FEATURE

2024.07.28
混沌少女

自分の信じた生き様こそがみずからのルールであり、突き進むべきレール。カオスな空間こそが、3人の作り上げた証。 混沌少女「混沌少女2周年記念単独公演~混ニャロ眼~」LIVE REPORT!!!

 混沌少女が、活動から2年間の集大成となる姿を示そうと、7月25日にEDGE Ikebukuroで混沌少女2周年記念単独公演「混ニャロ眼」を行った。当日の模様を、ここにお伝えしたい。

 

1

 


  暗くなりだした場内へ荘厳な教会音楽が流れだす。次第にざわめくフロア‥。カンカンカンカンと鳴り響く踏み切りの音。流れだした『此畜少女』(SE)に合わせて、観客たらの期待も高まる。「全員声出せ!」の声を合図に、場内中から野太い声が次々と上がりだす。メンバーと観客たちによる「Oi!Oi!」と声をぶつけあう熱いバトル。声を荒らげるたびに高ぶる感情。戦いは、早くも始まっている。

 

  凄まじい轟音を叩きつけて始まった『此ノ世ハ闇ダラケ』の時点から、3人は身体を激しく折り畳み、沸き立つ感情のままに「FXXK YOU! FXXK YOU!」と声を吐き出してゆく。轟音炸裂した楽曲の上へ飛び乗り、高く拳を突き上げ、彼女たちは徹底して煽り続ける。剥きだした感情をどんどん研ぎ澄ませてぶつける彼女たちの気迫へ、同じように気迫を持ってぶつかる観客たち。サビでは、3人と観客たちが共に拳を高く突き上げ、荒ぶる感情をシンクロしてゆく。とにかく、3人の気迫が凄まじい。その衝撃をフロア中へ降り注ぐように歌い叫び、暴れ狂う。まさに、鬼気せまる幕開けだ。

 

3

 

 「ここにいる全員で狂っていこうぜ」。現実をザクザクと切り刻むような、歪む轟音ロックナンバー『MAD MAD GiRL』でも、「騒ぎ狂え」とばかりに、3人と観客たちとの「Oi!Oi!」声を張り上げるバトルが展開。彼女たちは激しく身体を揺さぶり、身体中から気迫を振り絞る。鬼(気)合漲るメンバーらの動きを真似、みずからの感情も奮い立てる観客たち。サビでキャッチーかつメロディアスな面も見せながら。でも彼女たちは、バーストしたサイコでマッドな楽曲に乗せ、激しく身体を折り畳み、生きる意志を高らかにぶつけていた。3人の剥きだした歌声が重なり合う。高らかに指を差しながら、観客たちの気持ちを高揚へ高揚へと導いてゆく。「騒ぎ狂え」の言葉が本当に相応しい。何時しか場内中の人たちのモッシュする姿が、この空間に生まれていた。

 

 混沌少女は、 1曲ごとに荒れ狂う感情のベクトルを変えてゆく。『ぶっ壊せ』では「いけないんだ いけないんだ」と歌いながら、フロア中から突き上がる拳や声を力に変え、3人は絶叫のハーモニーを作りあげ、この空間にカオスな様を作りだしていった。ときに頭を振り乱し、「いけなんだ いけないんだ 先生に言ってやる」と混沌とした少女の病んだ感情を吐き出しながら、自分の信じた生き様こそがみずからのルールであり、突き進むべきレールだと言わんばかりに、3人は高らかに拳と声を張り上げ、これこそが自分たちの生き方だと言うように、みずからの存在を力強く示していた。

 

4

 

 ザクザクとしたギターの音が炸裂。荒ぶり駆けだした楽曲の上で、3人が左右にモッシュしながら「Oi!」と声を張り上げる。『欝々鬱』の中、彼女たちがステージの上を左右に走れば、フロアでも大勢の観客たちが左右に移動し続ける。3人の煽る声へ導かれるままに、観客たちは絶叫した声を上げ、左右にモッシュし続けていた。メンバーと観客たちが一体化した折り畳みの景色も圧巻だ。曲が進むごとに、その気迫は二乗三乗と膨れ上がる。メンバーらが狂ったように煽るたびに、輩と化した観客たちも理性を壊し、狂った様でフロア中を巡り続ける。終始左右にモッシュしまくる一体化した景色は最狂だ!!!

