FEATURE

2020.10.06
終わらないで、夜

今の「終わらないで、夜」という素材で一番いい料理(ライブ)が出せるワンマンになると思います。

夜が明けるまでの様々な風景描写を表現していく夜型エモーショナルアイドルをコンセプトにしている 「終わらないで、夜」。現体制になって、初めて迎えるワンマンライブに向けてお話を聞いてきた。

 

ネオンニット
祈園にっと

 

木菟あうる
木菟あうる

 

決まったコールや振りコピもないから、実はライブは入りやすいです。

 

 

ーー まず、「終わらないで、夜」がどんなグループか教えてもらえますか? 

 

祈園にっと: いろんな楽しい夜もあれば、人間だから考えちゃう夜もある。みたいにいろんな夜を表現しているグループです。グループのコンセプトが病んでるとか暗いイメージをもたれがちだけど、別にそういうわけではなくて、偏見をなしにスッて入ってきてほしいなって思う。あなたが本当に必要としている居場所になれるグループになれたらいいなと思ってます。

 

ーー ビジュアルイメージが、敷居が高そうな印象ありますよね。

 

祈園にっと: よく言われます。

 

木菟あうる: なんで? 

 

祈園にっと: 私たちは不思議なんです。なんでなんだろうって。

 

ーー キリっとしてて、強そうなイメージです。

 

祈園にっと: 一人一人のビジュアルが強いっていうのは、うれしいです。でも、女性として人間として、多分それぞれに理想があって、普通に人間として生きて、たまたまアイドルになってるわけだから、そういうふうに見られてるのはうれしい。だからこそ音楽を聴いて、なんだ、こういう曲なんだっていって入り込んできてくれれば、さらにうれしいです。

 

木菟あうる: 決まったコールとかがないから、実はライブは入りやすいと思います。ただ聞きに来てくれるだけで嬉しい。

 

真宵えま: 振りコピとかもないし。

 

木菟あうる: だから疎外感も感じようない。一緒になって声出す曲もあるけど、それはそれ。あくまでも私たちが提示してるステージありきで見て聴いて、一緒に体を揺らす人は揺らす。本当に個人個人で楽しんでくださっています。

 

ーー 見てる側からすると、常に発信をしてるって感じがするので、お客さんも一体になるというよりは受け止めに来てるのを感じました。

 

木菟あうる: 今のところメンバーとプロデューサーとで作詞をしていて、振り付けは曲によりけりだけど、すべての曲において、自分たちの意見を出したり、歌詞の背景と振りの意味を振り入れの時に1回全て確認します。一度メンバーみんな共通の認識があって、そこからさらに一人一人で思い描ける引き出しを自分の中で開けてるから、表現は力を入れてやっていますのでそれが伝わってたらうれしいです。

 

祈園にっと: 新曲をいただいたときに、毎回違う夜のコンセプトで、違う物語があるんですけど、その物語に振り入れのときは、入り込んじゃう。今は結構うまいように分別できるようになってきたけど、入り込んだときは、あー、鬱だ、みたいになる時あります。

 

木菟あうる: 私は、振り入れのときはわざとフラットに覚えるようにしてます。そうしないと、悪い意味で気分がいろんな方向に向いちゃうから、理解だけに脳を使うってやるようにしてます。

 

ーー もうすぐ、結成2周年ということで、この2年間を振り返っていただきたいんですけど、最初3人(祈園にっと、木菟あうる、天満月さあや※天満月は2020年5月で卒業)で始めてあとから2人(真宵えま、鈴星るう)が入ってきたって、3人から5人に変わったときってどうでした?

 

木菟あうる: 当時、2人の加入が決まってお披露目までの間に5人全員がそろうレッスンがすごく少なくて、ちょうど当時3人とはいえ、しゃあやん(天満月さあや)がお休みしていたから、2人だけとか、新メンバー同士もそろわないことも多く、大丈夫かなって思うことはありました。5人でそろってのレッスンがほとんどできない状態で本番だったから、そういう意味では、想像できない不安があって、別に悪い方向にいくとはまったく思ってなかったけど、いい方向にいくし、そのためにやってることだからっていうのはもちろんあったけど、ステージとしては予測できないな気持ちは、本番直前までありました。

