アイデレが 3月25日で終止符が打たれる。そんな彼女たちの歴史の１ページを刻む。その瞬間を見るため多くのファンが、Space ODD へ集まった。

アイスクリーム夢少女（シンデレラ）東名阪仙ツアーファイナルに、なんキニ！とのツーマンライブという形で開かれたライブ。この日は、交互に２回ずつ出番がある形式でライブが開催された。

 

まずは、ライブはなんキニ！からスタート。

2019 年 8 月より現体制となったなんキニ！は、清楚で可愛いく、それでいて艶やかにステージを舞う。ロングスカート姿にみを包み、ヒラリと踊る姿は、ステージ上に爽やかな風をもたら す。青春をも感じさせる爽快なメロディと、いつまでも初々しく感じる彼女たちに、会場全体が華やぐのを感じる。

 

 

もうすっかり聞き慣れた SE に乗せて登場した、寝求もね、姫宮いちご、銀河なづな、優妃さゆ、愛乃なの、甘夢りぼん の 6 人。「アイスクリーム夢少女！！ラストライブ盛り上がっていくぞー！」のなづなが声を張り上げて、ライブがスタート！！まずは「曖昧コットンキャンディ」からだ。

ひと目見ただけで、気合入っていいることがわかる。それくらい動きに、今まで以上の躍動がみなぎる。もう今日は、とにかく楽しむ、とにかくいいものを届ける、その想いが伝わってくる。それに応えるように客席からは「アイデレカワイイ超カワイイ」の声に合わせて、クラップを刻む。

続いて、エモさを感じるリズムに合わせて「ドライビングフォース」へ。今日の６人は、互いの居場所を確認し、細やかに気遣いをしながらパフォーマンスをする。誰が目立つでもない、自分がではなくグループにとっての最高のパフォーマンスをしている。そして、今ステージから見えるメンバーと一緒のこの景色を楽しんでいるようだ。

 

今日も銀河なづなは、感情をステージで表現する才能を遺憾なく発揮する。優妃さゆは、いつもとは違い伸びやかな歌声が会場を駆け巡る。寝求もねは、その長身とスタイルの良さを活かし誰よりもステージで目を引く遠慮のなさ。姫宮いちごは、ファンもステージも周りがよく見えているようで、可愛さの中に頼りがいも感じる。愛乃なのは、思い切りが増していて、パフォーマンスに磨きがかかる。すっかり歌での支えの一人になった甘夢りぼんは、ステージが楽しくてしょうがないのだろう、笑顔が止まらない。加入 1 年を経ていい意味で遠慮がなくなったのだろう。

 

 

自己紹介の MC を挟み、上げてきたテンションを一度落ち着けるように、唯一と言っていいバラード曲「黄昏チョコミント」へ。『何かに付けて隣に居たいそう想うのはダメな事なの？』と歌う姿に今まで以上に歌詞が染みてくる。初めてこの曲を聞いた時より、少し大人になった彼女たちから発せられる表現に、心惹かれていく。ジェットコースターのように緩急をつけ「青春ビタースイーツ」へ。アイデレらしく、わちゃわちゃとステージを駆け回る。このコロコロ変わる表情とパフォーマンスは何回見ても飽きない、まさに彼女たちのステージはエンターテイメント だ。そして、前半ラストは「得も言われぬエモーション」、まさに今の彼女たちの想いが詰まった楽曲、楽しくもクールに、言葉に気持ちを込めて吐き出す。『夢見がちあがいて何が悪ぃん だ？アイデレが宿命なら命尽きるまでアチアチに燃えていたいんだ！』と。最後の１音まで、全力だったステージ。それを証明するように熱がこもる拍手が６人に送られ、寝求もねが深々と一礼をし、前半パートが終了した。

攻守交代かのように、再びなんキニ！パートへ。こうやって交互にライブをすると、何度も新鮮な気持ちでステージを観られる。

 

そしてここからが本当にアイデレとしてのラストステージだと「夢恋メリーゴーランド」から再びライブ開始！！前半パートよりも気持ちがほぐれた彼女たちは、表情柔らかく物語を感じるこの曲を、表現豊かにステージを彩る。今日から先は、彼女たちがステージ上で「アイスクリーム夢少女」と名乗ることはもうないとなると、この衣装も見納めだと思うと、新グループへ変わることが前向きなことだとわかっていても、何度も一緒に騒いだ楽しい曲たちも少し切なく感じ る。ここから盛り上げるよと目一杯会場を煽ると、イントロから客席は飛び跳ねて、感情を伝えると「Kiss me」が始まる。さらにクラップ行くよ！と畳み掛けるように、会場中の一体感はさらに増す。

