Speak emo

2021.02.02
彼女のサーブ&レシーブ

彼女のサーブ&レシーブ|色んな場所に行って色んな人に観ていただきたいです

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その時点で出オチというか…(えり)

 

 

ーーで、そもそもなんですが“フューチャーテニスアイコン”って何ですか?

 

えり:何だろうね。

 

あおぎ:聞いた話では「将来テニスと言えばこの人という存在」的なのが“フューチャーテニスアイコン”っていう意味らしくて、それを彼女のサーブ&レシーブが目指すっていうことみたいですけど、いまいち理解はしてないです(笑)。

 

ーーアハハ。「テニスといえば彼女のサーブ&レシーブ」を目指したと。お二人ともテニスはやるんですか? 

 

あおぎ&えり:やらないです(笑)。

 

ーーあぁ(笑)。で、そういうコンセプトが約2年前になくなったと。何かきっかけはあったんですか?

 

えり:なんですかね。社長は「この先一生テニスの服を着てやっていくのはしんどい」って言ってました。

 

ーー(笑)。ご自身ではしんどかったですか? 

 

えり:でも確かに、テニスの衣装を着てラケット持って出ていくと即“色物認定”されるじゃないですか。その時点で出オチというか…。出てきた瞬間に「あぁテニスラケット持っているから彼女のサーブ&レシーブね」みたいな(笑)。

 

あおぎ:はいはい。

 

ーー すごく冷静に見てますね。

 

えり:それは感じてたもんね。

 

あおぎ:うん。

 

ーー2年前にフューチャーテニスアイコンを辞めたのは、お二人にとっては歓迎すべきことだったんですか? 

 

あおぎ:まぁ、半々っちゃあ半々ですかね。

 

えり:テニスのコンセプトを辞めた時点で衣装がなくなって、その後一年間ぐらい私服でライブをしてたんですが、「あ、衣装なくなるんだ」っていう不安感と「テニス衣装着なくていい」っていううれしさの半々って感じでした。

 

ーー私服の頃の映像も拝見したんですが、すごく伸び伸びとやられてた印象です。

 

えり:楽やったよね?

 

あおぎ:うん。まぁ、そうですね。ラケットがないっていうだけで手の自由が効くので。マイクも持っていたので両手が塞がってたんですよ。何をするにも不便だったんですが、右手が自由になるだけで歌いやすくはなりましたね。

 

えり:あと私服だから、私服で会場に来て、そのままステージに出て、そのまま帰れるっていう。かなり楽になりましたね(笑)。

 

ーー今は衣装があるんですよね?

 

えり:そうですね。

 

あおぎ:やっとできました。

 

ーーそれはうれしいことですか? 

 

えり:うれしいです。

 

あおぎ:うれしいですね。自分だけの衣装があるっていうのはすごくうれしいなって思います。

 

ーーでも着替えなきゃいけないわけで(笑)。

 

あおぎ:それは大変やな~。

 

えり:うん。

 

ーー(笑)。あとお二人は福岡と東京の遠距離じゃないですか。やはり不便を感じますか? 

 

あおぎ:練習ができないというのと、えりんこ(=えり)は来るのが大変じゃないかなって思います。それぐらいですかね。

 

えり:東京に来るのはライブがある時なので、練習の時間は取ってないんですよね。

 

あおぎ:ないです。

 

えり:家で個人で練習してぶっつけ本番みたいな。

 

ーーその辺もゆるく(笑)。

 

えり:はい。ゆるく(笑)。

 

ーー昨年、2ndアルバム『kanosare』リリース前日の12月11日にCIRCUS Tokyoでライブを拝見したんですが、基本的にはそれほどダンスをガンガンに踊るって感じではないというか、振り付けがない曲もありますよね。

 

あおぎ:そうですね。でも、その時ぐらいまでが本当に何も振り付けがなかったって感じでした。そこからどんどん振りが付き始めて、今はほぼほぼ振りが付いてますね。

 

ーー今は付いてるんですね。

 

えり:ほとんど。

 

ーーでも、多少ゆるめに踊ってる感じですか?