 

5

 

 「365日、気が狂っています」と、『奇妙な目つき』でも3人は、ド頭からドス黒い声を張り上げ、フロア中の人たちへ挑みかかる。雄々しき狂気の女神となった3人へ従うように、フロア中の人たちも身体を激しく揺らし続ける。感情を剥き出しに煽る、その鬼気せまる姿へ触れるたびに魂が熱く乱れ狂う。サビで、「もし僕がこの世から消えてしまいそうになっても」とメンバーらが歌いながら手を左右に大きく振るたびに、フロアでも同じ動きが起きていた。途中で演奏が止まり、ピピピピ…ピーと心音が止まるのを示す音が流れだす。その後に3人が野太い声を張り上げるのを合図に、メンバーと観客たちが共に激しく身体を折り畳みだす。「もし僕がこの世から消えてしまったとしても」と、3人は感情を剥き出しに、『奇妙な目つき』を絶唱。身体を折り畳み左右へ大きく揺らす姿に合わせ、フロアでも同じ動きが誕生。彼女たちが煽るたびに声が上がるのは当たり前。ときに、ノンマイクで狂ったように叫び続ける彼女たち。まっとうという生き方を拒絶した、欠陥品のような姿や生き様を綴った言葉の数々をさらけだす彼女たち。でも、それこそが一番"らしい"姿だ。

 

6

 

  そこへ突きつけたのが、゛最新曲の『欠陥品ノ僕カラ君へ』だ。超絶爆裂ハードコアでラウドな楽曲の上で,まるで反抗声明を宣言するように彼女たちは早口で絶叫する。サビ歌では病んだ切ない感情を歌いあげる場面も登場。3人が「Oi!Oi!」と叫ぶたびに、フロア中から絶叫と拳が上がり続ける。「ダメな人間」とみずからのことを揶揄し、生きる意味を自分たちの気持ちへ問いかけながら、3人はこの場で生きる理由を証明していた。

 

 「心を込めて歌います」の言葉に続いて響いたのが『何度でも』。これまでの激しさから表情を変えるように、3人は歌系の楽曲に乗せ、胸の内側から沸き立つ思いを、ハンドマイクをしっかりと握りしめて歌いあげる。その歌声へ思いを届けるように、フロアから熱いクラップも誕生。「いつまでも弱い自分にさよならを告げよう」と,彼女たちは言葉のひと言ひと言へ深い魂と思いを込めて歌っていた。その姿へエールを送るように響く熱いクラップ。たとえ何度挫けようとも、ここから這い上がる姿を思い浮かべながら歌う彼女たち、前を向こうとするその姿へ向けて、たくさんの手が上がっていた。


  
 この空間をふたたび奈落へ落とすように不快な音が流れだす。「拳を上げろ」の声にあわせ、激しく突き上がる拳・拳・拳。爆裂した音の上で流れだした『死にたいなんて噓です。』に乗せ、3人は「君に気づいてほしい」と、胸の内から沸き立つ痛い感情を歌声に乗せてぶつけてきた。荒れ狂うサイコティックな音の上で、メンバーと観客たちが共に気持ちを掻きむしりながら、声を張り上げていた。高らかに、雄々しい姿で歌いあげる彼女たちの姿が神々しく光って見える。曲が進むごとに激しく狂いだす展開も最狂だ!!!