ただステージが始まった瞬間に、今まで心配してたものは本当に全部どこかにいって、すごく安心しました。お披露目のステージが終わって「ありがとうございました」ってステージを降りた瞬間に、5人になってよかった、心からこれだ!って。5人でやってることが、ものすごい頼もしかったです。3人で立つのとは、やっぱり感覚が違い、ファンの方からも5人になって圧が増えた、パワーが増したみたいな声を言っていただいたんですけど、私も同じに感じてて、まさしくパワーアップしたなって。「あー、やっと5人になった」とうれしかったのを覚えてます。

 

祈園にっと: この2人に出会ったときに、今までの「終わらないで、夜」の振り幅があって、えまちゃんとるうちゃんは、その外側に向かって、それぞれ違う方向の振り幅の表現ができる人が入ってきたと思ってました。”夜”の表現が全然違う子たちが入ってきたと。だから「Anemone」とか「一瞬の光」ってこの2人が入ってきてなかったら、多分、2分の1ぐらいしか表現できてないと思ってます。私は、えまちゃんとるうちゃんに教える役だったので、レッスンのときから表現を見てるから、「あー、これはやばいぞ」っと、ずっとワクワクしました。

5人になってお披露目はもちろん絶対いいものになるって思ってたから、私は”5人のおわ夜は、いいものですよ。はいっ”気持ちでステージに立ってました。それから後に出てきた曲をもらったときに、やっぱりこれは5人でよかった、この2人が入ってきてよかったってすごく思いました。私たちとは全然違う夜の表現をできる子たちだから、めっちゃうれしかったです。

 

ーー ただ、1年経ってないところに2人が加入した、タイミングとしては3人が馴染んだぐらいの頃だったのでは?

 

祈園にっと: それは別に3人が完成されてるところに入ってきたっていうイメージはないです。どっちかっていうと変化の、進化の過程でプラスアルファが強くなって、じゃあ一緒にまた進化しようみたいな気持ちです。

 

木菟あうる: もともとグループがデビューするのと同時に新メンバーのオーディション出してたんです。いい人がいたら迎える、と思ってたから、いずれは3人のこの形も変化が訪れるだろうなって気持ちはあったので、心の準備どこかでできていたんだと思います。それが4人になるか、5人になるかとかは想像してなかったし、どんな人が来るかもわかってなかったですけど、でも「プロデューサーがいいっていう人なんだから絶対いい人が入ってくるでしょ」という心持ちでいました。ただ確かに3人でステージを重ねて、ある程度なじんできた、ちょうどそのぐらいに新しいメンバー加入でした。ただ、マイナスな感情は全くなかったです。

 

ーー では、新しく入ったお2人はいかがですか?

 

鈴星るう: お披露目のステージは緊張しすぎて、あの日のステージもですけど、入った数カ月間の記憶が本当ないです・・・。

 

祈園にっと: そうなんだ。

 

鈴星るう: 映像は残ってるけど、記憶がない。

 

ーー 確か、お披露目ライブの最初の曲が「3:25 a.m.」で、歌い出しが、るうさんからだったのを覚えてます。いきなり歌うんだって。

 

祈園にっと: そうなんです!

 

木菟あうる: にっとちゃんがドヤってる(笑)。確かにそうでした。

 

真宵えま: すごいよね。

 

ーー そのときはどうでしたか? 

 

鈴星るう: 緊張。緊張しか覚えてないです。

 

祈園にっと: でも今、一番緊張しないくらいしないよね。

 

鈴星るう: しない。でもお披露目だけはずっと緊張してました。

 

ーー えまさんは、どうでした? 

 

真宵えま: お披露目のことは、私もあんまり覚えてないですけど、でも自分が想像してたアイドルとだいぶ違うなって思ってました。

メジャーなアイドルだけでも確かにいろんなアイドルいるなって思ってたけど、自分がアイドルになって、色んなアイドルさんと共演するようになってから、アイドルの枠の中でもこんなに幅広いんだと実感しました。それにキラキラしたイメージがアイドルには強かったから、自分がこういうグループに入って、こういうのもありなんだって思っいました。

 

木菟あうる: 終わった直後にステージの記憶ないって言ってたね。

 

真宵えま: 本当に覚えてない。すぐ始まって、あっという間に終わって物販になってた。

 

祈園にっと: 私としては、初めてのステージだったにもかかわらず、違う2人の表現が出てたと思って、心の中でガッツポーズしてました。ずっと、よっしゃきたーって。

 

ーー その後、今年5月に天満月さあやさんが卒業されて、4人体制になりました。4人体制になって数ヶ月経ちますがいかがですか?

