FEATURE

2020.12.20
SUPER☆GiRLS

SUPER☆GiRLS 10周年インタビューvol.3(長尾しおり、金澤有希、松本愛花)

2010年に結成され、今年で10周年を迎えたSUPER☆GiRLS。新曲「NIJIIROロード☆」も含む、オールタイムベストアルバム「超絶少女☆COMPLETE 2010〜2020」のリリースを機に、3期メンバーの長尾しおり、4期メンバーの金澤有希と松本愛花に、その歩みを聞いた。特に金澤有希は、iDOL StreetのGEMからSUPER☆GiRLSに加入した経歴の持ち主。先輩にあたる長尾しおりのほうが10歳も歳下という関係性もユニークだ。

 

vol.1 渡邉幸愛、石丸千賀、井上真由子、樋口なづな インタビューはこちら

 

vol.2 阿部夢梨、坂林佳奈、門林有羽 インタビューはこちら

 

メンバー写真

 

10年前はバラバラだった私たちが、10年前のSUPER☆GiRLSのメンバーが繋いでくれたおかげで今活動できています

 

 

 

——「NIJIIROロード☆」のMVはまさに10周年を背負った映像でした。スパガの歴史を背負って活動してきて、改めて「10周年」と聞いてどう感じますか?

 

長尾:結成当時、私は6歳で、自分がこのグループでアイドルをするとは全く想像できなかったのですが、スパガのことは、アニメの主題歌を歌ってる時に知りました。今、長い歴史があるグループが多くはないなかで「このグループだからこういう経験ができているし、私もアイドルができているな」と感謝しています。

 

金澤:10年前はバラバラだった私たちが、10年前のSUPER☆GiRLSのメンバーが繋いでくれたおかげで今活動できているわけですし、今回ベストアルバムを発売する機会をいただいて、より一層「今までのメンバー、ファンの方、スタッフさん、みんなにたくさん感謝しなきゃいけないな」と実感しています。

 

松本:歴史的なグループに今、自分がいられることをすごく誇りに思います。10周年というところまで連れて来てくださった先輩方にも、ファンの方にも感謝の気持ちでいっぱいです。これからまだまだ続いていけるように、私たちもがんばっていきたいです。

 

——初期の映像を見ることはありますか?

 

長尾:加入する時にスタッフさんからDVDを全ていただいて、それを見てみたら今の「スパガ第4章」とは個性などの色味が全然違っていたのですが、同じ部分も、また違った色味もどちらも必要だと思います。10年間ずっと応援してくださる方がいて今のグループがあるということを改めて実感させてくれます。

 

金澤:私がiDOL Streetに加入したのが8年前だったのですが、スパガ結成2周年の公演でお披露目させていただきました。それもあって1期生、SUPER☆GiRLS第1章は本当に遠い存在で、がんばって追いかけても追いつけない存在でした。みんないつでもキラキラしていて、スタイルも良いし、すごい女の子らしいのに、ライヴをしたらみんなすごいバキバキ踊っていて「ザ・アイドルだな」って強く印象に残っています。

 

——金澤さんは、2012年にiDOL Streetに加入して、GEMに参加することになりますね。当時スパガに入れると想像はしていましたか?

 

金澤:いや、まったく考えられなかったですね。もともとスパガに憧れてiDOL Streetのオーディションを受けたのですが、やっぱりいざ一緒に活動してみると「すごいな」という思いが強かったです。それくらい遠い存在だったので。

 

松本:スパガは自分にとって「ザ・アイドル」で、コンセプト通りのキラキラしたかわいい王道アイドル。私はもともとアイドルが好きだったのですが、そういうアイドルをやりたかったんです。それでスパガに入って、スパガの楽曲で、かわいい衣装を着て踊らせていただけてすごく嬉しかったです。スパガのダンスは加入前からフォーメーションとかもすごい難しいイメージがあったのですが、実際に入ってみたらやっぱりすごく難しかったです。でも、だからこそステージで輝けるのかなって思います。

 

 

 

自分のセンター曲をいただけるって、アイドルをしていてもなかなかないこと

 

 

——2018年から「スパガ第4章」として活動してきたなかで、一番楽しかったことと、一番つらかったことを教えてください。

 

長尾:つらかったことは、やっぱりメンバーとの別れです。章が切り替わるタイミングは私も初めての経験でした。この先も同じメンバーと一緒に活動していきたい気持ちもある一方で、新しく一緒にがんばってくれている4期メンバーたちに対する希望や期待もあって、そのふたつの狭間で揺れたりもしました。2018年の冬のワンマンでは、3章と4章、どちらも参加していたので、その時は気持ちが揺らいでとても複雑でした。

 

——長尾さんは、2期メンバーの渡邉幸愛さんが「第4章」になるタイミングで一回辞めそうになっていたり、4期メンバーが7人も入ってきたり、変化の大きい時期に3期メンバーとして在籍していたので、精神的な負担も大きかったのではないでしょうか?

