Speak emo
これは正面からやっていこうとする挑戦的なものかもしれないですね
バカボン的な可能性を託しているかもしれません(パセリちゃん)
──「コンテニ」からまいりましょう。先ほどタイアップ云々って申し上げましたが、もしも『天才バカボン』の新シリーズが始まれば、これは主題歌になりますよ。
パセリちゃん:いけますかね。
未來:いけます? 嬉しい。
──未來さん、『天才バカボン』はご存知ですか?
未來:見たことはないですけど。
パセリちゃん:わかる?
未來:なんとなく。確か実写ってありましたよね。
──実写化されましたね。
パセリちゃん:くりーむしちゅーの上田さんがバカボンのパパをやられていました。
──あぁ、そうでしたね。
未來:そうそう! 上田さんの印象がすごいあります。
──そのイメージですか…。パセリさんはご存知ですよね?
パセリちゃん:もちろん。漫画も読んでいました。
未來:「コンテニ」みたいな感じですか?
──「コンテニ」の歌詞の一部にバカボン的な世界観があるように思います。
パセリちゃん:確かにそうかもしれないですね。
──「知らない」ということで全てを無効化して解放していまうみたいな。『天才バカボン』ってそういう強さがありますよね。
パセリちゃん:そうですよね。「のだ」で締めていますし。
──そうそう。「のだ」(笑)。
パセリちゃん:「これでいいのだ」って本当にすごい言葉ですよね。
──ですよね。強い言葉です。
パセリちゃん:赤塚不二夫さんが言っているというのが説得力ありますよね。今そう言われて、確かに、未來さんがどう取るかわからないですけど、そういったバカボン的要素がありますし、バカボン的な可能性を託しているかもしれません。
未來:天才???
パセリちゃん:意識はそんなにしていなかったんですけど、未來さんが「誰も知らないのだ」って言った時に人がどう感じるか、っていうのはすごく興味があるかもしれないです。
未來:天才ってことだ(笑)。
──天才(笑)。
パセリちゃん:いや、天才バカボン(笑)。
──前作でも「ハジマル」という曲で「バカだよな」って言っていますもんね。
未來:繋がってる!
パセリちゃん:繋がってる(笑)。
未來:もしかして、それ裏テーマ???
パセリちゃん:でも、なんか気持ちいいですよね。未來さんがそう言うのは。
──ですよね。説得力あります。そういう意味では「答えがない」とか「知らない」という部分も。
パセリちゃん:確かに。バカボン的ですね。「答えがないから、そもそも意味なんて知らないのだ」っていう部分なんてまさに。
──そこではやはり「のだ」という語尾が効いていると思うんですが。それはどこから? バカボンが元ネタだったりしますか???
パセリちゃん:バカボンではないですが、僕の詞には結構多いかも。「のだ」って言いそうだよね?
未來:なんかパセリさんぽいです。
──これまでもあったかもしれないですが、ここでは「のだ」がとても効いて、ひときわ印象的です。
パセリちゃん:僕、結構使うと思う。赤塚イズムかもしれないですね。
──「これでいいのだ」って言うと、もう全部解決しちゃいますから。
パセリちゃん:面白いよ。
──いや、面白いですよね。ギャグ漫画ですが、すごい哲学的な部分もあったりして。
パセリちゃん:はじめちゃんっていう子どもがいるんだけど、初めて歩けるようになった時に、バカボンのパパが町中の靴屋に行って、靴を全部買ってくるという話があるから。
未來:なんで? サイズは?
パセリちゃん:嬉しくて。
未來:嬉しくて? 可愛い!
パセリちゃん:お母さんが誕生日の時は、長生きして欲しいからって“長い木”をプレゼントする話があるから。
未來:結構おバカさん。
──いや、ほんと面白いですよ。主題歌も「西から昇ったおひさまが 東へ沈む」っていう歌詞で。
パセリちゃん:逆なんだよ。
未來:逆なの?
