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2020.07.16
Jewel☆Neige

Jewel☆Neige 涼掛凛・松田あゆな卒業ライブ レポ「最後は笑顔で。アイドルを全うし貫いた2人の卒業」

1月に発表され3月に予定していた涼掛凛と松田あゆなの卒業。新型コロナウイルスの影響で、3月の卒業ライブは延期されようやくこの日を迎えた。もともと2人の卒業と入れ替わるように加入する予定だった新メンバー3人は涼掛・松田の卒業ライブを待たずして加入発表、そして新メンバーお披露目ライブと、この約4ヶ月間は、めまぐるしく時を過ごしてきたJewel☆Neige。

きっと"やっと"という思いが強いのだろうか数ヶ月ぶりに見る、涼掛凛、松田あゆな、中川梨来、倉田かすみ、青山玲奈、小林杏実の6人でのライブは、懐かしいと感じてしまうほどの時間を感じてしまった。ライブは「MI☆RA☆I☆へ!!」から始まる。2人と4人の未来を信じて、ステージの中心でお互いを見つめ合い手を重ね、そして天へ上げる。久しぶりのこの6人でのライブに、メンバーは、積極的に、涼掛と松田と目を合わせにいく今日という日を忘れないように。

 

ねーじゅ

 

しばらく人前に立つことから離れていたとは思えないほど2人は"いつも通り"のパフォーマンスを見せる。松田のボーカル力は健在で、アイドルというよりアーティストのような力強い歌声。表現者という方がしっくりくるくらいに。そして時折見せる、妹のような表情や所作が彼女の魅力をさらに引き立てる。ライブに立った瞬間にスイッチが入るのを感じ、それこそが彼女がプロフェッショナルと言われる所以ではないだろうか。ステージに強い、本番に強い、そんなスター性を感じるので、今日で見納めかと思うと実に惜しい。

涼掛は、久しぶりにして最後のステージをとことん楽しんでいるようだった。常にアイドルでいた彼女は、この日も変わらない笑顔と仕草でファンを魅了する。自分がどうすれば、よりキュートに見えるか。どういうアイドルになりたいか。涼掛が持つ高い理想を常に追い続けてきて、決して媚びないその姿勢がただ可愛いだけでない凛とした美しさが備わっているのだと感じる。この日の涼掛は、今まで変わらぬパフォーマンスもしながらも、いつも以上にファンやメンバーへの感謝が伝わってきた。

 

ねーじゅ

 

「超絶☆はっぴー!じぇねれーしょんっ!」「Jewel」と、定番のナンバーで会場をあたためる。じぇるの!(Jewel☆Neigeの旧称)時代から、何度も歌ってきたこの歌には、たくさんの思い出が詰まっているのだろう、涼掛、松田の目が潤んでいる。それを感じてか、声を出せないファンたちはクラップに気持ちを乗せて応えている。MIXを打つように、ケチャをするように、クラップと身振りでコールアンドレスポンスをする。たとえ声が出せなくとも、Jewel☆Neigeとファンとで会場の一体感を作り出す。

 

ライブは中盤、卒業する2人へメッセージ映像が流れる。各々から発せられる言葉の数々に6人の仲の良さを感じた。

りん

あゆな

そして、ソロパートへ。涼掛は、肩が大胆に開いた赤いドレスを纏って登場。胸元にピンクのウクレレを抱え、新垣結衣の「メモリーズ」を弾き語りする。急遽、弾き語りをすることを決め、わずか2週間で仕上げてきたというウクレレは、歌詞を一つずつ噛みしめるように丁寧に弾く。"そう忘れないよ あなたと出会えた事 大事にするよ"と。アコースティックに響く彼女の声は、感謝と寂しさが混りながら、しっとりと歌い上げる。その姿に会場は聞き入り、最後の一音が消えた瞬間に一斉の拍手で涼掛の演奏に応えた。

続いて登場した松田は、セパレートになった白いトップスと白い生地に黒のシースルーを重ねたスカートと大人っぽい衣装で登場。先輩グループ Ange☆Reveの「Colorful」を熱唱する。松田が歌うとこの曲の印象が全く変わるから面白い。彼女のパワフルなボーカルがのると、爽やかさに加え、歌詞に込められた意思の強さが浮かび上がる。" 溢れ出すマイハート 信じてる明日は カラフルに輝く希望"と。彼女が目指すものはすでに見えていて、それはきっと輝いているのであろう、楽しそうに目の前と画面の向こうのファンへ伝えるように歌い上げた。

 

そして6人揃ってライブに戻り「白い雪のマーガレット」へ。

中川は、卒業する二人に寄り添うように、でもいつも通りのパフォーマンスを崩さずグループの芯となっている。青山は、序盤はいつも通りの笑顔を振りまいていたが、徐々に卒業を実感したのか後半は涙ぐむ場面もあり、彼女の気丈さと優しさを垣間見た。小林は、1曲目から涙しており豊かな感受性とそれを隠さず出せる素直さを見せる。彼女がメンバーみんなの感情を代弁しているようで、小林がみんなから愛されている証拠に思えた。倉田は、終始いつもの包容力のある笑顔で居続けたが、客席にふと背を向けた瞬間にそっと涙するプロとしてステージに立つ姿とメンバーを思う強さを見た。