 

長尾:そうですね。それまでは私が一番後輩で、一番年下で、お姉さんたちがいっぱいの環境でした。そんななかで新しく入ってきてくれた4期のメンバーが成長していく過程を自分が見ているのは不思議な気持ちもありました。

 

——その一方で一番楽しかったことは何ですか?

 

長尾:2019年の夏にリリースした「ナツカレ★バケーション」のMVをタイで撮影させていただいた時です。その時はグループの写真集の撮影とかも兼ねていたので、滞在期間が長めだったので、みんなと丸1日一緒にいる時間がいっぱいあって、それまでよりも濃い時間を過ごせました。

 

 

 

 

金澤:つらかったことは、第4章になってからSNSで「スパガ終わったな」という文字を見てしまった時です。その時は「自分たちが入ったことによってグループを壊してしまっている」って悩んでいました。グループの半数以上が未経験者ばかりの新メンバーで、変化はどうしても生まれてしまったのですが、がんばってもその変化をうまい方向にはもって行けませんでした。自分たちの力不足も分かっているけど、練習期間が短いなかで「毎日がむしゃらにがんばっているのに」っていう悪循環で、体力的にもきつくて、追い込まれていました。でもその分、楽しかったことにも繋がるのですが、ワンマンライヴで、終わった瞬間の「ライヴって楽しいな、好きだな」って達成感はやっぱりすごいです。今となっては第4章のスパガを「好き」と言ってくださる方も多いので、「がんばれば無駄じゃないから、もっとがんばりたい」という気持ちになりました。

 

松本:スパガに加入してすぐの合宿期間がつらかったです。合宿に行く前に、ビデオを見て振りを覚えて行かなければいけなかったのですが、私は踊りも歌も経験がなくて、振りの覚え方も分からなくて、先輩に追いつきたい気持ちはあっても追いつけないし、たくさん迷惑をかけたり、悩ませたりしてしまいました。その時期はつらかったです。楽しかったことは、ライヴで達成感を味わったり、遠征でみんなでご飯を食べたり、そういうことも一つひとつが楽しかったです。そのなかでも一番嬉しかったのは、メンバー一人ひとりがセンターの、フィーチャーソングを作っていただいた時です。自分のセンター曲をいただけるって、アイドルをしていてもなかなかないことなので、撮影も楽しかったですし、完成したMVを見てすごく嬉しかったです。

 

——コロナ禍でYouTubeも活発に更新していますが、気に入っている企画を教えてください。

 

金澤:初回の収録で全員にドッキリを仕掛けられまして(笑)。「ドッキリ!目隠しダンス!?(Vol.4)」という、メンバー全員目隠しをした状態でSUPER☆GiRLSの「赤い情熱」を踊ってみようという企画と聞いていたのですが、実際は私以外のメンバーは目隠しすらしていない状態で、私がひとりで最後まで踊っているというドッキリだったのですが、目隠しを取って思わずびっくりして泣いてしまいました。でも、「メンバーとスタッフさんが信頼してくれているからドッキリを仕掛けてくれたんだな」って、ちょっとドMみたいな発言になっちゃっていますが(笑)、本当に思うので、すごくプラスな意味で印象に残っています。でも、仕返しは絶対にしようと思います、全員に(笑)。

 

 

 

 

——あはは、ひとりで踊っているところをみんなから笑われているという。

 

金澤:あはは、そうですね。「かわいそう」みたいなコメントをいただいたりしたのですが、本当はそう思ってほしくないんです。その収録の後もメンバーが「本当におもしろかったよ」「泣かないで」ってすごく優しかったので。

 

長尾:私は、「念願の!?駄菓子1万円分購入企画!(Vol.32)」が印象深いです。ゆうきさんもいた…

 

 

 

 

金澤:それ言うか迷いました。

 

