ガールズポップ専門情報サイト「ガルポ！」オープン記念イベント「ガルポ！ライブ 01」が、白金高輪SELENE b2にて開催された。記念すべき第1回は、キャリアの長いソロ勢から結成1年前後のユニット勢といった出演者たちがステージを彩った。はたして、ここから次なるブレイクアイドルは何組現れるのだろうか。

実力派からフレッシュな面々まで パフォーマンスレベルの高さ際立つ

台風が上陸し、あいにくの空模様となったこの日。記念すべき「ガルポ！ライブ 01」では、とくに筆者の心に響いた出演者たちを紹介していきたい。

序盤のステージを沸かせたのは、ソロの出演者たちだ。ソロで生き残るのは難しいとされるライブアイドルの世界において、現在活躍するソロアイドルたちは歌唱力と個性が光る実力派が多い。また、なかには作詞作曲などもこなすクリエイターの一面をもつアイドルもいる。

この日出演したソロのなかでとくに際立っていたのが、鬼塚真紀と松山あおい。鬼塚はデビュー13年目で女子プロレスラーとしても活動するキャリアの持ち主。そして、松山あおいはキャッチフレーズである「クリエイティブうたのおねえさん」のとおり、作詞作曲・衣装・グッズ制作など1人でなんでもこなす。2人に共通するのは歌唱力とMC、そしてクリエイティブな一面をあわせもつこと。

「みーんなーこ～んに～ちわ～」とMCを切り出す松山あおい。夢はアニソンシンガーになること、というだけあって、半端ない声量と特徴的なアニメ声が武器だ。トークの内容も面白く、観客の心をがっちりつかんでいた。

イベントも中盤にさしかかると、今度はユニット勢が続く。4人組で登場したのは結成間もないユニット、束縛彼女。GMOグループのクロノスがリリースしたアプリゲームシリーズ『束縛彼女』より派生した企画ユニットだ。とくに筆者の印象に残っているのが、リードボーカルのAYUTOと櫻井佑音の存在感。男装のAYUTOは声や仕草、立ち居振る舞いなどが実に格好よく、MCでもメンバーを引っ張る。そして、ソロとしても活躍し、抜群の歌唱力を誇る櫻井佑音にいたっては、まだ小学5年生というから驚きだ。このユニットは、見た目といい年齢差といい、アンバランスながらもそこはまるで持ち前の個性で立ち向かっているかのようだ。

戦国から天国時代へ アイドルイベントの役割とは

ひと際大きな声援のなか登場したのはTokyo Rockets。SEにのってステージに姿を見せる頃には、観客の興奮はすでにマックス。15分という短い持ち時間のなかで、彼女たちが残したインパクトはまさにロケット級。OP曲のイントロから観客をあおり、MCでも笑いの取り方や息の合った掛け合いが絶妙。この日、会場をもっとも沸かせたと言っても過言ではない。

そして、日本コロムビアが送り込む期待の王道系アイドルユニットFragrant Driveが登場。TIF出演を決めるなど、ルックス・楽曲・ダンス・衣装など総合的に完成度が高い。続いて登場した狂い咲けセンターロードは、「Road to TIF」を勝ち抜きTIF出場を決めている。そのキレのあるフォーメーションダンス、運動量はもはや圧巻のパフォーマンス。そして、トリを飾ったのはJewel☆Neige。この日は衣装といい楽曲といい、まるでK-POPを彷彿とさせるステージを披露してくれた。

TIFはいまやアイドルたちにとってひとつの目標。ガルポ！ライブもいずれ、アイドルにとっての登竜門となるかもしれない。アイドル戦国時代と言われて久しい昨今、ある者は夢を抱き、またある者は生き残りをかけ、いまだ日々生まれては消えていくアイドルたち。一説では全国に3,000組以上存在すると言われるが、その実数は定かではない。まだ産声をあげたばかりのイベントだが、こうしたイベントが次世代のアイドルたちを育んでいくのだ。ここから彼女たちが羽ばたいていく姿を、我々はあと何組目撃することができるのだろう。戦国？ 否、天国。こうしたイベントの数だけ我々は幸福な時間を共有できる。今後もガルポ！ライブとその出演ラインナップに注目していきたい。

【出演ラインナップ】
01.Mystear
02.スイーツメロディ
03.鬼塚真紀
04.松山あおい
05.鈴木花純
06.束縛彼女
07.SeedS
08.Twinkle☆Stars
09.平成-HiraNari-
10.Tokyo Rockets
11.ラストクエスチョン
12.Shinto！
13.Fragrant Drive
14.狂い咲けセンターロード
15.Jewel☆Neige

取材・文◎名原広雄