 

えり: そうですね。ゆるめに。

 

あおぎ:自分は振りをほとんど覚えてないというか…(笑)。覚えてますけど、不安になりながら踊ってますね。間違えながら(笑)。

 

えり:ぎーちゃんは振りを当日に覚えるんですよ。結構前から言ってるのに覚えてこないんです。

 

あおぎ:怒られます。

 

ーーアハハ(笑)。怒られるんですね。

 

あおぎ:怒られますね。(えりを指して)この人に。

 

ーーあぁ、えりさんに。社長からは怒られないんですか? 

 

あおぎ:まぁ。「ちゃんとしてこいよ」っていう雰囲気は出されますけど。

 

えり:でも、何とかこなすんです。当日覚えてるのにそこそこやれるから、そこは腹立ちます(笑)。

 

ーーアハハ。でも、今グループがいっぱいいて、大抵はダンスをガッツリ練習してビシッと合わせきますよね。

 

えり:そうですね。

 

ーーでも、そういう多くのグループとは違う色が出てますよね。いい感じです。

 

あおぎ&えり:そうですか!?

 

ーー本当に伸び伸び楽しそうにやられてるというか、自然体でやられています。

 

あおぎ:そこがいいところかなと思っているので、まぁ、ゆるくっていう感じですよね。振りもガッツリではないです。でも、二人とも結構ダンスは踊れるんですよ。

 

ーー以前のグループでは結構ダンスをされてましたよね。あと、面白いなと思うのが、フェードアウトする曲をライブでやる時、最後に「ありがとうございました~」って感じでゆるく終わるじゃないですか。

 

あおぎ:あぁ。

 

えり:はい。

 

ーーなんか昔の歌謡番組みたいな感じで、あれがとてもいいんですけど。

 

えり:あぁ、いいんですね。

 

ーー今はそういう風にやる人、あまりいないですよね。

 

えり:そうですね。確かに。

 

あおぎ:言われてみればそうですね。ずっとそれでやってきてるので自分たちでは普通なんですけど。

 

ーー僕ら世代には懐かしい感じです(笑)。

 

えり:これも意図的なのかもしれないですね。実は(笑)。

 

ーーそうした“意図”とか、ちょっとした“コンセプト”とか、潜んでいるものが色々とあるんじゃないかなと思うんですが、そういったことは聞いてないですか? 

 

えり:どうなのかなぁ。

 

あおぎ:わかんないです。

 

えり:本当に自由にやらせてもらってるので。

 

ーー例えば新曲ができたとしたら、「この曲はこういう曲で、こういう意図でやるので、こういう風にしてください」みたいな指示はないんでしょうか? 

 

あおぎ:そんなのはないです。

 

えり:社長は歌やダンスについては何も言わなくて(笑)。MCのみです。MCに関しては厳しく言われるんですよね。

 

ーーあぁ、矢部社長に。

 

えり:あ、そうです。

 

ーーナインティナインの矢部浩之さんのお兄さんで、ご自身もお笑いをやられてた時期があって、ネットに出てたインタビューを拝見したんですが、「音楽は専門外なので音楽制作の方に任せてます」とおっしゃっていました。でも、やはりMCについては厳しいんですね。どんなことを言われるんですか? 

 

えり:結構細かく言われますね。例えば、ライブで最初の挨拶をする時に、私たち以前は「じゃあ今から自己紹介します」みたいな“自己紹介のための前フリ”をやってたんですが、「それはやらないでくれ」って。「曲が終わった瞬間に自己紹介を始めて欲しい」って言われました。

 

ーーおぉ、細かいですね(笑)。

 

えり:細かいんですよ(笑)。

 

ーーその辺は全然ゆるくないわけですね。

 

えり:そうですね。MCの時間とかも「今日は長かった」とか言われます。

 

ーーじゃあ、MCの練習をやらなきゃいけないんじゃないですか? 

