FEATURE
テンションの上がった9人と一緒に、このまま上がるところまでアガり続けたい。「太陽と踊れ月夜に唄え」1st ONEMAN BAND LIVE「TAIYOTSUKIYO」公演レポート!!!!!!!!!
ポニーキャニオン主催によるアイドルプロジェクト「太陽と踊れ月夜に唄え」の第1期オーディションで選ばれた9人により誕生したのが、"太陽と踊れ""月夜に唄え"の2グループ。メンバーは、以下になる。
太陽と踊れ(蒼生茉由、凪楽ひより、野々瀬葉月、羽澄和奏、花咲花桜)
月夜に唄え(雨島詩月、榎宮あんり、三葉海緒、夕綺友里杏)
太陽と踊れ月夜に唄えは、7月28日にデビューショーケースライブを実施。あれから4カ月強、このたび初のワンマン公演を行った。12月3日(日)、彼女たちは山野ホールを舞台に、1st ONEMAN BAND LIVE「TAIYOTSUKIYO」と題し、昼夜2公演を開催。この日は、バンドセットでのライブ。ここでは、夜公演の模様をお届けしたい。
月の頭上から上がる太陽の眩しい輝きを映し出した演奏。その映像を合図に、バンド演奏がスタート。その音へ導かれるように、太陽と踊れ月夜に唄えのメンバーが姿を現した。高ぶる期待。高まる鼓動。そして…。
ライブは、9人の自己紹介曲『この惑星(ほし)のさだめ』からスタート。メンバーたちは軽快に流れだす演奏にあわせ、甘えた素振りや無邪気な笑顔を浮かべ、舞台の上で思いきり胸をキュンと騒がせる姿を見せていた。一人一人が曲を通して自己紹介をするたびに、フロアからも熱い声や視線が向けられる。この楽曲、自己紹介ソングと言いつつも、まるでミュージカルの一場面を見ているような気持ちにしてくれる。しかも、メンバーの自己紹介時に、メンバーコールも入れられるように、9人と観客たちみんなで華やかな舞台劇を作ってゆくような気分も覚えていた。とても胸をときめかせる始まりだ!!!!!!!!!
跳ねた曲調も魅力的。続く『だれかさんがころんだ』で9人は、舞台の上で可憐な仕種を見せ始めた。切れ味鋭くも華やかなダンスパフォーマンスも巧みに組み込み、心地よく弾むダンスロックに乗せ、軽やかにステップを踏みながら観客たちを魅了してゆく。このビートに乗って、「だれかさんがころんだ」と一緒に口ずさんでいたい。それくらい、気持がずっと弾んでいた。
ここからは、"太陽と踊れ""月夜に唄え"それぞれにパフォーマンス。先陣を切ったのが、月夜に唄え。「一夜限りのバンドライブ、しっかり心に焼き付けていきましょう」の言葉が嬉しい。彼女たちは、軽やかに弾むシャッフル系ナンバーの『リアルモンスター』に乗せ、妖しく。でも可憐な姿でせまりだす。背景には、ハロウィーンの時期が似合うモンスターワールドの映像を投影。彼女たちはこの曲を通し、会場に足を運んだ人たちを一夜限りの妖しくもミステリアスな、でも、心をウキウキと騒がせるパーティーへと誘(いざな)っていった。歌詞はネガティブよりなのに曲調が華やかだからこそ、気持も自然と踊りだす。
『colorless』で月夜に唄えのメンバーたちは,「オーオーオオオー」と声を張り上げ、観客たちをミステリアスでスリリングな世界へと連れ出した。4人は凛々しい歌声とパフォーマンスを通して、観客たちにドキドキとした刺激を与える。彼女たちが凛々しい声をぶつけるのは、歌詞にも綴られたように、自分自身を変えようと気持を前に向けてゆくから??途中のセリフ部分での4人のシリアスな声色も、気持ちを騒がせる嬉しい要素になっていた。
ライブのバトンは、太陽と踊れへ。「推しクラまんじゅう~ 推して!推して!推して!推して! 」と、5人は愛らしい姿や歌声で元気にアピール。胸をキュンと弾ませるチャーミングでキュート&ポップな『推しクラまんじゅう』では、観客たちとの熱い掛け合いも登場。彼女たちに推され??フロアのあちこちから「俺、俺、俺、俺」と声が上がるやりとりも印象的だ。途中から楽曲がテンポアップするのに合わせ、メンバーたちはさらに大胆な動き見せながらもかわいい刺激をずっと降り注ぎ続け、その輝きで観客たちを魅了していった。ライブに触れている間中ずっと胸がキュンキュンし続けていたのは、5人に心を推されていたから??
