「唯一無二の王道アイドル」をグループコンセプトに誕生。グループ名のmetariumは、「超越する～」「一段と高いレベルの～」の意味を持つ"meta"と「～の場所」の意味を持つ" rium" を組み合わせた造語。metaの意味には、3 次元仮想空間であるメタバースの意味も込められており、現実ではあり得ない仮想空間を作品として表現していく意味も込められている。

  うーん、わかったような、謎のような…。11月13日に原宿RUIDOで行ったデビューワンマン公演は、いきなりSold Outを記録。2023年4月13日には、新宿BLAZEを舞台にしたワンマン公演「すすめ！未来へちゃん！～metarium運営からの次なる挑戦状～」も決定している。
  今後の展開がとても気になるmetarium。彼女たちの魅力を全部で3回に渡り紐解きます。

なぜmetariumのメンバーに??…犬甘びび編。

――metariumには、アイドル経験者から、metariumが初アイドル経験になるメンバーまでが在籍しています。まずは、それぞれアイドルを目指したきっかけや、metariumのメンバーになろうとした経緯から教えてください。

犬甘びび わたし、アイドルはもちろん、キラキラとした踊りを見せる人が好きなんですね。小さい頃はディズニーのダンサーさんが憧れでした。その頃から、「人を笑顔にしたい」気持ちもずっとありました。
  中でもアイドルは、「人を笑顔にしていける」職業。わたしもアイドルになりたい憧れはありましたけど。自分には出来ないだろうとあきらめてもいました。だから、以前までは「生まれ変わっても女の子だったら、来世でアイドルを目指そう」という意識でいました。
 
――それが何故、アイドルを目指そうと??

犬甘びび　アイドルへのお誘いの話をいただいたタイミングのときが、ちょうど一つの物事に区切りがつき、「次に何をやろうかな」という時期でした。まさに、次の目標を探していたときに、憧れを持っていたアイドルへの道のお話をいただき、一度運営さんの元へお話を聞きに伺えば、当時加入の決まっていたメンバー(星丸にっと/百合園えま)ともお会いし、いろんなお話をしました。そのうえで、「わたしもここでアイドルを目指したい」思いが膨らみ、加入を決めました…けど。覚悟を決めるまで、2ヶ月くらい返事を待ってもらいました。

――なぜ、そこまで迷ったのかも気になります。

犬甘びび  アイドル活動を始めるとなると、これまでとは本当に人生が変わることになるじゃないですか。今までとは異なる道を進むことに対して不安があれば、中途半端な気持ちで向かっちゃ失礼な職業という自覚もあったから、その覚悟を明確にするまでに時間を要した形でした。

――今は、気軽にアイドルになる人も多いじゃないですか。

犬甘びび  わたしの性格上、そういう軽い気持ちで物事には向き合えません。だからこそ、自分の中でしっかりとした覚悟を持てたらやろう…というか、やりたい気持ちがあったからこそ、時間を要しながらも、しっかりと覚悟を決めたうえでお返事をしました。

――実際にアイドルになってみて、どう??

犬甘びび  まだまだ、やってみないとわからないことはいろいろありそうですけど。でも、アイドルの道を目指してすごく良かったとは間違いなく思っています。

なぜmetariumのメンバーに??…宇杭ういる編。

――次は、ういるさんお願いします。

宇杭ういる  わたしはアイドルのライブを見るのが好きで、現場に通ってもいましたが、自分とは別世界の人たちという意識だったから、自分がアイドルになるという考えは、正直まったくありませんでした。だけど、憧れのアイドルの方のライブに足繁く通うようになり、最初に持っていた「自分は表に立つ側にはならない」と決めていた気持ちに少しずつ変化が出てきました。

――その理由が気になります。

宇杭ういる  わたし自身が、憧れのアイドルさんから前向きに生きてくうえで必要な感情をいっぱいいただいていました。その気持ちが、何時しか「わたしもそういう人間になりたい」「自分も与える側にまわりたい」と変わりだしました。それからでした、何度もアイドルのオーディションに挑戦するようになったのは。

――オーディションはけっこう受けました??

