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いろんな曲たちが綺麗なグラデーションを描けば、どれも聴いてて気持ちいい。だから、アルバムのタイトルも『Color』になりました。 シンダーエラ インタビュー!!!!
シンダーエラが、9月17日に最新アルバム『Color』をリリース。9月20日には、5周年を記念したワンマンライブを渋谷WOMB LIVEで行う。4人に、アルバム『Color』の魅力を伺った。
それぞれのソロ曲の魅力を語る。
──アルバム『Color』が、完成。ここに収録した曲たちは…。
みつこ 1stアルバム『sins』の発売以降に生まれ、今現在、表に出ている曲のすべてを入れました。中へ、各メンバーのソロ曲も収録。ライブではまだ1-2回しか歌ったことのないレア曲たちになります。ソロ曲のタイトルと、メンバーの名前とかけてあるところも特色です。
▲みつこ
──先にソロ曲の魅力を聞きたいなと思います。みつこさんが歌ったのが『みつめて』になります。
みつこ 『みつめて』は自分の内面と、ファンの方に見せたい自分との葛藤を、プロデューサーのだいきさんが上手く表現してくださいました。わたしの心へすごく寄り添える楽曲だから、「みつこって、普段はこういうことを考えてるんだ」と思ってくださるとかなり嬉しいです。
──歌詞の内容は、プロデューサーといろいろ相談をしたうえで書いていただいたのでしょうか。
みつこ だいきさん(プロデューサー)が普段のわたし達を見ている視点で、それぞれのメンバーについて書いています。みんなもそうですが、わたしも楽曲を受け取ったとき、自分の気持ちと重なる部分が多かったから、「そういう風に思って見てるんだ」「そこまでわかっているとは、天才だな」と思いました。
面白いのが、4人の楽曲それぞれの曲調も違えば、個々人の性格が楽曲に反映していること。わたし自身、3人の曲を聴きながら、それぞれのキャラクターが見えてきました。そこも、各自のソロ曲の魅力です。
みあねあみ わたしが歌っている『ごめんね』も、最初に歌詞をいただいたときから、自分に重なることが多いなと感じました。わたしは、自分の内面を表に出さずに生きてきた人。それがあからさまになっていたから、歌詞を読んだときに「見られてる!!」と思って恥ずかしくなりました。曲調も、感情的に歌うことができて、歌いながら「めっちゃ気持ちいい!!」となりました。
▲みあねあみ
明暗りあ わたしのソロ曲『UnReal』では、全体的に優しい感じで歌いました。わたしがシンダーエラの優しい楽曲の落ちサビなどを担当することが多いから、『UnReal』は自分に合ってるなと感じました。歌詞の中に「本当はわたし、普通の女の子」と書いてあるように、アイドルと素の自分、その二面性というか、みんなが見ていない自分も、この歌詞には書かれています。
▲明暗りあ
うゆゆか 最初に『浮遊花』をいただいたとき、「だいきんの中でのわたしのイメージってこうなんだ」と思いました。でも、理解を深めていく中、「確かに、わたしっぽい」と思えたし、今ではお気に入りの歌です。
▲うゆゆか
──次第に曲の世界へ馴染んだ形でした?
