FEATURE
愛内里菜インタビュー!25周年を迎えた今、いろんな気持ちで自分を振り返る機会になっています。

2025年3月23日にデビュー25周年を迎えた愛内里菜。彼女の最新シングル『手紙/Let me fly』が、4月29日に世の中へ羽ばたきます。5月からは、「25th Anniversary JOY」と題した全国ツアーもスタート。まだまだ輝きを放ち続ける愛内里菜さんに、今の心境を伺いました。
あのときは中国からインスタで「25周年ありがとう」の配信をしながら25周年をみんなとお祝いをしました。
──里菜さん、2025年3月23日が、ちょうどデビューから数えて25周年目になる日でしたよね。
愛内里菜 そうなんです。その日を中国で迎えました。わたしは22日に、中国で行われたフェスティバルへトリで出演。出番が21時からで、終わったのが22時。日本時間に直すと23時でした。まさに、23日の25周年直前ということで、あのときは中国からインスタで「25周年ありがとう」の配信をしながら25周年をみんなとお祝いをしました。その日の配信を、せっかくの記念だからと記録して残そうとしたんだけど、なぜか急に落ちちゃって配信記録を残せませんでした。それがとても残念で。わたしは翌日に帰国。24日の朝早くからお仕事があったから、デビュー日の3月23日は、帰国してすぐに翌日に備えての準備など、バタバタとした1日を過ごしながら終えました。
嬉しかったのが、ファンの方々が「愛内里菜の25周年を祝おう」と、みんなでカンパを募り、3月23日までの一週間、渋谷の駅中に巨大なポスターをドーンと貼ってくれたこと。しかも23日当日には、新宿の大型ビジョンに1日72回、25周年を祝う映像も流してくださいました。本当にあり得ないくらいの幸せです!!だって、ファンの方々が自主的にやってくださったんですよ。もぅ、涙が出る思いでした。とくに復帰後は、わたしが個人事務所としてやっていることもあって、ファンの方々が受け取る側だけではなく、一緒に仕掛ける側にまでなってくださいます。それこそ、ファンの方の言葉を借りるなら、「再始動後、里菜ちゃんは個人で頑張っている。じゃあ、自分らはどんな応援の仕方が出来るんだろうということから、みんなで25周年をお祝いしよう」と仕掛けてくださったこと。もう、本気で泣けてくるし、感謝の気持ちばかりでした。
──それくらい、ファンの方々とは…。
愛内里菜 一緒に歩み続ける日々を送っています。だからこそ25周年という節目の時期も意識して作った、今回のシングルに収録した『手紙』『Let me fly』ともに、ファンの方々へ向けての思いをめちゃめちゃ詰め込みました。
──さっき中国のフェスで歌っていた話をしていましたけど。里菜さんはアジアを中心に、海外にもけっこう足を運んでいますよね。
愛内里菜 声をかけていただき、海外のフェスやイベントへ出演する機会は増えています。とくに中国や台湾には何度も足を運んでいます。嬉しいのが、海外へ行き始めた頃は、ステージに立って「初めまして」と挨拶をしていましたけど。最近では、「ただいまー」と挨拶出来る機会が増えたこと。それって、すごく嬉しいことなんです。さらに嬉しい驚きなのが、海外の方がわたしのライブを観に来日してくださること。それも、ディナーショーや単独公演ならまだわかりますけど。今、積極的に行っているインストアライブを見るために海外から来てくださるファンの方々も増えています。確かに、身近な距離感で会える魅力はありますけど。インストアやフリーライブのため、わざわざ海外から足を運んでくれるんですよ。日本のファンの方でも、地方から来てくださる人と出会うと、もう「ありがとう」と感謝の気持ちばかりです。
ここには、わたしのデビュー曲『Close To Your Heart』から、『It's crazy for you』『Ohh! Paradise Taste!!』『恋はスリル、ショック、サスペンス』と続いた4枚のシングル曲を匂わせる言葉を散りばめました。
──ファンの方々も聴いてニヤリとしていると思いますが、『Let me fly』の歌詞って…。