宇杭ういる いろいろと受けました。じつは、metariumのお話をいただく前に、わたしは別のアイドルグループのお誘いを受けていて、最初はそこで活動しようと決めていました。だけど、そのグループがデビューする前に無くなってしまいました。それで、「うわっ、どうしよう」なっているときに、とあるご縁からmetariumの運営の方と繋がり、今回のお誘いを受けた形でした。
  わたしもびびちゃんと一緒で、運営さんにお話を聞きに行ったとき、先に決まっているメンバーさんにもお会いし、お話を聞きました。そのときのメンバーさんの強い覚悟や気合を持ってmetariumに向かう気持ちを知り、わたしもここで一緒にやっていきたいなと思い、それで加入を決めました。

――実際にアイドル活動を始めて、今はどんな気持ちですか。

宇杭ういる  今まで経験したことのない事柄ばかりを体験しているから、悩むことや考え込むこともいろいろとあれば、ここへ至るまでにも何度も壁にぶつかり続けてきました。たとえ壁があろうとも、それ以上にアイドルをやりたい気持ちや、壁を乗り越えたときの充実感を含め、楽しさがとても強くあったことから、あの頃も今も、つらさよりも楽しい感情を圧倒的に強く感じながらmetariumとして活動を続けています。

なぜmetariumのメンバーに??…桃乃ひめか編

――続いては、ひめかさんお願いします。

桃乃ひめか  わたし、小学校低学年の頃からずっとアイドルが好きで、もちろん憧れを持って見ていました。世の中には、人前に立ついろんな職業がありますけど。わたしの中でアイドルは、特別な職業という感覚が強くありました。それくらい尊い存在だからこそ、自分には出来ない職業だとも思っていました。
  わたしも、過去にアイドルへのお誘いを何度か受けたことはありましたけど、そのたびに「アイドルは好きですけど、自分ではやらないです」と断ってきました。

――その気持ちに変化が現れたきっかけとは? 

桃乃ひめか  もともと決まっていた2人のメンバーとは以前にも会ったことはあるんですけど。いろんな人伝で、にっとちゃんがわたしに「アイドルをやってみない?」と連絡をくれました。わたしはすぐに、にっとちゃんのことがわかったんですけど。彼女はまったく覚えてなくて(笑)。このお誘いも、過去に会ったときのわたしのことを知ってて声をかけてきたのではなく、純粋にわたしの存在を知って惹かれて連絡をくれたんだとわかり。それで「一度お話だけでも聞きにいってみよう」と思って、足を運びました。

――そこで、運命が変わったわけですね。

桃乃ひめか  結果的にそうなんですけど。運営さんや、先に決まっていた2人のメンバーのお話を聞き、すでに決まっていたメンバーらの写真を見ていたら、今までは「やろう」という気持ちが沸かなかったのに、このときは「やってみたいな」という気持ちになりました。そういう気持ちを口にしたら、「じゃあ、次のレッスンが何日後だから、そこから参加しようか」と、その場でメンバーに決まっていました(笑)。でも、それも運命だとわたしも思え、そこから「metariumのメンバーとしてやってみよう」という気持ちになりました。

――いわゆる、運命を感じたというやつだ。

桃乃ひめか  そうなんでしょうね。今までは考える隙もなく、「わたし、アイドルは好きだけど自分ではやりません」と言っていました。それくらいアイドルという存在が、わたしの中では特別なものだったんですよね。それが、以外にあっさりと「やりたい」という気持ちに変わりました。わたしの中でアイドルとは特別な存在。だからこそ加入を決めてからは、「決して適当にはやりたくない。やるならとことん突き詰めてやろう」という気持ちでアイドル活動と向き合っています。

――実際にアイドル活動を始めてみて、どんな風に気持ちに変化が生まれました?

