FEATURE

2024.03.02
虹色の飛行少女

『君を謳え』を歌ったことで、「何が正しいじゃなくて、自分らしくやっていけば、それでいい」と思えるようになりました。 虹色の飛行少女 インタビュー1

 「空という大きなキャンバスに七色で夢を描く」とコンセプトを掲げて活動中の虹色の飛行少女。彼女たちが、3月5日にミニアルバム『君を謳え』を発売する。同作品の魅力について、6人にじっくりと伺いました。


CDを出すのはけっして簡単ではないからこそ、今の環境には本当に感謝しています。


──表題曲の『君を謳え』を筆頭に、ミニアルバムへは自分たちの生きざまを記したメッセージ性の強い楽曲を多く収録していますよね。

白井琥珀  どの曲も、歌詞が力強いです。

最中詩乃  虹色の飛行少女の場合、歌詞が熱いことは多いです。メッセージ性のある内容が多いから、日々頑張っている人たちを応援する歌や、ちょっと自分に自信がないけど…という人の背中を押す、気持ちを前向きにしてゆく楽曲たちなのも特徴です。

江﨑葵  虹色の飛行少女は、熱い曲が中心だからね。

──メンバーも、熱い方々ばかりなのでしょうか?
 
最中詩乃  もちろんです。普段から燃えてます!!

──虹色の飛行少女が今の体制になってから…。

江﨑葵  1年3カ月くらいは経ちました。以前は、舞台から生まれたアイドルとして活動をしていたから名前も役名でしたし、当時は"かわいい"を前に押し出したグループでした。でも、最近はね。

山岸奈津美  格好いいスタイルを軸に据えています。わたしと葵は、今とは異なるコンセプトを持って活動をしていた(第一期)虹色の飛行少女からの継続メンバーですけど。以前とはぜんぜん雰囲気が違うからこそ、新たにメンバーを集めて(第二期)虹色の飛行少女として活動を始めたときは、改めて1からグループを作りあげる気持ちでした。実際に私たち2人とも、グループのスタートにあわせ初心に戻って活動を始めれば、その気持ちへ4人もしっかりついてきてくれました。ほんと、この6人で活動を始められたことがすごく良かったなと思っています。

江﨑葵  今の虹色の飛行少女は、アーティスト寄りの音楽性も示しています。コンセプトが変わろうと、こうやって継続し続けきたから今があるわけですけど。今のメンバーはみんな、新たに作りあげる気持ちを持ってスタートしています。活動からまだ1年3ヶ月ですけど、こんなにも早くCDをリリースできることも嬉しいんです。CDを出すのはけっして簡単ではないからこそ、今の環境には本当に感謝しています。

白井琥珀  CDのリリースは目標の一つとしてあったから、すごく嬉しいです。

──アーティスト寄りや、格好いいスタイルなのは、みなさんの歌やダンスパフォーマンスを見ていると納得です。

白井琥珀  アイドルアイドルとした歌い方よりも、みんなアーティスト寄りの表現スタイルが好きだし、楽曲自体も、全体的にアーティスト寄りになっているなと感じています。ミニアルバムへ収録した4曲とも違う色のように、いろんな音楽性を持っているところも今の虹色の飛行少女らしくていいんですよ。

最中詩乃  同じ系統の曲を歌い続けてゆくよりも、今のスタイルのほうが、わたしもすごくいいなと思ってる。

江﨑葵  どんなスタイルでもいけるよという姿勢が伝わるのが、今回のミニアルバムだからね。


誰しも日々生きてくうえで、自信を失いそうなときがあると思います。そんなときにわたしは、まわりにいる仲間たちに支えられ、自信のつく言葉をかけてもらえました。『君を謳え』は、そんな仲間の大切さを改めて感じた楽曲にもなりました。


──まずは、表題曲になった『君を謳え』の魅力からお聞きしたいなと思います。りくさんの感じている、『君を謳え』の印象から教えてください。

天音りく   虹色の飛行少女の場合、「頑張れ!!」って感じの曲調が多いんですけど。その中でも一番胸に刺さる歌詞が多いなと感じているのが『君を謳え』です。わたしは2番の最初の歌詞に当たる「頑張れの声に 急かされ それだけに 頑張ってはいないか」の部分を歌っています。ここの歌詞が自分に刺されば、ファンの方々にも「ここの歌詞、すごくいいよね」と言ってもらえることが多いです。『君を謳え』自体、自分で歌っていても、音源として聴いても、「頑張ろう」と思える楽曲ですし、すごく励まされます。

──栞さんは、『君を謳え』にどんな印象を覚えています?