 

木菟あうる: やっぱり人がいなくなるってことは、その人しか持たない要素があるので、誰であってもいなくなれば、やっぱりなくなるものはある。ただグループとして何かパワーダウンしたかっていうとそうではなくて、こういう要素が、こういう人間がいなくなったときに、その人が歌っていた歌割りだったりとか、他のメンバーに振られるわけだし、5人から4人になったことでフォーメーションや振り付けも変わるし、そこを補う、完全にそのものをもう1回復活させようっていうわけではなくて、補うことによってまた新しい発見があったりとか新しい試みができました。

1人ずつのできることも増えたし、また4人になったっていう強制的な変化があったからこそ新しい模索が始まったところもあると思うから、そういう意味では得たもののほうが多いし、そうあるべきだと思ってます。誤解のないようにしてほしいのは、決して卒業してよかったとかではなくて、ただ4人としてまたいいものを作っていけるっていう確信が強まった。今の4人のこの「終わらないで、夜」っていうものも、またすごくいいものができてます。

 

ーー 4人のフォーメーションは難しいかったですか?

 

真宵えま: ほとんど、みんなで考え直しました。

 

木菟あうる: 3人から5人になった時も、フォーメーションを組み直しましたが、今回のほうが、かなり頭使いました。

 

ーー 偶数だと難しいですよね。

 

木菟あうる: ただ、せっかくフォーメーション変えるんだったら、欠けたところをぎゅっと寄せちゃうだけだとつまんないなって思い、せっかく変えるんだったらもっと面白いことにしようって。

 

祈園にっと: いったん前の5人のフォーメーションを考えずに、最初から曲を流してみたんです。そうしたら、ここをこういうふうにしたいっていうのを4人になったからこそ湧いてくるものがありすぎちゃって、それを並べたらこういうフォーメーションになりました。

 

ーー じゃあ、変わったところも多いですか? 

 

祈園にっと: 劇的に変わってます。本当に。

 

木菟あうる: 一番大きく変わったのは、「ルサンチマン」のサビです。

 

祈園にっと: まったく違う。動きも。

 

木菟あうる: 後ろ向いたりしてます。

 

ーー 今は少しずつ馴染んできているところでしょうか? 

 

木菟あうる: そうですね。やっと4人のデフォルトの取り方もなんとなく体が慣れてきたなって感じです。でも、たまに4人でやってるのにいきなり5人のときのフォーメーションがフラッシュバックする。急に自分が今いるのが、これ、5人のときの? 4人のときの? 合ってるかなって思いながら、すごいかっこつけて踊ってる時あります。

真宵えま: かっこつけるのは忘れない(笑)。

 

木兎あうる: そう、それは忘れない(笑)。

 

真宵えま
真宵えま

 

アイドルになりたかったわけではなく「終わらないで、夜」がアイドルだっただけです。

 

 

ーー では、ここからは各個人について、お話を聞かせてください。ただ聞くのは面白くないので、他の3人にご紹介いただきたいと思います。まずは、あうるさんについてから。

 

 

祈園にっと: あうるさんはここだけの話、すごいぶっちゃけるんですけど、本当に木菟あうるっていう人間がいるんです。木菟あうるっていう人間に、普通その人1人じゃないですか。そうじゃなくて木菟あうるがステージに立ったとき、デビューしたときから常に木菟あうるになりたくて頑張ってるんです。それが本当にここ最近になってきて、ピークを迎えつつある。

 

木菟あうる: もう?既に? 

 

祈園にっと: 皆既月食しつつあるんです。

 

木菟あうる: 皆既月食? 