桃乃ひめか  もちろん、大変なことも、悩むことだってありますけど。それ以上に、今は本当に活動を楽しんでいます。たまに運営さんに「悩みはない?あったら気軽に言ってよ、相談に乗るから」と言われますけど、いつも「ないです」と言っています(笑)。

――もっと早くからアイドルをやっておけば良かったと思ったりしませんでした?

桃乃ひめか  いえ、それはないです。逆に今充実しているからこそ、ここまでアイドル活動をやらずにいて良かったなと思っています。

なぜmetariumのメンバーに??…華月めあり編

――続いては、めありさんお願いします。

華月めあり  わたし、もともと介護や福祉の道に進みたくて中学時代から、高校に入ってからも介護の勉強をしてきました。とくに高校時代は、資格取得のため実際に介護の現場にも行けば、介護のボランティア活動にも勤しんでいました。ただ、その実戦を重ねていく中で、自分に介護の仕事は向いてないなと思う経験も重ねていました。
  わたしが介護の道へ進もうと思った一番のきっかけが、「誰かのために役立ちたい」「誰かの人生の中、明るい気持ちになれるきっかけを作れる人になりたい」。その思いからでした。

――それは、アイドルの仕事にも繋がることだ。

華月めあり  そうなんです。介護職を目指していたときから、アイドルも好きで、なりたいではなく、普通に憧れとして見ていました。だから、わたしの中で一番プライオリティの高かった介護の道という選択肢が消えたとき、「老若男女みんなを笑顔にさせるお仕事って何だろう」とあれこれ考え始めました。そのときに消去法でいろいろと絞っていく中、最後まで残ったのがアイドルでした。そこからアイドルになろうと思いました。

――それが、今回の道に繋がったわけだ。

華月めあり  それはもっと先です(笑)。わたしは愛知県出身で、アイドルをやろうと決めたとき、最初に名古屋でアイドル活動を始めました。憧れを持って始めたのは良いのですが、名古屋をベースにしていると、どうしても限られた活動の範囲になってしまいます。しかも、自分が思い描くような活動をなかなか出来なかったこともあって一度、アイドルの夢をあきらめました。
  自分の中では、アイドルの夢をすっぱり断ち切ったつもりでしたけど。心の中にずーっとモヤモヤとした気持ちがあれば、アイドル活動をしていたときのような充実度もなかったせいか、日々、生きている実感や手応えを持てずにいたんですね。だからこそ、「次の人生目標をどこに立てよう」と考えていく中、いつも見ているInstagramのストーリーに、よくメンバー募集の広告が出てきては、わたしの目にしつこいくらいに張りついてきたんですよ。それくらいアイドル活動に未練があったからだと思いますけど。何度も募集の広告を目にするあまり、 気になって開いたところ、しっかりとした内容が書いてあったから、わたし、気軽な気持ちで応募をしました。ただ、応募したあとにハッと気づいたんですね。もし受かったら上京しなきゃ駄目じゃないかと(笑)。

――確かに(笑)。

華月めあり  そんなことを考えている中、声をかけていただけたので、一度、お話だけでも聞いてみようと思い、それで運営さんの元へ行きました。そこで、ここまでの経緯をすべてお話したんですけど。一つ一つのわたしの話を運営さんは親身になって聞いてくださることから、「ここなら、アイドルしてわたしがやりたかったこと受け入れてくれるし、できそう」と感じれば、改めて合否の返事をいただくということで、手応えを覚え地元に帰ったんですけど…。

――そこから、また何かあったんですか??

華月めあり  面接してから1ヶ月経っても連絡が来なくて。わたしも、そこでようやく「ご縁がなかったんだな」と踏ん切りがつき、「じゃあ、これらかどうしよう」と気持ちを切り替えました。その矢先に、運営さんから「良かったら一緒にやりましょう」と連絡が入り、わたしも即決で「やります」と返事をし、すぐに上京。今に至ります。

――実際に、metariumとして活動を始めてみてどうです??

