Speak emo

2020.07.15
RYUTist

RYUTist|今メンバーができる最大限が最高に詰まったアルバムだなって思います

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声が揃う感動があるなって思います(横山)

 

ーーでは1曲ずつお伺いします。1曲目の「GIRLS」。まずは皆さんに曲の印象などをお訊きしたいのですが、いかがですか?

 

宇野: 「GIRLS」は出来上がるまで全然見えなかった曲。

 

佐藤;うん。

 

五十嵐:なんかレコーディングの時も声を合わせたものは聴かなかったよね。

 

横山:うん。聴いてない。

 

宇野: 「これ録るよ」って言われて、コーラス部分だけを録って…。

 

五十嵐:ちょっと4人分の声出してみようかっていうだけで、どんな曲になるのかは聴いてないんですよ。

 

宇野: 曲もまだ全然完成してなかったんです。

 

佐藤:そうだね。

 

横山:そもそも「GIRLS」があるってこと知らなかったよね。

 

宇野: 知らなかった。

 

横山:「ALIVE」の間奏とかに入れるコーラスなのかな、ってみんな思ってて。コーラスの素材取りみたいな感じだったんですけど、完成したアルバムを聴いてたらすごいカッコよく編集していただいてて。

 

宇野: 全然知らない曲が(笑)。

 

五十嵐:1曲目に「GIRLS」っていう曲が入ってて、何だろう?って(笑)。

 

佐藤:「ALIVE」で録った声がつままれて、すごくカッコいい「GIRLS」になってました。

 

ーーそれこそカットアップというか、加工されて切り刻まれて作られてる感じじゃないですか。

 

横山:カットアップされてます。

 

ーーですよね。皆さんの今までのアルバムでも、特にオープニングでは声を素材に使ってある種のサウンドエフェクト的な曲が作られていましたよね。

 

佐藤:そうですね。

 

ーー3作ともね。それって、皆さんが歌ったというより、素材として使われたっていう感じじゃないですか。

 

横山:そうですね。はい。

 

ーー僕がよく取材してる“楽曲派アイドル”っていうと、ある意味「大人が女の子たちの声を使って、自分たちのやりたい音楽を構築する」みたいなもので、ただ、そこに不思議な化学反応みたいなものが起こって面白いなって思うんですが、カットアップっていうのはそれを象徴するもののような気がするんですよ。

 

一同:おぉおお!

 

ーーまずお訊きしますけど、いかがですか? 素材として声を使われるっていうのは。

 

一同:(笑)

 

横山:どうですか?

 

佐藤:わかんない。

 

五十嵐:どうですか…? 難しいですね(笑)。

 

宇野: 難しい。そんなことあまり考えたことなかった。

 

横山:そうだね。

 

ーーあまり考えたことないですか?

 

一同:はい。

 

横山:でも今回思ったのが、「GIRLS」の最後に「GIRLS」って言ってるんですよ。私たちそんなフレーズひとつも録ってなくて…。なので、私たちの素材を蓮沼執太さんがいっぱい編集して「GIRLS」って言ってるように作ってくださったんだなと思って、そこはめちゃめちゃ感動しました。

 

五十嵐:鳥肌立ったよね。

 

ーーつまりは、色んなところから「が」と「ー」と「る」と「ず」という音を引っ張ってきて、上手く貼り合わせたわけなんですね?

 

横山:はい。すごいなって思いました。

 

ーーそれはある意味、自分たちが歌ったわけではなくて、蓮沼さんが作り上げたわけじゃないですか。

 

一同:はい。

 

ーーその面白さっていうのもあると思いますし…。

 

宇野: 面白いと思いました。

 

ーーでですね。今までの3枚のアルバムでは、特にオープニング曲などは“声”を素材に作られていたと思うんですが、今回は、なんというか、声が素材になっていながらも、ちゃんと“個”が出ているような気がしたんです。編集に負けていないというか…。

 

宇野: 本当ですか???

 

横山:でも、そうかもしれないですね。今までのものは、もう最初から出囃子とか、そういう風になるのを知っていて録っているので、どっちかというと“個”を出すっていうよりは、綺麗にハーモニーを歌うっていうのを敢えて意識してないんですが、今回は基本メインで歌ってるつもりで録ったところが使われてるので、みんなそれぞれの声がもうバンバンって出てるなって思います。

 

ーーつまりは、どう料理されても皆さんがきっちり出るわけですよね。

 

横山:そうですね。

 

一同:(笑)。

 

ーー(笑)。

 

横山:料理人の腕がいいからです。それは。

 

ーーですね。なので、素材がよくて料理人の腕もいいから美味しいものができるわけですよ。

 

横山:上手いですねぇ~。

 