 

祈園にっと: こう月(現実)と太陽(理想)が重なる感じ、その成長を見てて恐ろしすぎると感じてます。本当にストイックで完璧主義で、だから曲を毎回与えられたときのその曲に入り込んで表現できる姿が、常にステージ上での木菟あうる。この曲で木菟あうるだったらどう表現するのか、この曲はこういう曲だよっていうのを与えられてるけど、これを木菟あうるに変換して考えるから、だから木菟あうるだけのパフォーマンスになる。ライブ来たことない人は木菟あうるをちゃんと見たほうがいい。本当に。

 

鈴星るう: あうるちゃんの書いてる歌詞が絶対自分だったらこんな言葉浮かばないなと思ってる。

 

真宵えま: 語彙がすごい。国語の先生並みにあるよね。普通にしゃべってて知らない単語とか言われます。にっとさんがそれってなあに?どんな意味?おいしそうみたいな感じ。

 

祈園にっと: にっとの倍以上、脳みそあるよね。

 

真宵えま: 地頭がいいし、学もあるから、それが歌詞にも現れてる。あと記憶力がすごいよくて、振り付けを先生に入れてもらってから、みんなでそこから詰めてくってなったときに、ここは先生がこういうふうに言ってたからと言ってくれるし、4人に変わったときのフォーメーションも一番間違えてなかった。私がこうだっけ?って聞くと必ず覚えてて教えてくれる。だから細かいことも覚えていられるし、教えられたものも覚えてられるからすごい。

 

ーー るうさんは、あうるさんに対してどうですか?

 

鈴星るう: 意外と、木菟あうるがライブの日とかお仕事の日以外が、すごくいい。

 

真宵えま: あと意外とよくしゃべる。

 

鈴星るう: オタク的な意味で、自分の好きなものに対してかわいい。

 

祈園にっと: あと、休みの日は結構のんびりしてて、遊びに行くときは5分ぐらい遅れてきます。

 

ーー 仕事じゃないと意外とルーズなんですね。

 

木菟あうる: そうなんです。急に時間がつかめなくなる。10分だと思ってたら30分ぐらい経ってることもあります。

 

祈園にっと: それに、ちょっと方向音痴だったり、かわいいところもあります。

 

ーー では、次るうさんについて、お話してください。

 

祈園にっと: 本当に見かけ通り、すげーかわいいんですけど。

 

木菟あうる: うん。かわいくて仕方がない。

 

祈園にっと: ここ最近のるうちゃん、特にしゃあやん(天満月さあや)が卒業するってなってからの変化がすごい。毎回ライブで驚きと鳥肌が止まらなくてライブ映像見返したときにステージの上で、この子、こんな表現の仕方どこから取ってきたんだ!?って、いつの間にかすごい色気が出てきて、るうちゃんの表現の幅がはるかに広がってる。話している今も鳥肌止まんない。それくらい本当にすごくて、その成長を見るのが楽しくて仕方ないです。ずっと、るうちゃんを見てくださってるファンの方から、めっちゃ褒めてもらえる。今からでも遅くないので、るうちゃんのこと、みんな見といたほうがいい。

 

ーー まだまだ成長します? 

 

祈園にっと: 絶対に、まだまだ成長する。本当、いい子見つけた。

 

真宵えま: 目線が、プロデューサー(笑)

 

祈園にっと: あとは、るうちゃんがいたからこそ、私は今続けてるって思ってます。本当につらい時期もあったけど、るうちゃん見るともうちょっと続けようって気持ちになります。

 

ーー それは彼女の存在を見て奮い立つということですか?

 

祈園にっと: そうです。レッスンとか、弱音を吐いてるところを見たことがないんです。だけどワンマンライブのときに「もっと”おわよる”が見つかるべきだ」って涙してる。その時、初めて見たんです、泣いてるところ。そういうところを見ているので余計に奮い立ちます。めっちゃ肝が据わってて、ストレートに自分がある子。私はすぐ泣くし、もうやだってなる。だからあんな表現ができるようになってる るうちゃんを見ると「やめらんねーっ」て思う。本当に頑張んなきゃって思います。

 

 

木菟あうる: 本当にパワフルだなと思います。るうちゃんは素直で、私がアドバイスや意見を言った時にも、まず「わかった」って1回自分の中に落とし込む。それって簡単なことじゃない。でもその素直さと自分の見せ方やこだわりが、ちゃんと両立ができる子です。だからこそ割と率直に言えるし、その中でうまいこと消化してくれるだろうなって思える。だから、私も素直に意見を言うのも怖くない。あと好きなものに対しての熱量がすごい。

 

真宵えま: 急に饒舌になるよね。

 

木菟あうる: ただのヲタクトークになっちゃうんでけど、2人で話してるときにすごい早口になっちゃう。

 

ーー それは趣味が似てるってことですか? 

