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2021.04.06
キミイロプロジェクト

キミイロプロジェクト 4th Anniversary Live「REVENGE」レポ!~私たちは進化する、キミとの未来へ~

3/25のデビュー日に新宿BLAZEで、キミイロプロジェクト(以下、キミイロPJ)の4th Anniversary Live「REVENGE」が開催された。検温・マスク着用と警戒しつつ、久しぶりのライブにファンたちはスタート前からどこかソワソワしている。

 

キミイロ

 

ファンファーレのようなSEから、ファンの手拍子を促すように曲のリズムが早くなっていく。一人、また一人とステージに影が見えてきて、10人そろったところで曲が止まった。

さあ、4th Anniversaryの1曲目は? そんな期待が高まったところで、「キミがもしもモンスターだったとしても」のイントロが流れ、ライブがスタートした。

 

白を基調とした衣装の上着はブランデンブルク飾り(ボタンが平行についた軍服のような作り)を思わせるストイックさがあり、袖部分が広がったミニ丈。下はミニスカートだが、バックスタイルが長めになっているので、ターンしたらあでやかさが出るようになっている。これも高槻のデザイン・製作によるものだろう。

この曲は誰か一人が際立つというよりはユニゾン度の高さに注目したい。純愛をテーマにしている歌なので、アイドルならではの透明感が楽しめた。片平のセリフ部分の魔力を「く~~~ッ!」と嚙みしめるファンもいるのではないか。

 

2曲目「君に届いて」もラブリーな曲で、振り付けの随所に「♡(ハート)」が入る。メンバーが2人組になって大きなハートを作るのだが、ファンも同じようにするのでライブの序盤で一気に一体感が増していた。その流れのまま「ダーウィンダーウィン」へ。高槻の「キミイロプロジェクト4th Anniversary Liveへようこそ~~~~!!」のあおりが高らかに響いて、アクセルを踏み込むしかないようにライブは加速する。ここでユースメンバーの9名も合流。ダンスに厚みが加わった。マイクを持っていようがいまいが関係なく、全員が全力で踊っている。一ノ木の蹴りがカッコいいのだ、これが。

 

まだまだアゲてくよ! と言わんばかりに「平成オワタ\(^o^)/」がスタート。これもファンと一緒に盛り上がれるライブ定番の人気曲だ。途中には花いちもんめが入ったり、ファンがクラップをしたり……。

ここでご挨拶のMC。高槻が去年、同じ場所で3周年LIVEが行われたことを振り返った。「いつも応援してくれる人も、最近(キミイロPJを)知ってくれた人も、初めて見てくれる人も、最高な一日になるように楽しみまっしょう!」と叫び、次はMAD VIOLET(高槻・美月・白熊・一ノ木・山内)のステージになった。

「Shout the fxxk up」「Catch my life」と、MAD VIOLETのカッコよさ全開の2曲で、キミイロPJから派生した4ユニットの中でも、このユニットは別格と思わせてくれる引力を持っている。彼女らが自由に音楽を楽しむ姿に、見ているこちらもどんどんハマっていくのだ。ここまでハードロックが似合う女性アイドルユニットは珍しいのではないか。「どこまでも姉さんたちについて行きます!!」と崇めてしまいそうだ。

 

キミイロ

 

さて、次はLAUGH CARROT(杏・澄乃・堀木・柚井・白石)の楽曲「A無しで始まりだす恋」を、桃鈴・愛輝・蒼井・小松がサポートしてのパフォーマンス。このユニットは本当に楽しそうに歌を届けてくれる。ロングヘアをバッサリ切って、流行りのくすみオレンジヘアにイメチェンした澄乃は、このユニットを始めてからかなり印象が変わった。柚井もそうだが、とても自信を持ってパフォーマンスしているのが伝わるので、こちらも元気になるし自然に体が揺れだしてしまう。白石も背が高いからだけじゃなく、大きく見えるようになったと感じた。

 

その後に、ちょっと不思議なコーナーがあった。朝日南と佐藤が2人で、「JR透明の妄想ツアー」として、ミニコントで曲紹介をしてくれた。そして始まったのは、ROSETTE(片平・蒼井・愛輝・小松・姫宮)の「古〜いにしえ〜 GO toするならKYOTO」。朝日南・佐藤もそのまま加わり、杏と柚井もサポートした。愛輝はユニットになってからセンターに立つことが多くなったので、どんどん安定感が出てきている。小松と姫宮も、後輩ができた気概からか勢いがあり、ファンサにも慣れたようだ。曲が終わるとまた朝日南と佐藤のネタが始まり、「JR透明の妄想ツアー」は透明なトビラ。(瀬川・朝日南・桃鈴・佐藤)の「なんくるシーサー」へと導いていく。しかもMAD VIOLET以外の片平・蒼井・愛輝・小松・姫宮・杏・澄乃・堀木・柚井・白石も一緒というのは何とも豪華ではないか! 沖縄がテーマの曲なので、振り付けにカチャーシー(沖縄人がみんな踊れる手振りの踊り)が入り、「イーヤーサーサ!」のかけ声も入っていて、ファンと踊りたくなる1曲だ。

