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2024.12.15
Mellows/仮面女子

Mellows主催公演「Metal Melted Vol.2」、Mellows VS 仮面女子 公演レポート!!

 "CUTE METAL"を標榜するMellowsが主催、「キュートとメタルが溶け合うMetal Melted」をテーマに定期開催しているイベント「Metal Melted」。その第2弾を、12月2日にYokohama ReNYβで開催。今回バトルしたのが、仮面女子。共にバンド編成で荒ぶる音をぶつけあった。当日の模様を、ここに伝えたい。
 

仮面女子


LIVE

普段からオケスタイルでラウドな音をブチかましている仮面女子だが、この日は、メタルバンドとのバトルということから、仮面女子もバンド編成に。メンバーを担った佐々木久夫(Key)・久保正貴(G)・Toshi(B)・shunji(Dr)は、Mellowsとも縁の深い人たち。そこから、2グループの親和性も見えてきた。

フロア中に鳴り響くサイレンの音。その音を合図にゆっくりと幕が開く。舞台の上を照らす真っ赤な輝きと胸を騒がせるSE。その音へ導かれるように、次々とメンバーたちが姿を現した。彼女たちを紹介する声が響くたびにフロアからもメンバーを呼ぶ声が上がりだす。その声と一緒に身体の奥底から興奮や高揚という熱も生まれる。そして…。 
ライブは、この空間を最初から真っ赤な熱狂の色で染め上げようと『RIOT☆DAISY』からスタート。メンバーらが冒頭から拳を突き上げ、観客たちを煽れば、その勢いが野太い声を重ね、さらに熱くなる観客たち。この日はタイトかつ荒ぶる生バンドの音を背景にしたこともあり、7人の歌声にも、より気迫を覚える。サビでは気持ちを一つに、ひと際心地よく胸を揺さぶる。彼女たちは最初から心の扉を全開に解き放ち、ありったけの情熱をぶつけ、観客たちの気持ちに熱を注ぎ込む。後半にはメンバーたちの前向きな想いを詰め込んだハートフルで美しいハーモニーに触れ、胸が嬉しく騒いでいた。爽やかさを持ちながらも、嬉しいくらいに身体中に熱を覚える幕開けだ。7人が腕を振り上げて声を上げるたび、一緒に拳を振り上げ、声の限りに叫び続けたい。
「このままブチ上がっていくぞー!」の声を合図に、「あの日 あの時 強くなれって 諦めんなって 誇れるように 昇り詰めよう」と歌いだす。仮面女子のプロデューサーであり楽曲制作をしている永田雅規氏がやっていたバンドJINDOU(ミクスチャーロックバンド)のカバー『全開ブラザー』の登場だ。「全開」「ハジケロ」と何度も煽る彼女たちの声に刺激を受けて気持ちを熱くすれば、エモいサビ歌に胸が嬉しくときめく。ときに激しく強い言葉をラップスタイルで突きつければ、サビでは胸をエモく騒がす歌でくすぐる。いつもは仮面を被りつつ、歌やラップをするときは仮面を脱いでアピールしてゆくスタイルも仮面女子らしさ。序盤から感情のアクセルをガンガンに踏み込む、全開で弾けたくなる楽曲を並べてきたのが嬉しい。

仮面女子にとって生バンドでのライブはなんと5年振り。そう言われなきゃいつものスタイルのように思えてしまうくらい、バンドの奏でる音に歌声やパフォーマンスが溶け込んでいたことも伝えておきたい。

まさにタイトル通りだ。重厚なギターサウンドが炸裂。彼女たちは『爆音☆ウェーイ』を叩き出す荒ぶるバンドの演奏を背景に、観客たちをガンガンに煽りだす。彼女たちに負けてなるものかと、フロア中からも荒ぶる声が上がり続ける。次々と前を向いた強い言葉の弾丸を撃ち放ち、観客たちを刺激する7人。サビでは、胸をくすぐるエモく開放的な歌を魅力に、彼女たちはフロア中の人たちを巻き込みながらステージの上で高く飛び跳ねていた。終始アッパーなテンション感を持ちつつ、その中へ様々なドラマを描くように次々と転調しながら、彼女たちは気持ちを煽り、身体を大きく揺らすグループを描き続ける。ときにメンバー同士で舞台の上で寄り添い、ときに互いに顔を見合せながら、7人はこの空間に、気持ちを解き放つ最高にアガった景色を作りだす。だから彼女たちに煽られるたびに声を荒らげれば、エモい歌に合わせて一緒に口ずさみたくなる。