神楽栞  MVの内容も含めての言葉になりますけど。『君を謳え』のMVには、自分が上手く出来なくて悩んでいるときに、仲間が助けてくれるシーンが出てきます。そこの部分が、とくに歌詞とリンクしていて好きなんですね。他にも、『君を謳え』の最初のほうに、わたしが歌っている「笑われることに怯えて 憧れることはやめてた」という歌詞が出てきます。その言葉にも、わたしはいろんな思いを巡らせてしまいます。

──こういう気持ちになれば、実際にそういう経験をしている人たちもきっと多いと思います。

神楽栞  自分でやりたいと思っていても、周りの人たちに笑われてしまうことが怖くて、それであきらめてしまった経験のある人たちっていると思います。だけど、その夢や目標を応援してくれる仲間がいることで、前を向いて頑張れるんですよね。虹色の飛行少女としての活動だって、そう。メンバーや応援してくれるファンの方々がいるからこそ、わたし自身も前を向いて頑張っていける。『君を謳え』は自分自身も本当に励まされるし、聴いてくれた人たちの気持ちにも何かしらリンクする歌だとわたしは思っています。

──夢と向き合ううえで、心が臆病になってしまうことは確かにありますからね。

神楽栞  誰しも日々生きてくうえで、自信を失いそうになるときってあると思います。そんなときにわたしは、まわりにいる仲間たちに支えられ、自信のつく言葉をかけてもらってきました。わたしと同じような経験をしている人たちも、きっといると思います。そんな仲間の大切さを、改めて感じた楽曲にもなりました。

──『君を謳え』のMVの話にはなりますけど。みんな大きなフラッグを振っていますよね。あの姿、とても格好よかったです。

神楽栞  でも、あの旗、振っていると手が震えだすくらいめっちゃ重いんですよ。しかも真冬に外で撮影をしていたから、持ち手の部分がめちゃめちゃ冷たかったです。ただし、運動量が多いせいか、振っていると次第に身体は熱くなっていきました。

江﨑葵  撮影をしたのが、今年12月。しかも、朝の7時から夜までずーっと撮り続けていました。あの(薄着の衣装)姿で、外で撮影をしていたから本当に寒かったですけど。「寒い」と言っちゃいけないルールを作って、みんなで頑張っていました。

最中詩乃  「寒い」「眠い」「疲れた」は言わない決まりにしていたよね。本気で寒かったけど、もう必死に耐えながら。とくに本番中は、元気に撮影をしていました。不思議なもので、本番になると自然とアドレナリンパワーが出てくるからか、そんなに寒さは感じていなかったです。


『君を謳え』は伝わりやすい言葉が多いから、気持ちにグサッと刺さるストレートな歌詞になっています。


──そんな詩乃さんから見た、『君を謳え』の魅力をお願いします。

最中詩乃 『君を謳え』をライブで初披露したのが、昨年秋に行った東名阪ツアーの東京でのファイナル公演でした。わたし、この曲を聴いたときから、気持ちがすごく励まされてめっちゃ泣きそうになりました。今でも、『君を謳え』を歌うたびに心が励まされれば、泣きそうなるときもあります。この曲を初披露したとき、背景に歌詞を映していたことで、泣きながら聴いている人たちもいました。わたし、その姿を見ながらもらい泣きしそうになっていたのを今でも覚えています。

──それくらい感情移入していたわけだ。

最中詩乃  はい。わたし自身が『君を謳え』に励まされています。この曲を聴いた人たちも励まされたら嬉しいというか、何かに向かって頑張っている人たちの気持ちの糧になったらいいなと思いながら、毎回ライブで歌っています。虹色の飛行少女のことが好きな人たちはもちろん、いろんな人たちにこの曲が愛されたらすごく嬉しいです。

──初披露から、相応の時が経過。ライブやリリイベでも多く『君を謳え』を歌っています。歌詞の受け止め方に変化が出たりもしています?