 

キミイロ

 

次のMCは朝日南が務め、この日のメインイベントと言ってもいい、「新メンバーのお披露目」の時間がやってきた! 「新しい11名のスタートの日、みなさん1秒も目を離さずに見届けてください!」と紹介され、新メンバー(キミイロユース)が舞台にスタンバイする。照明が暗くて顔はまだ見えない。披露したのは「Starlight Story〜いつもそばで〜」と「悶絶コミュニケーション Z」の2曲。きっと、自分の心臓の音がこれまでにないくらい高鳴っているのではないだろうか。頭が真っ白になって動けないメンバーもいるのではないか……、なんて心配はいらなかった。さすがに緊張はあるようで多少の声の揺れは見えたが、その中でも水上と鈴宮は声がよく出ていたし、伽恋と木崎は思い切りのいいダンスを見せてくれた。今日がデビューステージとは思えない、真っ白なシャボンが弾けるような気持ちがいいパフォーマンスだった。ファンも一緒に振り付けを踊っていて、新メンバーを温かく迎えている様子は微笑ましかった。

新メンバーはさっそく4月にお披露目記念として、「キミイロユース新メンバーデビュー記念 東京FreeLiveTour」が決定したとの告知もあった。

 

ライブも終盤。ここからはお待ちかね、キミイロPJの新曲「ポジティギュウ!」 これまでの自分を変えたいと悩んでいるエールの歌だ。頭の上で人差し指を立てる、「牛」のポーズがあちこちに使われていて実に可愛い。弱気になってしまったときに何気なく聞いたら、歌詞の世界の優しさにホロっときてしまうかもしれない。一転して、「ねぇ、嫌だ。」がスタート。メロディアスなピアノから始まるが、徐々に激しくロック調に変わっていく。失恋した女の子がまだ残っている想いに苦しむ曲なのに、澄乃と白石がクールでカッコよく、やり切れないことがあって沈みそうな気分を払拭してくれる「吹っ切り系ソング」のように聞こえた。そしてリード曲「ニュートントン」。ニュートン=リンゴ=万有引力のつながりで、一人の男性にどうしようもなく惹かれる女性を描いている。……が、もう、そんな内容よりも、申し訳ないが歌詞の「Apple downからニュートントン」の部分が強烈にクセになる。この歌詞は何度も繰り返し出てくるので、いつの間にかこの部分を聞くために曲を聴いてしまっているような、いわゆる「スルメソング」だ。未視聴の方にはぜひ聞いてほしい。

 

そしてクライマックスは、やっぱりこれがないと終われない、「恋恋恋鯉」のお時間。今回は新メンバーも客席サイドに特設されたミニステージに乗って総勢30名での「恋恋恋鯉」は圧巻である。ファンも今日のLIVEは最高だよとアイドルたちに伝えるために、懸命に腕を振る。本来なら客席でファン同士もみくちゃになって騒ぎたい曲だが、それはガマンしてサイリウムや手作りグッズでライブを盛り立てていた。

 

いよいよ最後のMC。高槻がいつも通りファンへの感謝の言葉を紡ぐ。いつもライブの最後にはサプライズがあるので、ファンもそれを待っている空気が流れていた。まずは、ユースとして参加していた9名が、正式にメンバーになることが告げられた。新しく正規メンバーが増えることを嬉しそうに話していた高槻だが、途中から雰囲気が変わってきた。「もっとキミと未来に進むために、笑顔になるために、変わっていくこと、さらに進化していくことが必要だと感じました」途中から声に涙が混じるようになっていった。

 

客席に緊張が走る中、不動のリーダー・高槻が、このライブの3/25をもって、キミイロPJのリーダーを退任すると告げた。後任はメンバーの杏が就任すると発表され、客席からは拍手が起きたが、正直、何が起こっているのかわからないファンがほとんどだっただろう。実はこのライブ、杏が元気がないのでは? と感じていた。ずっとこのときの緊張と不安の中にいたのだろう。杏は、「キミイロプロジェクトがファンの皆さんと一緒に、前を向いて進化し続けられるように、一人一人を支えられるリーダーになりたい」と挨拶し、その後、さらに高槻から、MAD VIOLETの解散という爆弾が落とされた。4/1に緊急解散ライブを開くことが決定し、高槻とMAD VIOLETのメンバーの今後はそちらで発表されるとのことだった。

 