「けんけん ぱーやっぱっいけいけ~」とチャーミングに歌いだす『けんけん Party Time!』が始まったとたん、フロア中から熱い声が上がれば、大勢の人たちが手にしたペンライトや腕を振りまわし、舞台の上へ熱情した思いをぶつけだす。「いけいけ」「おせおせ」「とべとべ」などの声へ、観客たちが熱い声をぶつけ返すやりとりも気持ちを嬉しく騒がせる。5人はずーっとテンション高い姿で、舞台の上で無邪気にはしゃいでいた。いや、観客たちを「イエイイエイイエイ」な気分に染め上げ、この場に生まれたカラフルな宴(パーティー)へ招き入れ、一緒にはしゃいでいた。
歌のバトンは、月夜に唄えへ。グループが入れ代わるたびに、ときめく気持ちにもいろんな思いの色が射し込んでゆく。それが嬉しい。彼女たちは『ネイビープール』を通し、胸の内側から熱い思いを沸き立てるように歌っていた。4人は秘めた情熱を、凛々しくも愛らしい声に乗せて届ける。エモい衝動も秘めた彼女たちのパフォーマンスを、大勢の人たちが両手を掲げて迎え入れる。凛々しさを持ち続けながらも、曲が進むにつれて高まる演奏と4人の歌声に触れ、いつしか胸の奥から熱い衝動が沸き立っていた。
続く『集団ヒステリック』で4人は、軽快に駆ける楽曲の上で甘い歌声を響かせる。いや、甘い歌声の中からさえ力強さや凛々しい要素が伝わる。この曲を通し、メンバーが次々と歌声をリレー。そのたびに、一人一人の歌声の表情や魅力を感じられたのも嬉しい。世の中を皮肉った歌詞も、月夜に唄えに似合う表情だ。身体も騒ぐが、それ以上に、彼女たちの歌い踊る姿にずっと心が引き寄せられていた。
歌のバトンは、太陽と踊れへ。彼女たちは、「あめあめ ふれふれ もっとふれ 晴れたら ばればれ このきもち」と、切々としたピアノの音色に乗せ、美しいハーモニーを描きながら『あした天気にならないで』を歌いだした。語るように歌うその姿は、一人の女の子の曖昧な恋心を物語るようにも見えていた。ポエトリーな雰囲気のもと彼女たちはストーリーテラーになり、切々としたバラード演奏に乗せ、乙女のアンニュイな心模様を歌声の絵筆で綴っていた。ドラムカウントを合図に演奏は一気に雨を吹き飛ばし、晴れ渡る空間を描きだす。それでも彼女たちは「あした天気にならないで」と、曖昧な心の揺れを優しい歌声に乗せて伝えていた。次々と表情を変えてゆく楽曲に乗せ、軽やかにステップを踏みながら歌う姿もとてもかわいらしい。
続く『Red-Stella』でも5人は、胸の内に秘めた思いを、甘い甘いビートに乗せて語るように歌っていた。晴れた明るい姿も魅力的だが、胸に抱いたセンチな思いを零すようにトーキングラップ風に伝える姿も、彼女たちの秘めた一面を味わえるようで嬉しい。秘めた想いを語るように歌う様や、5人の軽やかなハーモニーも、優しく胸を撫でていた。
太陽と踊れのライブは この空間に明るく眩しい輝きを振り注ぐように『あっちむいてベイベー!』へ。テンション高い晴れた声で歌うメンバーらへ向け、フロア中から熱いクラップや掛け声が飛び交う。わちゃわちゃと弾けた明るい楽曲の上で、5人は理性のストッパーを外し、胸をキュンキュンときめかせて歌っていた。彼女たちが晴れた声が「グー/チョキ/パー」と"あっちむいてほい”のジャンケンを求めるたび、場内中から熱い声が飛び交う。5人がフロア中の人たちを指差しながら「あっちむいてほい」と歌う姿も、見ている側のテンションを上げてゆく嬉しい仕種。曲が進むごと、気持ちがどんどん明るく騒ぎだす。