最中詩乃  最初の頃は、歌いながらわたし自身が励まされていたし、みんなのことも励ましたいなぁと思っていましたけど。今は、「絶対に大丈夫だから」「虹色の飛行少女がついているから」「だから、よく聴け!!」という強い気持ちで歌うようになりました。ファンの方々から、「『君を謳え』を聴くと元気をもらえる」と言ってもらえるのもすごく嬉しいです。

──続いては、琥珀さんかな。

白井琥珀  わたしも、初めて『君を謳え』を聴いたときから背中を押されていたから、この曲をライブで歌うたびに、わたしもみんなの背中を押してゆく気持ちで歌っています。『君を謳え』は、葵ちゃんが最初の歌いだしを担当し、その後にわたしが歌います。葵ちゃんが歌詞に込めた思いを受け継ぐ形で歌うことに難しさも覚えますけど。でも、信頼を寄せる葵ちゃんの後だからこそ安心して歌を繋げています。『君を謳え』は伝わりやすい言葉が多いから、気持ちにグサッと刺さるストレートな歌詞だとも思っています。


「何があろうとも、自分らしくやっていけばいいんだ」「無理に頑張らなくても、自分の持っている力で君は輝けるから」と解釈をしましたし、「自分を信じて思いを発信すればいい=謳え」と受け止めました。


──続いては葵さん、君を謳え』の魅力について聞かせてください。

江﨑葵  タイトルにも書いてある『君を謳え』の「謳」の字が、私たちがいつも使っている漢字とは違うじゃないですか。わたし、歌詞を何度も読みながら、「なぜ、“謳”だったのかな?」という意味を考えていました。
  『君を謳え』の歌詞には、好きなフレーズがたくさんあります。とくに心へ刺さったのが、奈津美の歌っている「勇者になんかなれなくても 悪者になるわけじゃないだろう」と、わたしが担当している「誰かの世界のヒーローが 君の世界のヒーローじゃないだろう」の部分。それらの歌詞を通して、わたしは「何があろうとも、自分らしくやっていけばいいんだ」「無理に頑張らなくても、自分の持っている力で、君は輝けるから」と解釈をしましたし、「自分を信じて思いを発信すればいい=謳え」と受け止めました。わたしは、「さぁ 声を上げて 君を謳え」と歌いあげる『君を謳え』の歌いだしを担当しています。そこを歌うときはいつも、先へ伝えた思いを胸に、みんなへ届くようにと歌っています。

──自分は自分という意識は、こういった活動をしていると当たり前に持つようになるものでしょうか?

江﨑葵  活動をしてゆく中、不安に襲われるときも正直あります。でも、ファンのみなさんに「あなたらしくていいんだから」と言ってもらえるたび、それが自信に繋がれば、みなさんのおかげで「自分は、今の自分のままでいればいいんだ」という気持ちにも気づかせてもらえています。そこはみなさんに、本当に感謝しています。

──『君を謳え』の歌詞の中、「勇者でもない ヒーローでもない 君は君だ 誇り高くゆけ」と歌っています。ファンたちにとっては、押しメンとなるメンバー一人一人がヒーローですからね。

白井琥珀  そう思ってもらえていたら嬉しいです。

江﨑葵  確かに、ファンの方々から「あなたがいるから生きていられる」という感じで言葉をいただくことは多いです。

山岸奈津美  わたしのファンの中へ、学校へ登校するのが難しいからこそ、学校へ向かうことを、わたしに会いに行く条件にしている子がいます。その子から、「今回は保健室まではいけたよ」など前向きな言葉を聞くたびに、その子にとってわたしや、虹色の飛行少女の存在が力になっているんだなと感じます。もちろん、「気持ちがつらくなるたびに、虹色の飛行少女の歌を聴いて頑張ってる」という言葉をいろんな人たちから聞くたびに、「虹色の飛行少女をやっていて良かった」と思うことは多いです。

──奈津美さんも、『君を謳え』の魅力を語っていただけますか?

