FEATURE
朝倉ゆり、「Acoustic Live「Let’s Sing!」卒業公演をレポート!!!
4月24日にエラバレシを卒業する朝倉ゆり。彼女にとって「Acoustic Live「Let’s Sing!」への出演は、この日が最後になる。
「Acoustic Live「Let’s Sing!-LEVEL99 FINAL-」と題したこの公演には、ゲストで、元イケてるハーツの虹香と、エラバレシの盟友でもある本木瞳が参加。当日の模様を、ここにお伝えしよう。
流れだしたピアノの音色に乗せ、最初に朝倉ゆりが歌いだしたのがエラバレシの『Here we go!』。アコギやエレピなどを用いたアコースティックライブとはいえ、バンド編成のように、楽曲の持つノリや臨場感を活かしたアレンジを心がけているのが嬉しい。冒頭を飾った『Here we go!』でも、原曲が持つキラキラした輝きや、未来へ向かう前向きな想いを演奏面でも力強さに変えれば、朝倉ゆりも「輝きの未来」を描く気持ちを胸に、晴れた歌声を響かせていた。卒業を間近に控えたこの時期の冒頭に、未来へ向かう想いを歌を通して届けてきたところにも、いろんな想いを感じてしまう。
MCでは、2年前から始まった「Acoustic Live「Let’s Sing!」への想いを語っていた。このイベントの中心になっていた虹香が先に卒業。この日を持って朝倉ゆりも卒業することから、このイベントも最後になることを伝えていた。
ここからは、朝倉ゆりにとって大切な歌たちをカバー・スタイルで披露。朝倉ゆりが初めてレコーディングを経験した歌でもあるSAYAKAの『Ever since』では、胸にそっと手を寄せ、想いを零すように歌う朝倉ゆりの姿が舞台の上にはあった。このブロックでは、"その先の自分"を見据えた歌たちをセレクト。これから新しい道へと歩みだす自分自身にもエールを送るように歌う姿からは、卒業を控えた寂しさを抱きつつも、未来へ期待を馳せる朝倉ゆりの心模様が見えてきた。
LiSAの『Letters to Me』では、自分がここで歌っている意味を。そして、たくさんの人たちの支えがあって今の自分が輝いていることを、観ている人たちに改めて感謝の想いを伝えるように届けていた。この日のライブは、朝倉ゆりから応援してくれた仲間たちへ向けた、感謝の手紙のようなライブ。選んだ1曲1曲を紐解くように聴くたびに、朝倉ゆり自身が伝えたい想いと重ねあわせずにいれなかった。
「起こるはずのないことが、現実になり」と歌いだしたのが、松浦亜弥の『笑顔』。朝倉ゆりは、この曲に記した言葉のひと言ひと言をしっかり噛みしめるように観ている人たちに伝えてきた。その想いは、ファンたちへ向けてはもちろん。やはり,みずからのアイドル人生の歩みを振り返り、いろんな思い出を巡らせ、改めて想いを噛みしめるように歌う姿にも見えていた。
次のブロックでは、みずからアコースティックギターを手にし、歌唱。披露したのが、大原櫻子の『サンキュー。』。最初に弾き語りで歌いだし、そこへバンドの演奏が加わり、楽曲が華やぎ出すのも素敵な見どころだ。彼女が笑みを浮かべ「君に届けこのサンキュー」と歌うたびに、こちらまで笑顔になる。いや、笑みを浮かべ歌う朝倉ゆりの表情やアコギを弾きながら歌う姿を、しっかり瞼に焼き付けていたかった。
最初のゲストとして、 虹香が登場。久しぶりの"にじゆり"の登場は、このイベントの歩みを知っている人たちには、とても嬉しいサプライズ。最初に披露したのが、 虹香が"にじゆり"としてずっと歌いたいと思っていたエラバレシの『テケテケ私流』。虹香、朝倉ゆりと歌を繋ぎながら、サビでは、互いを見つめながら一緒に声をハモらせる2人の姿があった。朝倉ゆりも 虹香と一緒に歌えることを楽しんでいたが、この日は 虹香自身が、舞台の上で歌うことを本当に楽しんでいた。2人の思い出作りの場でありつつも、 虹香にとっては、久しぶりにみずからを輝かせる場にもなっていたようだ。
次に歌ったのが、フロア中に盛り上がる熱を注ぎ込むTHEポッシボー(チャオ ベッラ チンクエッティ)の『全力バンザーイ!My Glory!』。この曲では、朝倉ゆりがリードを担い、そこへ 虹香が「バンザーイ!」など熱い掛け声を加えていた。二番からは、歌の立ち位置を逆転。2人の魅力を均等に楽しめたのも嬉しい見どころだった。フロアでも、2人が上げる「バンザーイ!」の声にあわせ、バンザーイ!!と手を上げ楽しむ大勢の人たちの姿もあった。
次のブロックで披露したのも、今の朝倉ゆり自身の気持ちとリンクした、つんく♂の手がけた曲たち。最初に歌ったのが、℃-uteの『Singing〜あの頃のように〜』。自分自身が歌おうとした理由や、自分を輝かせる術を知ってからの自分のいろんな気持ちの成長を、朝倉ゆりはこれまでの自分の心の歩みと重ねあわせ、歌唱。この曲でも、歌うことの幸せを噛みしめていた。彼女の「ありがとう」の気持ちを1曲1曲を通して感じるたびに。「こんな日が来るなんて信じられないや」という歌詞に振れるたび、やっぱし、胸がキュッと鳴ってしまう。
