Speak emo

2019.12.16
NaNoMoRaL

これは正面からやっていこうとする挑戦的なものかもしれないですね

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コントロールしてるんですよ(笑)(未來)

 

──ワンマンでの未來さんの歌いっぷりはいかがでしたか?

 

パセリちゃん:良かったと思いますよ。ワンマンがというわけではなくて、今年の9月くらいからなんかすごく良くて。9月末ぐらいからかな。

 

未來:何かあったのかなぁ。

 

パセリちゃん:何がきっかけだったか、となるとわからないですが、想像を超えて来るようになったというのはありますね。定期的に成長する時期があって…。ライブで言うとボロフェスタが大きかったのかなぁ。ライブ1本で結構伸びたりするんですよね。あとどこだろう…。えーっと、あ、10月5日のギュー農フェスでなんか一段と上がった感じです。

 

──その日がきっかけでと。

 

パセリちゃん:なんというか波があって。それは出来が悪い時のレベルを上げて行くという作業だと思うんですが、悪い時の底が上がっていくのが理想で、定期的にそういう波の低い部分が上がるという瞬間が、NaNoMoRaLを始めて4~5回ぐらいありました。その度に成長して行っているような感じがしますね。直近だと、ギュウ農フェスをやった後の2、3本で「ちょっとまた超えられたかな」と感じましたね。

 

──コンディションや条件が悪い時にも、どん底のライブをやらずに一定のレベルまでいけるというか…。レベルという意味では、前回の取材の時、未來さんに「もう上手くなるな」とおっしゃっていました。

 

パセリちゃん:上手くはなっていないです。

 

未來:えっ? 歌が上手くなったとかいうわけではない?

 

パセリちゃん:なんだろうな。すごく難しいんですが、上手くなるという方向が違っていて、声が綺麗になったとか、ヴィブラートが使えるとか、音程が正確に取れるといった上手さは求めていなくて、どちらかというと、ステージでの堂々とした振る舞いとか、声の強さであったりとか、声の説得力という意味で上手くなっていって欲しいと思っています。

 

未來:実は最近「声が強くなったね」って褒められたばかりなんです。声が変わったんですかね。

 

パセリちゃん:通る声というか、オケに負けないような、マイクの先端からちゃんと音が出ているような感じになっていて。マイクを通してやっていると言うより、声がそのまま出るような感じになるのが理想だと思うので、それに近づいてきたのかなと。

 

──皆さんのライブパフォーマンスを「突き刺さる」といった言葉で表現される方もいらっしゃいますが、まさにそんな声なんじゃないかなと。

 

未來:良かった。

 

パセリちゃん:そうなってきているように思います。

 

──僕は未來さんの声に、なんというか、すごい“パンク”を感じるんですよ。

 

未來:本当ですか!?

 

──例えば唱法的な部分でも、丁寧に発声するのではなく“言い放つ”ような歌い方をしているというか。意識してコントロールしているのかはわからないですが、これがすごく良い形で出ているように思います。

 

未來:コントロールしてるんですよ(笑)。

 

パセリちゃん:言葉尻とかに関しては、僕が仮歌を入れて渡すんですが、その通りに歌っていて…。そういった形でもう10何曲やってきたので、多分僕の癖もわかっているし、ここでこうするんだろうなっていうのを、感覚的にわかっているんだと思うんですよね。だから、そのまま音符で渡しても、もしかしたら同じように歌えるようになっているのかもしれないですし、なっていないかもしれないけど(笑)。なので、そういう意味ではテクニックがついてきたんだと思いますね。声を綺麗に収めるだけが上手さではなくて、”吐き捨て方”というか、そういう部分でスキルが上がったかな、と感じています。

 

──先ほど「女優みたいだ」と申し上げましたが、以前だとなんというか”吐き出す”だけ。それは良いことなんですが、今やそれだけではなく、ちゃんと“表現”として成立させているという印象です。それは、リアルを表現するだけではなく、エンターテインメントとしての表現の形を作っている。そういったものが出ていたように思います。

 

未來:デビューの時よりも、ちょっとした心の余裕みたいなものが出てきたので、歌い方はいつもは“吐き捨て”だけど、ちょっと変えられるようになったのかもしれないですね。

 

パセリちゃん:表現の幅が大きくなったというか、怒るか笑うしかなかった子が、怒るだけじゃなくなったというか。“叫ぶ”の先にあるのが“届ける”みたいに変わっていってるような気がします。内向的ではなくなったんですよね。

 

──それに、楽しさであったり、幸せだったり、怒りであったり…。それぞれにいろんな色があると思うんですが、それをちゃんと描き分けるのみならず、聴き手の心にちゃんとプリントしているというか。

 

パセリちゃん:そうです。

 

──なんかそんな感じです。

 

未來:本当ですか? 良かった。

 

取材・文
石川真男

 

 

NaNoMoRaL ライブ情報

雨宮未來主催ライブ
『 にこにこどーなつ vol.02 』
■日程:2019年12月26日(木)
■時間:OPEN 18:30(予定) START 19:00
■場所:西永福JAM
■料金:前売2000円 当日2500円 別途1D
■出演:NaNoMoRaL / 爆裂女子 / NECRONOMIDOL / SOZELICA

 

 

NaNoMoRaL 商品情報

ミニアルバム『a zen bou zen』

a zen bou zen

2019年11月11日に渋谷WWWでのワンマンライブを控えた男女ユニットの待望の2nd miniAlbum。 1st miniAlbum nisan ka tansoのテーマ「吐き出す」に加え「逃げ道」を新たにに掲げた全7曲。 NaNoMoRaLは不幸せの裏側にある幸せを歌う。

[収録曲]
コンテニ
エンドレスでした
げろれろる
唖然呆然
春になる
ルミネイション
とうみん

2019年11月20日発売
2000円(税込)

 

 

 

 

NaNoMoRaL PROFILE

雨宮未來
twitter @amamiya_miku

梶原パセリちゃん
twitter @K_PaseliChan

公式サイト: https://www.nanomoral.com/

公式Twitter: https://twitter.com/NaNoMoRaL_info

 

 

PROFILE

PROFILE
NaNoMoRaL

2018年03月に雨宮未來のソロユニットとして結成、ライブデビュー。ソロなのにユニットという特殊な編成で雨宮と梶原の男女Vocalがアイドル業界内で異彩を放っており、活動当初はアイドルイベントへの出演がほとんどであったが、現在ではバンドライブへの出演も多く、ライブデビューから2年で約300本のライブを行った。2019年10月には京都の音楽フェス『ボロフェスタ2019』に出演。その勢いのまま同年11月に渋谷WWWにてワンマンライブを開催。
2020年08月には浅草花やしき花劇場、12月には恵比寿LIQUIDROOMでのワンマンライブを開催予定。

 

雨宮未來
twitter @amamiya_miku

梶原パセリちゃん
twitter @K_PaseliChan

公式サイト: https://www.nanomoral.com/

公式Twitter: https://twitter.com/NaNoMoRaL_info