愛内里菜 わたしは、2000年にデビューをし、2000年代はとくに、ファンの方々と一緒に熱く駆け抜けてきました。歌詞に「揺るぎないHeartで crazyもなんだってこなした」「Paradiseのような まるでスリルのような」と書いたように、ここには、わたしのデビュー曲『Close To Your Heart』から、『It's crazy for you』『Ohh! Paradise Taste!!』『恋はスリル、ショック、サスペンス』と続いた4枚のシングル曲を匂わせる言葉を散りばめました。そう記すことで、わたしはファンの人たちに、「あの時代を一緒に駆け抜けたね」と伝えています。そこについては、気づいてくれる人がニヤリとしてくれたらいいかなという思いも込めて、そう記しました。『Let me fly』には、25年の歩みを振り返りながらも「ここから一緒に26年目へ突入していこう」という新たなスタートの思いも込めています。曲調も、あえて2000年代の愛内里菜サウンドを。それこそ『I can't stop my love for you♥』や『FULL JUMP』を彷彿させる爽やかなロックサウンドをベースに、そこへ2025年代らしいテイストを加えた楽曲として作りあげました。結果的に『Let me fly』は、2000年代から今へ至るまでのいろんな思いを詰め込んだ、キラキラと弾けた楽曲に仕上がったなと感じています。
──里菜さん自身、25周年という節目を大切にしたかったんですね。
愛内里菜 その気持ちは強くありました。まして、20周年が2020年というコロナ禍真っ只中だったから、思うように活動が出来ないジレンマもありました。だけど、あのときの経験を経て、いろんな面で変わってきたじゃないですか。わたしは19歳でデビューし、今年の7月で45歳を迎えます。年齢的にも、今出来ることを精一杯やりたかったんですね。それもあって、一つの良い節目にしているところもあります。
──今はリリースもそうですが、コンサートはもちろん。リリイベを通した数多くのインストア活動、さらに海外での活動と、休みなく動いていません?
愛内里菜 今はそこへ、年内には出したいなと思っているアルバムの制作も加わっています。さらにわたしの場合、10歳の息子がいるから子育ても入ってきます。昔からそう、今も仕事と子育て、その両方の時間を大切に、どちらにもすべての思いを注ぎ込めば、上手くバランスを取りながら日々を過ごしています。
──息子さんは、里菜さんの25周年をどのように受け止めているのでしょうか?
愛内里菜 あっ、どうなんだろう??息子も10歳と2桁になったこともあるのか、わたしが「今年デビューして25年経ったんだよ」と言ったとき、「ママは何歳でデビューをしたの?」と聞いてきたことがあったんですね。そのときに「19歳だよ」と答えたら、「じゃあ、ママは10代で夢を叶えたんだ」と語りかけてきたように、今、夢を叶えることに興味を持っているようなんです。環境面でも、レコーディングの現場や、ときにコンサートの場にも連れていってるからか、本人も音楽制作に興味があるらしく、この間も「トラック作りたいなぁ」と言えば、「僕の作るトラックでママに歌ってほしい」とまで語りだしています。これは個人的な想いですが、5年後のデビュー30周年のときには息子も15歳になることだし、息子の作ったトラックで、わたしが歌う共演も出来たらなと想いを巡らせたりもしています。
──それ、実現したら素敵なことですよね。
愛内里菜 そうなんです。ただ、そういうお話を息子としている中でふっと自分のことを振り返ったときに思ったのが、親への感謝の思いでした。わたし、自分の夢を叶えたくて、17歳の頃からいろんなオーディションに挑戦してきたし、そのために母親と一緒にオーディション会場へ足を運ぶこともしてきました。結果、わたしは19歳で夢をつかんだわけですけど。その変わり、通っていた大学は辞めてしまいました。それくらい本気で向き合わないと、当時のわたしは夢を叶えることが出来なかったし、夢を叶えるためにわがままも貫き通しました。その姿を身近で見ていた親としては、きっと心配だったと思うんです。だって、叶うかわからない夢のためにいろんなものを犠牲にすれば、結果的に親も振り回していたわけですから。
