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Sirius「Sirius 2nd EP「Phenix」RELEASE ONE-MAN LIVE 「Phoenix~Burning Through Limits~」公演レポート!!!!!

2nd EP『Phoenix』の発売を記念し、Siriusが5月5日にSHIBUYA CYCLONEで「Sirius 2nd EP「Phenix」RELEASE ONE-MAN LIVE 「Phoenix~Burning Through Limits~」と題したワンマン公演を行った。ゲストで、FullMooNも登場。今回は、手術後間もないドラマーAmiをサポートしようと、FullMooNの葵とEmpressのいおりも参加。当日の模様を、ここにお伝えしたい。
オープニングゲストを担ったFullMooNのライブを受け、Siriusの登場へ。お馴染み、荘厳なSEを受け、Siriusのライブは幕開けた。冒頭を飾ったのは、最新ナンバーの『Phoenix』。楽器陣は魂を奮い立てる攻撃的な演奏を、みずからも気持ちを奮い立て、最初から熱くぶつけてきた。ヴォーカルのMiwaも、同じく感情を奮い立て、声を張り上げ、観客たちを挑発してゆく。Miwaとあにゃが寄り添い、歌い演奏をする様も含め、彼女たちは最初から観客たちを飲み込む勢いで、雄々しく、荒々しい姿でせまってきた。
止まることなく。いや、さらに激しさと速度を上げるように、Siriusは『ZEAL』を突きつけた。エモーショナルでメロディアスなMiwaの歌声に、心が奮い立つ。観客たちの沸き立つ情熱を、重厚ながらも胸を高揚へと導くエモいメロを弾きながら、演奏陣がさらに煽る。だからフロアでも、高く掲げた拳を振り上げ、気持ちをぶつけずにいれなかった。エモいMiwaの歌を一つとして聴き逃したくない。そんな熱情した想いで、彼女たちの歌声や演奏を求めていた。
「このCYCLONEという場を、一緒に燃やし尽くしていきましょう」の声が嬉しい。前半戦のドラムはEmpressのいおりが担当していたことも伝えておきたい。
次のブロックは、美しくも気持ちを奮い立てる『夢見草』から。演奏に合わせて、フロア中から起きた熱いクラップ。言葉のひと言ひと言を大切に、目の前にいる一人一人の心へ刻むようように歌うMiwa。彼女の想いへ、熱情しつつもメロい旋律を重ねてゆく楽器陣。この曲では,Miwaと菫が寄り添い演奏をする場面も登場。美しくも攻撃的な旋律を奏でる菫。そこへ荒ぶるリフを刻み、菫の演奏を押し支えてゆくあにゃ。みさのベースも、いおりの叩くリズムに合わせて重厚な音を走らせる。様式美を覚える、とてもメロディアスで華激な楽曲だ。
歌始まりの『TRIGGER』では、Miwaが冒頭から高らかに、しかも言葉の弾丸を次々と撃ち放つ。彼女の高ぶる想いを、あにゃと菫が攻撃的な音を高速で繰り出して煽れば、みさも重低音の弾丸を次々と繰り出していた。激しく攻めたギターリフの応酬、しかも、ツインでハモりながら煽る様が気持ちを否応なく高ぶらす。撃鉄を起こしたその衝撃で、未来を撃ち抜いていけ!