山岸奈津美  わたしも、「勇者になんかなれなくても」の歌詞が好きです。わたし、活動歴が長くて、アイドルとして14年間活動を続けています。昔からずっと自信を持てなかったし、以前から「個性がない」と言われ続ければ、「一体、何が正解なんだろう」と模索し続けてきました。でも、『君を謳え』を通して、わたしも「何が正しいじゃなくて、自分らしくやっていけば、それでいい」と思えるようになりました。『君を謳え』には一緒に振りを真似、クラップしていける場面もあるから、ライブで一体感を作れる楽曲だとも感じています。

──奈津美さん自身に何がしかの魅力があるからこそ、14年間も続けてこれているんじゃないですか?

山岸奈津美  そうだと思っています。このお仕事、めちゃめちゃ大変なこともありますけど。わたし、このお仕事を嫌いになったことは一度もないです。それどころか、わたしの人生の中で一番長く続けているのが、今の活動です。そこには、ずっと応援し続けてくれるファンの人たちがいる。だから、ずっと続けてこれているんだなと強く感じています。『君を謳え』を歌うたびに、自分もヒーローになれるかも知れないという気持ちにさせてくれるのもいいですよね。


『Aerobatics』には飛行機をイメージした振り付けが出てくれば、「さらに高みを目指して」や「虹」など、虹色の飛行少女を想起させる歌詞もいろいろ出てきます。


──2曲目には、『Aerobatics』を収録。この曲、冒頭からめちゃ激しくせまりますよね。

江﨑葵 私たちは飛行少女だから、グループ名を想像させる言葉や演出が楽曲に登場することもあります。『Aerobatics』では、コックピットと管制塔とのやりとりのような様が流れだして曲が始まります。もう、そこがヤバいよね。

山岸奈津美 今までの楽曲にはない始まり方だからね。『Aerobatics』には、飛行機をイメージした振りが出てくれば、「さらに高みを目指して」や「虹」など虹色の飛行少女を想起させる歌詞もいろいろ出てきます。

江﨑葵   飛行機をイメージした振りの中でもとくに印象深いのが、ブルーインパルスが航空ショーをしている様からインスパイアを受けた姿。ショーのとき、ブルーインパルスの編隊は、横一列に並んで飛ぶじゃないですか。私たちもイントロの部分で、みんなで翼を広げて飛ぶ振りをやっていますし、ファンの方々も真似してくださいます。ぜひ、たくさんの人たちに、その振りをライブで真似てほしいです。

山岸奈津美  他にも、間奏でサークルを作って、みんなで盛り上がったりね。このときもフロアで真似てくれる人たちがいますが、もっともっと大きな輪にしていけたらなと思っています。

江﨑葵  そこも、ライブ中の盛り上がりのポイントだよね。

山岸奈津美  そこ、フェスなどでみんなにやってほしい。

──『Aerobatics』も、テンションを上げてゆく楽曲です。

江﨑葵  テンションが上がりますよね。 最初の通信の音から、急にギターの音が激しく入ってくるところも格好いいんです。あの場面で私たちはカノン(一人ずつ順番に同じ動きをするアクションのこと)を踊っています。そこからみんなで編隊を揃えて飛行機のような振りをしてゆくところは、踊っていても気持ちいいです。ぜひ、そこにも注目してください。


『天性希望カメレオン』のポイントは…。 


──3曲目には、『天性希望カメレオン』を収録しています。

 白井琥珀  『天性希望カメレオン』のポイントは、カミヤサキさんが付けてくれた~~~~(後編へ続く)


TEXT:長澤智典

 

<インフォメーション>


アー写

■「君を謳え」ミュージックビデオ
https://youtu.be/E09yMsr7Zlg


■虹色の飛行少女 ニューアルバム『君を謳え』
発売日:2024 年3 月5 日(火)
形態数:3 形態
価格:¥1,200(税込)
品番: QARF-60232~4

JKT
Type-A

JKT
Type-B

JKT
Type-C
 

収録曲: 全タイプ共通
M1.君を謳え
M2.Aerobatics
M3.天性希望カメレオン
M4.からふる
M5. 君を謳え【Instrumental】


■虹色の飛行少女SNS

X(Twitter)
https://x.com/nijihikoushojo?s=20

HP
http://www.nijiironohikoshojo.com/

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