──だけど親は、里菜さんの夢を応援してくれたわけですよね。
愛内里菜 そうなんです。母親は、「どういう結果であれ、あなたが納得するところまでやりなさい」と言ってくれました。デビューが決まり、大学を辞めるときにも、「大学はやり直しが利く。でも、あなたが今追い求めている夢はやり直しが利かないから、その夢を追いかけたいなら全力でやりなさい」と言ってくれました。あの当時は、自分の気持ちしか見えていませんでしたが、親になった今、あの当時の母親の気持ちを思うと、すごく勇気を持って送り出してくれたんだなと感じます。
──親になってわかる気持ちも、確かにありますからね。
愛内里菜 そうなんです。息子はまだ10歳だから、これからいろんな夢を具現化していくのかも知れないけど。もし、15~16歳になって「ママ、僕は夢を求めるために海外に行く」とか言いだしたら、うちの母親のように気丈になれるのかな?そういう想いも含め、25周年を迎えた今、いろんな気持ちで自分を振り返る機会になっています。
聴いて感動したから何かあげたかったんでしょうね、高齢の女性の方に「これ、あげる」と歯磨き粉をいただきました(笑)。
──表題曲の『手紙』、めちゃめちゃ涙腺を刺激する名曲ですよね。
愛内里菜 この曲は、サウンドプロデューサーの石井健太郎さんから、「愛内さんに歌ってほしい楽曲がある。これは、僕から愛内さんに向けた曲の手紙です。この曲に、今、愛内さんが「手紙を書きたい」という人に向けての歌詞を書いてほしい」と言われて、いただきました。その言葉を受け止め、曲を聴いた瞬間に思い浮かんだのが、ファンのみんなへの思いでした。折しも25周年の節目を彩る楽曲にもなることから、「25周年の今、ファンに向けた手紙になる曲にしたい」と思って歌詞を書いています。『手紙』は、まるで大作映画の最後に流れてきそうな楽曲。言葉のひと言ひと言を大切に紡いでゆくメロディーだったから、わたしも一つ一つの言葉を大切に書いています。
──『手紙』を聴いて、泣いている方も多いんですよね。
愛内里菜 そうなんです。今は、CDのリリースに向け、インストアイベントを中心に活動をしていることもあり、インストアの会場やフリーライブの場で、よく『手紙』を歌っています。嬉しいのが、初見の方を含め、この歌を、涙を浮かべながら聴いてくださる人たちが多いこと。フリーライブの場だと、わたしのことを知らない方々もいるじゃないですか。とくに、わたしよりも年配の方々に多いのが、『手紙』を耳にして足を止めるだけではなく、「あなた、いい曲歌っているわねぇ」と言って声をかけ、お菓子などをくださる方が多いこと。この間は、聴いて感動したから何かあげたかったんでしょうね、高齢の女性の方に「これ、あげる」と歯磨き粉をいただきました(笑)。
──『手紙』『Let me fly』ともに、ファンの人たちの気持ちに寄り添った曲たちというのも嬉しいです。
愛内里菜 まさに、ファンの方々へ向けての思いを綴った歌であり、また新たなスタートを切る曲たちであり、その思いをまとめあげた作品にもなりました。しかも今回は、C/Wに『PLAY HIGH』『KISS KISS KISS』と、『手紙』や『Let me fly』とも違う表情を持った曲たちを並べました。さらにBlu-ray盤には、『手紙』のMVと、『手紙』『Let me fly』のメイキング映像も収録しています。とくに『手紙』のMVは、まるでトトロの里に来たような、山の自然や海辺を背景に撮影した、見ているだけでスーッと引き込まれてゆく映像になっています。ぜひ、こちらもご覧になってください。
──ライブのほうも、現在「25th Anniversary Party」が進行中。それが終わり次第、すぐに「25th Anniversary JOY」がスタートし、年内続きます。