──なので、逆を覚えてしまう子供がいっぱいいて。
未來:危ない、危ない。
パセリちゃん:それで、その後の歌詞が「これでいいのだ」。
──歌だけでも最高ですよ。
未來:カバーしようかな。
──続いて「エンドレスでした」ですが、これ、もしかしたら一番CMソングっぽいと思ったんですが。
パセリちゃん:あぁ。
未來:初めて聴いた時に、アニメとかに使われて欲しいと思いました。主題歌に!
──僕は進研ゼミとか東進ハイスクールのCMに使われそうな印象でした。
未來:めっちゃいい!
パセリちゃん:僕は三ツ矢サイダーです。
未來:三ツ矢サイダー!
──それぞれに感じ方が違うんですね。
パセリちゃん:アレンジでちょっと爽快感みたいなのを残したので…。でも、この曲は激ムズだと思います。サビがめちゃくちゃ難しいし、NaNoMoRaLでこのサビの曲ができるとは思わなかったですね。
未來:ほんとですか?
パセリちゃん:というのが、このサビメロだけ自分の頭の中にずっとあって、いつかどこかでこのサビを使いたいなという気持ちがあったんですよ。曲はいつもイントロから作るんですが、イントロから作っていて「あれ、これついに使える日が来たかも、でも、これムズいんだよな、めっちゃくちゃムズいからどうしようかな」と思って。でも「今の未來さんだったら歌えるかな」と思ってゴーしたんですよね。
──何年ぐらい寝かせてたんですか?
パセリちゃん:2~3年ぐらい前に思いついて、どこにもメモっていなかったんですが、ずっと残っているということは多分…。
──ずっと残っているということは、ものすごく強い、もういろんな忘却の中を生き抜いて来たということですよね。
パセリちゃん:そうですね。定期的にそのメロを思い出していたので。
──未來さん、歌うの難しかったですか?
未來:そんなに(笑)。
パセリちゃん:いや、メロディめっちゃ音飛ぶんで。
未來:なんだろう。できてますよね?
パセリちゃん:できてる。
未來:毎回「今度の曲は難しい」ってハードルを上げてくれるから、「思ったより…」みたいになるんですよ。
──「そうでもないじゃん」ぐらいな(笑)。
未來:そう。だから、その前の「唖然呆然」の方が難しかった気がします。
パセリちゃん:ですって(笑)。
──天才ですね(笑)。
パセリちゃん:でも、そうですね。難しいだろうなと思っていました。あと、歌詞もはめるのが相当ムズイだろうなと思ったので。
未來:歌詞は難しかった。歌詞は毎回難しいです。
パセリちゃん:なので、タイミングが違っていれば「モノクロマジック」のサビになっていたかもしれないですね。
──あぁ。
パセリちゃん:その時にもうこのメロがあったので。
──でも、その時にはちょっとハマらなくて、また持ち越した、と。
パセリちゃん:その時は「歌えないだろうな」って。
──それが歌えるようになったと。
未來:成長しています。いつの間にか。
NaNoMoRaL ライブ情報
雨宮未來主催ライブ
『 にこにこどーなつ vol.02 』
■日程:2019年12月26日(木)
■時間:OPEN 18:30(予定) START 19:00
■場所:西永福JAM
■料金:前売2000円 当日2500円 別途1D
■出演:NaNoMoRaL / 爆裂女子 / NECRONOMIDOL / SOZELICA
NaNoMoRaL 商品情報
ミニアルバム『a zen bou zen』
2019年11月11日に渋谷WWWでのワンマンライブを控えた男女ユニットの待望の2nd miniAlbum。 1st miniAlbum nisan ka tansoのテーマ「吐き出す」に加え「逃げ道」を新たにに掲げた全7曲。 NaNoMoRaLは不幸せの裏側にある幸せを歌う。
[収録曲]
コンテニ
エンドレスでした
げろれろる
唖然呆然
春になる
ルミネイション
とうみん
2019年11月20日発売
2000円(税込)
NaNoMoRaL PROFILE
雨宮未來
twitter @amamiya_miku
梶原パセリちゃん
twitter @K_PaseliChan
公式サイト: https://www.nanomoral.com/
公式Twitter: https://twitter.com/NaNoMoRaL_info