Speak emo
Nao☆|「SCOOBIEさんに負けられない」と思いながらレコーディングしました
自然とこみ上げてくるものを出せる曲だと思います
――では、新曲「ベスト☆フレンド」についてお伺いします。カップリングの「rainy~next season~」も含め、2年前にリリースした「菜の花」とそのカップリング「ハッピーエンドをちょうだい」に比べると、ずいぶんと変わりましたね。
Nao☆:そうですね。「菜の花」は、自分の生誕を意識して作っていただいた楽曲だったんですが、今回は自分がステージに立ってライブをする時のことを考えて作った曲たちなので、全然テイストが違うと言ってもらえるのが狙いというか…。
――なるほど。2曲ともそうなんですね。まずは「ベスト☆フレンド」からお訊きします。SCOOBIE DOのマツキタイジロウさんの作詞作曲ですが、これはNao☆さんのリクエストで?
Nao☆:そうです。
――SCOOBIE DOはお好きだったんですか?
Nao☆:SCOOBIEさんは、一度Negicco主催の新潟でのツーマンライブにお呼びしたんです。Negiccoってゲストを呼んでも「Negiccoが呼ばれてる側なんじゃないか」ってぐらい引っ込んじゃうというか、「自分たちが主催なのにNegiccoが呼ばれました」みたいになることが多かったんですけど、SCOOBIEさんと一緒にやった時は、SCOOBIEさんの「真夜中のダンスホール」という曲を一緒にやらせていただいて、それがすごく楽しくて。私もステージの最前ギリギリまで行ってお客さんを煽ってたりして、そういう自分にびっくりしたんですよね。音楽が楽しいということを改めて気付かせていただいたというか…。その後、「SCOOBIEさんすごくいいな」と思っていてライブに行かせていただいたら、4歳ぐらいの男の子が声援を送っていたり、手を挙げて楽しんでいるのを見て、それでまた驚いて…。Negiccoも老若男女幅広い方に応援していただいているので、こういう曲調はNegiccoのファンの方にも楽しめると思いますし、自分もやっていて楽しかったので、ライブで楽しめることを一番に考えた楽曲を作って欲しいとSCOOBIEさんにお願いしました。
――SCOOBIE DOというと「ファンクというものをロックバンドのフォーマットでやる」というか、「ファンクをかなり男臭くやる」みたいなイメージなんですが、そうした“ファンクのグルーヴ”というものに感応したということは、Nao☆さんの中にもやはりそういうものがあったんですかね?
Nao☆:自然と楽しくなっちゃうというか…。きっと私、キャラ的には「明るい」とか「楽しい」というイメージがついてると思んですが、落ち着いた曲だとかしこまっちゃったり硬くなっちゃったりしがちなんですよね。それに、普段だったら誰かのライブを観に行っても緊張してガチガチになっちゃうんですけど、SCOOBIEさんのライブではもう自然と身体が動いちゃうみたいな感じで楽しめたんですよ。観ている人が自然体になれるライブをやられる方々で、そういう曲を持っているグループなんだなと思って、カッコいいなって…。
――ちょっと話が戻りますけど、他人のライブを観に行って緊張しちゃったりするんですか?
Nao☆:緊張しますね。
――え?どうしてですか???
Nao☆:新潟人だからなのかなぁ…。かわからないですけど、けっこう新潟の人ってシャイな方が多くて、「手を挙げて」とか「声出して」とか言われてもなかなか出来ないんですよね。でも、SCOOBIEさんのライブではそれが自然と出来るというか…。なので「ベスト☆フレンド」も、型にはまった感じではなくて、声を出したくなったら声を出したりとか、盛り上げたくなったら盛り上げたりとか、そういう自然とこみ上げてくるものを出せる曲だと思います。
――「こみ上げてくる」ということは、本能が反応しているということだと思うんですが、そうした本能はきっとあの4歳の子の中にもあるんでしょうね。
Nao☆:。4歳の子がめちゃくちゃノリノリになってるのを後ろから見てて、すごいなと思いました。ああいう音楽って、みんなを巻き込むというか引き込むというか、そういうすごいパワーを持ってるんだなって。
――Negiccoっていろんなタイプの曲をやってますし、踊れる曲も多いじゃないですか。でも、このNao☆さんの新曲は、Negiccoの引き出しにはないタイプのグルーヴですよね。
Nao☆:そうですね。ありがとうございます。
――先ほど「ライブで楽しめることを一番に考えた楽曲」とおっしゃいましたが、マツキさんには具体的に何か“注文”したんですか?