一同:(笑)。

 

横山:褒められ慣れてなくてすみません。なんか上手く返せなくて(笑)。

 

ーーそうなんですか?(笑) 今やもう慣れてるでしょう。

 

横山:慣れてない。慣れてないですよ。

 

ーーで、「ALIVE」ですよ。どうですか? これ。

 

横山:壮大です。

 

宇野: いい曲ですね。

 

五十嵐:本当に。

 

佐藤:こんなに長い曲も久しぶりだよね。

 

五十嵐:ね。7分もある。

 

横山:でも長さを感じないですよね。聴いてて。

 

宇野: ずっとリピートできる。

 

横山:うん。

 

宇野: あと、“語り”を初めてやりました。

 

ーー近々ライブでやる予定もあるんですよね? 練習してるんですよね?

 

一同:練習はしてないです。

 

横山:まだ振りも入ってないです。

 

ーーライブで披露する予定はないんですか?

 

横山:わかんないです。

 

宇野: 大体、急だよね。

 

横山:そうそう。急ピッチが売りなので。

 

佐藤:一週間前ぐらいに言われる可能性があります。

 

宇野: ほぼそれなんです。

 

五十嵐:可能性大です。

 

ーー6月20日の配信ライブのMCでも言ってましたが、その日のライブ後に「りゅ~すとり~む」をやるっていうことをステージ上でプロデューサーのメッセージを読みながらその場で知った、みたいな感じでしたが…。

 

佐藤:その場で知りました。

 

ーー終始そんな感じなんですか?

 

宇野: はい。集合時間だけ教えてくれます。

 

一同:アハハハ。

 

横山:しかも、「ナイスポーズ」と「春にゆびきり」やったじゃないですか。「ナイスポーズ」に関しては2週間ぐらい前にやることを知って、そこから振り入れだったので、かなりの急ピッチでやりました。

 

五十嵐:いつも急ピッチです。

 

ーー毎日がドッキリみたいなものですね。

 

五十嵐:いや、本当に(笑)。

 

佐藤:「毎日がドッキリ」。面白いな(笑)。

 

横山:ツイッターで知ることとかあるんですよ。RYUTist_infoがツイートしてるのを見て「あ、そうなんだ」「この日ライブやるんだ」みたいな。

 

ーーそうですか。皆さんにスポットを当てて、とか言いながら、なんだかまだ皆さん操られてる感じですね(笑)。

 

一同:フフフ(笑)。

 

横山:ファンの人と同じなんですよね。情報を得るタイミングが。

 

ーーそうですか。でもある意味、瞬発力みたいなのも試されてるんですよ。

 

佐藤:試されてますね、だいぶ。

 

ーーそうしたほうが“自然な表現”“素の表現”ができるんじゃないですか?

 

佐藤:ですかね。

 

五十嵐:(笑)。

 

横山:だといいんですけど。

 

宇野: ポジティブ!

 

ーーで、レコーディングでは歌ったわけじゃないですか。この曲、難しいでしょ。

 

一同:難しいですね~。

 

ーーどんなところが難しかったですか?

 

宇野: この曲ずっと歌ってるんですよ。

 

横山:「心配性」みたいな感じでね。

 

宇野: 「心配性」的な感じなんですけど、メインを歌った後にすぐハモりを歌ったりとかそういうのばっかりで、とても難しかったです。喉の調子をすぐに切り替えなきゃいけないので。

 

五十嵐:すぐにハモりの喉に切り替えないといけないんです。

 

横山:そうだよね。

 

佐藤:違うもんね。

 

宇野: 変わるんですよ。メインでやってるとちょっと歌いやすいんですけど、ハモりにすぐ切り替えなきゃいけないので…。感覚ではここら辺、(喉の真ん中に手を当てながら)喉のここら辺でハモりに変えてるみたいな感じです。

 

ーー切り替えが大変なんですね。で、この曲。どこか組曲みたいなイメージがありますよね。まぁ言っちゃえば「AB、AB」が繰り返される曲なんですけど、同じメロディーでもいろんなアレンジが施されていますよね。

 

一同:はい。

 

ーーそれこそ一番最初の「AB」があって、その次のパートは「CD」になるのかもしれないですけど、その「ほっぺ ふくらまして~」っていう部分と「聞こえてる 君の声~」の部分が、これがまた別の曲のABみたいに聴こえるような気もします。

 

一同:あー。

 

ーーまぁ「ABCD」と捉えているんでしょうけど、別曲みたいな感じがして。

 

横山:どこがサビでどこが「A」とか最初わかんなかったですもん。

 

ーーこれ、サビってどこだと捉えてますか? いろんな捉え方ができると思うんですが。

 

五十嵐:私は「今ここにある景色を~」がサビかと思った。

 

横山:実郁も「今ここに~」かと思ったけど、「桜並木が恋をして」もサビっぽいなと。ここは全部サビなんじゃないの、そしたら。

 

五十嵐:ずっとサビかな。

 

佐藤:セットでサビかなと思って(笑)。

 

ーーいろいろ解釈できると思いますけど、そういった説明ってありましたか?