高槻「これまでに楽しいこと、心が躍ることがたくさんあると同時に、悲しいこと、悔しいこともたくさんありました。私たちの大事なものを悪く言う人が世の中にはいるかもしれません。私は強い人間ではないけれど、エンターテインメントをする人になると決めたときから、キミの笑顔が少しでも見れたら、キミが少しでも喜んでくれるなら、そんなのいくらだって耐えられます。私たちを信じて今日も来てくれた、そんなキミの笑顔だけは守るから、この大切な居場所を絶対に傷つけさせないし、私はいつだってキミの味方でいます!」(※一部抜粋)

 

この後の「サヨナラじゃなくて」は切なすぎた。嗚咽しながらも懸命に歌を届けようと呼吸を整える高槻はとてもけなげで綺麗だった。ほかにも、涙が溢れているメンバーもいた。こんなときに改めていい歌だなと沁みてしまうのが少し悔しい。そしてライブのラスト曲は「AGAINST」。「出会えたこと奇跡でした」、本当にそうだなあと彼女たちを見ながら考えていた。たくさんのメンバーがいるこのグループは、たくさんの別れを経験している。でもその分、たくさんの出会いもあっただろう。

 

キミイロ

 

アンコールはなく、4th Anniversary Liveは幕を閉じた。いつも以上にアツく激しく、ちょっと切ない誕生会だった。彼女たちがどんな形に変わっていこうとも、「ファンを笑顔にしたい」というシンプルな願いが一番にあってのことだ。少々大きすぎる変革とは思うが、それでも進化していく彼女たちをこれからも応援したい。

 

<新メンバー(キミイロユース)11名※自己紹介順>

益崎 兎七(ますざき うな)・叶月 みゆう(ゆめつき みゆう)・月詠 めいり(つくよみ めいり)
伽恋 由羽(かれん ゆう)・木崎 セイラ(きさき せいら)・鈴宮 みや(すずみや みや)
桃宇 柊羽(ももう しゅう)・綾鳥 ねこ(あやとり ねこ)・紫白 らら(ししろ らら)
舞園 いちご(まいぞの いちご)・水上 さきな(すいじょう さきな)

 

<セットリスト>

01.キミがもしもモンスターだったとしても(キミイロプロジェクト)
02.君に届いて(キミイロプロジェクト)
03.ダーウィンダーウィン(キミイロプロジェクト+キミイロユース)
04.平成オワタ\(^o^)/(キミイロプロジェクト+キミイロユース)
05.Shout the fxxk up(MAD VIOLET)
06.Catch my life(MAD VIOLET)
07.A無しで始まりだす恋(LAUGH CARROT+桃鈴・愛輝・蒼井・小松)

~ミニコーナー・JR透明の妄想ツアー ジャングルクルーズ風(朝日南・佐藤)~

08.古〜いにしえ〜 GO toするならKYOTO(ROSETTE+柚井・杏・朝日南・佐藤)
09.なんくるシーサー(透明なトビラ。+片平・蒼井・愛輝・小松・姫宮・杏・澄乃・堀木・柚井・白石)
10.Starlight Story〜いつもそばで〜(新メンバー)
11.悶絶コミュニケーション Z(新メンバー)
12.ポジティギュウ!(キミイロプロジェクト+キミイロユース)
13.ねぇ、嫌だ。(キミイロプロジェクト+キミイロユース)
14.ニュートントン(キミイロプロジェクト+キミイロユース)
15.恋恋恋鯉(キミイロプロジェクト+キミイロユース+新メンバー)
16.サヨナラじゃなくて(キミイロプロジェクト+キミイロユース)
17.AGAINST(キミイロプロジェクト+キミイロユース)

写真:Tam
取材・文:大宮右近

<インフォメーション>


<ライブ情報>

「キミイロユース新メンバーデビュー記念 東京FreeLiveTour」
4月10日(土)
OPEN11:00/START11:30
会場:秋葉原ZEST
料金:無料(別途1D)
出演:キミイロユース8期
O.A:透明なトビラ。

「キミイロユース新メンバーデビュー記念 東京FreeLiveTour」
4月13日(火)
OPEN18:00/START18:30
会場:新宿MARZ
料金:無料(別途1D)
出演:キミイロユース8期
O.A:LAUGH CARROT

「キミイロユース新メンバーデビュー記念 東京FreeLiveTour」
4月19日(月)
OPEN18:00/START18:30
会場:渋谷チェルシーホテル
料金:無料(別途1D)
出演:キミイロユース8期
O.A:ROSETTE

 


キミイロプロジェクト

公式サイト:
https://kimiiro.tokyo/

公式Twitter:
https://twitter.com/Kimiiro_PJT


キミイロユース Twitter:
https://twitter.com/kimiiro_youth

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