Nao☆:最初は少し違う曲調でお願いしようと思ってたんですけど、お願いする前にちょうどSCOOBIEさんのライブを観させていただく機会があって、その時に「こういう曲だ!」ってなりました。「Yeah yeah」とか、SCOOBIEさんが実際にライブでやってる掛け声や手拍子があって、そういうものが入るような曲調でお願いします、とお伝えしました。
――差し支えなければ、その前はどんな曲調を考えられていたんですか?
Nao☆:掛け声とかを入れるというよりも、自分が楽しいというか…。ファンの人と一緒に何かやるというより「自分がこうやりたい」っていうようなものを考えていたんですが、ライブに行ってからは「掛け声と手拍子入れたい」と強く思うようになりました。
ーーなるほど。で、すごく思ったのが、イントロのギターのカッティングでもう「完全SCOOBIEだ」と分かるわけで、しかもその後ギターのフレーズがあるじゃないですか。よくソウルとかファンクでは「いなたい」という表現、「田舎くさい」とか「泥くさい」という“褒め言葉”なんですが、そういうフレーズが出てきます。洗練されたサウンドのNegiccoではなかなか出来ないようなフレーズだと思って、NegiccoやこれまでのNao☆さんとは全く違うものを感じたんですが……でも、Nao☆さんの歌が入ったら、やはりNao☆さんの歌になってるんですよね。
Nao☆:あ、ありがとうございます。私、Negiccoでは高いキーを任されることが多いんですが、「ベスト☆フレンド」は最初キーが低くて…。でも「キーは自分で決めていいよ」って言われてあのキーにしたんですが、それでもNegiccoではあまり出さないキーなので、そういう自分の声も聴いてもらいたいです。高いところはすごく気持ちよく出せるんですよね。でも、低い声で「楽しさ」を伝えるのがとても難しくて、でも、マツキさんに「もうちょっと楽しい感じでやってみて」って言われて…。だから最初は「SCOOBIE DO featuring Nao☆」みたいな楽曲になっちゃって…。で、「やばい」と思って、「SCOOBIEさんに負けられない」と思いながらレコーディングしました。
――「編曲SCOOBIE DO」になっていますが、演奏もSCOOBIEさんなんですよね? ということは編成という意味では、まさに「SCOOBIE DO featuring Nao☆」というスタイルだったわけですよね?
Nao☆:編成では。はい、そうです。
――僕もまさに言おうと思ってたんですが、決して「SCOOBIE DO featuring Nao☆」になっていなくて、「Nao☆」の曲になってるなというのをすごく感じたんです。ご本人にお訊きするのもなんですが、なんででしょう?
Nao☆:なんでですかねぇ~。マツキさんの力じゃないですかね。
――でも、Nao☆さん自身も1つ殻を破ったみたいなところってあるんじゃないですか?
Nao☆:何回も歌って聴いて歌って聴いてを繰り返して、レコーディングの前に一人で練習してたので…。なんだろう。頑張ったからですかね(笑)。
Nao☆ 商品情報
Nao☆生誕記念ニューシングル
「ベスト☆フレンド」
《CD》
品番:TPRC-0254
価格:¥1,000(税抜)
〈収録内容〉
M1. ベスト☆フレンド 作詞作曲:マツキタイジロウ(SCOOBIE DO) 編曲:SCOOBIE DO
M2. rainy~next season~ 作詞:Nao☆ 作曲:Keishi Tanaka 編曲:Keishi Tanaka, George (Mop of Head)
M3. ベスト☆フレンド(inst)
M4. rainy~next season~(inst)