 

 鳴り響くサイレンの音。デスなマーチングのリズムに乗せて、メンバーたちが舞台の上を行進する。「ス・テ・ゴ・マ」と叫ぶ声を合図に、3人が荒れ狂う感情をぶつけるように「生きなさい、死になさい」と『ステゴマリスト』を絶唱。理性のストッパーを破したしゃがれ声で3人ががなりたてる。その姿へ向けて、フロア中から「Oi!Oi!」の声と拳やペンライトの光が突き上がる。「死になさい 生きなさい」や「胸を刺す」と歌い叫ぶ様も嬉しい衝撃だ。「Oi!」「Oi!」のやりとりもむちゃくちゃ気持ちを熱くする。3人が感情を剥き出しで煽るたびに、観客たちも己のキチガった生き様を謳歌するように暴れ叫んでいた。

 

 重い轟音が轟き渡る。「遮断サレタ絶望」と彼女たちは歌いながら、『遮断サレタ世界』を通してこの空間を現実から遮断してゆく。いや、現実などこの空間からとっくに消え去っていた。3人が病みの司祭となって観客たちを先導するからこそ、一緒に奈落に。とことん黒い世界へ落ちていきたくなる。後半には、3人と一緒に飛び跳ねる景色も誕生。これこそが、混沌少女らしい宣戦布告したライブの様。今にもフロアへ落ちんばかりに身体を前へ前へと突き出して、彼女たちは「落ちろ落ちろ落ちろ堕ちろ堕ちろ堕ちろ」と歌い叫び続ける。病んだ3人の意識を、フロア中の人たちが熱狂と絶叫で受け止める。終始、気迫剥き出しに煽り続ける3人の熱情した姿へ、しっかりと落ちていた。

 

 「堕ちろ」の声を合図に『ニンゲン・サークル』へ。彼女たちが「ニンゲンです」と叫ぶたびにフロア中から「Oi!」と熱い声が上がり続ける。みずからの存在を示すように戦いを挑む彼女たちの姿へ,フロア中の人たちも「Oi!Oi!」と絶叫の声を上げて挑みかかる。互いに腐った人間だ。でも、ここに来ると生きる意味や存在を感じられる。だから、互いに生きる意味を証明するように声を張り上げ、共に剥き出した思いをぶつけあっていた。3人が前のめりの姿で「僕ら ニンゲンです」と歌うたびに、一緒にここにいて腐った人間の自分を謳歌していいんだという気持ちになれる。だから、僕らはここでなら生きていける。声を張り上げ,拳を突き上げ,みずからが思うがままに人として生きていいんだと思わせてくれる。それを許されるのが、混沌少女した作りあげる狂った人たちを手招きする世界なのだから。

 

7

  「ここにいる全員でラストまで暴れていこうぜ」。マッドでサイコでソリッドな轟音が轟き渡る。その上で激しく頭を振り乱し、痛い言葉の銃弾を次々と撃ち放つように、3人は『絶頂的崇拝乱痴気騒』を熱唱。暴れだせ、狂いだせ。ドス黒く濁ったすべての病んだ感情をさらけだすように、フロア中の人たちも声を張り上げる。3人が躍るのに合わせ、フロアで躍るのは当たり前。手の振りに合わせて、観客たちも狂ったように振りを真似る。今にもフロアの人たちに噛みつかんばかりの勢いで、次々と痛い言葉の数々をさちらけだすようにぶつける3人。さぁ、このまま狂いまくれ!!!

 

8

 

  3人は、どのメンバーへ向けた声が大きかったかを競う「推しあい対決」を実施。その後、「世の中へもの申す」「せ~の『ゲコクジョ』」の声を合図に『ゲコクジメョ』へ。ここでも、マッドでサイコでソリッドなデスダンスロックの上で3人が身体を左右に大きく揺らすたびに、観客たちも身体を揺らし。「絶望」の声へ絶叫をぶつけ返していた。3人が「本気でこいやー」と喉が張り裂けんばかりの声を上げて煽れば、フロア中からも「Oi!Oi!」「Oi!Oi!」と声が張り上がる。共に激しく身体を折り畳みながら声を上げ続ける。この場に生まれたマッドでサイコなパーティは、狂った毒をどんどん撒き散らし続けていた。

 