うゆゆか けっしてわかりやすい歌詞ではないし、曲調の面でもリズムに乗せた表現の難しさもあったから、次第に理解を深めていきました。曲の中でフワッとした歌い方をすれば、わたし自身、よくふわっとした人という印象で受け止められがちですけど。中身はそんなこともなくて、気分屋というか、つかみどころのない自由な人。その性格が歌詞に書かれてあったから、「あっ、自分を捉えられたな」とも思いました。
──今回の音源化を機会に、ライブで歌う頻度も増していきそうでしょうか。
みつこ みんなに曲を覚えて欲しいから、何回でも歌いたい気持ちはありますけど。今後も、各自の生誕祭で歌うなどレアなままだと思いますし、レアな感じはそのまま残したい気持ちもあります。
ライブでは、(うゆゆかの)目線をめちゃめちゃ感じます。
──音源とライブでは歌い方の表現に違いを覚えるといいますか、ライブでは、それぞれの魅力や歌声の感情がさらに深まって耳に響いてくる。そこがシンダーエラの作品とライブそれぞれの面白さだと、アルバムを聴きながら感じました。
みつこ 前回のアルバムへ収録した曲たちも含め、シンダーエラの場合、先にレコーディングを行うことが多いです。それぞれの楽曲の面白さにも繋がることですが、先にレコーディングのときに生まれた表現が、ライブで歌う経験を重ねるごと新たな解釈が加わり、歌い方に変化が出れば、意識的に歌い方を変えるなど、今でもライブを通して曲が成長し続けています。
うゆゆか 曲によっては、歌詞の解釈に変化が出たりもするからね。
みつこ そう、レコーディングのときに理解し、つかんだ歌い方が、ライブを通して歌詞の世界を改めて噛み砕いていく中で変わっていくこともあるから、それが歌い方の変化や成長に繋がることもあります。
みあねあみ たとえば『ミエナイモノ』は、最初に楽曲をいただいたとき、とてもすごく感動する歌詞の内容と4人とも思いました。でも、「これは、AIのことを歌ってる」と後でプロデューサーに言われた瞬間、みんな「えっ!!??」となりました。
みつこ と言うのも、歌詞に書いてある「好きとか 嫌いとか 思いやりとか 感情とか 涙とか」など、人間が持ついろんな感情を歌ったうえで、「大切なわたし達の宝物だよ」という思いへ繋がっていくから、表現しながら気持ちの盛り上がりを感じれば、ライブで歌うときも感情が込み上げ、グッとくることも多いです。実際にライブでは、4人の気持ちの盛り上がりが見ている人たちにも伝わることで、ライブを見ながら同じように感情が込み上げ涙する人たちもいますし、ファンの人たちの評価も高い楽曲なんですね。
うゆゆか 『ミエナイモノ』をライブで歌っている中、メンバーどうしで目があうと気持ちが高まるからね。
みつこ だから、「『ミエナイモノ』はAIを題材にした」と聴いたとき、「えっ?!」となったんです。それを置いといても、「負けたくない」の歌詞じゃないけど、自分たちの心を揺さぶる楽曲なのは確かです。
──コーラスワークも含め、ライブ中、お互いに顔を見合せることも多いんですか?
うゆゆか すごく多いです。わたしは、みんなのことをめちゃめちゃ見ています。とくに『ミエナイモノ』をライブで歌っている中、高まるポイントが他のメンバーと一緒になるほどグッときます。熱い曲で高まるポイントが同じだと、気持ちがさらにヒートアップします。お客さん側からメンバーの顔が見えないとき、そこでメンバーがいい表情をしているのを見たときにも、勝手に嬉しくなります。曲によってはクールな表情で歌い続けることもありますけど、そういう曲でも客席側かはら見えないときに顔がほころんでいるなど、みんないい表情をしていますから。
みつこ わたし、人と目を合わせてしゃべること以前に、人と目を合わせるのが苦手なタイプだから、つい視線を避けてしまうことも多いけど(笑)。ライブでは、(うゆゆかの)目線をめちゃめちゃ感じます。
うゆゆか (みつこは)ぜんぜん目をあわせてくれない。
みつこ なんか恥ずかしくなるし、目が合うと笑っちゃうんですよ。もしくは、自分のことで精一杯だったり。うゆゆかは、ライブ中よくメンバーの顔を見ているから、「みつこ、今日は目を合わせてくれなかったね」と言われるんだけど、そのたびに「わざと見ないようにしてるけど、悪気はないよ」と言ってます(笑)。
うゆゆか こっちも、「きっと見ないんだろうなぁ」とわかって見ているからね(笑)
明暗りあ 確かに、(うゆゆかの)視線は、ライブ中によく感じてる。
うゆゆか りあは、「この曲のこのタイミングで、りあのことを見てるよ」と言うと、そのタイミングでわたしのことを見てくれるようになる人。あみも、そこは一緒だけど。わたしが(お客さんに見えないところで)笑いかけても、「わたしは絶対に笑いませんよ」と、曲の世界観に入り込んだ表情を崩さない。だけど、それでもわたしを見てくれるから嬉しくなります。