歪むギターサウンドを合図に、タイトなビートが走り出す。先の勢いをさらに加速するように、仮面女子は『UP☆T-アップテンション-』を歌唱。この曲は最大手の繊維会社「丸井織物」が展開する「オリジナルTシャツ制作のUp-T」の公式コラボソング。甘く胸をくすぐりながらも、気持ちを前へ前へと押してゆく楽曲だ。軽快に走る演奏に乗せ、彼女たちも駆けぬけるビートに自身の気持ちをシンクロ。まるで翼を羽ばたかせ飛び続ける、そんな心地よい疾走感を彼女たちの歌に覚えていた。だから、エモい感情を肌へ感じるままに身体を揺らし、アガリ続けていた。メンバーたちが横一列になって呼びかけるたび、その歌声を伸ばした手でつかみたくなる。終盤、彼女たちと一緒に飛び跳ねていたあの楽しい瞬間瞬間のエモい気持ちが最高だ。
 
続くカバー曲、仮面女子がリスペクトする10-FEET『第ゼロ感』のカバーでは、重低音響く重厚な演奏に乗せ、一人一人が胸の奥に隠し持っていた熱い感情を、魂を震わせる太い声に乗せて伝えてきた。気持ちを全開に解き放つ明るく開放的な表情も仮面女子の魅力だが、内なる気持ちを奮い立てるようにせまるマイナー調の楽曲も、彼女たちの強気な姿を味わえる嬉しい魅力だ。彼女たちがシンガロングするたびに、フロア中でも同じように声を荒らげる人たちが次々誕生、いつしかフロアには大きなサークルも生まれていた。

MCでメンバーたちは、後ろも前も圧がすごいと語っていた。その言葉の意味がすごくわかる様がこの日の会場には生まれていた。

次の曲では、月野もあがベースを手に舞台へ。先日リリースした新曲『SUPER☆SOUL』でギターとベースを演奏していたのがこの日のバンドメンバー。ここでは、Toshiに変わって月野もあがベースを担当。地を這うような野太くも荒々しい音を、月野もあが次々と高速で繰り出す。荒ぶる楽曲の上で、6人がどんどん感情のアクセルを上げてゆく。激しく攻める演奏を軸に据えながらも、そこへ気持ちを高ぶらす展開を次々と作りあげては、熱い魂を持った彼女たちの歌声で観客たちのハートをバーニングしてゆく。6人の歌声が、とにかくエモーショナルだ。触れた人たちの気持ちを解き放つアッパーな歌声や、気合と気迫満載で煽る声に触れていたからだろう、彼女たちと同じように気持ちのストッパーを外し、思いきり感情を舞い上がらせていた。途中から、月野もあがセンターに踊り出て、メンバーらに囲まれる形で演奏。そのときの月野もあの思いきり楽しんでいた表情が忘れられない。

演奏を終えた月野もあが、興奮した想いのままに観客たちを煽りだす。その勢いをさらに膨らませるように、仮面女子は人気曲『全開☆ヒーロー』を力強く元気いっぱいに熱唱。ハードロック然とした、バンド演奏がとても似合う楽曲だ。激しさと甘さを飴と鞭のよう巧みに使い分け、異なる2つの魅力を変幻するように見せながら。サビでは、エモい気持ちを一つに全員で思いきりアガる。彼女たちの煽る姿に胸を熱くすれば、キャッチーな歌に嬉しく胸がくすぐられる。だから、メンバーらと一緒に歌を口ずさみながら思いきり騒ぎ続けていた。途中には、MellowsのMioが登場。7人と一緒にダンスをパフォーマンス。さすがアイドル経験を重ねてきたMioらしく、7人と振りと気持ちを揃えた姿を見せながら、8人でこの空間を熱く、華やかに染め上げていった。

仮面女子が最後にぶつけたのが、ハードロック然とした演奏がめちゃめちゃ気持ちいい疾走爆裂アッパーチューンの『ファンファーレ☆』
この曲は猪狩ともかが脊髄損傷で入院中のときに病室で書いた等身大の歌詞。事故直後は命の危険にさらされた彼女だったが奇跡的に助かった。
歌詞の「何だってやれる命がある限り」彼女の等身大のパワーワードで涙するファンも多い。
「GoWay!」の掛け声も胸熱だ。7人の晴れ渡る華やかでアッパーな歌声へ向け、フロア中から熱情した声が次々飛び交い、この場に最高に熱い景色を作りあげる。