4人がそれぞれの想いで涼掛と松田に寄り添う事で、二人が主役として引き立っている。それが、Jewel☆Neigeのチームワークだろう。

 

ねーじゅ

 

「Alice」「Snowball Fest」「Ice Bird's Eye View」と怒涛の熱いセットリストが続き、本編最後は、先日人気投票で1位となった「YELL」へ。爽やかなメロディと前向きな歌詞も、今日ばかりは少し切なく感じる。ただ卒業する2人は、終始笑顔で歌い、その姿に二人のアイドルとしての道程とこれからの未来が希望に満ちているものだと感じた。

 

そしてアンコールへ。会場全体で、クラップを重ねカーテンコールのようにメンバーの登場を待つ。拍手にも熱がこもる。

それに促されるように再び6人はステージへ。卒業する2人は本編と同じ衣装、見送る4人はこの日限定のライブTシャツへ着替えて登場し「人生、私が主人公!」へ。ポップでキュートな曲でステージも客席もみんな笑顔になる。

 

「4年半、応援してくれてありがとうございました。 14歳の時にデビューし、いろんなことがありましたが私の未来を期待してくれたから、ここまで来れました。おかげで叶えられた夢もたくさんあります!本当にありがとうございます。 私はこの春から大学に通い始めて、新たな夢を目指して進み出しました。みなさんのことも応援していますので、私のこれからも応援してくれると嬉しいです。そして、これからのJewel☆Neigeもよろしくお願いします。本当に本当にありがとうございました!!」(松田あゆな)

 

「みなさんとこうやって4ヶ月ぶりに会えることがすごく嬉しいです。約4年間、このグループで、ここまで自分のアイドル道を突っ走って来れたのは、これまで出会ってくれた人や、応援してくれているみんなのおかげです。今までみんなの笑顔がたくさん見れて幸せでした。そして会場や画面の向こうでも観てくれて、たくさんの愛に包んでくれて、卒業していけることが、とても誇らしいです。アイドルになれてとっても幸せでした。このメンバーに出会えて幸せでした。ありがとう。みんな大好き。」(涼掛凛)

 

とそれぞれ涙ぐみながらもメッセージを伝えてくれた。

そして、涼掛、松田に花束の贈呈が、新メンバーの星野千那、白兎めい、福村優月からされた。これからのJewel☆Neigeを担うメンバーと今日でこの場を去るものが同じステージに立つ。Jewel☆Neigeの想いのバトンを受け継ぐようなそんな瞬間だった。

 

ねーじゅ

ねーじゅ

 

さらに、アンコールもラスト1曲で、嬉しいサプライズが、今年1月に卒業した 和田帆乃夏 サプライズ登場!最後はこの7人で終わりたいとメンバー立っての希望で呼んだとのこと。ラストを飾るのは「Snow Memories」。この7人でリリースした最後の曲。7人での思い出が詰まっている曲を歌い始める。和田は、登場した時から泣き崩れていたが歌唱中も涙を抑えながらのパフォーマンスする。松田は最後までいつも通りに歌い踊り、涼掛は落ちサビを堂々と歌う。こみ上げる気持ちを抑えながら、最後までステージを務めることがアイドルとしての使命だと感じるように。

そして、マイクを通さず生声で客席に画面の向こうに「ありがとう」と伝えてステージを後にした。最後の最後まで、アイドルらしく笑顔でい続けた涼掛凛と松田あゆな。そして難しい情勢の中、ファンに直接見送ってもらうことにこだわった運営の方々。おかげで、かつて見たこともないくらい清々しい卒業ライブになったのではないだろうか。

 

<セットリスト>
01.MI☆RA☆I☆へ!!
02.超絶☆はっぴー!じぇねれーしょんっ!
03.Jewel
04.Snow Flake Remind
05.やっぱキミがいい
06.ロケットパラダイス
07.Blizzard
08.re+blast
09.メモリーズ(涼掛凛ソロ)
10.Colorful(松田あゆなソロ)
11.白い雪のマーガレット
12.MC
13.White Trip
14.Alice
15.Snowball Fest
16.Ice Bird's Eye View
17.YELL
-アンコール-
En1.人生、私が主人公!
En2.Snow Memories(涼掛・松田・中川・倉田・青山・小林・和田 7人ver.)

 

<インフォメーション>

Jewel☆Neige

公式サイト
https://jewel-neige.jp/

公式Twitter
https://twitter.com/Jewel_Neige

 

取材・文:もりたはぢめ
取材協力:株式会社センターグローブ

 

 

 

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