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マジカル・パンチライン|MAGiCAL PUNCHLiNE Remote Live Express~LiVE TOGETHER! Vol.0~レポート!
2020年3月に開催予定だったワンマンライブが秋に延期となってしまった6人組アイドルグループのマジカル・パンチライン(以下、マジパン)が、初の無観客・リモートライブ‹MAGiCAL PUNCHLiNE Remote Live Express~LiVE TOGETHER! ›を6月14日(日)に開催した。
事前にパソコンの前にスタンバイ。公式サイトTOPに使われているメンバー6人の画像がスタンバイ画面に映されていて、これがライブ会場に変わる瞬間をワクワクしながら待った。この感覚は、実際にライブに行ったときとほとんど変わらない。
やがて「Overture」が流れ始め、ステージ前方にあるライトが点灯される。シルエットの6人が並ぶと、「マジカル・スーパーマーケット」でライブがスタートした! アルバム『MAGiCAL SUPERMARKET』のリード曲だ。ジャケット衣裳で登場かと思いきや、モコモコの上着は最初から脱いでいた。メンバーもファンも初めてとなるリモートライブ。どう見たらいいのか少し戸惑ったが、メンバーの顔がアップになると「はっ! こんな近くで見られるのか!」という感動もあった。ライブの最前で見ている感覚だ。
ステージの上に3人と、本来なら観客がいるであろうゾーンに3人が下りたフォーメーションで、会場を広く使ってパフォーマンスをしていた。沖口優奈はライブができる楽しさが全面に表れていたし、浅野杏奈は1曲目から前に声が出ていて、抜け感が気持ち良かった。2曲目は「Melty Kiss」で「え、もう?」と思わされる。好きな曲だが、人気曲がいきなり出てきてしまって、「飛ばしているなぁ〜」という印象。歌い出しすぐでメレンゲをホイップする振りがあるが、そのときの吉澤悠華が大変可愛かった。メンバーそれぞれがアップになると、清水ひまわりはお花いっぱいのリースのような髪飾り、小山リーナは赤いリボンがあしらわれた華やかな、ヘアアクセがよく似合っている。衣裳の繊細さと、それぞれのアクセも細かい部分まで見られるのが嬉しい。そしてこの曲は忘れちゃいけない「へいへいひまちゃん」も楽しみのひとつ。曲の合いの手の「へい!へい!」を清水の力の抜けた声で聴くと場が和むのだ。
3曲目は「マジ☆マジ☆ランデブー」。メンバーの自己紹介曲だ。この曲は何度聴いても楽しくて飽きることがない。吉田優良里のソロでメンバー5人が彼女を囲み、指をヒラヒラさせている姿がとても微笑ましかった。ミディアムナンバーの「Alright」では、メンバーがペンライトを持って登場。全員がピンクを点灯し、ファンにも「一緒に振ってください!」と呼びかける。リモートの画面前で一緒に振ったファンも多いだろう。この曲は「前を向いて進もう」がメッセージで、ユニゾンで歌われる部分が多く、6人の声がとても心地よく混ざって耳に馴染む。どうしてアイドルの歌はこんなにも刺さるのだろうと感動を覚えた。小山がソロで「未来へと」と歌うときの遠くを見る眼差しにも心を打たれた。
そして最初のMCへ。メンバーは2月下旬のインストアイベント以降、久し振りのライブということで、沖口と浅野が「汗だくだよねー!」と笑い合う。コロナ対策で換気もしながら、改めて自己紹介がされた。マイペース担当・清水はこのライブのために「気合い入れて髪切った!」と無邪気に笑った。フワフワ担当・吉澤はカエルがモチーフのいつもの自己紹介をして、高校2年生になったことも報告。熱血担当・浅野はライブの熱気で頬が真っ赤になっていて、せっかく整えた前髪が早くも崩れたと嘆く。対して、汗をほとんどかかないクールビューティー担当・小山は「メンバー内で一番長かった髪を少しカットして、黒髪になりましたー!」とのこと。美しさに磨きがかかっていたのはそういうことか。最年少・吉田は「中学三年生になりました!」と変わらず元気な笑顔だったが、髪が伸びていて、少し大人っぽくなった印象があった。さて、最後はリーダーでオチ担当・沖口。いつも通りの「面白くない関西人代表です!」とライブの再開が楽しくてたまらないといった様子だ。
MCのテーマは「お家時間でハマったもの!」で、それぞれが撮影した画像がスクリーンに映し出される。清水は流行りの『Zoom』で友だちとビデオ通話。みんなでメイクをするのが楽しいらしく、「マジパンでもやろうよ」と盛り上がっていたが、実現なるか?