 

木菟あうる: 明確にまったく同じではないんですけど、るうちゃんはアニメが好きで。キャラクターを愛でるみたいなところに対しては、同じマインドを持ってる。

 

ーー えまさんから見てどうですか? 

 

真宵えま: にっとちゃんとあうるちゃんと、重複しちゃうけど、パフォーマンス、表現力とかに関しては普通に生活してたらそんな表情できないやろ、みたいなアンニュイな感じの表情をするようになってるんです。るうちゃんのファンもそうだし、他のメンバーのことを好きな人ももし気付いてないんだとしたら、パフォーマンスでアンニュイな感じの表情をするようになったから注目してほしいなって思います。

 

ーー るうさんご自身は、その変化に対して何かしてますか。

 

鈴星るう: してない。

 

祈園にっと: そう言うんだよね。

 

鈴星るう: 最初のころは歌を覚える、ダンスを覚えることに精一杯だったから何も色を出せていなかった。今はちょっと慣れてきたから多少出てるのかなって感じです。

 

祈園にっと: これから化けるよ。絶対。

 

ーー それは何かに影響されて取り入れたっていうよりかは、自分の中から今までよりかは表現の余裕ができてきたから出せてるってことですよね? 

 

鈴星るう: ・・・(頷く)。

 

木兎あうる: 天才じゃん。

 

祈園にっと: うちのるうを見てください。本当に。

 

ーー 続いて、えまさんについて、お願いします。

 

鈴星るう: 深くまわりの見れるお姉さんです。お姉さんだけどかわいさもある。同じ時期に入って、最初付いてくのがいっぱいいっぱいだったのに、どんどん先に進むから、すごい、あ、頑張んなきゃって思えて、一番身近な目標です。

 

木菟あうる: 「終わらないで、夜」のメンバーになるっていうきっかけがすごく私とえまさんは似てて、アイドルになりたかったわけじゃなくて、「終わらないで、夜」がアイドルグループだったからアイドルになったんです。

やっぱり追加メンバーが入ってくるんだったら「終わらないで、夜」を大事にしてくれる人がいいなと思っていたので、そうなったときに「終わらないで、夜」だから入りたいって言ってくれる えまさんが新メンバーとして入ってくれたのは、すごくうれしかった。最初から、信じてぶつかっていけました。

えまさんは、受け止めるのがすごく上手。だけど、上手すぎて全部受け止めるから、時々いっぱいいっぱいになって大変なときもありそうだなって思う。だけど、ちゃんとそういうのしんどいのを経て、自分の考えをちゃんと自分の中で整理して、またちゃんと次に進んでっていうのを丁寧にやってく人なんだなって思う。だから自分の考えに強い芯があるし、それがステージに個性として出てると思います。

 

祈園にっと: 「終わらないで、夜」の曲の主人公、性別はどうであれ、大人の女性の曲の振り幅を広げてる人だなと思ってます。えまちゃんは繊細かつ自分っていうものがいい意味で柔軟性があるんです。柔軟性があるからこそ、これが真宵えまだっていうのがなくて、でもステージの上での表現がすごい好きで、それが真宵えまになってる。だけど、柔軟性に富んでるから、常に受け身なんです。だからこその変化も著しいけど、その中で自分を表現するのがいつまでも納得がいかない人だと思う。あうるちゃんは理想があってそれに向かってくけど、えまちゃんは理想がなくて、常に変化しながらこうやって理想という形を求めていく。だから、すっごい頭使ってると思います。

真宵えまがグループにいるからこそ、おわよるが成り立ってる。不思議な魅力があると思う。るうちゃんとはまた違う変化をしてるから、常にいろんな面の魅力がある。

 

ーー メンバーみなさんが個々におわよるなんですけど、全部集約すると えまさんがおわよるを体現しているように見えるんです。

 

祈園にっと: すごい。わかります。にっとが最初言った、主人公の人を表現してるっていうのがまったくその意味です。

 

木菟あうる: 曲によっていろんな顔が、一番できると思います。私みたいに固まってないからこその柔らかさがある。

 

ーー 固まってるではなく、あうるさんは芯がありますよね。

 

祈園にっと: 本人が無意識すぎて、常に言われたことを吸収するし、それを変化させるし、柔軟性があるからこそ言わないとわからない。だからそれを無意識でやってるっていうのは本当にすごいことなんです。