  最後に混沌少女は『カリスマ』を絶唱。「カリスマ カリスマ 俺のカリスマ」と扇子を振りながら、その場で飛び跳ね叫ぶメンバーたち。もちろん、フロア中の人たちも狂ったように跳ね続ける。場内中で扇子が激しく舞い乱れる様も凄まじい。「全員いくぞ」の声に合わせてメンバーと観客たちが折り畳みをする様も圧巻だ。さらにカリスマ的な存在感を発揮しながら、混沌少女は、この空間を混沌とした病みと闇が踊り狂う様に染め上げていった。駄もが狂ったように祭り上がっていた。声の雨を激しく降らすように「カリスマ カリスマ 俺がカリスマ」と叫ぶ3人の姿は、本当に狂ったように輝いていた。

 

2


  誕生から2年。この狂った様が、どこまでこの世界を黒く染め上げるのか。その未来に期待したい。


PHOTO:FAKEDAWN. / 𝖊𝖚𝖗𝖊𝖐𝖆! / Keii
TEXT:長澤智典


2024年07月25日混沌少女単独公演 EDGE Ikebukuro LIVE映像
https://www.youtube.com/watch?v=oNy6XViQKLU

 

混沌少女単独公演全曲LIVE
2024年11月30日(土)
新高円寺LOFT X
「40」

 

混沌少女単独公演
2024年12月06日(金)
目黒鹿鳴館
「短命ナル我、命」

 

混沌少女
2025年01月08日(水)
目黒鹿鳴館
「XXXXXXXXXX」

 

2025年07月25日(金)
3周年単独公演
「XXXXX」

 

2024年9月
21日
22日
23日

韓国遠征

 

2024年08月19日(月)新高円寺LOFT X
LIVE&LIVEシューティング撮影企画
緊急です!!エキストラの皆様が必要です。

19時30分
20時START  撮影収録曲
欠陥品ノ僕カラ君へ
37564のテェマ

 

■出演アイドル・バンド募集中
IDOL in the DARK
08月09日(金)新高円寺LOFT X
08月18日(日)新高円寺LOFT X
09月09日(月)新高円寺LOFT X


コンセプト「黒イ人間」
10月31日(木)新高円寺LOFT X
コンセプト「包帯人間」
12月25日(水)新高円寺LOFT X
コンセプト「赤イ人間」
※出演アイドル募集

 

2024年08月28日(水)
2nd FULL ALBUM
「此畜少女-コンチクショウジョ-」

2025年01月01日(水)
1st 8cm Single
「右脳ヲ蝕ス晩餐」
全2曲収録

2025年07月25日(金)
3rd FULL ALBUM
「狂悪少女-キョウアクショウジョ-」


                                               
セットリスト
『此畜少女』(SE)
『此ノ世ハ闇ダラケ』
『MAD MAD GiRL』
『ぶっ壊せ』
『欝々鬱』
『奇妙な目つき』
『欠陥品ノ僕カラ君へ』
『何度でも』
『犯行声明』(SE)
『死にたいなんて噓です。』
『ステゴマリスト』
『遮断サレタ世界』
『ニンゲン・サークル』
『絶頂的崇拝乱痴気騒』
『ゲコクジョ』
『カリスマ』

 

混沌少女
2022年7月25日此の世に産み落とされる。
天下統一・魑魅魍魎・不朽不滅の三人組
狂ったをコンセプトにVISUAL系・PUNK系・ROCK系を融合した見た目やどこかで聞いた事がある懐かしい音楽を武器に、時に世間に対するヘイトを吐き出したり、時に人間の心情をぶつける歌詞でこの世に下剋上を掲げるアイドル。

天下統一 @ks_10katoui2

魑魅魍魎 @ks_chi3mouryou

不朽不滅 @ks_fu9fume2

混沌少女OFFICIAL
https://x.com/k_shoujyo_

 

イベントブッキングや取材に関しての問い合わせ先

pretty.one@fock69.com

lin.ee/IC0EHu4

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