仮面女子のライブは、メンバーと観客たちが共に気持ちを重ね合わせ、声をかけあってこそ、本気で胸を熱くする景色が生まれる。誰もが舞台の上から降り注がれるSUPER SOULな想いを胸に感じるたび、まだ見ぬ輝く未来へ向って共に進撃したくなる。何時だって、そう。仮面女子のライブは、気持ちを熱く奮い立て、共にすべての困難を叩き壊し、勇気を胸に走り続ける勇者にしてくれる。だから彼女たちのライブから勇気をチャージしては、1ステージを終える頃には、誰もが、明日を生き抜く勇者になってゆく。それが嬉しいんだ。


LIVE



Mellows

LIVE

 この日のメンバーは、登場した時点から頭にうさぎ耳のカチューシャを付けていた。ということは‥。Mellowsのライブは、CUTE METALという言葉を身体でガツンと体現できる『Rabbit Love it!』からスタート。背景では、歪みを上げた荒ぶるギター音と、ノイジックなほどにラウドなリズム隊の演奏が炸裂。荒れ狂う演奏の上で、甘い衝撃を歌声に乗せて次々と放つMio。激しさと甘い心地好さがときに重なりながら、ときに交互に表情を変えて襲いかかる。狂ってるよね。でも、それこそがMellowsにとって最高の褒め言葉。常識的な展開になど縛られることなく、演奏陣と歌い手が、それぞれ強烈に自己主張しながら混じり合う。だから、この場にいる人たちも、感情のストッパーを壊して騒ぎまくっていたわけだもの。
  止まることなく、『POCket.』へ。次々と愛らしい声でラップを噛まし、観客たちを煽るMio。GINAとSallyは重厚かつ攻撃的なリフを一心不乱に繰り出し、観客たちの頭や身体を揺さぶり続ける。なのにサビでは、めちゃめちゃエモい歌と演奏を届けてゆく。だから、その激しく振幅した様に興奮を覚え、声を張り上げ、拳を突き上げ続けたくなる。歌の背景では、めちゃめちゃ激しくリフやメロを演奏しているのに、それでも歌が甘く胸をくすぐる。その展開がMellowsらしい。
  とろけるような歌声から始まり、そこへ激烈でエクストリームなギターの演奏が絡みだす。『Death sentence』に触れる頃には、一見で見ていた人たちも、そのエモい展開に心地好さを覚えたのか、Mioの振り回すペンライトの動きにあわせて、一緒に手やペンライトを振り上げ、身体を揺らし、声を荒らげていた。その場にいる人たちを極上のメタルな花園に引きずり込む、それこそがMellowsらしいじゃない。

 

 仮面女子が一体感を持って攻めるライブなら、Mellowsは個々の縛られない個性をぶつけて観客たちを巻き込むライブを作りあげていた。ちなみに、Mellowsのリズム隊のToshi(B)とshunji(Dr)は、仮面女子の演奏も担当。2人にとっては、実質2部構成のワンマン公演になっていた。

  SallyとGINAが交互に激圧な音を交わしながら始まったのが、『Badplayer』。躍動するジャングルビートの上で、Mioも声を震わせ、音圧の強い声をラップスタイルにして次々とぶち噛ましていた。いつもエモーショナルな歌を魅力にしてゆくMellowsだが、この曲では、エモい歌パートにも荒ぶる痛い色を塗り重ね、観客たちをオラオラと煽っていた。間奏では、台の上で煽るMioに向け、フロア中から無数の拳と荒ぶる声が上がっていた。Mellowsは終始、爆走した楽曲を通し、観客たちに黒い衝撃を叩き付けてゆく。
  その勢いへ、さらに黒く激しい衝撃を塗り重ねるように、彼女たちは『シールインサイド』をぶち噛ました。イントロ部分に描きだした激しさが、Aメロに入ったとたん凪いだような様へ変化。この曲でも、巧みに緩急や強弱を付けながら。でも、曲か進むごと、着実に熱と勢いを増し続ける様をMellowsは作りだしていた。たとえ攻撃的な色を強く押し出そうと、その中へ巧みに甘メロな色も差し込むところもMellowsらしいスタイル。だから、緩急の振幅大きな世界へ何時しか飲み込まれ、身体を大きく揺らしながら心地よく落ちていた。朗々と歌いあげるMioの声も、嬉しい魅力を放っていた。
 そこからふたたび加速をつけてアガるように、Mellowsは『AddicChu』を演奏。乙女の胸の内を甘く激しく吐き出すように歌うMio。そのカラフルで感情的な声の色や想いへ、重い衝撃的な音で黒い輪郭を与えてゆく。互いが相反する面を見せながらも、じつはしっかりと交じり合い一つの明瞭な色や表情を示してゆく。だから、その奥深い表現と表情に心が惹かれてしまう。