 

あおぎ:まぁ、そこを意識しておくだけでいいので。自分は基本的にMCはしないので、(えりを指して)こっちに任せっぱなしというか(笑)。

 

ーーあぁ。

 

あおぎ:自分的にはMCもゆるくやってます。適当にやってます(笑)。

 

えり:適当にしてますね(笑)。

 

ーーあおぎさんには社長からの“アドバイス”はないんですか?

 

あおぎ:自分はあんまりないですね。もう本当に「自由にやってくれ」って感じで。えりんこがまとめ役なので、えりんこの方が言われるっちゃ言われるかなと思います。

 

ーーその辺、社長もちゃんと見ていて、あおぎさんは「泳がしておいた方がいい」と判断されたんじゃないですかね。えりさんは、まとめ役として「事細かくちゃんと指示してやった方がいい」と。でも、それで上手くいってる感じですよね。

 

あおぎ&えり:はい。

 

えり:でも、私が結構MCをガチガチにやっちゃうので、それが硬さに繋がっていたというか…。私としてはそれが嫌だったんですよね。で、最近はぎーちゃんもMC中に喋ってくれるようになったんですが、ぎーちゃんは本当に素で喋るんですよ。素で訳のわかんないことを言ったりするので、逆にそれで硬さがほぐれるというか…。助かってる部分ではあるかもしれないです。

 

 

取材・文
石川真男

 

彼女のサーブ&レシーブ リリース情報

 

Abema『矢口真里の火曜The NIGHT』でも、その特異なキャラクターが世に衝撃を与えた“彼女のサーブ&レシーブ”の2ndアルバムは、ex.インスタントシトロンの松尾宗能がサウンドプロデュース。同じくインスタントシトロンの長瀬五郎が松尾と共にメインソングライターを務め、誰もが口ずさめるポップさと、チャーミングな実験性溢れる楽曲群となっている。注目はインスタントシトロンの楽曲「Still be shine(作詞・片岡知子 [E テレ・みいつけた!、アニメ・たまこまーけっと 他提供曲多数] 作曲・長瀬五郎)」のカバー。こちらではシトロンの盟友、沖山優司(ジューシーフルーツ、ビブラストーン)がベースで参加。楽曲は他にも、関西から注目のバンド SAPPY の Ryohei Tarumoto や、先鋭的な活動とポップな前衛性が話題の uami が提供するなど、”今”の空気感も捉えたバラエティ豊かなものになっている。

CDジャケット


彼女のサーブ&レシーブ『kanosare』

レーベル:LAUGHFACE INC.
品番:LHFC-009
発売日:2020年12月12日
仕様:CD
価格:2,750円(税込)

<収録曲>
1.恋心、赤い熱気球
2.ウルトラマリンガール
3.Dance Floor !
4.ドキドキ♥エデンの恋ひらり
5.色づく季節
6.なくしもの
7.泣き虫レインドロップス
8.いじけんぼう
9.STILL BE SHINE

 

彼女のサーブ&レシーブ ライブ情報

 

最新ライブ情報は公式HP、メンバーツイッターをチェック!

公式HP
https://manholesenbei.com

あおぎ
https://twitter.com/herserves

えり
https://twitter.com/manholesenbei

 

 

 

 

 

PROFILE

PROFILE
彼女のサーブ&レシーブ

東京を拠点とする『あおぎ』と福岡を拠点とする『えり』による二人組ユニット。

2代目・彼女のサーブ&レシーブとして 2017年4月デビュー。

あおぎ(安達葵紬)

出身地:長崎県
生年月日:1999年3月4日
特技・趣味:折り紙、格闘技、ダンス
 

https://twitter.com/herserves

えり(畠山英莉)

出身地:福岡県
生年月日:2000年11月7日
特技・趣味:運動、お笑い鑑賞、ヘアアレンジ
 

https://twitter.com/manholesenbei

公式サイト: https://manholesenbei.com