 

６人は、個性もバラバラ、得意なこともバラバラ、でもステージを飾る仲間としては、ひとつ。それは目指すところが一緒だから、この個性のぶつかり合いがあるから、アイデレのステージは見ていて楽しいんだ。

 

「青春オレンジシャーベット」から「Dancing ヤバ to Night」と、ステージ上を暴れまわるような楽曲が続くが、疲れを知らないのか彼女たちは、もっともっと動き回るよ！と、滴る汗も気にせず全力で歌い踊る。

EDM のサウンドに乗せて、さらにさらに上げていこうと「Panic×Panic」へ。ここまで全力でパフォーマンスしていたのに、まだまだ余裕を思わせるようにギアを入れ直す。銀河なづなが、さらにオーバーリアクション気味に歌い踊り出すと、全員がそれに引っ張られるように６人はさらに輝く「苦しいこともあったけど、楽しい思い出をありがとうーーーー！！！一生忘れませ ん！！！」と、寝求もねが思いっきり叫ぶ。その表情は明るい。『この先思い出はネガティブなものじゃなくて、溢れるほど強いキミの最高の笑顔で上書き』と歌い繋ぎ。最後の１曲のイントロが流れる、そして銀河なづなが声を上げる「アイスクリーム夢少女、伝説になれーー！！」 と、客席を煽り「I Scream GO GO!」とハイパーポジティブポップなサウンドが始まる。フロア全体がこの日一番の盛り上がりを見せると、その最高の景色をステージから見る６人は、感謝と慈しみのある表情で、会場中を一つに包み込みライブは終了した。

 

 

そして最後のあいさつにて、それぞれの感謝の気持ちを口にする

 

「閉店が決まってからあっという間でした。私は、アイデレとしての活動は一年くらいでした が、アイスクリーム夢少女としてみなさんと一緒に過ごした時間は宝物です！これからもよろしくお願いします！！」（愛乃なの）

 

さゆ、「私は、アイデレが人生で一番頑張った時間でした。今までで一番、辛かったことも悲しかったことも楽しかったことも嬉しかったことも、全てアイデレでした。アイデレが閉店し、バブルバビデガム!!となって７人になっても頑張っていきます。今日はありがとうございました。」 （優妃さゆ）

 

「アイデレとしては７ヶ月くらいの活動期間でしたが、研究生時代には、叶えられなかった夢がたくさん叶えられました。このメンバーのみんなと活動できて、ファンのみんなと出会えて幸せです。これからもよろしくお願いします！」（甘夢りぼん）

いちご「私は結成から、アイデレに関われて、こうしてたくさん応援してくれてありがとうございます。名前が変わることについて、寂しいとかヤダと言ってくれてる方もいて、それだけアイデレは愛されていたんだなと思っています。アイデレで活動できて本当に良かったです！これからもよろしくお願いします！」（姫宮いちご）

 

「アイデレが閉店することよりも、バブガに対するファンのみんなの期待の声が多くてそうやって応援してくれることが嬉しいです。アイデレでやってきたことが無駄じゃなかったと思ってもらえるように、私は、言葉が不器用なので気持ちはステージで伝えるのでライブ見にきてください！」（銀河なづな）

 

「アイデレとして活動期間、今日で 692日となります。長いようであっという間の時間でした。これからは、別グループになります、アイデレをずっと応援してくれている方、途中から好きになってくれた方、様々だと思いますが、アイデレに出会ってから応援してくれた期間を忘れないでいて欲しいです。バブガになっても頑張って行きますので、これからもよろしくお願いしま す。」（寝求もね）

 

「それでは、以上、私たちアイスクリーム夢少女、略して、アイデレでした。本当に今までご来店いただき誠にありがとうございました。」と、アイスクリーム夢少女は閉店した。

 

これからバブルバビデガム!!として、新メンバー釈迦力まひなを加えて活動していく彼女たち、さらに 6月16日には O-WEST でのワンマンライブが決定と、これからの活躍に目が離せないっ！！

 

 

＜セットリスト＞ 

ー前半パートー
1.曖昧コットンキャンディ
2.ドライビングフォース
3.黄昏チョコミント
4.青春ビタースイーツ
5.得も言われぬエモーション

ー後半パートー
1.夢恋メリーゴーランド
2.Kiss me
3.青春オレンジシャーベット
4.Dancing ヤバ to Night 5.Panic×Panic
I Scream GO GO!

 

写真：牧野健人
取材・文：もりたはぢめ