華月めあり  最初こそ東京暮らしという慣れない環境もあって、いろんな不安や戸惑いもありましたけど。メンバーも運営さんも優しく接してくださるから、今は、ずっとこの7人でやっていきたい気持ちです。

なぜmetariumのメンバーに??…百合園えま編

――次は、早い時期にメンバー加入の決まっていたえまさんお願いします。

百合園えま　わたし、以前にもアイドル活動をやっていたのですが、一度グループを卒業。その後もアイドルをやりたい夢を捨てきれず、昨年大きめのアイドルオーディションへ挑戦。最終19人にまで残り、よりステップした形でふたたびアイドル活動をやりたい気持ちに胸を膨らませていました。同時に、このオーディションに合格できなかったら、きっぱりアイドル活動から足を洗おうとも決めていました。それくらい覚悟を背負ってオーディションへ挑み続けましたが、ファイナルで落選してしまいました。
  それもあって、もう次の道を探そうという気持ちでいながら。でも、心の中では、「もうアイドル活動はできないのかなぁ」と未練を覚えているわたしもいました。そんなときに、運営さんとお話をする機会が生まれ、実際にお話をしていく中で「一緒にやろう」ということなり、今に至ります。

――踏ん切りをつけたと口では言っても、心の中では、なかなか踏ん切りをつけられなかったんだ。

百合園えま  それくらい、アイドルという職業が大好きなんだと思います。最終オーディションで落ちたときも-その後、特典会があって、結果がどうであれ、そこにも出ることになっていたのですが、落ちたのがショックすぎて、過呼吸になるくらい号泣状態。特典会にも遅れて出たくらい、ショックは相当大きかったです。
  あの時期は、「もうアイドルになれない」「もう人生は終わり」と言いたくなるくらい、本当に絶望した日々でしたから。だから今の運営さんに出会ったことで、本当にわたしを救ってくださったなと感じています。

――それくらい、運営さんとの出会いは大きかったんですね。

百合園えま  はい。しかも、話の通じる人なんですよ。

――えっ、普通はそうじゃないの??

百合園えま  ここへ至るまでにも、過去にいろんなオーディションに挑戦すれば、誘いを受け、いろんな運営さんとお話をする機会を作ってきました。わたしは直感型で、ピンときた、その感を信じて行動してゆく性格ですけど。なかなかピンとくる方と巡り逢えませんでした。でも、ここの運営さんでありプロデューサーの方は、お話をしていく中でピンときました。
  グループで長く活動していくうえで、メンバーとの信頼関係はもちろんですけど。運営チームの方々との信頼関係もすごく大事じゃないですか。もちろん、メンバーも運営さんも一人一人いろんな考え方を持っているように、全部の価値観が合うわけではないのは当たり前ですけど。大切に思える価値観が同じであれば、信頼関係を築きながら、一緒に長くやっていけるじゃないですか。ここの運営の方は、初めてお会いしたときから、こんな得体の知れないわたしの話を親身になって聞いてくだされば、わたしの気持ちにも寄り添ってくださいました。だから、ピンと来たんだと思います。

――ここの運営さんにピンと来たポイントも気になります。

百合園えま  フィーリングの部分は大きいですね。初対面でちゃんと対応してくださる方ってしっかりしている方だと、わたしは思っています。

――えっ、それが普通なのでは??

百合園えま  ここの運営さんは、こんな得体の知れないわたしにも関わらず、わたしの本気の気持ちを汲み取ってくれれば、運営さん側のみなさんも本気で夢をつかもうとしていたように、お互いの気持ちを、相乗効果のように高めあっていける関係だと思えたのはすごく大きかったです。実際に活動をしながら、それを感じているように、とても良い環境に巡り逢えたなとわたしは思っています。

 （2回目へ続く）

TEXT:長澤智典