Speak emo
みなさんと出会った場所が“約束の場所”になるから、そこが“HOME”になると思います
ひょっとしたら“歴史的瞬間”に立ち会っているのではないか。そんな想像を膨らませながら“音楽を聴く幸せ”を噛み締めている。RYUTist史上においてはもちろん、アイドル史上、そして少々大袈裟かもしれないが、日本のポップ史上における“マイルストーン”を今こうして享受しているのではないか。そんな感覚に浸っている。
柔らかなアコギのストロークを合図に、さざめくストリングスと煌めくウィンドチャイムが編み上げる荘厳な音像の中から、ピアノの旋律が一気に駆け上がり、最高音を鳴らす。すると、深遠なハーモニーが木霊のように響き渡り、この壮大な音絵巻の幕開けを告げる。その瞬間に解き放たれた聴き手の情動は、起伏に富んだ展開によって様々な方向に揺さぶられながらも、じわじわと、ぐんぐんと上昇していき、やがて法悦の高みに昇り詰めるのだ。
『日本海夕日ライン』『柳都芸妓』という傑作を世に問うた後、それらで上がりまくったハードルを飛び越えるのではなく、いきなり100m走へと種目を切り替えて優勝したかのような、疾走感溢れるシングル「青空シグナル」によって期待値を更に上げたRYUTist。8月には地元新潟での7周年ワンマンライブを成功裏に収め、11月25日にはいよいよ東京での7周年ワンマンライブに臨む。そんな中投下されたのが、ニューシングル「黄昏のダイアリー」だ。
なんといっても注目なのは、表題曲「黄昏のダイアリー」だ。Cymbals~TWEEDEESの沖井礼二とROUND TABLEの北川勝利がスタジオでせめぎ合いながら共作したというこの楽曲は、これまでのRYUTistにはないドラマティックな展開が特徴的(Tansaによるストリングス・アレンジが効いている!)。その上に乗るRYUTistのヴォーカル/ハーモニーもこれまで以上に芳醇かつ清澄だ。TWEEDEESで沖井の“相方”を務める清浦夏実が手掛けた詞にも、時の流れの中で揺れ動く情感が示唆的に綴られており、激しい展開の楽曲と相俟って、普遍的な日常に潜む壮大なドラマが浮き彫りにされている。
カップリングの2曲も秀逸である。ayU tokiOとしても活動する猪爪東風が作詞曲を手掛けた「心配性」は、室内楽的な装飾が随所に施されつつも、生々しさや泥臭さが仄かに漂うロッカバラード。RYUTistの面々も、自らの活動に重なるような詞世界を自然な語り口で綴る。そして、microstarの飯泉裕子・佐藤清喜のペンによる「a birthday song」は華々しい響きのレトロなディスコ。だが、この享楽的なビートにRYUTistの美しいハーモニーが乗ると、一転して清廉かつ愛くるしいトーンを帯びるのが面白い。
この超強力な3曲を一枚に収めた贅沢なシングル「黄昏のダイアリー」を引っさげ、いよいよ東京での“HOME LIVE”に臨むRYUTist。このところのライブでもその絶好調ぶりに拍車がかかっている彼女たちが、11月25日にどんな歴史を刻むのか。ライブを直前に控えた彼女たちにお話を伺った。
みなさんの想いが詰まった一枚を手にした時に「アァ、これから大切にしよう」って気持ちに改めてなりました(むうたん)
――みなさん今、絶好調ですよね?
ともちぃ(宇野友恵):えっ?
みくちゃん(横山実郁):絶好調です!(笑)
むうたん(五十嵐夢羽):絶好調です!(笑)
のんの(佐藤乃々子):(笑)
――(笑)どういう意味で絶好調だと感じていますか???
みくちゃん:シングルも発表もあり、MVも公開されて、皆さんからご好評をいただいて…。
――あぁ…いや、最近のライブを観ると、めちゃくちゃいいじゃないですか!
ともちぃ:え?ホントですか!?
むうたん、みくちゃん、のんの:ありがとうございます!
――どうですか?ライヴ。どんなイベントに出ても素晴らしいパフォーマンスでオーディエンスの心をがっちり掴んでいる印象です。
ともちぃ:いえいえいえ…。
――首を振ってらっしゃいますが、ともちぃさんこそ、まさに絶好調じゃないですか!
ともちぃ:ホントですか???ありがとうございます。
――いや、ホントに最近観るライブはどれも素晴らしい歌いっぷりですよ。
ともちぃ:(小声で)やった…。
――リアクション薄いですね(笑)。
一同::(爆笑)
――この話は広がらないようなので(笑)、早速新曲について伺います。
一同::アハハ(笑)。はい!