 

一同:ないです。

 

横山:メロディー的には「桜並木」がサビっぽいよね。

 

宇野: うん。でも、確かにセットで一つのサビだと言われたら、そうとも思える。

 

ーー多分それは作った蓮沼さんにしかわからないのかもしれないですけど、いわゆるJ-POPの「AB、AB、サビ」とかではなくて、割と洋楽っぽい、「AB、AB」を繰り返す“ヴァース=コーラス形式”のような印象ですよね。

 

佐藤:あぁ。

 

横山:それっぽい。

 

ーーしかも、イントロの「AB」と、また別の曲の「AB」を繋げて、それを「CD」にしたのかもしれないですし…。

 

横山:ここがサビの可能性もあるよ。

 

宇野: 「聞こえてるー♪」ってところ?

 

佐藤:確かにそれもあり、みたいな(笑)。

 

ーーそうそう。

 

横山:「ABC、サビ、AB」みたいな可能性もあるよね。

 

宇野: それで終わるんだきっと。

 

五十嵐:そっか、それもあるのか。

 

宇野: むずいむずい。

 

ーー“むずい”ですよね。

 

横山:むずいっす。

 

ーーで、一番最後にその「D」が来るので、ちょっとそれもサビっぽい感じもしますけど、いかにもサビっていう作りではないですよね。

 

佐藤:ですよね。

 

ーーなので、今までの曲とはちょっと感触が違うのかなって思います。

 

宇野: そうですね。

 

ーー例えば間奏のドラムソロみたいなのって珍しいじゃないですか。皆さんの曲では。

 

佐藤:カッコいい!

 

ーーここはライブではどうなるんですか?

 

五十嵐:わかんないです。

 

佐藤:まだ、何も。

 

ーー夢羽さんがドラムソロするんですか?

 

五十嵐:あー、はい!

 

佐藤:おぉ!

 

宇野: そんなわけないじゃないですか。

 

五十嵐:そこだけドラムに変わっていいですか?(笑)

 

佐藤:カッコいい。

 

五十嵐:いや、カッコよくはできないんですけど。

 

横山:(笑)。

 

五十嵐:どんな感じになるのかな。

 

ーーでも楽しみですね。ライブでどうなるのか。皆さん大変だと思うんですけど。

 

横山:(笑)。でもこの曲は、声が揃う感動があるなって思います。4人で歌う意味のある曲だなって。なぜかと言うと、セリフパートじゃない部分は、基本、声の表情ゼロで歌ってるんですよ。蓮沼さんからのディレクションで「あまり声に表情は付けないで欲しい」っていうのがあって。歌パートに関しては声の表情がないんですけど、セリフパートになると一人一人ソロのセリフがあるので、重なってる綺麗な歌のパートと、一人一人の声がバーッと出てるセリフパートとがあって、4人の声が重なった時が最高に感動するなって思います。

 

ーーなるほど。歌パートは敢えて声の表情を抑えてると。全体的に抑制された感じがしていて、テンポも速いんですけどガンガンに揺れるものではなくて、じわじわっと来る感じじゃないですか。

 

横山:そうですね。

 

ーーセリフのところは、細かいフレーズが途中で長くなっていって。そこにも感情がだんだんと溢れてきて、じわじわと高揚感が湧いてきます。

 

横山:そこがカッコいいなと思います。

 

ーーでも、なかなか大人っぽいというか、すごく進化した表現ですよね。今までそんな感じなかったですもんね。

 

横山:そうですね。どちらかというと最近は表情を出していく方を頑張っていたので…。今までは消すのはあまりなかったかもしれないです。

 

ーーでは、この歌詞に関して、どういうふうに解釈しましたか?

