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2023.09.18
anew

『anew定期公演 チカカラ vol.11 大東京帝国編』の中から、anewのライブの模様をレポート!!!!

 anewが、地元・山形で定期開催中の主催イベント「チカカラ」。過去には、仙台での開催もあったが、満を持して東京へ進出。9月16日(土)に渋谷チェルシーホテルで、『anew定期公演 チカカラ vol.11 大東京帝国編』を催した。出演したのが、anew・きのホ。・cana÷biss・ダダダムズ・黑黒・RAY。ここでは、イベントのトリを担ったanewのライブの模様をお伝えしたい。

 

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 ヒステリカルでカオスなノイズがけたたましい音を響かせる。その音へ導かれるようにメンバーらが舞台へ。ライブはそのまま『デキルカナ?』へ。正確に語るなら、冒頭のノイズ音も『デキルカナ?』の楽曲を構成する一つの要素。SEなど使わず、いきなり1曲目からぶち噛ましてきたところが、定説に縛られることのないanewらしさ。彼女たちは、「ウキウキちゃん」や 「モキモキじゃん」など謎の言葉を連発しながら、激しくもエモくキャッチーな歌を突きつけ、会場の空気をアゲてゆく。いつもは臆病でヲタクな子猫たちだが、どこの会場だろうと、どんな対バン相手だろうが、舞台に上がったとたんに無敵の狼に変貌する。そんな彼女たちらしく、この日も渋谷チェルシーホテルを自分たちのフィールドに染め上げ、いつものようにテンション高い声で「Oh!Oh!」と歌い、「Oi!Oi!」と叫びながら観客たちを煽っていた。フロアからも、野太い声が飛び交いだす。そう、気づいた時点でもう騒ぎだしていた。

  勢いを膨らませるように流れだしたのが、エモくパンキッシュなメロチューンの『ソコとココ』。anewが最初に世の中へ提示した楽曲だ。早くもフロアには、サークル?を作り、声を張り上げて騒ぎだす人たちが登場。その姿を見ながら、「もっと声を聞かせてください」と煽るメンバーたち。『ソコとココ』が、現実という境界線を飛び越し、こっちの世界で浮かれちゃいなよと熱く誘いかける。「ココもソコもアレもソレも全部ぶちまかして」と、4人はエモい歌声の魔法を持ってけしかける。心地よく駆ける楽曲へ飛び乗り、フロアのそこここで理性のストッパーを外して自由奔放にはしゃぎだす人たちが続出。さぁ、もっともっとグチャクヂャになるまで暴れ騒ごうか。

 今のanewには、理屈もスタイルもジャンルも関係ない。フロアの中、気持ちが赴くままに踊り騒げば、それが正解だ。いろんな理屈の服を脱ぎ捨て、4人は『ジャンルレス』に乗せて、感情の動くままに自分を開放していた。メンバーの動きを真似て騒ぐ人たちもフロアのあちこちに登場。前半部のanewは、BPMの速いパンキッシュな楽曲を並べ、フロアにいる人たちの理性を次々と消し去っていた。曲が進むごとに、激しさと速さとカオス度が増してゆく。
  
  そこへ畳みかけるように、anew流のエモいピアノロックナンバーの『位置情報なし』を叩きつけ、彼女たちはフロア中の人たちの心の鍵盤をガンガンにグリッサンドしだした。4人と一緒に、フロア中の人たちも祭り上がるようにわっしょいと踊りだす。anew流の花笠音頭の光景がフロア中に広がる。4人と一緒に同じ振りを真似ながら、クラクラになるまで声を張り上げ、祭り上がればいい。4人はズーッと高いテンションのまま、声を振り絞り、歌声をぶつけ続けていた。壊れた感情のエンジンは、曲が終わるまで止まらない。ひたすらテンションの高い姿で走り続ける。だから、一緒に騒ぎ続けていたくなる。

 フリーキーかつエレクトロなダンスロックナンバーの『僕たちに明日はない』の登場だ。スケール大きなグルーヴロックの上で、4人は腕をくるくるとまわし、螺子の外れた人形たちのようにずっと踊りながら、カオスな熱狂の空間を作り続けていた。ロボットのようなダンスも見せつつ、気持ちが高揚するエモい表情も織りまぜ、4人はanew流のダンスロックで、フロア中の人たちの理性をどんどん狂わせる。観客たちも躍動するリズムに身を預け、心地よく身体を揺らしながら、4人と一緒に今この瞬間を楽しんでいた。


 anewは、やはりどこに行ってもanewだ。ゆるゆるな感じのMCもいつも通り。この日は3人でここなに「ギャルですか?」と突っ込む場面も。フロアの最前では山形出身のアイドル,るなっち☆ほしさんが暴れていたところにも、同郷意識が見えていた。

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 4人がアカペラ声で「夕焼けこやけでまた明日 何かになれてたあの日」と歌いだした。anewの始まりを告げたもう一つの曲『雪の惑星』だ。雪国で活動をしているanewらしい楽曲だ。『雪の惑星』は、センチメルタルなのに美しく、儚いのに、でも強い意志を示した楽曲。一人一人が、心の中に渦巻くもどかしい思いを、セリフ(歌詞)に乗せて力強く吐き出すように感情的な声でぶつけだす。「今こそわかれめ いざさらば」の声にあわせてフロアのあちこちから沸きだしたクラップ。もどかしさと、すべてを打ち負かす強い意志とが、降り積もる雪のように心の中で次々と重なり続ける。メンバーらの「まだ終わってないんだよ」と感情的に叫ぶ声が、心をエモく染め上げる。キリッとした眼差しで遠くを見つめながら、凛々しい声をぶつけるメンバーたち。アッパーな楽曲で魂を沸騰させるanewも魅力的だが、気持ちをストレートに、ダイレクトにぶつける感情露呈型のanewも、欠かせない魅力だ。