次に歌ったのが、バクステ外神田一丁目の『女の子の不思議』。この曲では、愛らしい表情を浮かべ歌う朝倉ゆりの姿があった。続く、エラバレシの『アイノフシギ』でも、そう。この2曲を通して朝倉ゆりは、恋に恋する乙女となり、少しはにかんだ笑顔も見せながら歌っていた。とくに、原曲が持つ熱情した色を活かした『アイノフシギ』に振れている間中、ずっと胸に滾る想いも覚えていた。
二人目のゲストとして姿を現したのが、エラバレシの仲間の本木瞳。朝倉ゆりと本木瞳の「Acoustic Live「Let’s Sing!」を通しての共演は、昨年夏以来になる。
リーダー・サブリーダーのチームで歌ったのが、エラバレシナンバー。最初に歌ったのが本木瞳の歌いだしから始まり、その声を受けて朝倉ゆりが想いを繋いだアップチューンの『未来トリロジー』。この日はバンド編成とはいえ、アコースティックなスタイルという理由もあり、2人とも温かい声を疾走する演奏に重ねながら歌っていた。2人が、時に顔を見合せ笑顔で歌う姿からも、互いの深い信頼関係が見えてきた。
これからもこの関係性は変わらないよと想いを交わすように、2人は『stay with』を歌っていた。一緒に描き続けた夢は、お互いの環境が変わろうと消えることはない。ただ、夢の描き方が、これからは少し異なるだけ。それを知っているからこそ、2人は『stay with』を歌いながら、これからも仲間として輝きながら歩み続ける約束を交わしていた。
ふたたびソロになった朝倉ゆりが、本編最後に歌ったのがエラバレシの『future to shine』。これまでのアイドル人生を応援し、支え続けてくれたファンや仲間たちへの感謝の想いを伝えるように、朝倉ゆりは過去・今・未来へと想いを繋いでゆく『future to shine』を歌っていた。
この日は、朝倉ゆりがライブという形を通して愛すべき人たちにラブレターを届けた公演。1曲1曲が、手紙に綴ったいろんな伝えたい想い。13曲に分けた朝倉ゆりの想いの告白を、僕らは目の前でずっと受け止め続けていた。
アンコールで歌ったのが、朝倉ゆりがソロとして歌った『Sing for』。自身が歌を通して叶えようとしていた夢や想いを詰め込んだ楽曲を、最後に歌唱。しかもここでは、あえてエレクトリックなバンドスタイルで演奏。朝倉ゆり自身もエレキギターを手に『Sing for』を歌っていた。この曲が一番生きる姿で。朝倉ゆり自身の感情の熱をダイレクトに響かせる形で、歌を、想いを、朝倉ゆりは最後の最後に届けてくれた。LEVEL99と題したこのライブを、しっかりLEVEL MAXにして締めくくっていった。この日は『Sing for』時代の衣装。そこにも、朝倉ゆりの想いが反映していたことも最後に記しておこう。
「Acoustic Live「Let’s Sing!」というイベントは、今回で幕を閉じる。でも、このイベントに似合う主役が現れたら、ぜひ受け継いでもらいたい。次は、朝倉ゆりプロデュースというのも良いんじゃないかな。
PHOTO:Stand-Up! Records
TEXT:長澤智典
セットリスト
『Here we go!』/エラバレシ
『Ever since』/SAYAKA
『Letters to Me』/LiSA
『笑顔』/松浦亜弥
『サンキュー。』/大原櫻子 With 虹香
『テケテケ私流』/エラバレシ
『全力バンザーイ!My Glory!』/THEポッシボー
『Singing〜あの頃のように〜』/℃-ute
『女の子の不思議』/バクステ外神田一丁目
『アイノフシギ』/エラバレシ With 本木瞳
『未来トリロジー』/エラバレシ
『stay with』/エラバレシ
『future to shine』/エラバレシ
-ENCORE-
『Sing for』/朝倉ゆり
<インフォメーション>
エラバレシ3マンライブ
【日程】2022年4月24日(日)
【会場】神田明神ホール
【時間】12:45開場/13:15開演
【出演】エラバレシ、愛乙女☆DOLL、バクステ外神田一丁目(朝倉ゆり選抜チーム)
【チケット】
SS優先入場券(整理番号1〜20):8,000円 ※SOLD OUT
優先入場券:2,800円 ※SOLD OUT
前売券:2,000円
当日券:3,000円
[券売URL]https://standup.zaiko.io/item/346030
エラバレシワンマンライブ〜朝倉ゆり卒業公演〜
【日程】2022年4月24日(日)
【会場】神田明神ホール
【時間】17:30開場/18:00開演
【チケット】
SS優先入場券(整理番号1〜20):10,000円 ※SOLD OUT
チェキ付き優先入場券:3,000円 ※SOLD OUT
前売券:2,000円 ※SOLD OUT
ピクチャーチケット:1,000円 ※SOLD OUT
【配信】
視聴チケット:2,800円
※アーカイブは、4/27 23:59までご覧頂けます。
[券売URL]https://standup.zaiko.io/item/346031