――シングル「黄昏のダイアリー」。東京でのワンマンを11月25日に控え、皆さんにとってもとても重要なリリースになるのかな、なんて思っているんですが、いかがですか? どんな心構えでレコーディングに臨んだ、とかありますか?
ともちぃ:あまり意識はしてないですが、今回ご一緒させていただいた作家さんがすごかったので、とても緊張してレコーディングに臨みました。
――気負いみたいなのはありましたか?
のんの:気負い…。う~ん…。素晴らしい曲をいただいて、私たちがどう表現できるかでその曲の良さも変わってきちゃうと思ったので、そのプレッシャーはありました。
みくちゃん:みんなで曲を壊さないように頑張って歌おうね、って話してましたね。
むうたん:毎回毎回違うものをお届けしたいなと思っているので、前回の「青空シグナル」の時よりも更に歌や表現などでパワーアップしたものをお伝えできるように、という気持ちは持っていました。
――初めて曲を聴いた時はどんな印象でした?
ともちぃ:衝撃でした。
のんの:3曲ともそれぞれシングルの表題曲でもいけるくらいの曲なので、自分たちにこんな曲をいただけるなんて、びっくりしました。
みくちゃん:前のシングル「青空シグナル」の時もそうだったんですが、初めて聴いた時に「これ、自分が歌うの?」っていう不安もあって…。でも、この素敵な作品を自分のできる精一杯でやろう、っていう気持ちになりました。
――珍しく“やる気”が出たわけですね(笑)。
みくちゃん:いやいやいや(笑)。いつもありますよ!!!
――(笑)。他の方は?
ともちぃ:3曲とも全部いい曲で、それぞれ曲によって違う雰囲気で…。レコーディング前から思ってたんですけど、ライブで歌うのが楽しみだなと、思いました。
むうたん:みんなも言ってますが、ホントにいい曲で、こんな曲をRYUTistがいただけたって思うと鳥肌が立ったぐらいで…。レコーディング前、曲を聴きながら練習するのが楽しかったです。
――では「すごい曲をいただいた」という認識はありながらも、結構楽しんでいたわけですね?
一同::はい!
――やはり絶好調ですね!
一同::(爆笑)
――プレッシャーにも負けない感じですよね。
みくちゃん:でも、レコーディングの時はプレッシャーに押し潰されそうでした。
――あぁ、北川さんが怖かったんですよね???
一同::アハハハ(笑)。
みくちゃん:最初だけです、最初だけ!
――最初だけですね(笑)。で、もうCD盤も出来上がったんですよね。
一同::はい!
――いかがですか、完成品を手にして。出来栄えは?
みくちゃん:CDとして手にすると感動しました。これがRYUTistの作品として後にみなさんのところに届いていくんだな、って思って、すごい嬉しいことだなと思いました。
のんの:いい曲が揃っているのももちろんなんですが、ジャケットも素敵で、メンバーの自然な感じがよく出てていいジャケットにしていただいたな、と。ちょっと映画みたいな感じで、ジャケットもお気に入りです。
ともちぃ:3曲完成したのをみんなで聴いた時に、みんなで試聴会みたいなのをやったんですけど、その時にもう感動してウルってきちゃって…。で、周りを見たら「誰も泣いてないな」と思って(笑)。で、泣かないようにはしていたんですけど、自分の中ではすごい感動して…。で、たぶんみんなもそう思ってたからなのか、終わった後も何回も聴き直しました。
――周りの3人はウルっとはしてなかったんですか???
一同::アハハ。
むうたん:ぐぁーっと来ました。いただいたCDを見てみると、ジャケットも細かいところまで丁寧に作っていただいてて…。もちろん音の方も編集やマスタリングをされる時もこだわってやってくださってて…。そういうみなさんの想いが詰まった一枚を手にした時に「アァ、これから大切にしよう」って気持ちに改めてなりました。ずっと聴いてます。移動の車の中とか。
RYUTist ライブ情報
「RYUTist HOME LIVE 7th Anniversary 東京編」
【会場】東京 ・新宿 ReNY
【日程】2018 年 11 月 25 日(日)
【時間】Open/Start 16:00/17:00
【問】オデッセー 03-5444-6966(平日 11:00~18:00)
【チケット料金】
全自由 ¥3,800(税込)
※整理番号順の入場です。
※入場時にドリンク代別途必要
RYUTist 商品情報
「黄昏のダイアリー」
発売日:2018 年11 月20 日(火)
価格:1,000 円+税
レーベル:PENGUIN DISC
品番:PGDC-0009
収録曲:
M1.黄昏のダイアリー 作詞:清浦夏実 / 作編曲:沖井礼二・北川勝利
M2.心配性 作詞・作編曲:猪爪東風
M3.a birthday song 作詞:飯泉裕子 / 作編曲:佐藤清喜