ここで生きると決めたあの日から、ありきたりだけど、大切にしているこの言葉を伝えさせてください。ありがとう」(塩見きら)

  「私がアイドルを始めたのは、2014年9月28日でした。今年で7年アイドルをやり続けることができました。挫けずに、めげずに、こうして私が今でも笑顔でステージに立っていられるのは、紛れもなく今日ここに来てくださったみなさん。そして、遠くからずっと私のことを、そして神宿のことを応援してくれているみなさんのおかげだと思っています。これからも、なにとぞ応援よろしくお願いします」(一ノ瀬みか)

  「今日は来てくださってありがとうございます。7年、長かったなと思います。7年の中で、あきらめそうになったり、もう無理かもと思ったこともたくさんありました。それでもあきらめずにいれたのは、メンバーが助けてくれたから。舁夫さんが支えてくれたから。まだ何も一人で出来ない私が、自分で嫌になるけど、でも、一つだけいいことがあるって思います。それは、まわりに恵まれてるってことです。みんながいなかったら、私、ここに立てていなかった。5周年、幕張メッセで、私はもっと見たい景色があるって言いました。2年経った今日、ここでまた最高の景色を観させてくれて本当にありがとう。これからも未来に向かって一緒に歩いていきたいです」(小山ひな)

  「私、アニメを見るのがめちゃくちゃ好きなんですよ。ずーっと観てて影響されたのが「ワンピース」なんです。私、「ワンピース」のアニメの中で、めちゃくちゃ「共感するなぁ」という言葉がありました。元海賊王のレイニーがルフィに向かって、「君はこの海を支配することが出来るのかね?」って聴くんです。そしたらルフィが「支配なんかしねぇ。この海で一番自由な奴が海賊王だ!!」って言うんですよ。その言葉に、私めっちゃ共感するなぁと思って。
  私たちは、一人でも多くのみんなに笑顔や希望とか、そういうものを届けたいと思って今、活動しています。今日もアリーナでみんなの前に立っていますが、もっともっと大きな場所で、もっともっとたくさんの人にそれを届けるのが私たちの夢です。そして、今日ここにいるあなた達、一人一人にもルフィのように、やりたいこと、叶えたいことがあるはずです。
  私、アイドル7年やってて、夢をあきらめちゃう人が多いなと思ったの。なんでだろうなと思ったときに、環境や人との関係などで夢をあきらめてしまっている人がすごく多かったんてす。それ、めちゃくちゃわかるなと思って。だって、私自身もそうだったから。
  千葉県の田舎にいたって、何も未来は明るくないよとずっと思ってたんです。だけど、そうじゃないなって。私たちは、環境や人間関係とか、そういう何かに支配されてるって勝手に自分で思い込んでいるからあきらめちゃうんだなって思ったの。どんな状況の中でも、何か出来ることがある。私たちはそう信じて、絶対にみんなの前で歌うことを辞めないです。みんなが私たちのライブに来ることによって自由に生きれるように、何か一歩踏みだす勇気の後押しになれたらいいなと思って、こうしてステージに立っています。だから、心配しないでください。これからも私たちが必ずみんなの居場所になります。何か迷ったり、挫けそう、つらい、泣きそう。そんなときは、私たちのこと思い出して、音楽を聴いて、会いに来てください。これからもずっと、私たちがみんなのことを守り続けます」(羽島めい)

 

LIVE


 最後に、神宿は「KMYD」を熱唱。神宿の初ライブのときからずっと、このグループを支えてきた楽曲を聞かずに,神宿のライブは終われない。彼女たちは、改めて7年間の歩みをこの歌に込めながら、フロア中の人たちと心を一つに、ときに、一緒に「K M Y D」と振りをし、温かい景色を作りながら、約3時間に及んだライブの幕を閉じていった。


 そして神宿は、この日から8年目という新しい歴史の歩みを刻みだした。


撮影:佐藤広理、安藤未優
TEXT:長澤智典

 


神宿 SNS
https://kamiyado.jp/
https://twitter.com/kamiyado0907

 

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