 

 

 

ーー では、にっとさんについて。

 

木菟あうる: ステージ上のにっとちゃんは、頼もしいです。この中で一番経験もあるから、見せ方のレベルが違う。

私とにっとちゃんはステージ上で見せる部分が正反対なんです。にっとちゃんは弱さとかをさらけ出す、私はそれが絶対に嫌だから、ずっと真逆。練習とかから、いろんなところがにっとちゃんと私は真逆。真逆。真逆で全部正反対みたいな感じなんです。だからないものねだりの気持ちが強く、私にないものばかり、すごくいいものを持ってるし、やっぱ先輩だなって。

 

鈴星るう: ダンスとか歌とかにパフォーマンスをすごい量やってきたからこそ、本番前にすごい緊張してるんだなって思ってます。いっぱいやってきたほど緊張するって前に誰かに言われたことがあって、緊張しないのはあなたがやってこなかったから、みたいな。だから、すごい努力してきてるんだなって思ってます。

 

真宵えま: にっとちゃんは歌が苦手って言うんですけど、全然そんなこともないし、ダンスに関してはもともと多分持ってるものか、培われてたものか、とにかくセンスがすごいんです。だからちょっと踊っただけでも、ここはこういうふうに踊ればきれいに見える、みたいなのもすぐにわかるし、それをみんなに教えてくれます。それが本当にすごすぎて・・・。きれいな形に見せたり、かわいく、かっこよく、美しく見せるようになれるのが早い。

 

ーー 確かに、ステージ上でにっとさんが一番大きく見えます。

 

真宵えま: 大きく見せる見せ方を知っていて、しかもそれを計算じゃなくてセンスでやるからすごい。

 

祈園にっと: すごい。うれしい。

 

真宵えま: 本番のテンションとか雰囲気でちょっと変えてみたところが、すごくハマる。私にとって永遠に先生。お手本。あとトークでは、にっとちゃんでオチがつきます。にっとちゃんがいるから笑いが取れる。

 

祈園にっと: ありがと。

 

 

 

鈴星るう
鈴星るう

 

売れたい。シンプルな目標です。

 

 

 

ーー 2周年ライブについてお聞かせもらえますか? 

 

祈園にっと: 今回のコンセプトとしては、今の「終わらないで、夜」の音楽たちを楽しんで見せる、感じにできたらと思ってます。

 

木菟あうる: 今、持ってる曲たちを使って、その曲一個一個を映えさせるように今できるワンマンライブ。2年っていうある程度の年月も経ったので、体制もいろいろ変わりつつ今の4人、今の「終わらないで、夜」が出せる一番いいワンマンライブ。集大成っていう感じかな。だからさっきも言ったみたいに前回のワンマンほど別に攻めるでもなく、だからって別に引くわけでもなく、本当に今ある素材で一番いい料理を出すみたいな感じです。

 

祈園にっと: ワンマンライブって何回やってもやり慣れないけど、ようやく次のワンマンライブで、最初から最後まで通して「終わらないで、夜」ですって世界を見せれられる。前回のワンマンは、こんな曲もあります、私たちパフォーマンスはこんな感じです。と紹介みたいな感じでしたが、今回は本当に最初から最後まで通して、これが「終わらないで、夜」の世界です。皆さん、楽しんでいただけましたでしょうか?みたいな感じになります。

 

木菟あうる: それぞれの一曲一曲がすごく楽しんでもらえると思うから、私たちがいいと思うフルコースで順番に曲を届けますっていう感じになります。

 

ーー 最後に2周年ライブに向けての意気込みと今後の目標をお聞かせください。

 

木菟あうる: 自粛期間を挟んで、だからこそ今ワンマンライブやらせていただけるっていうこと自体が今まで以上に難しいことだし、だからこそありがたいことだし、重みが増したというか改めて重みを実感できてるタイミングだと思います。だからアイドルさんに限らずいろんな人たちが今この世界の中でいろんなやり方模索して、いろんな壁に当たったりとかしてる状況なんだろうなって拙い知識ながらに思います。