吉澤はバトル系のゲーム『荒野行動』。友だちに頼まれて始めたら意外とハマったそうだ。浅野は『名探偵コナン』愛が高まり、既刊の98冊を読破中。中国語版も購入してコア度は留まることを知らない。小山は『お家ごはん』。朝昼晩作っていて、Instagramのストーリーで日々飯テロしているらしい……。吉田は『アイス大好き!』に拍車がかかり、帰宅したらまずアイス。勉強しながら、電話しながらのアイス生活だったとか。マネージャーに「丸くなった?」と指摘を受けて、1日10キロ以上走っていることを告白。18キロ走った日もあるらしく、すごすぎ…。沖口はAppleペンシルを買ったので、iPadでイラストを描いていると告白するが、腕前には賛否両論あるようだ。ライブグッズが誕生する日も近いか?
さて、そろそろ音楽が欲しくなる。5曲目は「今日がまだ蒼くても」。これは歌い出しの小山の声の潔さにまず耳を奪われる。歌詞は「これまでの自分を脱ぎ捨てて走り出そう」という、前向きソング。全員思い切りのよい、いい声が出るので、聴いていてとても清々しさを感じる1曲だ。次に「名もなきヒーロー」。この曲は「澄み切った空」の歌詞が繰り返されるので、ぜひ野外のステージで聴きたい曲だ。マジパンの歌は思いっきりのいい曲が多いので、聴いているだけじゃなく歌いたくなるし、歌うと本当にすっきりする。7曲目は「これから、私!」。改めて聴いていると、「私はまだまだこれから!」と奮起する歌詞が、女性ファン向けの曲なのでは? と感じた。浅野の「イチからまた集めればいいじゃん!」が急に声が可愛くなって二度見した。メンバー全員でステージを跳ねる振りがあって、見ているとこちらも元気が出てくる。
そして告知タイム! 今回初リモートライブで、「Vol.0」と名付けられていたが、今後7~9月までの3ヶ月、月1リモートライブの開催が発表された。秋に延期されたワンマンの動向は不明だが、まずは月1でライブが見られるのはとても嬉しいお知らせだ。リモートライブにはまだ決まった形がないので、「自分たちのやり方」を見つけて作って行ける楽しさもあるだろう。
そしてラストスパートに「もう一度」が始まる。歌い出しの沖口のやりきれなさが伝わってくる歌声がいい。懸命にもがいて再び立ちあがるために「戦っている人」の歌で、ファンにも人気が高い。メンバーそれぞれのソロ部分もカッコいいのだ。でもやはり♪WOW WOW WOW♪と画面越しでも一緒に歌っていた。ラスト曲は「ONE」。メンバーの気持ちがすごく伝わってくるアツい曲だ。人差し指を掲げる振りがあるので、これはぜひともライブ会場で、みんなで盛り上がりたい。
ライブの最後は沖口のご挨拶。「配信という画面上だったんですけど、いつか皆さんにお会いできるのを夢見ながら、リモートライブも始めますので、お待ちしております」とリーダーらしく締めくくったかと思いきや、最後の最後で「ありがとうごじゃいました!」と噛んでしまい、テイク2になったのが可愛かった。
今回はリモートライブということで、リモートなりの楽しさもあることはわかった。でもはやり、ひとつの空間を共にして、リアルなコール&レスポンスで盛り上がりたい。それが叶うステージが戻ってくることを願いながら、次のリモートライブを待ちつつ、秋のワンマン開催を期待したい。
<セットリスト>
00.Overture
01.マジカル・スーパーマーケット
02.Melty Kiss
03.マジ☆マジ☆ランデブー
04.Alright
~MC・お家時間でハマったもの~
05.今日がまだ蒼くても
06.名もなきヒーロー
07.これから、私!
~MC・月一リモートライブ始動~
08.もう一度
09.ONE
~MC・最後のご挨拶~
マジカル・パンチライン
公式サイト:
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取材協力:株式会社センターグローブ
写真:名和 洋祐