さらに激しさを重ね合わせるように、『LUCIFER』を演奏。Siriusのライブではお馴染みの、触れた人たちの感情を高ぶらせ、熱情した想いを喉元から注ぎ込む攻撃的な楽曲だ。フロアでも,大勢の人たちか拳を突き上げ、声を張り上げ、彼女たちに熱情した思いを捧げていた。曲が進むごとに、エモさと攻撃性を塗り重ねてゆく展開が胸アツだ。あにゃと菫が間奏で見せた、美しくも高速で旋律を刻みながらハモる演奏も、気持ちを熱く掻き立てた。
次のブロックでSiriusは、雄々しき音の翼を広げ、激しく力強く羽ばたくように『TRIDENT』を奏でていた。激烈なリフメロを刻む菫。あにゃとみさは、フロントに出て観客たちを煽る様も見せていた。これまで以上に雄々しく、高らかな声を上げて歌うMiwaの姿も印象的だ。挑発するような菫のギターリフの後に、楽曲はゆったりと転調。その後、ふたたび荒ぶる演奏を通して観客たちの感情を煽り立てる。その激しくもドラマチックな展開も刺激的だ。
これまで以上に攻撃的なギターリフが身体を突き刺せば、2本のギターがハモリながら熱狂の道を駆け上がる。飛びだしたのが『Fake you』だ。荒ぶる感情を剥き出しに、がなるように歌うMiwa。その気迫へ喰らいつくように暴れる観客たち。まさに、感情と感情を剥き出しに戦う様が、ここに生まれていた。この曲、触れるたびに、気持ちが否応なく昂り、荒々しい気持ちになる。まるで心の中に隠していた野生の血を甦らせ、荒ぶる戦士に変え、闘志を掻き立てるようだ。だからフロア中から野太い声が飛び交い、拳が突き上がり続けていた。
美しくもアバンロックなピアノの旋律に乗せ、Miwaが魔性のオペラ歌手のような様で『烏鷺』を歌いだす。その姿を煽るように、挑発的なリフが次々と繰り出される。重厚かつ荒ぶる演奏の上で、Miwaは雄々しき魂を奮い立てる魔窟のオペラ歌手として、朗々と歌いあげていた。Sirius流のメタルオペラにずっと耳と心が惹かれ、魂を揺さぶっていた。
ここで、ドラマーがFullMooNの葵にシフト。次のブロックは、この会場を激しく揺らすように『Playing Games』からスタート。冒頭から観客たちが声を張り上げ、拳を高く突き上げる。曲が進むごとにエモさを掛け合わせる演奏に刺激を受け、フロア中から野太い声が上がり続ける。満員の人たちが詰めかけた中での限られたスペースでとはいえ、観客らはずっと身体を折り畳み続けていた。その様へ向け、エモくメロい歌声を降り注ぎ続けるMiwa。その姿を、演奏陣が煽り続けていた。
ドラムカウントを合図に、あにゃが高揚へ導く美しいギターの旋律を奏でだす。『ADAMAS』でもSiriusは、歌系曲の中へ感情を熱く揺さぶる要素を描き加え、観客たちを高揚へと導き、身体を激しく揺さぶっていた。間奏では、あにゃと菫が寄り添いながら演奏。高貴で美しいその姿も、嬉しく感情を揺さぶっていた。
止まることなく『朝月夜』へ。メロディアスな展開から攻撃的なリフを刻む様へと変貌。このブロックでは、胸をすくずるエモい歌系楽曲を次々と繰り出し、観客たちの感情を熱く揺さぶっていた。演奏陣は終始、観客たちを恍惚のシャングリラへと導くに相応しい高速で攻撃的な、でも、胸を騒がせる演奏を繰り出し続けていた。ときに大きく手を振り回してギターを掻き鳴らすあにゃの姿は、まるで戦いの女神のようで惚れ惚れする。
次のブロックは、スリリングな空気をこの場に作りだす『EDEN』から。Miwaのセリフで始まるところに、嬉しい緊張感を覚える。気持ちの揺れ動くままに歌いあげるMiwa。感情的かつエモメロな歌声を、演奏陣が荒ぶる演奏を刻んで黒く塗りつぶせば、ときに美しくも気品のある攻撃的な旋律で攻めてゆく。歌に酔いしれる。その言葉を贈りたくなる、ドラマチックな演奏と展開に心がずっと惹かれていた。
物語は一変。彼女たちはふたたび荒ぶる牙を剥き出して、『Reflection in the Darkness』を歌い奏でながら襲いかかる。壮大かつハード&シンフォニックなドラマを描きだす楽曲だ。終始、気持ちを奮い立てて歌いあげるMiwa。対して演奏陣は、ずっと身体を前屈したまま攻め続けていた。
ついに本編最後のブロックへ。「もっともっとイケるかー」の声を受けて飛びだしたのが、妖艶なMiwaの歌から始まった『Daffodil』。演奏が絡みだすのにあわせ、曲の中へ高揚と興奮という刺激をどんどん与えてゆく。歌声と演奏陣のリズムがシンクロする場面も彩りに加えつつ、この曲では、Miwaの妖艶な歌声を味わえていたのが嬉しい。美しくハモる2本のギターの旋律。その横でMiwaが拳を振り上げれば、フロア中の人たちも声を張り上げ、拳を鼓舞してゆく。まるで高貴なロックオペラシンガーのように歌いあげるMiwaの姿も、印象深く瞼に焼きついた。