その勢いを加速させるように、太陽と踊れはピコピコとしたカラフルなチップチューンの『JUNK GAME POP』を歌唱。メンバーらの歌声や振りにあわせ、一緒に声を張り上げ、振りを真似て盛り上がる観客たち。頭をポンポンポンと叩く仕種も見せるなど、5人は思いきりチャーミングな女の子になって、観客たちとわちゃわちゃ戯れていた。間奏ではフロアから熱い口上が飛び交えば、その熱狂もパワーに変え、5人はときにじゃんけんをしながら、この場を、誰もが童心になってはしゃげる、キラキラとした無邪気な空間に染め上げていった。
バトンは、月夜に唄えへ。彼女たちもこの勢いへさらに熱を加えるように、パワフルに攻めた『対戦ありがとうございました』をブースト。観客たちから熱い口上を導きだせば、この空間をさらに熱情した色に染め上げる。凛々しさを持った歌声と切れ味鋭いダンスパフォーマンスでせまるところも、月夜に唄えらしい格好よさ。甘く愛らしい仕種も見せながら、胸をキュンキュンと揺さぶる刺激を突き刺さしてゆくところも月夜に唄えらしくて格好いい。フロアにいる人たちも気持ちを騒がせ、はしゃぎ、飛び跳ねながら、心を熱く染め上げていた。
続く『ムーンマップ』でも月夜に唄えは、攻めた姿勢を継続。でも優しい笑顔を浮かべ、掲げた右手を大きく振りながら、観客たちのハートに甘い歌声の風を吹かせていた。月が人の心を淫らにし、狂わせるのなら、月夜に唄えのライブも、気持ちを楽しく狂わせる。だから、そわそわとした感情が止まらず、熱狂せずにいれなくなる。
ここからは、ふたたび太陽と踊れのライブへ。彼女たちは、胸をキュンキュン騒がせる『はなうらNight!』を「はらり儚いはなうらない」と歌いながら、見ている人たちの胸をずーっとドキドキ騒がせていた。かわいらしいのに、とてもパワフルな姿だ。間奏では5人に向け、フロア中の人たちが「超かわいい~」と熱い口上をぶつけていた。かわいい衝撃を持ってパワフルにせまる姿に、誰もが「好き」な気持ちを5人に思いきりぶつけ続ける。彼女たちは「スキ、キライ、スキ、キライ」と2択を迫ってきた。その答え、この熱狂した姿を見れば…まぁ、わかることだけどね。
続く『幾望』は、月夜に唄えの楽曲。この曲でバンド陣は、4人の歌う言葉や感情を推しあげるように演奏。4人も、エモく揺れ動く心模様を魅せながら、胸に抱いた思いを響かせるように歌っていた。心の叫びを声に乗せ、メロディアスに歌う彼女たち。たおやかな姿や秘めた強さなど、1曲の中へいろんな感情の揺れを描きながら4人は歌っていた。その姿が愛おしい。後半には、メンバーと観客たちが思いを一つに盛り上がる様も見せていた。
『スプらっしゃい!』を合図に、ふたたび太陽と踊れ月夜に唄えの9人編成でのライブへ。これまで以上に感情のギアをグッと上げ、「ルールなんて放り出したら」と歌いながら、彼女たちはフロア中の人たちを熱風吹き荒れる灼熱のパーティー空間へ連れ出した。9人が腕をくるくるまわしながら歌う様や、一体化した振りを持ってせまる姿が、とても華やかだ。途中には「まだまだ踊り足りてない! 踊れ!」の声に合わせ、メンバーらと一緒に観客たちが拳を振り上げ、「hey!」と声を上げ、浮かれ騒ぐ場面も登場。 後半には、彼女たちの歌に熱いコールをぶつける場面も誕生。理性なんかぶっ壊して、思いきり弾け飛べ。それこそが、この空間で一番の楽しみ方。さぁ、このまま熱情した空間の中へ思いきり飛び込もうぜ!!