長尾:あと坂林佳奈ちゃんと3人でやった企画なんですけど、駄菓子を1万円分買うって無駄な贅沢じゃないですか(笑)。最終的に駄菓子屋さんのなかで「もう買うものないのにお金めっちゃ余ってるよ!」みたいな状況になって、そんなよく分からない贅沢をするのもYouTubeっぽくて、すごく印象に残っています。

 

松本:私は「日頃の感謝をこめて、ゴ●ブリちゃんドッキリ仕掛けます♪(Vol.26)」です。幸愛さんから一人ひとりにゴキブリを渡して全員にドッキリを仕掛けるという企画だったのですが、人生で初めてドッキリを仕掛けられました。「何がもらえるんやろ〜!」と思ったらまさかのゴキブリで、めっちゃびっくりしました。ドッキリを仕掛けられたのはすごく嬉しくて楽しかったです。

 

 

 

 

 

もっと力をつけて、全盛期のSUPER☆GiRLSを今の私たちで越えていくような勢いをつけたいです

 

 

——そして、2020年11月23日に約9か月ぶりの有観客ライヴ「SUPER☆GiRLS ファンクラブS.P.C限定ライヴ」を開催しましたが、感想はいかがでしたか?

 

長尾:何度か無観客ライヴをさせていただいて、その環境があることも本当にありがたいと思うのですが、やっぱりファンのみなさんが目の前にいて、そこで生まれる熱量や湧く感情というのは、ファンの方がいないとないものだなと実感しました。ずっと心離れずに応援してくださったファンのみなさんに、本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

——お客さんのリアクションで印象的なものはありましたか?

 

長尾:マスク越しでも一緒にペンライトを振ってくださったり、拳をあげてくださったり、ちょっとした動きでも、「楽しんでくれているな」って雰囲気で伝わってきて、それはとても印象的でした。

 

金澤:私は「これがアイドルだな」って実感しました。配信ライヴの時も「画面の向こうに伝えよう」と一生懸命楽しんでがんばっていたのですが、やっぱり目の前にファンの方がいて、目を合わせることができて、ニコってしたらペンライトを振ってくれたりするのを自分の目で見て、「ライヴというものはファンの方がいて、反応してくださってこそできあがるものだな」っていうのはすごく思いました。

 

——ライヴができない時期はどう思っていましたか?

 

金澤:やっぱり私はライヴをしている瞬間が一番好きなので、すごく苦しくかったです。「自分には何ができるのか」「このまま消えていってしまうんじゃないか」「ファンの人に忘れられちゃうんじゃないか」という不安がすごくあって、何か月も空いてしまったけど会場に来てくださる方々がいて、本当に「離れないでいてくれてありがとう」の気持ちが溢れました。

 

松本:本当に楽しくて、幸せな時間でした。無観客ライヴもファンの方が画面越しに応援してくださるのをすごく嬉しく思っていたのですが、やっぱり物足りなさがあったんです。久しぶりに有観客ライヴをして、「やっぱりこれだ!」と思って、すごい燃え上がれたし達成感もありました。

 

——2020年12月23日にはベスト盤「超絶少女☆COMPLETE 2010-2020」もリリースされますね。リリース当時に自分が参加していたかどうかは関係なく、スパガの好きな曲とその理由を教えてください。

 

長尾:私は「Catch The Dream」を選曲しました。この曲は第1章の「空色のキセキ」のカップリングなので、10年間応援してくださっている方は、いろんなシーンを思い出してくださったり、いろんな気持ちが生まれるかな、と思います。私もすごく好きですし、ファンの方も「すごく好き」と言ってくださる方が多い楽曲なので選びました。他にも、(松本)あいかが選んでいた「飛行機雲、いつか」は私も大好きな曲のひとつです。

 

 

 

 

金澤:私はずっと好きな「BELIEVER」を選びました。イントロからパワーが出るような、私も好きな曲調なんです。あと、みやりさん(宮﨑里奈)を好きになったきっかけの曲でもあって。みやりさんの綺麗で迫力のあるダンスが印象的でした。当時初代リーダーの方(八坂沙織)にダンスについて相談をしていたのですが、「大きく踊ることを意識するといいよ。みやりなんて身長も低くて、周りからしたらけっこう埋もれちゃうけど、すごくパワフルに踊っているから。『BELIEVER』とか見たら分かるかな」って言われて、「あっ、だから印象に残っているんだ」って自分のなかで繋がったりしました。他にも「絶対自分前進宣言!」という曲が好きで、どっちを選ぶかとても迷いました。この曲は自分が落ち込んだ時にずっと聴いていて、すごく励まされる曲なんですよ。