ワイルドで攻撃的な、感情を勇ましく揺さぶるリフメロが流れだすのを合図に、胸が昂りだす。フロア中の人たちに雄々しき翼を与え、ともに激しく飛び立つ熱情と勇気を与えてゆく『Fly High』だ。Miwaの歌声へメンバーや観客たちが声を掛け合う。「明日を信じて強く舞い上がれ」の歌詞ではないが、この曲は気持ちを熱く揺さぶり、理性をすべて消し去る力を持つ。だからフロアのあちこちで、互いに肩を組みながらヘドバンしてゆく光景も生まれていた。
Siriusが最後に届けたのが、つねに誰よりも光り輝く存在へと自分たちを磨きあげる彼女たちに相応しい『Polaris』だ。激しく頭を振り乱し、一心不乱に演奏を行う楽器陣。Miwaは、触れた人たちに熱情と高揚を注ぎ込む歌をずっと響かせ、観客たちを雄々しき獣たちに変えていった。 共に感情を熱く奮い立てたい。荒ぶる気持ちのままに、ドラマチックな展開を描くこの曲に身を委ねていたい。気付いたらMiwaとあにゃが寄り添い、歌い演奏していた。自分たちの心の声や生き様ともいうべき想いを、Siriusは最後の最後にしっかりと満員の観客たちの心に焼きつけていった。
アンコールでは、手術から復帰したAmiがステージへ。改めて完全体のSiriusとして復活する、その姿を示してくれたのが嬉しかった。元気いっぱいにドラムを叩くAmiの演奏音を合図にアンコールの演奏へ。
本格的な復帰へ向けての最初の狼煙を上げようと、5人のSiriusとして 届けたのが『Maria』。Amiの手数の多い凄まじいドラム演奏を背に、4人が嬉しさを身体中から発散しながら、今まで以上に精気に満ちた歌声と演奏を突きつけていた。絶対的な安心感を持ったリズムを背に歌い奏でることで、いつも以上に『Maria』が魂を揺さぶる炎を揺らめかせて響いてきた。これまで以上に声を張り上げて歌うMiwaの姿が、ひと際輝いて見えていた。
フロア中から飛び交う「おかえり~」の声。続いて披露したのが、しっとりとした大人のムードを携えた新曲の『Anesthesia』。美しさと妖艶さ、心地好い緊張感と攻撃的な演奏。感情を荒々しく突き刺すのではなく、心の内側で燃えたぎる想いを、彼女たちは歌声や演奏にして伝えてきた。Siriusらしい攻撃性を持ちながらも、いつも以上に朗々と歌い上げる姿を、Miwaはこの曲で見せてゆく。楽曲も、巧みに転調を繰り返しながらドラマを描きだす。フロアでは大勢の人たちが心地好く身体を揺らし、その歌と演奏に身を委ねていた。
Miwaのセリフを合図に,この場へ美しいロマンチックな情景を描きだすように、Siriusはミドルメロウでエモーショナルな『Stardust way』を届けてくれた。誰もが高く掲げた手を優しく揺らしながら、楽曲に込めた想いへ寄り添っていた。5人が、それぞれの楽器や歌声の絵筆で綴る物語に、今は優しく浸っていたい。しばし、心地好く想いを巡らせていたい。
最後にSiriusは、ふたたび『Phoenix』を演奏。やはり、この5人でこの曲を伝えてこそ、この場に立つ意味がある。まさに不死鳥のように甦った5人が、絶対的な信頼と強い絆で結びあったからこそ生まれる音楽をこの場に響かせていた。フロア中からも「Phoenix」と叫ぶ無数の声が響き渡る。そう、ここからSiriusの新しい物語が始まる。そんな嬉しい予感を覚える熱狂と興奮が、この空間を支配し、熱く燃え滾らせていた。
TEXT:長澤智典
Sirius NEW EP 「Phoenix」 MV Full
https://www.youtube.com/watch?v=t5K496qS8y0
奈良テレビ「笑い飯西田のてくてく大喜利」4月~6月度エンディングテーマ
(火)23:05-23:35(関西ローカル)
【重大発表】
『Phoenix -Burning Through Limits-』
追加公演決定!!
Next ▶︎▷2025/9/21[SUN] 渋谷CYCLONE
セットリスト
『Phoenix』
『ZEAL』
MC
『夢見草』
『TRIGGER』
『LUCIFER』
MC
『TRIDENT』
『Fake you』
『烏鷺』
MC
『Playing Games』
『ADAMAS』
『朝月夜』
MC
『EDEN』
『Reflection in the Darkness』
MC
『Daffodil』
『Fly High』
『Polaris』
-ENCORE-
『Maria』
『Anesthesia』
『Stardust way』
『Phoenix』