みつこ そんな風にメンバーがやりとりをしている様を見て、つい笑いそうにもなるけど。「ここは笑う場面じゃない」と必死に堪えています。
それぞれの、アルバムお勧めの曲は…。
──良ければ、アルバムのお勧め曲をそれぞれ語っていただけますか。
みつこ もちろん、どの曲も好きですけど。とくにお勧めしたいのが『棘』と『ふわ』です。この2曲は、わたしの強みである低音域と高音域の声を、1曲の中で両方とも出せる歌。ライブでも楽しんで歌える曲だし、音源とライブでは違う歌い方もしているから、ぜひ現場に足を運び、その違いも楽しんでほしいです。
みあねあみ わたし、『FLOWER OF LIFE』が好きです。初めて楽曲を聴いたときから、他の曲たちとは違う圧倒的な存在感を覚えました。曲もあっという間に終われば、1回聴いただけじゃ「何だったんだ?!」となるんですけど、聴けば聴くほどはまります。わたしは聴くたびにはまっていく曲が好きだから、『FLOWER OF LIFE』がお気に入りなんだと思います。MVもあるので、ぜひ観てください。
明暗りあ わたしは『ミエナイモノ』と『ネペンテス』が好きです。『ミエナイモノ』は、ライブ中にメンバーと顔を見合わせることが多いし、気持ちを込めやすいから好きです。『ネペンテス』は一人一人のセリフが入っている曲で、とても感情を込めて歌いやすいから、ものすごく好きです。でも、レコーディングのときのセリフ部分への感情の込め方は正直難しかったです。『ネペンテス』は、音源とライブでは歌い方の雰囲気を変えているから、そこも聴き比べてください。
うゆゆか わたしは、『Another』と『ドレナージ』です。『Another』はあまりライブではやらないレア度高めの曲ですけど、シンプルに「好き」です。『Another』自体、アイドルソングではない感じと言うか、出だしから「何が始まったの?!」となる曲。対バンのイベントで歌うと、初見の人たちが「一体何が始まった?!」「オーッ!!」となるように、衝撃を与えていく曲。シンダーエラらしさもあれば、他にはない強みを持った楽曲です。
明暗りあ 『Another』を初めて見た人たちは、口をぽか~んと開けて見てるよね。
うゆゆか 「えっ、何?!」みたいな表情で見ているから、ついニヤッとしちゃうんですけど。そういう曲ではないから、バレないようにニヤッとしながら、出だしの勢いのまま「見せつけてやる」気持ちで歌っています。
『ドレナージ』は、最初に楽曲をいただいたとき、途中で「テッテテッテ~」と歌うなど、今までのシンダーエラにはないポップさがあったから、「お客さんがどんな風に思うんだろう??」と不安を感じました。でも、実際にライブで披露したら、みんなから「楽しい曲でいいね」と言ってもらえて、すごく安心したのを覚えています。『ドレナージ』は最後に向かってどんどん開放的になっていく、ライブで純粋に楽しめる楽曲です。
──曲順の面でも、激しく始まりつつも、巧みに表情を緩急しながら、最後に向けて開けてゆく流れがあるから、アルバムを聴きながらドラマチックさを感じてました。
うゆゆか 4人のソロ曲も、色分けが出来ていて、他の曲たちもいろんな色を持っているように、曲の流れのグラデーションがとても綺麗。アルバムの流れの面でも、めっちゃいいなと思いました。いろんな曲たちが綺麗なグラデーションを描けば、どれも聴いてて気持ちいい。だから、アルバムのタイトルも『Color』になりました。
みあねあみ 1枚目のアルバム『sins』を出した頃のシンダーエラって、お客さんたちが、わたし達のライブ・パフォーマンスへ見入ることが多かったんですけど。今回のアルバムにも収録した『ドレナージ』や、MVも公開している『ダウノー』では、みんなも一緒に楽しみながら、一個のライブを作りあげています。もちろん、『Another』のような見入る曲もあれば、一緒に盛り上がれる曲もあるように、本当にいろんな色を持った曲たちがアルバムには詰め込まれています。
明暗りあ 久しぶりにライブを観た人からは、「シンダーエラの曲の幅が広がったね」や「イメージがちょっと深みを増したね」とも言われます。
みつこ 他にも「シンダーエラってこういうことも出来るんだ」と言ってくださるように、経験を重ねるごとに出来ることが増えてきたというか、「こういうこともシンダーエラは出来るんだぞ」という姿を納得のいく形で見せれるようになったし、そこを魅力にしてもっともっといろんな人たちを魅了していきたいと思っています。
後ろどころか横からもなど、本当に360度いろんな視点でライブをしているわたし達の姿を見れる内容です。
──9月20日には、渋谷WOMB LIVEを舞台に「 シンダーエラ 5th Anniversary- EN -」公演を行います。この日、新衣装のお披露目があれば、センターステージで360度どこからでもメンバーのライブ姿が見れる形を取ります。ということは、メンバーの歌っている後ろ姿も見れてしまうわけだ。