 

松本:私は最初は「BELIEVER」にしようと思っていたのですが、「先に選んだメンバーがいるからダメ」って言われて。

 

金澤:そうだったんだ。

 

松本:「BELIEVER」が一番好きで、スパガのオーディションを受けていた期間にずっと聴いていたんです。SHOWROOMのオーディションで他の候補生の子と順位を競うなかで、落ち込んだりすることもあったけど、この曲にすごく背中を押されました。

 

——さらに12月22日には、KT Zepp Yokohamaで10周年記念ライヴ「SUPER☆GiRLS 10周年LIVE〜ありがとうが止まンないっ!〜」を開催しますが、意気込みを教えてください。

 

長尾:私たち自身もめちゃくちゃ気合いが入っています。その熱を受け取っていただいて、これからも11年目に入っていくスパガのことをたくさん応援してもらえるようなパフォーマンスをしたいです。あと、個人的に自粛期間にジムにちょっとだけ通っていて。若干筋力がついて、パフォーマンスは若干レベルアップしているかな? ……あんまり大口は叩けないのですが(笑)。

 

金澤:6月に開催できなくて悔しかったので、それを今回爆発させたいです。今セットリストを見ていても、改めて10年分のボリュームがすごいし、幅広い曲があって、12月のライヴではそれをお見せできると思います。あと、第4章になって丸2年が経つので、自分たちの成長をしっかりお見せできるようなパフォーマンスをしたいです。

 

松本:先輩や、ファンのみなさんへの感謝の気持ちを忘れずにステージに立ちたいです。すごく長く続いているグループではあるのですが、今の第4章のスパガをしっかりと見せられるようにがんばりたいです。

 

——来年からスパガは11年目に突入します。どんなスパガを目指していきたいでしょうか?

松本:先輩に頼りっぱなしじゃなく、「4期生も追いついてきているよね」って思ってもらえるようにがんばりたいです。……個人的な話になっちゃった。

 

——それでまったく問題ないですよ。

 

松本:自分自身にも自信をつけられるようにがんばります。

 

長尾:がんばって!  応援しているよ!

 

松本:うふふ。

 

金澤:もっと力をつけて、全盛期のSUPER☆GiRLSを今の私たちで越えていくような勢いをつけたいです。アイドルはたくさんいますが、10周年を迎えることができるグループってやっぱり少ないじゃないですか。それを満足せずに私たちで盛り上げていきたいし、もっといろんなことに一人ひとりがチャレンジしていけるような年にしていきたいです。一日でも早く今の環境が落ち着いて、ファンのみなさんとバスツアーをしたいし、第4章では全国ツアーをやったことがないので、チャレンジしたいです。

 

長尾:10周年をこうして迎えられたのも、ファンのみなさんの応援があってこそなので、11年目も大切なみなさんとまた一歩進んでいくためにも、私たちがこれからもずっと進化を続けられるグループでありたいです。……ふわっと聞こえる言葉だと思うのですが、一人ひとりがもっと戦闘力が上がっていったらいいな、と思います。私自身としては、来年まず控えているのは写真集があるのですが、もう撮影はしてきたので、一つひとつ、一歩一歩進んでいけるようにがんばりたいです。

 

取材・文:宗像明将

 

<インフォメーション>

「SUPER☆GiRLS 10周年LIVE~ありがとうが止まンないっ!~」

日時:
2020年12月22日(火)
開場 17:30 
開演 18:30

会場:
KT Zepp Yokohama
(神奈川県横浜市西区みなとみらい4-3-6)
 
☆チケット料金(各部)
全席指定:10,000円(税込)
※入場時ドリンク代別途600円必要となります。

イベント詳細はこちら
https://supergirls.jp/schedule/detail.php?id=1085363



ベストアルバム

「超絶少女☆COMPLETE 2010~2020」

2020年12月23日(水)発売

超絶少女☆COMPLETE 2010~2020

<2CD+Blu-ray>
 AVCD-39619~20/B 
 4,500円(税込)

 

超絶少女☆COMPLETE 2010~2020

<2CD>
 AVCD-39621~2
 3,000円(税込)

 

会場限定版_超絶少女☆COMPLETE 2010~2020

<3CD+Blu-ray>
AVC1-39623~5/B 
12,000円(税込)
【mu-moショップ・イベント会場限定盤】
・豪華BOX仕様
・ブックレット付

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