 

宇野: 日常の小さな幸せを歌詞にしていて、「ALIVE」=「生きている」っていうことを実感しようとするものです。

 

横山:日常のワンシーンを切り取った映画みたいな感じですよね。

 

佐藤:映画だね。

 

横山:本当、ふとした何気ない日常だけど、切り取ったらこんなに美しいんだね、みたいな感じが伝わるかなと思います。

 

佐藤:日常のあまり意識してない動きとか景色とかを意識して見ると綺麗だなって感じられることを知りましたね。

 

ーー確かに、人間も含めた森羅万象というか自然の営みというものを淡々と並べてる、って感じですよね。

 

宇野: うんうん。

 

ーー特に明確なメッセージを強く主張しているわけではなくて。

 

横山:そうですね。

 

宇野: それぞれの聴く人の想いとかタイミングとかによって変わってくるというか…。

 

横山:そうだね。

 

ーー淡々と言葉を並べることで、確かに聴くタイミングとかその時の心の状態によって変わりますよね。時と場合によっては、すごく強いメッセージになりうるかもしれません。

 

一同:はい。

 

 

取材・文
石川真男

RYUTist ライブ情報

 ■公演名『RYUTist HOME LIVE #307  9th Anniversary』
 
■配信日時
7月24日(金祝)
OPEN/13:50
START/14:00
 
■ライヴ配信視聴チケット
2,800円(税込)
ZAIKOにて電子チケット受付中
↓チケット受付はこちらのイベントページにて行っています。
https://ryutist.zaiko.io/e/homelive307
 
電子チケットは7月27日(月)14:00まで購入可能
配信終了後、チケット購入者は7月27日(月)16:30までアーカイヴで視聴可能

RYUTist 商品情報

■RYUTist 4th Full Album『ファルセット』

ジャケット

 
発売日:2020 年 7 月 14 日(火) 
品番:PGDC-0012 
価格:¥3,000(税抜価格) +税 

《収録内容》 
01. GIRLS(作編曲:蓮沼執太)
02. ALIVE(作詞:蓮沼執太/作編曲:蓮沼執太)
03. きっと、はじまりの季節 (作詞・作曲:弓木英梨乃/編曲:sugarbeans )
04. ナイスポーズ (作詞:柴田聡子/作編曲:柴田聡子)
05. 好きだよ・・・ (作詞:NOBE/作編曲:KOJI oba)
06. センシティブサイン (作詞:シンリズム/作編曲:シンリズム )
07. 絶対に絶対に絶対に GO! (作詞:藤村鼓乃美 ・ 北川勝利/作編曲:北川勝利)
08. 青空シグナル (作詞:清浦夏実/作編曲:沖井礼二 )
09. 時間だよ (作詞:Kan Sano/作編曲:Kan Sano)
10. 無重力ファンタジア (作詞:清浦夏実/作編曲:ikkubaru)
11. 春にゆびきり (作詞:パソコン音楽クラブ/作編曲:パソコン音楽クラブ)
12. 黄昏のダイアリー  (作詞:清浦夏実/作編曲:北川勝利・沖井礼二 )

PROFILE

PROFILE
RYUTist

2011 年 5 月に行った「アイドルユニットオーディション」で選ばれたメンバーによって結成。

2016 年 4 月 24 日に横山実郁を加えて再始動。新潟市を表す「柳都( りゅうと)」という言葉に、「アーティスト」 を加え、「新潟のアーティスト」という意味を込めて「RYUTist」と名付けました。 メンバーはリーダーの佐藤乃々子、宇野友恵、五十嵐夢羽、横山実郁の 4 人組で、全員が新潟生まれ新潟育ち です。

新潟市古町7番町「LIVEHOUSE 新潟SHOW!CASE!!」を中心にライブ活動を行い、その他全国各地の各種 イベントにも出演しています。

2018 年には新宿 ReNY、2019 年には渋谷クラブクアトロにて自己最大規模のワンマンライブを成功。 幅広い世代のミュージシャンから提供を受ける楽曲の質の高さはアイドルファンのみならずかつての渋谷系、 ギターポップの系譜を好む音楽好きにも支持され、Spotify 公式プレイリスト「Best of 2018 Women’s Voice」 に「無重力ファンタジア」が選ばれるなど着実にその知名度を上げています。

佐藤 乃々子(さとう ののこ)

誕生日:11月24日
イメージカラー:イエロー
新潟の好きなところ:食べ物がすごく美味しいところ
新潟の好きな食べ物:のっぺ

宇野 友恵(うの ともえ)

誕生日:4月1日
イメージカラー:ピンク
新潟の好きなところ:山、海、川があって、四季がはっきりしてるところ!
新潟の好きな食べ物:新潟タレカツ丼

五十嵐 夢羽(いからし むう)

誕生日:1月5日
イメージカラー:グリーン
新潟の好きなところ:かわいいゆるキャラさんがたくさんいるところ
新潟の好きな食べ物:佐渡天然ブリカツ丼、新潟タレカツ丼、鯛茶漬け

横山 実郁(よこやま みく)

誕生日:11月24日
イメージカラー:ブルー
新潟の好きなところ:景色がきれい!、おいしいものがたくさん、長岡花火
新潟の好きな食べ物:お魚、お米、ラーメン、イタリアン、ぽっぽ焼き

公式サイト: https://ryutist.jp/