でもそんな中でも「終わらないで、夜」を新しくしてくださった方が確実にいるし、その間もずっと変わらず応援を向けてくださってた方もいるっていうことが本当にありがたくて、幸せなことだと思います。まだライブ会場には来られないっていう方もいると思いますが、でもワンマンライブで皆さんをお迎えして、開催できるっていうことに感謝を込めて、その状況の中、足運んでくださる方に対して真剣に向き合って、ライブに来てよかったと思ってもらえる空間にしたいなと思います。「終わらないで、夜」もあっという間に、3年目に入るので気付けば対バンとかイベントに出ても「終わらないで、夜」よりもあとからデビューしてきたグループさんしかいないとか、ちらほら出てきて、だから、やっぱり1年目から2年目に差し掛かるときも、もう新人といえなくなるって大きい変化がなんとなくあったんですけど、積み重ねている年月に追い抜かれないように、ちゃんとそれに合った成長をこれからもしていきたいなと思います。3年目っていうところに向けての大きい足がかりとしてのこのワンマンライブをしっかり今出せる全部で成功させたいなと思います。

 

ーー ありがとうございます。続いて今後の目標を順番にお聞かせください。

 

祈園にっと: 2周年って、アイドルの世界にいるからこそ、今一番、私自身が不安定で、今後を思ったときに一番焦ってる時期なんです。そうなんですけど、こんなご時世だし、SNSとかも最近見てるとアイドルさん、コロナの期間で多分みんな考える時期だと思うんです。今後どうしようかとか、私はここにいていいの?とか。その時期に辞めてくっていう決断をするアイドルさんもいっぱいいるんだけど、私もめっちゃ悩むし、「終わらないで、夜」を2周年って、2年ってもっともっと売れてもいいんじゃないかって思っていて、”売れる"にこだわってる時期で。すごいもどかしい気持ちだったり、焦ってるんですけど、今後の目標は、その今思っている時期に努力するしかないじゃないですか。この努力がいつか報われて、欲を言うと早く報われて、よりたくさんの人のこのすてきな世界だったりとか、この場所を与えてあげることができたならすごい幸せだなって思います。だからそれまでは私も頑張ろうって思うし、今つらい時期だからこそすごい頑張って乗り越えようって思ってます。売れたい。シンプルな目標です。

 

ーー 続いて、えまさん。

 

真宵えま: 身近な目標でいうと、ワンマンライブをいいものにすること。そして、これはずっと言ってるんですけど、「終わらないで、夜」がなるべく長く続くように、できることをたくさんするのが目標。自分が好きな音楽をたくさんの人に伝えられたらいいなと思います。

 

ーー では、るうさん。

 

鈴星るう: アイドルを知らないのにおわよるの曲を聴いて好きになったっていう人が増えてほしいのと、東京でライブをすることが多いから東京で知ってる人が多いのは当たり前になっちゃうかもしれないけど、いろんな場所でこの曲を広めてもらえたらなと思ってます。

 

ーー 最後に、あうるさん。

 

木菟あうる: 本当にありがたいことにかなり自分たちのやりたいことをやりたいようにやらせていただいてるグループだと思うんです。あわよくばそれを、まだまだやりたいことがたくさんあるし、もっともっと続けていきたいからこそ、やっぱり現状維持のままではいつか終わりがきてしまうかもしれない。そういう意味でも大きくなっていきたい。シンプルに自分の欲求としても、もっともっと大きな会場でライブしてみたいし、たくさんの方に「終わらないで、夜」を知ってほしいし、もっとたくさんの人を巻き込んで「終わらないで、夜」っていう音楽を一緒に楽しみたいです。

大きくなったときにずっと応援してくださった方も応援しててよかったなって思ってもらえるような道をその人たちと一緒に歩いていけたらいいなって思います。これからも、ワンマンがあるからとか、3年目になるからって大きくそこをきっかけにカチッと変わるようなことってあんまないかなって私は思うんです。結局、ずっとつながってくものだと思うから、いい意味で変わらず、自分たちのためにも努力をしていって、いつか日比谷野音でワンマンやりたいです!

 

<インフォメーション>

【2nd anniversary live】
2020年10月13日(火)

「静かな街」
@ 下北沢GARDEN
Open/Start 18:45/19:30

前売りチケット:¥3,500(+1drink)
※全席指定席 sold out

配信チケット:¥2,500
《購入URL》
https://ticketvillage.jp/events/10865


公式サイト:
https://www.owayoru.com/

公式Twitter:
https://twitter.com/owaranaide_yoru

 

取材・文:もりたはぢめ

 

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