  後半を彩ったのが、ヒステリカルでカオティックな音が重厚に絡み合う『Candy making』。すべてをなぎ倒し、破壊しながら突き進むような狂い立つ音の上で、まるで狂気の女神と化したMioが、高らかに歌いあげる。その様は、熱狂と興奮を作りあげる儀式のよう。熱狂するままに教祖と化したMioへかしづく観客たち。狂気の中から見えてくる狂喜な表情。朗々と歌いあげるMioに向って、フロア中の人たちがヘドバンや身体を折り畳み続ける様は、本当に熱情一体化した儀式のようだった。
 魔狂のリズムを狂おしいほどに叩きつける『Beat Beast』の登場だ。リズムにあわせて身体を揺さぶり演奏をするSallyとGINA。フロア中の人たちも、そのリズムへ心地良く身を任せてゆく。終始攻撃的な表情を見せながら、途中、甘い三拍子に転調してゆくトリッキーな展開も印象的だ。真っ赤なペンライトを振り回し、フロア中の人たちから熱狂のクラップを集めて歌いあげるMio。この曲でも観客たちは、終始感情のアクセルを強く踏み込みながら、ずっと荒ぶる声と拳を突き上げていた。
 さらにこの場へ、熱情した声と音の嵐を巻き起こすように、Mellowsは『Pretty guardian』をブースト。とても甘いキラキラとした魅力を持った楽曲だ。でも、演奏自体は毒々しいほどに黒い光沢を放ちながらハードエッジな音を叩きつける。全体的に開放的なハードロックチューンという理由もあり、場内中の人たちが、気持ちの騒ぐままに声を張り上げ、手にしたペンライトや拳を高く突き上げ、その場で元気良く飛び跳ねていた。終盤に生まれた熱狂した声が飛び交う様も、Mellowsのライブに似合う景色だ。
 Mellowsが最後に突きつけたのが、激しくエモく疾走する、感情爆上げチューンの『未完成』だ。MioもGINAもSallyも、みんな舞台の前へ前へと身を寄せ、観客たちを煽り続ける。その場で一心不乱にギターを掻き鳴らすSally、Mioへ巧みに寄り添いサポートをするGINA。台の上で熱く声を上げるMio。後半には仮面女子のメンバーも大きなフラッグを持って舞台へ。激しく荒ぶる演奏にあわせ、手にしたフラッグを力強く振りながら、この場へ、共に熱情した景色を作りあげていった。


 Mellowsが仕掛けるこのシリーズ。次は、どんな刺激的なアーティストとガチンコでぶつかりあうのか、先の展開が楽しみになってきた。

LIVE


PHOTO:鶴田健吾
TEXT:長澤智典
 

セットリスト

仮面女子
『RIOT☆DAISY』
『全開ブラザー』
『爆音ウェーイ』
『UP☆T-アップテンション-』
『第ゼロ感』
『SUPER☆SOUL』
『全開☆ヒーロー』
『ファンファーレ☆』

Mellows
『Rabbit Love it!』
『POCket.』
『Death sentence』
『Badplayer』
『シールインサイド』
『AddicChu』
『Candy making』
『Beat Beast』
『Pretty guardian』
『未完成』


INFORMATION

Mellows
2024年12月24日(火)
Mellows/LOC 2MAN LIVE
OPEN 19:00 / START 19:30
会場:unravel tokyo

〈入場順〉
1 LivePocket
2 イープラス

🎟️LivePocket
https://t.livepocket.jp/e/aono8

🎟️イープラス
https://eplus.jp/sf/detail/4217100001-P0030001


SNS

仮面女子
https://kamen-joshi.com/
https://x.com/AliceProject_mb

Mellows 
https://www.mellows-cutemetal.jp/
https://x.com/Mellows_cmetal
 

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