愛内里菜 今もまだインストアイベントを行っていますし、いろんなイベントに呼ばれて歌えば、他にも「ミーグリ(Meet & Greet)」という、ライブとファンとの触れ合いを組み合わせたコンサートも行います。海外公演も、また呼ばれたら行くだろうし。あと、大阪・関西万博にも呼ばれ、4月27日にライブをすることも決まりました。引き続きライブは増えていくので、そこはスケジュールをチェックしてください。しかも今、年内リリースに向けてアルバムも作れば、その都度生まれた新曲を、タイミング次第ではライブで歌おうとも考えています。今後行うライブの内容も、その時期に合わせて毎回変えていくと思うから、そこも楽しみにしていてください。アルバムも、メジャーデビュー以降の楽曲も詰め込んだ、今年の歩みをまとめあげた1枚になるのかな??まだまだ制作途中なので、こちらも楽しみに待っていてください。
──改めて、完成した最新シングル『手紙/Let me fly』についてひと言お願いします。
愛内里菜 本当に、応援してくださるみなさんへの感謝の思いをギュッと詰め込んだ作品になりました。ぜひ、わたしからの歌の手紙として受け取ってください。『手紙』は、音源で聴くのもいいけど。ぜひライブで聴いてほしいんですね。というのも、歌うその日の環境や気持ちによって、歌声のニュアンスが毎回変わるからです。「この間はこういう気持ちで歌ったのに、今日は、また違った感情で歌えてる」ということも多ければ、歌声の色も、その都度違うんですね。わたし自身は、以前と同じ気持ちで歌っているつもりだったけど、いろんな要素が作用するのか、毎回異なる歌の響き方や届け方になります。ほんと、「その場で歌うからこそ」という『手紙』を毎回のライブで届けているから、ぜひ、この歌へ直接触れに来てもらえたら嬉しいです。
TEXT:長澤智典
<インフォメーション>
■愛内里菜「手紙」MV
■ニューシングル
愛内里菜
『手紙/Let me fly』
2025.4.29 On Sale
収録項目
手紙
Let me fly
PLAY HIGH
KISS KISS KISS
手紙 【inst】
Let me fly【inst】

▲CD のみ ¥1,200(税込)

▲CD+Blu-ray ¥2,200(税込)
■Live
□25th Anniversary JOY
5月6日(火祝)東京「赤羽ReNY alpha」
6月7日(土)岡山「Image」
7月12日(土)東京「Shibuya eggman」
7月13日(日)東京「Shibuya eggman」
7月26日(土)大阪「ESAKA MUSE」
8月17日(日)名古屋「RAD HALL」
9月15日(月祝)福岡「evoL」
10月18日(土)京都「京都教育文化センター」
11月23日(日祝)静岡「浜松窓枠」
□25th Anniversary Party
5月4日(日)出雲「アポロ」
□R-box
5月23日(金)東京「SHIBUYA RING」
6月8日(日)広島「SIX ONE Live STAR」
8月16日(土)三重「CLUB CHAOS」
■Event
随時更新 両A面シングル「手紙/Let me fly」リリースイベント
4月27日(日)大阪 [大阪・関西万博会場内イベント]「株式会社エントリーpresents Japan Expo Paris in Osaka 2025」(Liveあり)
5月3日(土)島根「イオンモール出雲」インストアライブ
5月11日(日)東京「赤羽ReNY alpha」イベント出演 11:00〜16:00
5月18日(日)大阪「ストフェスアフターパーティー2025」
5月25日(日)東京「HNGSONIC2025」
10月11日(土)〜13日(月祝)関西某所「GIRLS BEAT JAPAN 2025」(Liveあり)
■SNS
https://rinaaiuchirr.jp/
https://x.com/Rina_Aiuchi_
https://www.instagram.com/rina_aiuchi_official/