 その切ない感情に色を塗り重ね、言葉を吐き零すように、4人は『やめてやめてとめて』を歌いだした。物語を描き進めるごと、胸の奥から高揚した思いが熱く沸き立ちだす。メンバーたちも心の叫びを声に乗せ、シリアスな表情で届けていた。感情的になるあまり声がフラットするのもご愛嬌。むしろ、心の内側に渦巻く気持ちを少しでも解き放つようにと歌い叫ぶ様に,視線と心が釘付けになっていた。身体は揺れながらも、エモい4人の歌声に気持ちが縛られ、その姿をじっと見つめていた。サビ歌ではスケール大きな音のうねりの中、メンバーらの動きにあわせ大きく手を振る観客たちの姿も登場。感情の内側を揺らす姿もエモくて格好いい。
 
 「手を伸ばしても届かなかった自分の存在あきらめたくはなかった」。ここに自分たちの存在する意味や意義を刻もうと、4人は凛々しい表情で『NAME』を歌っていた。フロア中から飛び交う熱い声・声・声。身体を小刻みに揺らしながら動くメンバーらと気持ちをシンクロさせ、同じように身体を揺らしながら騒ぐ観客たち。その姿を眼下にとらえながらも、楽曲の世界観に気持ちを染め上げ、自分たちの居場所を、ここに存在する意義を、この場にしっかりと焼き付けようとする4人がいた。ただただ感情のままに、楽しい気持ちだけに突き動かされ歌っていた昔のNO BORDERな姿ではなく、曲の世界観をしっかりと伝えようと歌いパフォーマンスしてゆく姿を今のanewは見せている。そのうえで、一緒に騒ごうと誘いながら、共にフロアを、この会場を熱く染め上げる。「呼んでNAME」と歌う姿に、さぁ手を伸ばそうか‥。

  anewが最後に歌ったのが、アイリッシュなパブロックナンバーの『完敗乾杯』。この曲では、グラス変わりに腕を高く掲げて「乾杯しようよ」と満面の笑顔で歌っていた。フロアでもサークルを作り、一緒に乾杯をしながら騒ぐ人たちも登場。4人で手を繋いでラインダンスを躍る姿や、一緒にメンバーどうしで戯れる様からも無邪気にライブを楽しんでいるのが見えてきた。「君に乾杯、僕に乾杯、みんなで乾杯」と、ステージの上でも、フロアでも、乾杯ポーズをし、陽気なアイリッシュダンスを見せながらグチャグチャに踊りまみれる様が、そこには広がっていた。これだよな、anewのライブって。自由を縛る服をすべて脱ぎ捨て、裸の気持ちではしゃぎ倒す。それこそがanewだよ。最後に、その本質をしっかりと見せつけてくれたのも嬉しかった。

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 anewは、10月下旬にフルアルバムをリリースする。さらに、11月より「CHIKAKARA anew Tour 2023~異日常~」を行う。ツアーのセミファイナルが12月2日・渋谷STAR LOUNGE、ファイナルが12月3日・山形サンディニスタでのワンマン公演と発表になっている。その姿、引き続き追いかけたい。

 

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PHOTO:髙野立伎
TEXT:長澤智典


CHIKAKARA anew tour 2023
『異日常』

●11/4(土)福岡秘密
●11/5(日)沖縄桜坂セントラル
●11/11(土)仙台spaceZero
●11/12(日)郡山#9 
●11/18(土)大阪関大前TH-R HALL
●11/19(日)名古屋新栄シャングリラ
●11/23(木祝)新潟RIVERST
●11/25(土)横浜BuzzFront
●11/26(日)柏DOMe

<ワンマン>
●12/2(土)渋谷Star Lounge
●12/3(日)山形SANDINISTA

9/18(月)20:00ツアーチケット先行発売開始!

アーチケット
L:22695
https://l-tike.com/search/?keyword=22695

ワンマンチケット
L:22905
https://l-tike.com/search/?keyword=22905

 

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2023.9.23 sat
『anew定期公演 チカカラ vol.12 マイミ生誕祭』

at ミュージック昭和session
OPEN 16:00 START 16:30

ゆらぴこ
るなっち☆ほし
9DayzGlitchClubTokyo
Able-gleam
MICHICA
anew

●チケット
前売通常チケット 3,000円

まいみフラスタ協賛チケット(フラスタ名前入り&まいみアクスタ付き) 6,000円

まいみ生誕Tシャツ付きチケット(フラスタ名前入り&まいみアクスタ&生誕Tシャツ付き) 10,000円

当日通常チケット 3,500円

チケット販売
ローチケ 21354
https://l-tike.com/search/?keyword=21354


セットリスト
『デキルカナ?』
『ソコとココ』
『ジャンルレス』
『位置情報なし』
『僕たちに明日はない』
MC
『雪の惑星』
『やめてやめてとめて』
『NAME』
『完敗乾杯』

SNS

https://anew.ink/
https://twitter.com/anew_idol


 

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