彼女たちは、太陽と踊れ月夜に唄え名義のもと、2024年1月31日に、TVアニメ「愚かな天使は悪魔と踊る」のオープニング曲『オトワ』を収録した1stシングルのリリースを控えている。この日のライブでは、その『オトワ』を、どこよりも早く披露してくれた。
『オトワ』はメンバーの歌声から幕を開け、そこへ躍動するダンスビートが絡み合う、気持ちをアゲてゆくエモい熱狂高揚チューン。9人は言葉をメロディーに早口で乗せながら、次々と放ち続ける。激しさと跳ねた華やかさ、そして9人の馳せる気持ちを味わえるかわいらしいポップチューンだ。これまでの楽曲とはひと味違う、甘いスリリングさを持っているところも嬉しい刺激。 跳ねた演奏の上で、顔を見合わせてパフォーマンスをするなど、親しみやすさを持ちながらも、気持ちを熱く騒がせ、推してゆく楽曲だ。太陽と踊れ月夜唄えに、また新しい表情が加わった。
「太陽と踊れ月夜に唄えの物語は、まだまだ続いていきます。これからも一緒に物語を紡いでいきたいので、まだまだついてきてください」
太陽と踊れ月夜に唄えは最後に『今しかできない音楽を』を通し、夢を見つけ、夢や憧れを追いかけていたあの頃の思いを。その思いを膨らませ、今も大きな夢を胸に抱きながら駆け続けている今の気持ちを、この歌に乗せて伝えてきた。9人みんなが同じ気持を持って歌っているからこそ、この歌が、彼女たちの歌う声が、より生きた表情を持って胸に届いていた。その想いを、これかも推していきたい。今しか感じられないこの思いを、これからも彼女たちと一緒に感じ続けていたい。「今しか言えない言葉を交わそう~歩みたいんだ」とアカペラで歌う声を受け、最後に、みんなで思いを一つに大きなハーモニーを描いて歌いあげた声や姿が、深く深く心に響いていた。
熱いアンコールの声を受け、太陽と踊れ月夜に唄えは、最後の最後にふたたび『スプらっしゃい!』を歌唱。9人はこの曲を通し、この場を最強の熱狂空間に染め上げていった。フロア中の人たちも「うっはっ」と声を張り上げ、この空間を祭り上がった宴の場に塗り上げていた。9人とも気持を思いきり燃やし、舞台の上でこれまで以上にはしゃいだ姿を魅せながら、この場を終われない熱狂の宴の場へと染め上げる。「まだまだはしゃぎ足りてない! 踊れ! hey! 声枯らして叫べ!」の歌詞通り、誰もが拳やペンライトを振りまわし、メンバーらに向けて熱い声を張り上げ続けていた。テンションの上がった9人と一緒に、このまま上がるところまでアガり続けたい。それがこの場に生まれた最高に楽しいルール。舞台の上でわちゃわちゃと弾ける9人の無邪気な笑顔がとても眩しかった。
この楽しさ、次は何時になるのか。また早いうちに味わいたい。
PHOTO:福岡諒祠(GEKKO)
TEXT:長澤智典
セットリスト
M-01 この惑星(ほし)のさだめ
M-02 だれかさんがころんだ
M-03 リアルモンスター [月夜に唄え]
M-04 colorless [月夜に唄え]
M-05 推しクラまんじゅう [太陽と踊れ]
M-06 けんけん Party Time! [太陽と踊れ]
M-07 ネイビープール [月夜に唄え]
M-08 集団ヒステリック [月夜に唄え]
M-09 あした天気にならないで [太陽と踊れ]
M-10 Red-Stella [太陽と踊れ]
M-11 あっちむいてベイベー! [太陽と踊れ]
M-12 JUNK GAME POP [太陽と踊れ]
M-13 対戦ありがとうございました [月夜に唄え]
M-14 ムーンマップ [月夜に唄え]
M-15 はなうらNight! [太陽と踊れ]
M-16 幾望 [月夜に唄え]
M-17 スプらっしゃい!
M-18 オトワ
M-19 今しかできない音楽を
EN01 スプらっしゃい!
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