明暗りあ そうです。なんか不思議ですよね。
みつこ 歌っている姿を後ろから見られることはないから、とてもレアな機会です。
みあねあみ 後ろどころか、横からもなど、本当に360度いろんな視点でライブをしているわたし達の姿を見れる内容です。自分がお客さんだったら、いろんな角度からメンバーの姿を見れて嬉しいなと思うから、楽しんでくれたら嬉しいです。
みつこ わたし達も、こっち側へ来たと思ったらあっちを向いて、あっちを向いたと思ったらこっち側へ来てみたいな感じで、360度移動しながら見せていくし、振り付けも360度バージョンに変えて届けるから、そこにも注目していてください。
いまだ、しゃべるときに恥ずかしくて目は見れないけど(笑)、仲間意識はすごく強いです。
──シンダーエラは8月で5周年を迎えました。みなさん、「気づいたら」という感じでしょうか。
みつこ もちろん、いろんなことがありましたけど。でも、気づいたら5年って感じがしています。シンダーエラは、結成以来ずっと変わらずにこの4人で活動を続けています。この4人だからこそ出来たことはたくさんありますし、お互いのことを誰よりもわかりあえている関係です。わたしの場合、福岡から上京後、誰も友達がいない中、一番わたしの身近いてくれたのが3人だし、この3人がわたしのことを一番わかっています。いまだ、しゃべるときに恥ずかしくて目は見れないけど(笑)、仲間意識はすごく強いです。
みあねあみ わたし達は、デビューしてから半年ちょっとでコロナ禍へ入ってしまい、思うように活動が出来なくてもどかしさを覚えていた時期も長くありました。何も出来ない日々が続いたあの頃は、すごく日々を長く感じていましたけど。コロナ禍も明けて、声だしもOKになって、環境が変わってからは、ここまでが本当にあっと言う間。5周年のことも、ファンの方々に「もうすぐ5周年じゃん」と言われて「あっ、そうだ!!」となったくらい、いつの間にか5年経っていました。
みつこ あの頃は、1stワンマン公演が決まり、そこへ向かって駆けだすぞという気持ちでいたら、コロナ禍でワンマン公演に人を呼べなくなるなど、けっこうつらいことも多かったです。
うゆゆか 今振り返ると、コロナ禍の時期はライブも思うように出来なかったし、苦労も多かったけど。コロナ禍が明けてかららはライブ活動をいっぱい出来るようになったし、メンバー間がこんな感じだから、気づいたら5年経っていたという感覚です。
明暗りあ このメンバー、めっちゃ仲間って関係なんですね。なんか素晴らしい関係で。わたしも気づいたら5周年を迎えてたという意識です。
うゆゆか とても平和だからこそ、ずっと緩くやれている。だから、気づいたら…という意識になるんでしょうね。
みつこ 喧嘩もしたことないし、みんなしっかりしていて、大人な対応もしていけるからね。
みあねあみ 個々人が、いい意味で自立しているのもいいんだろうね。
明暗りあ お互いをちゃんと尊重しているからこそトラブルが起きることも無ければ、いい距離感を持って心地好い関係でいれるんだと思います。
みつこ そんな関係のまま、気づいたら10年とか経ってそうだからね(笑)。
TEXT:長澤智典
<インフォメーション>
シンダーエラ『Color』
2024.9.17 On Sale
<価格>¥2,250(税込)
販売元:コロムビア・マーケティング株式会社
発売元:株式会社ロックフィールド
曲目
Door 2
棘
ふわ
みつめて(みつこ)
ミエナイモノ
UnReal(明暗りあ)
Door 3
Another
浮遊花(うゆゆか)
FLOWER OF LIFE
ごめんね(みあねあみ)
ネペンテス
ダウノー
ドレナージ
「シンダーエラ 5th Anniversary- EN -」
2024.09.20 Fri.
渋谷WOMB LIVE
OPEN 18:20 / START 19:00
・今回のワンマンは、センターステージで360度どこからでもステージが見れる!
・新衣装お披露目!
S ticket ¥10,000
N ticket ¥3,000
招待チケット¥500
・購入・詳細
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うゆゆか
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FLOWER OF LIFE - CINDER ELLA Music Video
https://www.youtube.com/watch?v=OV2h-tFMkIs
MUSIC VIDEO 「 ダウノー 」 - シンダーエラ
https://www.youtube.com/watch?v=_i49ZVs8bX0